人気ブログランキング | 話題のタグを見る

NO.466 糖尿病と糖質の悪影響 その6 「GLUTとは?」

今日は、インスリンとは別の糖を取り込む働きをする「GLUT」について少し触れておきましょう^^。


人間では、インスリンがなくても「GLUT」と呼ばれる輸送タンパク質が糖を運んで細胞に取り込んでくれる働きをします。しかし、日本人はこのGLUTが少ない人種ということがわかってきました。また糖尿病は、このGLUTに対して抵抗性(異物と認めてしまう)を持ってしまうことが問題になります。

口から摂取された糖質は、食道、胃、十二指腸、小腸と長い旅を続け、その間に分解されて細かくなります。そして最終的に小腸で吸収されるときには最小単位である単糖のグルコースやフルクトースになります。その後門脈という血管を通り、肝臓に運ばれ、必要に応じて動脈へと流されるのですが、これが血糖と呼ばれるもので、血糖が多くなると細胞での糖の取り込みが始まります。



糖が細胞内に入る時には必ずGLUTという糖輸送担体を通過します。GLUTは13種類ほどありますが、筋肉や脂肪にはGLUT4が、脳には脳関門にGLUT1、脳細胞にGLUT3がそれぞれ存在しているのです。
脳関門というのは脳へ危険物が入らないようにする関所のような大切な門。
人間にとって一番大切な脳機能に悪影響を及ぼす物質が入らないようにするため、脳の入口には厳しい関所が存在するというわけなのですね。

すごいのは、グルコースはこの関所をフリーパスで通過できるということ。

脳関門や脳細胞にあるGLUT1、GLUT3は、インスリン分泌の有無にかかわらず糖を通過させることができるのです。これらのGLUTは、細胞表面にあって、血液があれば常に血糖を取り込める仕組みになっています。
一方、心筋や骨格筋などの筋肉や脂肪に存在するGLUT4は、細胞内に沈んでいて、普通であれば血糖をほとんど取り込めません。運動時あるいは糖質を摂取してインスリンが大量に追加分泌されたときだけ、GLUT4は細胞表面に移動して血糖を取り込んでいきます。

おもしろいですよね。
つまり糖が常に優先的に脳へ送られるシステムができあがっているわけです。



脳は体重のわずか2%の重量しかないのに、消費エネルギーはカラダ全体の18%にも及んでいます。体重の約50%を占める皮膚と筋肉を合わせても消費エネルギーは全体の25%なので、脳で使われるエネルギーがいかに多いかがわかるでしょう。
通常、脳に貯えられている糖は少なく、それだけだと10~15分で枯渇してしまいます。そのために、血糖値が一定に保たれるようにできていて、常に脳は糖を取り込めるようになっているのですね。


さて、前回のblogで、身体の中のグルコースが不足してくると肝臓にて新糖生という作業が行われるという話をしました。
通常、グルコースが不足してきたら数時間は肝臓に貯蔵されたグリコーゲンが、グルコースに変わって働きます。その後は、糖質以外の栄養素からグルコースを合成する「新糖生」を行います。グルコースが不足しても数日間生きていられるのは、こういった仕組みがあるから。
肝臓における新糖生は、ごく日常的に行われます。この糖新生は、脂肪やたんぱく質から糖を作り出す仕組みなのですが、これが全ての人に備わっているわけです。
通常の食生活をしている人では、夜寝ている時や、食後数時間経過したら肝臓で新糖生を行って血糖が下がらないようにしています。
食べ物を食べて、栄養が吸収された直後には肝臓でのグリコーゲン分解が血中に入るブドウ糖の主要な供給源ですが、食後数時間が経過し、絶食状態が持続すると、ブドウ糖の供給源は肝臓のグリコーゲン分解から新糖生に切り替わります。




このように・・・現代人の脳で使われる主要なエネルギーはブドウ糖で、その供給が滞らないように新糖生という仕組みもあります。また糖が制限されると、脂肪からつくられるケトン体というものも使うことができます。
それだけ脳の栄養は重要ということですね。

現代人の糖質に偏った食生活だと、通常すぐにはこのケトン体はうまく使えません。糖質に頼ったエネルギーの使い方をしている人が多いからです。
こういった中で、糖を急激に取り込んで一気に血糖値を上げることは、その後の反応性低血糖を引き起こし、かえって脳や血糖に関わる臓器に負担を与えてしまいます。
一般的には、一気に大量のインスリンが分泌されないような食べ方、糖質が少しずつ継続的に供給される食べ方が勧められますよね。
それには野菜などの食物繊維を食べることも重要ですが、血糖値の上がりやすさを示したGI値も参考になります。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2014-06-11 15:40 | 糖尿病と糖質の悪影響


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


by chiropratica

S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

最新の記事

NO.589 骨粗鬆症NEW..
at 2015-03-07 09:57
NO.588 骨粗鬆症NEW..
at 2015-03-05 09:44
NO.587 骨粗鬆症NEW..
at 2015-03-03 09:57
NO.586 骨粗鬆症NEW..
at 2015-02-21 10:28
NO.586 骨粗鬆症NEW..
at 2015-02-19 14:05

以前の記事

2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月

検索

カテゴリ

全体
骨のお話
生活習慣病
椎間板ヘルニア
逆流性食道炎
頭痛
骨粗鬆症
牛乳の話
高血圧
変形性膝関節症
炎症の話
消化と栄養吸収
腸の話
腸内細菌の話
回盲弁症候群
睡眠の話
妊娠&出産
栄養(基礎編)
低血糖症
砂糖の話
糖尿病と糖質の悪影響
副腎疲労
副腎疲労 (New)
食物アレルギー
アレルギー対策
大腸ガン
目の病気
老化
耳の病気
更年期障害
代謝の話
脳の健康
マグネシウムの話
花粉症
時間栄養学
生理前症候群PMS
腸管免疫
食べる日記
きまま日記
まじめ日記
未分類

その他のジャンル

ブログパーツ

外部リンク

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

健康・医療
メンタル

画像一覧