NO.60 骨粗鬆症 その1 「加齢と骨格」

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今日からのテーマは「骨粗鬆症」です。
blog初期の「骨のはなし」のところで少し触れようと思っていたのですが、できなかったので、大きなテーマとして取り上げることにしました^^。


今日は「加齢と骨格」について・・・

以前のblogでもお話しましたが、私たちの身体には、200本もの骨があり、それらは身体を支え、内臓を保護し、カルシウムを蓄えるという働きをしています。

〈骨の役割〉

臓器を守る    → 脳や心臓、肺など、やわらかい臓器を囲んで外部の衝撃から守ります。

身体を支える   → 立った状態や座った状態などにおいて、体重を支え、姿勢を保ちます。

血液成分を作る  → 骨には「骨髄」と呼ばれる部位があり、そこで赤血球、白血球、血小板などがつくられています。

カルシウムを蓄える → 骨はカルシウムを蓄えます。全身のカルシウムの99%は骨に存在、血液や細胞のカルシウムが不足すると、少しずつ骨から供給します。


骨にはこのような役割があるのですね^^。


今日は「加齢と骨格」というお話ですが・・・
実は「骨」自体には老化というものはありません。
骨には生理的な老化というものはないのです。

「加齢」とともに起こるのは、骨の構成成分が減少して骨量が減るということなのです。
それを一般には老化としていますが、骨自体に老化はないので、その構成成分を増やしておく、もしくは減らないようにすることで、加齢による骨の変化は防止できるということなのです。


人間の骨は、新しい骨をつくる細胞「骨芽細胞」と古い骨を溶かす細胞「破骨細胞」が同時に働くことで代謝を行っています。骨の中の古くなったコラーゲンとカルシウムを破骨細胞が酸で溶かして血液中に流します。そして骨芽細胞はまずコラーゲンから骨基質(骨の骨組み)を作り、そこにカルシウムを加えて骨を作り出します。1本の骨は2年〜3年かけて生まれかわりますが、加齢によってバランスが崩れると、骨を破壊する細胞のほうが偏って活発になっていき、骨密度が減っていきます。


人は産まれてから思春期にかけては、このようなリモデリング(古い骨組織を新しい骨組織に取り替え続けること→以前のblog参照)で骨が失われるよりも、骨形成の方が勝っています。
青年では、骨が失われる早さと形成される早さとが、ほぼ等しくなります。
そして中年になって、性ホルモン(ステロイド)量が減少すると、閉経後の女性では特に、骨吸収量が骨形成量を越えるので、骨量が減少します。


女性と男性では骨量の減少の仕方が少し違います。

通常、女性は骨量が減少するのは30歳以降に始まり、エストロゲン(女性ホルモン)の量が減少する45歳頃には急激に、加速的に骨量が減ってしまいます。そして骨量の減少は続き、70歳までには骨に含まれるカルシウムの30%が失われます。女性では、一旦、骨が失われ始めると、10年間に約8%ずつの骨量が失われ続けてしまうのです。
さらに女性の骨は一般に男性の骨よりも、元々小さいので、老人での骨量の減少は、女性に典型的で、より深刻な問題を引き起こすことになります。

一方、男性では、60歳になるまで、骨からカルシウムが失われることはなく、その後は10年間に約3%ずつ骨量が失われます。


加齢による「骨量の減少」は避けられないことなのですね。
そしてもう一つ、加齢によって起こることがあります。それは「骨が脆くなる」ことです。

骨が脆くなるのは、タンパク質を合成する早さが遅くなることと、ヒト成長ホルモンの分泌量が少なくなることなどによります。ヒト成長ホルモンの量が減ると、骨を強くし、骨に柔軟性をもたせる繊維の産出量が減ってしまうのです。結果として、コラーゲン(タンパク質やビタミン)やカルシウム結合タンパク質で出来ていた「骨基質(骨の骨組み)」の大部分が無機のミネラルによって占められるようになってしまうのです。


このように・・・
加齢は骨に対して、大きな2つの影響をもたらします。
それは、「骨量が失われること」、そして「骨が脆くなること」なのです。


いちどスカスカになった骨は二度と回復しません。
骨量が減っていくのは誰にもまぬがれないことならば、どうすればいいのでしょう。

それは20〜35歳にピークを迎える最大骨塩量(peak bone mass)をできるだけ増やしておくことです。
若いうちから食生活と運動で、最大の骨量をあげておけば、加齢によって減ってきてもリスクは少なくなります。
そして、そのことが骨粗鬆症の予防にもなるのです。

もう間に合わないという人がたくさんいるかもしれません。
それでも骨を丈夫にする栄養素や食事、運動によって骨量の減る速度をゆるやかにはできるでしょう。

骨に適度なストレスを与える運動の目安は一日に一万歩以上。
ホルモンなどの調整薬で「治す」ことも不可能ではありませんが、丈夫でしなやかな骨をつくるために、ふだんの生活を見直すことから予防を始めましょう。

次回は「骨粗鬆症とは?」です。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2010-10-28 11:22 | 骨粗鬆症


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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