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NO.138 消化酵素たっぷり野菜 「だいこん」

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今日は、消化のテーマにちなんだ野菜を紹介しましょう!
まさに今がおいしい「だいこん」です。
写真は、私が大好きな千葉の道の駅「オライ蓮沼」で買った大根。
ここの大根ほど立派なものにはいままで出会ったことがありません。
なかでも私が好きな生産者がいるのですが、その方の大根は葉っぱも立派、毛穴もまっすぐに並んでいて、選ぶのがうれしくなっちゃいます^^。


「だいこん」の原産地は、中央アジア、地中海沿岸など諸説ありますが、はっきりしていません。
いずれにしても最古の野菜のひとつで、古代エジプトの時代には栽培されていたと言われ、ピラミッド建設時に食べられていたという記録が残っています。

流通しているものの種類としては、大きく分けてヨーロッパ大根、中国大根、日本大根の3つがあります。

日本には中国から伝わり、各地に広まってさまざまな品種が生まれました。日本最古の書物「古事記」にも記載があり、春の七草のひとつ「すずしろ」として親しまれてきました。
今は一年中出回りますが、冷涼な気候を好むため、冬に美味しくなります。
根の部分は、春から夏にかけてはやや辛みが強く、秋から冬は甘みが増してきます。


だいこんは古代から長く日本人に親しまれてきた野菜のひとつで、地域ごとにその風土に合った品種となって存在しています。
ここでいくつか紹介しましょう。
店頭でよく見かける代表的な大根が「青首だいこん」。首から先までの太さがほぼ同じなのが特徴で、辛みが少なく、煮くずれしにくいため人気があります。
そのほか、たくわんに使われる「練馬だいこん」。
神奈川県、三浦の特産である甘みの強い「三浦だいこん」。かぶのような形で世界最大のだいこんは、鹿児島県の「桜島だいこん」。世界最長のだいこんは、細長い「守口だいこん」。東京都の江戸野菜でもある「亀戸だいこん」や、京都府伝統野菜の「聖護院だいこん」もあります。また加賀野菜で有名な「源助大根」もおでんに最適でオススメです。
またサラダで食べられる赤玉の「ラディッシュ」も一般的なだいこんとは形も色も違いますが、だいこんの仲間です。
その他皮が緑で、中の色が赤い色どり豊かな中国系の「紅芯だいこん」。スプラウトでもある「かいわれだいこん」は小さいながらも、栄養価も高いため、ピリッとしたアクセントになります。

だいこんを乾燥させた切り干しだいこんも、歯ごたえがよく、栄養価が高いものですね。水分が抜けている分、食物繊維や鉄分などの量が格段にアップします。


いや〜。たくさんあります。
さて次は、「だいこん」の栄養についていきましょうか。


根の部分は95%が水分で、ビタミンCも豊富。
また注目の成分としては、でんぷんを分解してくれるジアスターゼや、脂肪やたんぱく質を分解してくれるオキシダーゼなどの分解酵素類を多く含んでいるので、まさに食べ物の消化を助け、胃腸を整えたり、胃もたれ、二日酔いなどを解消してくれる野菜です。
またジアスターゼは、のどの痛みをやわらげるなど風邪予防になるといわれており、酵素のオキシターゼはがん予防効果があると言われています。

演技のヘタな人気のない役者のことをさして「ダイコン役者」という言葉がありますが、これはだいこんは「いくら食べても“当たらない”」ことから。そんな言葉の由来からもだいこんがたいへん胃腸によい野菜だということがわかります。


ジアスターゼやビタミンCは熱に弱く、加熱すると失われるので生のままで食べるのが効果的です。
だいこんおろしなどで食べるのが一番効率よく栄養を摂取できる食べ方でしょう。また時間の経過とともに効力がなくなるので、食べる直前にすりおろすのがポイントです。
大根は、春の七草にも登場しますが、昔から正月7日に七草粥を耐えるとその1年を無病息災で過ごせるといわれてきました。
七草粥を食べるときは、ちょうどお正月のご馳走で胃が疲れたころ。そんなとき、胃腸に効果のある大根を含んだ七草粥はぴったりのメニューなのですね。
昔の人の知恵はすごいです^^。


そしてだいこんの葉は、綺麗なものは捨てては勿体ないですよ。
葉は緑黄色野菜として栄養価も高く、カロテン、ビタミンC、カルシウム、食物繊維が豊富です。

また大根の皮はビタミンCとPを含んでいるので毛細血管を丈夫にし、高血圧や脳出血などの病気の予防になると期待されています。



次に調理に関して・・・
だいこんは部位によって味や歯ごたえが違う野菜です。
調理に合わせて使い分けると良いですね。
葉に近い上部はビタミンCや食物繊維が多く、シャキシャキとした歯触りがあるので、サラダなどの生食向き。真ん中は、甘みがあるので煮物やスープなどに。先端はやわらかく辛みが強いのでおろしに最適です。



おいしいだいこんの選び方は・・・

葉の色が鮮やかな緑で、みずみずしいもの。黄色ものは古い。
皮がすべすべと白く、ツヤとハリがあるもの。
毛穴が少なく、あまり深くないもの。
ずっしりと重みがあるもの。


最後に予備知識を。
  
だいこんには口内炎の予防として注目される栄養素もあります。
それがだいこんの辛み成分イソチオシアネート。これはアブラナ科の野菜(ブロッコリー、カブなど)に多く含まれている成分で、抗がん作用や殺菌作用のある成分です。
イソチオシアネートは、すりおろしたとき、だいこんの細胞が破壊されることで辛み成分となります。だいこんおろしにするなら、すりおろした時に出る汁で口をゆすいでも口の中の殺菌になるのです。

その他、だいこんは様々な民間療法にも使われてきました。
のどの痛みには、おろし汁にハチミツを入れて飲む、肩こりや筋肉痛にはおろし湿布、また干した葉を煎じ、その汁を風呂に入れると薬湯になり、冷え性や皮膚の炎症を緩和するのに効果があるそうです。


うーん^^。ダイコンすごし!
みなさん胃腸が疲れているときには、消化酵素いっぱいのダイコンでサポートしてあげましょう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<栄養成分>
根:ビタミンC、ジアスターゼ
葉:カロテン、ビタミンC、食物繊維、カルシウム

<おいしい時期>
7月〜8月
11月〜3月

<保存>
葉つきのものを買ったら、すぐに葉と根を切り離しましょう。
そのままだと葉が根の養分を吸い上げ、鮮度が落ちてしまいます。
水分が多いので蒸発を防ぐことがポイントになります。
冬季は、ぬらした新聞紙に包んで冷暗所で保存。
また使いかけはラップで包み冷蔵庫に立てて保存。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2011-02-14 08:54 | 消化と栄養吸収


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


by chiropratica

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