まじめ日記 「あなたにとって健康とはどんなものですか?」/chiropratica 小菅一憲

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健康とは何をもってそう言うのでしょう。
自分にとっての健康とはどういうものなのでしょう。


1946年にWHOによって定義された健康とは「健康とは身体的、精神的、社会的に良好な状態である」とされています。
この定義においては健康とは異常のない状態であり、この健康観に基づいて健全な社会を目指そうとする現代は、絶えず異常なものに焦点があてられ、それに対する排除や消去に注意が注がれています。


少し前の時代では、健康とは、自然や父母から与えられた身体で、病気もせず元気で生活ができ、天寿を全うできる状態のことを言い、健康を維持することに主眼が置かれていました。

それに対して現代の健康観は進歩主義で無限性があるので、より以上の健康を目指し、異常なものを排除しようとするあまり、異常に対しての見方が微細化し、無限連鎖の中に入り込んでしまっています。

ちょっと難しいかもしれませんが、様々な情報が飛び交う中、健康を求めるあまり、本当のことがわからなくなっているのかもしれません。


この流れは、近年の健康ブームや健康産業の急成長が背景にあると言っても過言ではありません。
現代の健康社会においては、医学や医療、メディア、医療産業、さらには健康を付加価値とした製品を製造・販売する健康産業などが、絶えず健康水準を高め続けることによって、私たちの健康への不安を煽っているような状況になっているのです。


たしかに私も、以前は、病気もせずに元気で生活していることが健康であり、「病気になって初めて健康の大切さを知る」という言葉の通り、普段の日常生活でそこまで健康に気を使っている方ではありませんでした。
しかし、こうやって健康に携わる仕事をさせて頂き、様々な健康への情報に詳しくなるにつれ、健康食品やサプリメントも購入するようになり、また食事に関しても添加物や着色料のないもの、またさまざまな機能を考えたり、気をつかうようになりました。もちろんこれは健康にとって良いことなのでしょう。しかし、そこには隠された健康産業業界の経済成長があったのかもしれないのです。

メディアや店頭に並んでいる表示の影響は本当に計り知れないものがあります。
その中で、知らず知らずにそういう健康に良いものを選ばせられる環境になっていたのかもしれませんね。そう考えていくと少し複雑な気分になります。


私は、ただ健康に良いから、テレビで良いと言っていたから、誰々に勧められたから、そんな理由でどんどん健康食品に走っているような状態はどうかと思います。
もしかしたらその健康食品は、テレビで良いと言っていたとしても、商品表示に身体に良さそうなことが書いてあったとしても、実際はそうではないかもしれないのです。


先日、お話を聞いた筑波大学名誉教授の鈴木元成先生は、「健康食品で健康づくりは可能か」という話で、国が保証している特定保健用食品(以下、特保という)を食べても、健康にはならないということをおっしゃっていました。そして特保を食べている栄養学者もいないというのです。

さらに、食後血糖値上昇を抑える特保茶飲料(難消化性デキストリン添加茶、グアバ茶ポリフェノール添加茶)を飲む群とダンベル体操を行う群で実験したところ、お茶を飲んでも食後血糖値は全く変わらず、ダンベル体操やエクササイズを行った群だけが食後血糖値を下げたといいます。
またそれ以外にも特保油脂食品の「エコナ」を使った実験では、エコナと普通のサラダ油の違いはほとんど見られなかったといいます。エコナで、とくに食後のエネルギー代謝増大作用や脂肪燃焼増大作用も認められなかったそうです。これは、「エコナ」には特保油脂食品の許可・認定された体脂肪蓄積を抑える油脂食品の効果は確認されなかったということです。

特定保健用食品は、科学的根拠を持つ正しい健康食品とされています。
ここにあげた例は極端かもしれませんが、実は生活科学的根拠などはなく、消費者に効能を保証できない「効くかもしれない食品群」にすぎないかもしれないのです。
そして「エコナ」の例のようにメーカーが作り上げているイメージに惑わされている可能性もあります。

ポパイのほうれん草のような食品はないということですね^^;。


このことはサプリメントについても言えます。
日本ではメーカーが、一般向けに目的もなく、いいものを合わせたサプリメントを販売しており、アメリカのように、サプリメント専門のフォーミュレーターがはっきりとした目的をもったサプリメント作りをしている状況とはかけ離れているのが現状です。

そして消費者の私たちの中にも、自分の症状を考え、その目的にそったサプリメントの活用と言うよりは、なんとなく流行だからとか、メディアの影響や、健康に良いからでサプリメントをとっている人が多いのではないでしょうか?

こういった状況は望ましい状況とは言えません。サプリメント作りには、安全性と使う人の症状や背景が重要で、本当は流行に左右されない症状別のサプリメントが出来るべきなのです。



私たちはどこまでいけば、本当の健康なのでしょう。

病気を治し、健康を維持する為の医療・医学が、健康への不安を生産しているという矛盾の中で、私たちは踊らされ、それは結果的には自分の身体にとっては良いことなのかもしれませんが、無限のループの中に陥っているような気にもなります。

健康に関しての定義は現代社会では難しいものです。
ですが、自分にとっての健康は健康産業によって決められるのではなく、

自分自身でもう一度見つめ直す必要があるのではないでしょうか。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2010-10-05 23:54 | まじめ日記


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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