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NO.404 マグネシウムの話 その3 「カルシウムとマグネシウムの関係」

NO.404 マグネシウムの話 その3 「カルシウムとマグネシウムの関係」_b0195635_1840012.jpg


みなさん、こんにちは。
大分更新が空いてしまい、ごめんなさい。
楽しみにして頂いている方には申し訳ないです。

さて、今日はカルシウムとマグネシウムの関係についてお話していきたいと思います。
この関係性については以前のblogでもお話していますが、もう一度詳しくみていきましょう。


私達、人間にとってカルシウムとマグネシウムは、同じように欠かすことの出来ない重要なミネラルです。またカルシウムとマグネシウムは、互いに拮抗するように作用するミネラルでもあります。
カルシウムはみなさんもご存知の通り、大切な骨の構成成分で、体内に存在するカルシウムの99.9%は骨や歯に存在しています。そして残りのカルシウムは骨の1万分の1の濃度で血液中に、またさらにその1万分の1の濃度で筋肉などの細胞中に存在しています。
これらのカルシウムは極めて微量なのですが、一定量がないと身体の機能が崩れてしまうくらい重要な成分でもあります。
また、カルシウムが不足するとイライラするという話は聞いたことがあると思いますが、このイライラを鎮めるなど神経を安定させるのにも、マグネシウムとのバランスはとても重要です。



さて、このようにカルシウムとマグネシウムは等しく重要なのですが、多くの物質や作用に反作用があるように、カルシウムとマグネシウムも相手の反応を引き起こすことなく単独で作用することはありません。常にセットだということを覚えてもらうと良いと思います。

前のblogでもお話しましたが、マグネシウムは多くの酵素にとってその機能を果たすために細胞内になくてはならない存在です。その点もし細胞内にカルシウムが過剰に存在すると、マグネシウムを介して行われる細胞成長、細胞分裂、代謝活動も危険にさらされます。
これは両者が、一方が不足すると他方が増えるという拮抗作用を持つからで、実際はマグネシウムが1に対して、カルシウムが2〜3が理想的なバランスとも言われています。





現代の生活の中では、食材からマグネシウムが失われており、マグネシウム不足になることが多いので、ここでは、マグネシウムが少なくなった時の例をあげてみましょう。
まず、もし十分なマグネシウムがないと、血管が収縮してしまい、循環器系の問題が起こります。またマグネシウム不足によってカルシウムが過剰になると、嘔吐や筋肉痛、痙攣などの症状も現れることもあるのです。

適切なマグネシウムがないとカルシウムがうまく溶けないので、筋肉痙攣以外にも、カルシウム過剰による繊維筋痛、動脈硬化、カルシウム沈着、さらに虫歯などへの影響も起こります。その他、腎臓や膀胱などでは、カルシウムが多くてこれを溶解させるマグネシウムがない場合、腎結石が出来ることになり、膀胱全体にカルシウム沈着が起こると膀胱が硬化し、その容量が小さくなるため頻尿となってしまうのです。

その他、心筋や血管を含め、全ての筋肉にはカルシウムよりもマグネシウムが多く存在しています。もしマグネシウムが欠乏してしまうとカルシウムが血管の平滑筋細胞に流れ込み、痙攣を起こさせます。
またこれが血管収縮も起こしてしまうので、高血圧や狭心症、そして心臓発作などが起こることもあります。
マグネシウム不足によるカルシウムの過剰は、側頭動脈(こめかみの上部分)の筋細胞を刺激して、片頭痛の原因になったり、肺の気道を取り巻く平滑筋を収縮させ、呼吸困難や喘息を発症させることもあります。また脳に影響があることもあります。十分なマグネシウムがないと、カルシウムの刺激により絶えず脳の神経細胞が電気インパルスを繰り返すことになるので、細胞のエネルギーが枯渇し細胞死を招くことにもなりかねません。



ちょっと怖い話ばかりでしたが、これは全てマグネシウムが不足して、カルシウムが過剰になった場合に起こりうるものばかりです。
みなさんの意識の中では、カルシウムが重要で、日々の生活の中でカルシウムを摂取するために乳製品をせっせか摂る方もいると思いますが、もう少しマグネシウムの方にも目を向けてみてくださいね^^。
マグネシウム不足により起こる病気もとても多いですし、マグネシウムがなければ、カルシウムは正常に機能出来ません。また何よりマグネシウムがないとカルシウムの吸収も落ちてしまうのですから。



身体が正常な機能を発するためには、あらゆるミネラルが必要不可欠です。
しかし、現代ではカルシウム補給に重点が置かれてきたために、他のミネラルからみなさんの注意がそらされてしまっています。特にその影響を感じるのはマグネシウムというミネラルですね。
特に現代になってからの食生活では、マグネシウム不足は明らかです。原始時代の食事におけるカルシウムとマグネシウムの割合が1:1であったのに対し、今では5:1、もしくは15:1とマグネシウムの欠乏が明らかなのです。


また次回はマグネシウム欠乏についての話を続けていきましょう!




小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2013-11-21 18:40 | マグネシウムの話


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


by chiropratica

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