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NO.79 牛乳 milk 「牛乳たんぱく質不耐症・過敏性腸症候群 牛乳のたんぱく質によるアレルギー2」

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前回のblogでは、牛乳によって貧血を起こすことがあるということ、牛乳アレルギーはさまざまな症状に関わっていることをお話しました。


たしかに牛乳アレルギーはさまざまな形で発現します。

その中でも一番みられるのがみなさんもよくご存じの消化器症状です。
最も一般的と考えられているのは慢性の下痢で、便の形状は軟便から水様便までさまざまです。粘液が含まれていることがよくあり、真っ赤な血が混じっていることもあります。

乳糖不耐症(以前のblog参照)でも下痢は起こしますが、乳児にとっては牛乳アレルギーによる下痢も深刻なものです。

乳幼児が牛乳を飲み始めると特有の諸症状がすぐに現れますが、牛乳のたんぱく質を含むミルクで育てられている場合も同じ現象が確認されています。
軽度であれば子供は順調に育ちますが、激しい下痢を起こす場合は食物から十分な栄養を摂取することが困難になるため発育不全に陥ることが懸念されます。



ドイツにおける研究で、ハルムズの「小児科の臨床医学」に書かれている牛乳たんぱく質過敏性腸症候群ついての論文では、「牛乳たんぱく質過敏性腸症候群」の特徴は次の4つであると述べています。

①この病気に冒される乳児の大多数は人工栄養児であり、たとえ母乳で育てられている場合でも授乳期間はほんの数日だけの場合が多い。そしてそれにより起こるリスクとしては、発育不良、腸疾患の進行、ダウン症候群があげられる。

②全体の半数がミルクを与えると最初の2週間は病気になる。主な症状は、粘液を含んだ水様性下痢、嘔吐、腹部膨満、皮膚の蒼白、急激な体重減少である。

③小腸の粘膜がさまざまな程度の炎症と絨毛萎縮を示す。血便は大腸の異常を意味する。

④常に一過性でたいていの場合、持続期間は1年以下である。不適切な治療は、長期にわたる下痢や難治性下痢症候群につながる

そして安易に豆乳に切り替えると、大豆たんぱく質に対する二次性の不耐症が頻発するとも述べ、生後1か月間、母乳だけで育てるのが牛乳たんぱく質過敏性腸症候群の最善の予防法であると言っています。



また似たような論文で、同じくドイツのシュテルン「小児科学月報」には、「牛乳たんぱく質不耐症」について触れられています。
牛乳たんぱく質不耐症は、乳児期における一過性の食物アレルギーであり、牛乳たんぱく質の摂取がさまざまな程度の腸疾患を引き起こすことになるのです。

この不耐症は、主にみられる消化器症状のほか、皮膚症状や呼吸器症状も加わることがあり、3種類の症状が関わるそうです。
その症状とは、急性アナフィラキシー型反応、慢性の軽度の下痢、慢性の重度の下痢であると述べています。

また、牛乳たんぱく質不耐症は「一過性の食物たんぱく質不耐症」という概念になり、セリアック病などにみられる小麦のグルテンに対する永続的な不耐症とは違い、原因となる物質を除去すれば予後は順調であると述べています。

そしてここでも予防には、母乳栄養が効果的であると考えられるとしています。
(Flank A.Oski,M.D. DON'T DRINK YOUR MILK 引用)


母乳で育てることがどれほど重要で、牛乳で育てることがどれだけリスクを含んでいるかがわかりますね。

アメリカのレムケ、ブラウンの「小児科学」では、母乳栄養児は授乳を継続してもあまり激しい下痢をしないが、人工栄養児は、母乳栄養児やと乳糖を制限したミルクを与えられた乳児より重い病気にかかりやすいと言っています。



たしかに現在では、粉ミルクはかなり改善され、その原料である牛乳の成分がかなり調整されています。糖質、たんぱく質、脂質、ミネラルの組成において、母乳にかなり近づくようになり、どの粉ミルクも乳児に適切な栄養を与えられることが実証されています。
また粉ミルクのたんぱく質は、牛乳のたんぱく質に由来しますが、加工の過程で変性するため、牛乳の害とかんがえられているアレルギー反応や消化器症状を引き起こしにくくなります。

とはいえ、ミルクのたんぱく質にアレルギーを起こす乳児もいます。
やはり、リスクなく、乳児に理想的な栄養や免疫を与えるのには母乳が一番でしょう。

母乳育児をしたくない、あるいはできない女性でも、できれば免疫に大事な「初乳」はしっかり与え、その後乳児向けの粉ミルクに変えるのが良いのではないでしょうか。



次回は「腸管壁浸漏性症候群 LGS」です。
この症状は成人も大いに関わるので要チェックです。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2010-11-22 07:32 | 牛乳の話


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


by chiropratica

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