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NO.378 更年期障害 その8 「エストロゲンについて3 〜エストロゲン優位性〜」

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大分暖かくなってきましたね。
しかし、こう暖かくなってくると街は花粉症の人も多く、電車に乗ると大抵クシャミや鼻をすする音がたくさん聞こえます。
みなさんの中にも花粉で辛い思いをしている方もいるのではないでしょうか。
前回の花粉症対策のblogも是非参考にしてみてくださいね。
そしてPM2.5もひどいものですが、今日は東京も煙霧に見舞われ、目が痛いくらいでした。

なんだか異常気象と、こういった問題が続くと気分が良くないですね。

さて、前回エストロゲンの身体への影響をお話しました。エストロゲンは女性の子宮や卵管また女性らしさを作っていくために重要なホルモンであるということ、しかし逆に食べ物が豊富な現代では、エストロゲンが過剰なことにより問題が起こっていることも多いということをお話しました。

今日は、ジョン・R・リー博士が述べている「エストロゲン優位性」の症状についてお話していきますね^^。



エストロゲン過剰や、プロゲステロンによるバランスをとることが出来ない状態を「エストロゲン優位性」と博士は述べています。
そして、その状態に先進国の多くの女性が悩まされているというのです。


原因には・・・

1.エストロゲン補充療法
2.前更年期(普通よりも早期に卵胞が排卵しなくなり、結果として、更年期より前にプロゲステロンが不足してしまう)
3.環境エストロゲンへの暴露(早期に卵胞が排卵しなくなる原因になっている)
4.避妊用ピル(エストロゲン物質が過剰に含まれている)
5.子宮摘出手術(卵巣の機能不全や萎縮を招く)
6.閉経(とくに太った女性の場合)

「What your doctor may not tell you about MENOPAUSE」John R.Lee,M.D.より引用


3の「環境エストロゲン」とは、体外で作られているものでエストロゲンに似た働きをするものを言います。石油化学製品の中でも殺虫剤やプラスチックといったものはまさにそれです。農作物などの農薬から身体に入ってくるのが一番でしょうか。

そして4の避妊用ピル。最近の若い女性でも避妊目的ではなくとも、PMS改善や卵巣膿腫予防のために低容量ピルを使っていることも多いです。



エストロゲン優位性で発生する病気と症状にはこんなものがあります。


早過ぎる老化
アレルギー
乳房の痛み
性欲減退
鬱や不安神経症
慢性疲労
乳腺線維腫
ほんやりとした思考
頭痛
低血糖症
血栓の増加
不妊
いらいら
記憶減退
流産
骨粗鬆症
更年期前の骨の弱体化
月経前症候群
甲状腺機能低下症に似た機能不全
甲状腺炎
子宮がん
子宮筋腫
むくみと膨満感
腹部・腰・大腿周囲への脂肪蓄積
紅斑性狼瘡
シェーグレン症候群などの自己免疫疾患


いかがでしょうか。
中にはみなさんにとって身近な症状もあるでしょう。


正常な月経周期の中では、エストロゲンとプロゲステロンはバランスが取れています。
しかし、無排卵月経の場合、エストロゲン量は変わりませんが、プロゲステロン量はかなり低くなります。また更年期後は、エストロゲン生産量が40〜60%減り、プロゲステロン値は非常に低くなります。
このように実際には、無排卵月経の時と更年期後はエストロゲンが優勢な状態が続くことになるのです。


ハーバード大学のエリソン博士は、運動量が多く食事が足りない女性は、ホルモン量が低くなる傾向にあり、逆に食事が多く運動量が少ないというバランスの女性は、ホルモン量が多くなると述べています。また先進国の女性のホルモン量が高いのは過食で運動不足だからであり、このまま更年期になれば、ホルモンの量が大幅に低下して更年期症状が重たくなると推測しています。逆に文明化が進んでいない国の女性は、更年期前と後とを比べると、ホルモンの差が少なく、更年期障害もほとんどないというのですね。
先進国の食事には、カロリーの過剰以外にも栄養の質も悪いことが多いです。
脂肪の多い肉、砂糖、精製された炭水化物、加工食品が多い食事は、植物性食品(食物繊維や植物ホルモン、抗酸化物質、複合炭水化物)が主体の他の国とは全く違っているからです。



ここでも食事の影響は多大なのですね^^。


更年期の問題を考える時、エストロゲンが減っていく以上にプロゲステロンが低くなり、それによるエストロゲン優位性が作られていること、また更年期症状の原因には、食事や運動が関わることなどがおわかり頂けたでしょうか。
いままでみなさんが考えていたのとは、別の視点かもしれませんが、面白いと思いませんか?


次回から「プロゲステロン」の方を詳しく見ていきましょう^^。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2013-03-10 23:00 | 更年期障害


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


by chiropratica

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