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NO.591 食物アレルギー/過敏症 その2 「食物アレルギーとは」

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近年になってアレルギーの発症率は非常に増加しています。みなさんの周りでもアレルギーの人や子供が増えたと思いませんか?
その原因には、偏った食事、ストレス、トラウマ、感染、科学物質、環境有害物質、遺伝性要因などが関わっていますが、なかでも50年前に比べ、明らかに食べ物に対する過敏症(一般的には食物アレルギーと呼ばれている)は、増加の傾向をたどっています。


そもそもアレルギーという言葉は、ウィーンの小児科医クレメンズ・ピーター・フレヘール・フォン・ピルケ氏とアメリカの小児科医ベラ・シック氏が、種痘が患者に及ぼす影響を研究している時に作った言葉だそうです。
ギリシャ語の「アロス」(変化・様変わりした状態)、と「エルゴン」(反作用・反応性)を合わせて作った言葉で、フォン・ピルケ氏は、アレルギーを超過敏反応であると定義しました。
こうやって1906年にはじめてアレルギーが提唱されたとき、アレルギーとは「変化した反応」のような意味合いでした。それから長い年月を経るうちに、当初の意味合いは医療現場から失われていきました。
現在では、「抗原」と呼ばれる分子によって誘発される反応がアレルギーであると考えられています。



カラダの仕組みでは、この抗原を退治するために、身体の中の白血球が「抗体」をつくり出します。そしてこの抗体がなんらかの原因で必要以上に過敏反応することがあるのですが、アレルギーでは、あるこのような過敏反応してしまう同じ抗原が身体に侵入してきたときに、同じ抗体が放出されて、過剰に働くことで、アレルギー反応が起こるとされています。
こうした「抗体」、免疫グロブリンは、Y型をしていて私たちの免疫システム細胞によって作られます。また接触する個々の抗原ごとによって固有の形になっているのですね。
アレルゲンである「抗原」は、人によって多岐に渡りますが、特定の食物や花粉、動物の鱗屑、カビ、イースト菌などがあります。
人間の身体の免疫システムは、身体の防衛反応として、激しい炎症を介してこのアレルゲンを中和しようとするのですが、その一連の反応がアレルギーと言われるものです。



みなさんが、食物アレルギーというと思い浮かべるのは、食べた後、突然起きるような呼吸困難や蕁麻疹、胃腸障害のようなものだと思いますが、実はその症状は多岐に渡ります。
それには、肉体的な症状、精神的な症状を含め、様々な症状がありますが、反応が早い即時型というタイプや、反応が遅い遅延型と呼ばれるもの、そして症状が慢性化するもの、一過性で終わるものなどと様々なものがあります。
そのため、中には自分の症状が食物アレルギーできているということに全く気付いていない人がいるのですね。
簡単に言うと、一般に言われるような、涙目や目のかゆみ、鼻水や鼻のかゆみ、くしゃみ、蕁麻疹、湿疹、腫れ、胃腸障害(下痢、嘔吐)など、すぐに自覚症状として現れるものだけでなく、自覚症状として現れなくとも体内の細胞臓器に影響を与え、慢性化していくものまであります。

すぐに反応が現れるものを、一般的にIgE免疫介在型アレルギーと言います。この反応は通常激しく突然に起きるため、原因となる食べ物とその症状の関係はすぐにわかることが多いです。
しかし、このIgE以外のタイプのアレルギー、特にIgG免疫機能によるものは、反応が遅く、発症するのに数時間から数日間もかかり、長時間続いて遅発性の症状が出るので、なかなか原因がわからないケースがあります。アレルギーの性質上、本人がその存在にまったく気づかないこともあり、知らないうちに自分の健康が蝕まれていることがあるので、長期にわたると実は怖いものです。
このIgGタイプの症状は、軽度で慢性的なものが多く、全身疲労、イライラ、頭痛、異常な食欲、食物中毒症状、注意散漫・・・などなどと、これが食物アレルギーから来る症状とは思えないのも、原因に気付けない理由の一つでしょう。



食物アレルギーが広い範囲で健康状態に悪影響を及ぼすことは、アメリカのアレルギー委員会元委員長のブラナマン医師をはじめ多くの研究者が指摘しており、私も自分の経験でそのことには確信があります。

ブラナマン医師はこう言います。

「食物アレルギーは、からだのあらゆる部分で、あらゆることを起こしうる」



また、なかにはこの一連の反応に抗原や抗体が関与していないものもあり、それらはアレルギーとは呼ばないと一般的には考えられていますが、ブラナマン医師は、アレルギーと呼ばれようが呼ぶまいが、健康を害するものであることには変わりはないとしています。





このアレルギー反応が起こらないものに、食物過敏症と言われるものがあります。
その話も少し触れておきましょう!

食物過敏症(不耐症とも呼ばれる)とは、アレルギーよりも意味合いが広く、食品や食品の構成成分、添加物などに起因するあらゆる身体への悪影響が含まれています。
食物過敏症は、個体差がはっきりしていて、ある人に大問題を起こす成分が、他の人にはまるで影響を及ぼさなかったりします。
医療従事者が混乱するのは、この過敏症というものの症状の多くが、アレルギー反応を介せずに発生することです。
そのため、このアレルギーではない、食物過敏症の方の多くは、トラブルを抱えたまま放置されているわけです。



ブラナマン医師は、症状にいたる基本的なメカニズムがどうであれ、患者さんが特定の食品にうまく対処できずに苦しんでいることに変わりはなく、アレルギーと過敏症の区別がどうだという問題より先に、患者さんを救うことが優先されるべきではないかと述べているのですが、まさに同意できる言葉ですね。
さらにブラナマン医師は、「食品過敏症を解決することで60%の病気は改善される」とも語っています。
たしかに前回の食物アレルギーが関わっている病気のリストを見てみれば、そのことが決して大袈裟ではないことがわかります。



現在の大抵の医師は、栄養療法や食品過敏症について知らない方が多く、その重要性が見過ごされるケースが多くあります。
私が臨床をやっていて、常に思うのは、診断が適切でなければ、適切な治療ができないということ。

何よりも根本的な原因に対しての治療を行うべきなのです。



最後に食物アレルギーと過敏症のカテゴリーを紹介して今日はおしまいにしましょう。

1967年に米国のコロラド大学とスウェーデンのカロリンスカ研究所の共同研究チームによって、現在言われているIgEアレルギーが解明されました。
しかし、最近では、IgE以外の反応もあるということが解明されてきており、食物を食べて体が何らかの反応を起こす状態を「食物過敏症状(Food Hypersensitivity)」と呼ぶようになり、4つのカテゴリーに分けるようになったのですね。


1.食物アレルギー
  IgE誘因食物アレルギー(3)
  非IgE誘因食物アレルギー(4)

2.非アレルギー性食物過敏
  ラクトース(乳糖)不耐症
  食品添加物(色素、硫黄成分など)
  反応の原因が不明

3.IgE誘因食物アレルギー
  牛乳、卵、大豆、米、ピーナッツ、小麦などの食材
  花粉
  ダニ・ほこり
  ゴム

4.非IgE誘因食物アレルギー
  セリアック病(グルテン、カゼインなどの不耐症)
  体系的アレルギー性皮膚炎



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

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# by chiropratica | 2015-04-08 15:59 | 食物アレルギー

NO.590 食物アレルギー/過敏症 その1 「自分で気付いていない食物アレルギー」

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みなさん、今日から4月です^^。
今日からは新しいテーマ「食物アレルギー/過敏症」についてお話していきたいと思います。
以前にも一度特集を組みましたが、このblogでも人気が高い記事の1つなので、もう一度新しい話題も取り入れながら、書いてみたいと思います。


ローマ時代の詩人であり哲学者でもあるルクレティウスという人は、「ある人にとって食物となるものは、別の人にとっては苦い毒となることもある!」と言っています。

この言葉は、本当に的を得ていると思います。
私のところにも、「人に勧められた健康食品を摂ったら、酷く体調を崩した」と言って来院される方は数知れず・・・。私自身も以前、人に勧められた健康食品で体調を崩した苦い経験があります。



ほとんど全ての人に、身体に合わない食物はあります。
そして現状、その食べ物に気付いていない人は多いものです。

実は、健康状態や身体の機能は食べ物によって左右されます。
また人の身体の機能や精神状態は、食べている食事で決まります。
この精神状態というのは、食物アレルギー・過敏症をよく知っている方であれば、特に影響があることを知っているでしょう。食べる物と気分の間には強い相関関係があるということです。人の身体の精神の状態は食事で決まると言っても過言ではないでしょう。
そして、健康に良いと言われている食べ物全てが万人にとって良いとは限りません。一般的に勧められる玄米や発酵食品などももちろん合わない人はいます。
私たちには、それぞれまったく違う個性(タイプ)があり、強い点や弱い点、そして必要としている栄養素が異なります。

これは栄養を学ぶ方には、必ず知っておいてもらいたいことです!




そして、この食物アレルギーには、自分で気付いていないアレルギーがあるということ。
アレルギーには時間をかけて徐々に症状が発現するものがあり、自覚症状がないことがあります。
通常、身体に相容れないものを食べるとほとんどの人はそのことに気付きます。それは食中毒の発作であったり、何かの病気の症状であったりするかもしれませんが、食物アレルギーである可能性も十分にあります。
しかし、中には自覚症状がなく、自分で気付いていないアレルギーによって体調を崩している方も多く存在するという現実があります。


あなたにとってアレルギー性の高い食べ物を食べ続けると、体内で炎症が起こり、細胞が十分に機能出来ない状態に陥ります。細胞の機能低下と炎症は様々な病気につながります。
食物アレルギーは身体のあらゆる細胞組織に悪影響を及ぼします。関節、筋肉、肺、脳、血管、つまり血液が流れる場所であればどこでも炎症が起き、症状が現れます。



食物アレルギーによって起こる症状のリストを紹介しましょう!

喘息
鼻炎
膀胱炎
滑液包炎
セリアック病
うつ病
十二指腸潰瘍
浮腫
疲労
胃炎
発疹
低血糖
めまい
学習障害
軽い脳の機能障害
気分が安定しない
頻繁に感染症にかかる
ふきでもの
夜尿症
気管支炎
口や唇の潰瘍
慢性の腰痛
下痢
湿疹
腹部にガスがたまる
頭痛(片頭痛など)
自閉症
総合失調症
慢性疲労症候群
てんかん
ハイパーアクティビティ
過敏性大腸炎
メニエール
中耳炎
口内炎
線維性筋痛症
関節リウマチ
関節の痛み、腫れ
栄養素の吸収不全
腎炎
尿にタンパク質が出る
発作
潰瘍性大腸炎
肌のかゆみ
アトピー性皮膚炎
蕁麻疹



こうなってくると食品アレルギーや過敏性の存在を知らないだけで、一般的な医療現場では無数の誤診が生まれているかもしれませんよね。深刻な症状を抱えている人でも、病院の検査で異常がなく、原因がわからない人の場合、食品アレルギーがかかわっているケースはものすごい数になるのではないでしょうか。
私の臨床でも、カイロプラクティックの検査で、食物アレルギーや過敏症の疑いがある患者さんが多々います。症状のひどい人にはアレルギーの検査を受けてもらったりもしますが、食物アレルギーを解決できると持っていた症状に大きく改善がみられたり、すっかり消失することもあります。
そして解決できた患者さんからは、決まって「こんなに身体が元気なことはいままで初めてです!」とおっしゃって頂けるのです^^。





食物アレルギーが広い範囲で健康状態に悪影響を及ぼすことは、アメリカのアレルギー委員会元委員長のブラナマン医師をはじめ多くの研究者が指摘しており、私も自分の経験でそのことには確信があります。

ブラナマン医師はこう言います。

「食物アレルギーは、からだのあらゆる部分で、あらゆることを起こしうる」




是非、みなさんの隠れた(潜在的な)食物アレルギーを特定することで健康になりましょう!
このテーマで書くことがみなさんの健康に貢献出来れば、言うことはありません。
また次回からゆっくり勉強していきましょう!



小菅一憲

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# by chiropratica | 2015-04-01 12:10 | 食物アレルギー

NO.589 骨粗鬆症NEW その24 「骨を丈夫にするコツ!」

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長らくお話してきた「骨粗鬆症」のテーマですが、今日で最後になります^^。

さて、骨を丈夫にするコツとしていままで話してきたことを、ここでもう一度まとめたいと思いますが、骨はやはりカルシウムが主成分ですから、カルシウムが抜けて骨に問題が起こることは事実です。
毎日の食生活の中で、またはご自身の消化吸収能力の影響により、カルシウムがしっかり摂れていないような状態では、血液中のカルシウムが少なくなると(心臓などに問題が起こる)、骨からカルシウムを溶かして血液中に補給します。こういったことから、カルシウム不足がずっと続いていくと、せっかく若い時に在庫したカルシウムを使い続けることになって、それが骨粗鬆症になっていくというわけです。



骨を丈夫にするコツを3つお伝えしましょう!

1.カルシウムはやはりしっかり摂る!

カルシウムは絶対摂らなければいけない、これがまず一つ大切なことです。
カルシウムは十分摂って頂きたい、閉経後にカルシウム減少がそれこそ、骨粗鬆症になるぐらいの大変な減り方にならないように出来るだけ蓄えを多くしておくこと、これがまず第一です。若い時からカルシウムを摂ってカルシウムの蓄えを多くしておくことです!


2.ビタミンD3をしっかり意識する!

カルシウムの吸収をしっかりさせてください。これにはビタミンD3が大切です。
ビタミンDは日光に当たることにより、皮膚のコレステロールから合成されます。たまには日光浴も大事になるわけですね。
またもちろんご自身の胃腸の消化吸収能力もカルシウムの吸収率にはとても関わります。
特に胃酸の分泌が低下しているとカルシウムの吸収率も落ちてきます。
これは
こちら
を参照してください^^。


3.骨には適度な刺激を!

骨に適度な刺激を与えてください。適度な刺激が骨の細胞を活性化します。
じっとしていたら、骨がダメになることは宇宙に行った人のことでもわかります(無重力空間では骨がもろくなる)。
骨に負荷をかけてあげるということは絶対大切なのです。


何はともあれ、この3つ!
これが骨を丈夫にするコツになります。




最後になりますが、もし、カルシウムをサプリメントで摂る時の注意点も。
カルシウムは強力なアルカリ性ミネラルなので、強力な酸性環境にある胃液の中に入れることは、明らかに胃液をアルカリ性方向に誘導します。これにより消化吸収不良が起こってしまいます。これはカルシウム、マグネシウム、アルミニウムは制酸剤に使われることからも明らかですね。

よくみなさん間違えていることが多いのですが、これらミネラルのサプリメントは食後よりも食間がベストタイミングな摂取時間となるので覚えておいてくださいね^^。食前30分前もしくは、食後4時間以降が良いと思います!



最後の言葉になりますが・・・

“私たちの大事な骨の栄養は
       食べ方の基本”

私が、この「骨粗鬆症」のblogを書いていて、1つ思ったことがあります。
骨の栄養。これは私たちの身体を作る栄養を考える上で、一番の基本となることだなと。
それだけ、ここに書いてあることは重要なことです。
基本的な食べ方が全て網羅されていると言っても過言ではないです。

みなさん是非是非、参考にしてみてください^^。



なにかご質問があれば、
こちらから
気軽に聞いてくださいね。



小菅一憲

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# by chiropratica | 2015-03-07 09:57 | 骨粗鬆症

NO.588 骨粗鬆症NEW その23 「牛乳って実は」

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さて、いままで、みなさんのほとんどが、強い骨と健康な歯をつくるには多量のカルシウムを摂取する必要があると思っていたでしょう。
これまでのblogを読んで、その常識が少しでも変ってきたと思いますが、そのカルシウムの最良な摂取源としては、多くの人が「牛乳」や「乳製品」と答えるのではないでしょうか。

そしてみなさんのほとんどが、「牛乳」にはカルシウムが豊富に含まれていると思っているでしょう。
牛乳は、子供からお年寄りまで幅広い年齢層に飲まれているのですが、その第一の理由として「不足しているカルシウムを摂りたい」という方が多いようです。


たしかに「牛乳」がカルシウムの豊富な食品の一つであることは間違いありません。


しかし・・・
「いくら飲んでも牛乳のカルシウムは利用されない」のです。
牛乳はいくら飲んでも、そこに含まれているカルシウムは吸収されず、排泄されてしまうといいます。


興味深い研究があります。

ハーバード大学が行った大規模な調査で、アメリカ11州に住む30歳から55歳の女性看護師7万7761人を対象に、1980年から実に12年にわたって牛乳や乳製品の摂取と骨折の関係について追跡調査をしました。
「毎日コップ2杯の牛乳を飲むグループ」と「週に1度以下しか牛乳を飲まないグループ」ではどちらの骨が強いかと聞けば、前者と答える方が多いでしょう。
しかしこの疑問に対して行った調査の結果、それぞれのグループの骨の強さはまったく同じでした。驚くことに、牛乳をたくさん飲んでも骨折の予防にはならないことがわかったのです。
もちろん、牛乳だけではなく、ヨーグルト、アイスクリーム、チーズ、ホイップクリームなどの乳製品も対象にして調べています。さらに、骨折のリスクに影響するホルモン剤(エストロゲン)の使用、喫煙状況や摂取カロリー、肥満度などのほかの要因ついてもあわせて調査したうえで、乳製品単独の影響のみを分析するという徹底ぶりです。
その結果、「牛乳を飲めば骨が強くなる」という結論は導き出せませんでした。
それどころか、なんと乳製品からたくさんのカルシウムを摂っている人のほうが、そうでない人より骨折しやすいという結果が出たのです。
(山田豊文 病気になりたくない人はこうしなさい 引用)


おどろきですよね。

さらに母乳栄養児と人工栄養児を比較した研究があります。
通常、牛乳には1リットルにつき約1200mgのカルシウムが含まれています。一方、母乳には1リットルにつき約300mgのカルシウムしか含まれていません。しかし、これだけの差があっても、母乳栄養児は人工栄養児より多くのカルシウムを吸収しているという結果が出たのです。
(Flank A.Oski,M.D. DON'T DRINK YOUR MILK 引用)


そして、放射性カルシウムを用いたカルシウムの吸収研究で、牛乳中のカルシウムは18〜36%しか吸収されないという結果が報告されています。


なぜそれほどまでに牛乳中のカルシウムは吸収できないのでしょう。


その原因の一つは、牛乳がカルシウムだけでなく「リン」を多く含んでいることです。牛乳の中のカルシウムとリンの比率は2対1よりもやや大きいのですが、リンは腸管内でカルシウムと結合するためにカルシウムの吸収を阻害することがあるのです(以前のblog参照)。
それゆえに多くの栄養学者がカルシウムの比率が2対1以下(3対1とか4対1)の食品だけをカルシウム源として利用すべきだと主張しています。たしかにただでさえ加工食品を摂る現代人はリンが過剰なので、カルシウム源としてリンが少なめの食品を選ぶべきかもしれません。


そしてもう一つの理由は、牛乳や乳製品は、動物性たんぱく質を非常に多く含む食品ということです。
これも以前のblogでも述べたので、動物性たんぱく質が体内で酸性物質を大量に生じさせることはご存じだと思います。動物性たんぱく質が非常に多い牛乳や乳製品を過剰に摂取すると、骨からカルシウムが溶け出す「脱灰」が促進されます。
たんぱく質代謝の過程で生じる尿酸や硫酸のために、血液を大きく酸性に傾けてしまい、それを中和するのにカルシウムが動員されてしまうのです。


その他、牛乳や乳製品は、カルシウムとマグネシウムの比率が悪く、マグネシウムがほとんど含まれておりません。牛乳を多飲し、乳製品を多食するという生活を続けていれば、食事全体のカルシウムとマグネシウムの摂取比率が大きく崩れた状態になり、マグネシウム不足になります。
また食事の欧米化でマグネシウムが不足しがちな現代人ならなおさらです。

マグネシウムについても前のblogを読んで頂いていたらわかると思いますが、カルシウムとセットで必要な大切なミネラルです。身体は、血液中のカルシウムが不足しないように、骨から補充したり、常に血液中のカルシウム濃度を一定にしていますが、マグネシウムが不足すると、その調節がうまくいかず、カルシウムが溶け出す脱灰がここでも促進されてしまうのです。


欧米などでも乳製品の一日の摂取量が1000mgを超える地域では、骨折が多いというデータが複数報告されています。
日本でも小学生の女の子を対象にした骨密度の検査で、骨密度が著しく低い値を示した女の子が約38%に達していたという報告もあります。


私たちは多量の牛乳や乳製品を摂取する生活を送っていますが、それにもかかわらず骨粗鬆症が減ったという話はいっこうに聞きません。なおかつ子供たちの骨すら弱くなっている今の世の中です。

乳製品だけの問題ではありませんが、もう一度食生活は見直していく必要があるのではないでしょうか。



では牛乳や乳製品を摂らなければ、何からカルシウムを摂ればいいのか。
みなさんは戸惑うかもしれません。
いやいや牛乳より良いカルシウム源はたくさんあります。



少しご紹介していきましょう!

〈緑黄色野菜〉

まず、おすすめしたいのは野菜です。野菜は知られざるカルシウムの宝庫です。とくに「葉が濃い緑色の野菜」、たとえば、ケール、ブロッコリー、小松菜、からし菜、カブやダイコンの葉などはカルシウムを豊富に含んでいます。ゆでたり、いためたりすれば量を多く食べられるので、牛乳コップ1杯くらいのカルシウムはすぐ補給できます。たとえば、小松菜なら100gで約170mg相当のカルシウムが摂取できます。もちろん煮汁に流れたカルシウムもとりましょうね。
アメリカの実験結果(ヒーニーらによる)では、ケールなどの野菜からのカルシウム吸収は、牛乳からの吸収にほぼ等しいという報告もあります。

そのほかのカルシウムを豊富に含む野菜としては、モロヘイヤ、明日葉、春菊、水菜、シソ、アーティチョーク、キャベツ、ニンジン、セロリ、セルリアック、チャイブ(エゾネギ)、タンポポの若葉、フェンネル(ウイキョウ)、サヤインゲン、ワサビ、ニラネギ、タマネギ、パセリ、パースニップ、ホウレンソウなどがあげられます。

またこれらの野菜にはカルシウムだけでなく、ほかのミネラルやビタミンも豊富です。
骨を作るにはほかのミネラルも大事だというお話はしましたが、こうした食材にはカルシウムとのバランスに欠かせないマグネシウム(以前のblog参照)も多く、発ガン物質を抑制する物質や食物繊維なども豊富です。

骨粗鬆症を予防する他の野菜としては、カルシウムとたんぱく質の結合を助けて、骨を強くするビタミンKの多い野菜には「ダイコン」「キャベツ」「パセリ」「アスパラガス」があります。カルシウムとビタミンKを含む野菜には「クレソン」「ニラ」、カルシウムとマグネシウムをバランス良く含む野菜には「ホウレンソウ」があります。

すごいですね!野菜^^。

予備知識として、最近ではキノコに含まれている天然の糖類、トレハロースが骨粗鬆症を予防する作用をもつ糖類とわかり、注目を集めているみたいですね。「エリンギ」「ナメコ」などは、このトレハロースとビタミンDを豊富に含んでいます。



〈海藻類〉

野菜以外では、海藻類もおすすめです。
海藻は牛乳に比べて、カルシウムの利用効率が1000倍も高いという報告もあります。
海藻は日本人に昔からなじみの深い食品で、カルシウムやマグネシウムに加え、体液や血液の状態を一定に保つカリウム、それに鉄などが豊富に含まれています。また海藻類に含まれる水溶性食物繊維は、血糖値の急な上昇を防いだり、血圧や血中のコレステロール値を下げる作用があります。
アメリカでも「シーベジタブル」(海の野菜)と呼び、積極的に食べるようになっているようです。



〈小魚〉

いわしの丸干し、ししゃも、わかさぎ、煮干し、干しえび、ジャコ、しらす干し・・・こうした小魚にはカルシウムが豊富で、1回に食べる量が少ないものの、手軽なカルシウム供給源になります。
そう。小魚からを摂るカルシウムの吸収を高める工夫があります。
実は小魚のカルシウムは、身体に吸収しにくい形のカルシウムで身体に吸収される率は33%ほどしかないのですが、この吸収率を高めるために、クエン酸でキレート化させ、クエン酸カルシウムとして吸収を高める方法があります。方法と言っても、昔から馴染みがあるものですが、調理の際に酢やレモン汁などを活用するのです。焼いた魚や揚げた魚にレモン汁をたっぷりかけたり、酢の物にジャコやしらす干しを加えてみれば完成です。
こうした工夫で断然カルシウム吸収も高まります。



〈豆類〉

大豆製品は、カルシウムとマグネシウムを鉄とともに含み、そのミネラルの組み合わせは、牛乳よりずっと優れています。大豆には100g中240mgものカルシウムが含まれます。五目豆、高野豆腐の含め煮、おからのいり煮、きな粉料理・・・などなど。もちろん豆腐や納豆などの大豆製品もオッケーです。カルシウムとビタミンKが豊富な納豆は最高ですね。



〈その他〉

果物にもカルシウムが豊富なものがあります。
ローズヒップ(バラの実)、ラズベリー、キウイ、イチジク、黒スグリ、黒イチゴなどです。
そしてその他の良好なカルシウム源として、アーモンド、インゲン豆、オートミール、全粒粉小麦、ゴマ、ヒマワリの種、乾燥果実などがあります。



これらの食材から摂るカルシウム吸収率ですが、牛乳と比べると・・・
大根の葉で2.5倍、切り干し大根で5倍、ヒジキで14倍、わかめで7倍、海藻で10倍、小魚や煮干しで22倍、ゴマで10倍になります。
これからはカルシウム含有量よりも吸収率で考えるべき事実ですね。

もちろん、いままでの長い骨粗鬆症のテーマでお話してきたように、これらのカルシウム源から健康的にカルシウムを摂取する以外にも、他のビタミン・ミネラルが必要です。
万能な野菜、とくに有機野菜などから、マグネシウム、ストロンチウム、マンガン、セレン、銅、ケイ素、ヨウ素などの他のミネラルをしっかり摂ること、日光を浴びてビタミンDを補給、そして適度なたんぱく質を摂取すること、これらは骨粗鬆症を予防するだけでなく、健康的な食生活の第一歩になると思います。

みなさんも是非明日から試してみてくださいね。



小菅一憲

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# by chiropratica | 2015-03-05 09:44 | 骨粗鬆症

NO.587 骨粗鬆症NEW その22 「イソフラボンって」

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今日は、骨粗鬆症でもよく話題にあがる大豆の成分「イソフラボン」についてお話していきましょう!

「イソフラボン」は、大豆胚芽に多く含まれるフラボノイド「ポリフェノール」の一種で、女性ホルモン様の物質で化学構造がエストロゲンと似ているため、ファイトエストロゲン(植物女性ホルモン)とも呼ばれているのです。体内では、エストロゲンと同じような働きと効果があると考えられており、注目されています。
作用は穏やかで、効き目はエストロゲンの1000分の1〜1万分の1とされていますが、エストロゲンと同様に、更年期障害の症状の緩和、動脈硬化や高コレステロール血症の予防をはじめ、骨からカルシウムが溶け出すのを抑える効果を持ちます。




またイソフラボンはエストロゲンの受容体に働きかけ、ホルモン分泌量の減少によって発生する骨粗鬆症を予防することがわかっています。
その他、糖質代謝改善にも有効といわれています。
そしてエストロゲンが過剰な状態にあるときは、エストロゲンの受容体にイソフラボンが結合し、エストロゲンの働きを抑える抗女性ホルモン作用もあります。つまり、過剰なエストロゲンによって高まる乳がん発症のリスクを抑える効果も期待できるのです。

すごいですね「イソフラボン」。

イソフラボンは、配糖体(糖がついていて分子量が大きい)のグルコシド型イソフラボンと、非配糖体のアグリコン型イソフラボンに分かれます。味噌などの大豆発酵食品の中には、アグリコン型が多く含まれますが、ほとんどの場合、食品中ではグルコシド型として存在しています。
アグリコン型は分子構造的に糖が外れているので、すばやく腸管から吸収されます。このためグルコシド型に
比べて吸収率がはるかに高いと言えます.



イソフラボンについての研究では、特に更年期女性で、骨密度を改善したという報告もありますが、アメリカでは、大豆イソフラボン摂取が骨密度や骨形成バイオマーカー、骨吸収バイオマーカーを改善するという証拠はまだ不十分であると報告しており、これからの更なる研究が望まれているところです。

2008年の栄養学の専門ジャーナルに、閉経後の女性では大豆イソフラボンが骨の健康維持に有用であるという研究データ(メタ分析)が報告されていました。(Eur J Clin Nutr. 2008 Feb;62(2):155-161.)

前述したように、閉経後に生じる骨粗鬆症は、骨改変(リモデリング)サイクルの開始頻度の増加と、骨改変部位での骨吸収と骨形成のアンバランスで生じます。閉経後の骨粗鬆症では、エストロゲン欠乏などのために、骨改変部位において、骨吸収が異常に亢進し失ってしまった骨量を、骨形成によって十分に埋めることができず、骨密度が急速に減少します。
今回の研究では、9報のランダム化比較試験における432名を解析した結果、大豆イソフラボンの摂取が骨の再吸収を抑制し、骨形成を促進するという報告をしています。
具体的には、イソフラボンを摂取した被験者では、摂取していない被験者に比べて、尿中の骨再吸収マーカー(Dpyr)の有意な低下、血中の骨形成マーカー(BAP)の有意な増加が認められていたのです。




こう考えていくと、骨粗鬆症にはホルモン投与で「エストロゲン」を補給してガンのリスクを増やすよりは、こちらの方が断然安全なのではないでしょうか。
女性には特に、大豆をオススメしたいですね^^。

日本人に大豆製品は身近なものなので、無理にサプリメントや健康食品で摂る必要はないと思いますが、いまでは、「骨のカルシウムの維持に役立つ大豆イソフラボンを含んでいるので、骨の健康が気になる方に適しています」と表示してある保健機能食品もあるくらいです。



イソフラボンの摂取の目安は1日約70〜75mgと言われています。
ですが、実はこの摂取量に関してはあまり根拠はありません。
日本人は昔から大豆製品を日常生活に取り入れてきたので、食べ物から摂る分には過剰摂取の心配はないでしょう。とくに通常の大豆食品による摂取での健康被害は報告されていません。

ただ、サプリメントで摂る場合は、イソフラボンと言えどエストロゲン作用があるので、とくに乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮内膜症、子宮筋腫など、ホルモンに大きく影響を受けやすい状態にある女性や閉経前の女性は過剰に摂取しないようにしましょう。



小菅一憲

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# by chiropratica | 2015-03-03 09:57 | 骨粗鬆症

NO.586 骨粗鬆症NEW その21 「酸性食品について」

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今日は血液を酸性にする食べ物のお話です。



「酸性食品」の摂り過ぎがカルシウムの排泄を促進して、骨密度の減少につながることが多くの研究で指摘されています。「酸性食品」とは簡単に言うと、肉類、高たんぱく食品全般、穀類などです。それに対して、野菜や果物は、ほとんどがアルカリ性食品です。
前回のblogでも少し触れましたが、動物性たんぱく質を過剰に摂取すると骨からカルシウムが溶け出す「脱灰」が促進されます。



詳しくメカニズムを見て行くと・・・

健康な状態では、血液は「弱アルカリ性」に保たれています。ところが酸性の食品を多く食べると血液が酸性に傾いてしまいます。血液が酸性化することは生命活動において非常に危険なことなので、身体はこれをなんとか中和しようとして、骨や歯の中のカルシウムをアルカリとして血液中に動員します。これが「脱灰」の起きるメカニズムです。
通常だと、副甲状腺ホルモンが、用の済んだカルシウムをすみやかに骨や歯に戻すことで(これが「再石灰化」)、脱灰と再石灰化のバランスをうまく保っていますが、牛乳や乳製品、肉類などを食べ過ぎてしまうと、「脱灰」だけが起こりやすくなるのです。

動物性たんぱく質などの酸性食品が、この副甲状腺ホルモンの働きを阻害するために、再石灰化が行われず、骨由来のカルシウムが尿中に排泄されてしまうのです。



できれば、「酸性食品」の過剰摂取は控えておきたいところですね。
前回同様、動物たんぱく質の多い肉類や牛乳、乳製品は過剰に摂取しないということがポイントになります。




ちなみに補足ですが、通常お米や小麦などはリンを多く含む「酸性食材」と言われますが、お米や小麦を原料とする加工食品においては、その中の添加物でナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ性添加物が大量に含まれていることもあり、この場合は強力なアルカリ食材となりますね。

また野菜や果物(一部を除いて)は、「アルカリ性食材」と言われますが、基本的に食材のpHを決めるミネラルは植物や動物が作れる物質ではなく、生育する土壌に含まれるミネラル量に依存するので、その土壌のミネラルによってまた変わってきます。
栽培方法、例えば水耕栽培などによっても含有するミネラルには、微妙に変化がありますね。
甘みを強く引き出すためには、ナトリウムやカリウムは少ない方が良いので、その分酸性のリンの割合が多くなる場合もあります。

こう考えていくと、なかなかこの食材のpHというのは奥が深いと思いませんか?




また機会があれば、この手のお話をしたいと思いますが、わかっているのはリンや硫黄などの酸性ミネラルを含むような動物の肉は全て酸性食材ということです。
もちろん、お肉も大切な栄養源ではありますが、酸性食材の摂り過ぎは、血液中やリンパ液中のpHのバランス維持のために骨や歯からのカルシウムの溶け出し(脱灰)が起こるので、骨粗鬆症のテーマの中では注意が必要ということになります。



小菅一憲

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# by chiropratica | 2015-02-21 10:28 | 骨粗鬆症

NO.586 骨粗鬆症NEW その20 「たんぱく質の考え方」

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骨作りには、「たんぱく質」が重要という話をしてきました。
少し混乱するかもしれないですが、前回の「リン」同様、たんぱく質摂取にもバランスが重要になるようです。
以前も一度お伝えしましたが、大切な話なので再度お話していきましょう!



たんぱく質摂取量の増加は、骨量を増加させ、骨折リスクを低下させるというのは本当のことですが、たんぱく質を摂り過ぎると尿中へのカルシウムの排出も多くなるといいます。
また栄養医学ジャーナルの「American Journal of Clinical Nutrition」で発表された研究では、たんぱく質を過剰に摂取している場合、カルシウムを大量にとっても、体内のカルシウムバランスは修正できないと報告しています。

食事からとるたんぱく質の影響を調べた、いくつかの研究データを紹介しましょう。

極端にたんぱく質の摂取量の多いイヌイット(エスキモー)の高齢女性と、それよりずっと少ない量のたんぱく質しかとっていない高齢女性の骨密度を比較した研究があります。その結果、イヌイットの高齢女性のほうが、明らかに骨密度が少ないことが確認されました。しかし、もっと若い年齢層で比較した場合には、こうした傾向はなかったといいます。
イヌイットのカルシウム摂取量は、平均的な西洋人の2倍も高いのですが(1日2000mg)、彼らの骨粗鬆症の発生率は高く、アメリカの白人にくらべて骨量が10〜15%も低いと言われています。これはおそらく、イヌイットのたんぱく質(魚、クジラ、セイウチ)の摂取量が250〜400gとあまりに高いことが原因と思われています。一方アフリカのバンツー族のカルシウム摂取量は400mg程ですが、彼らは骨粗鬆症とは無縁なのです。そしてこれは、たんぱく質のほとんどが植物由来で1日47gと少ないからだといいます。



卵と乳製品はとるが肉類は食べない菜食主義の女性と、普通に肉を食べている女性の骨密度を比較した研究もあります。その結果、20代〜40代の比較では違いが見られませんでしたが、50代、60代になるとはっきり差が現れました。50代以降は、肉類を食べている女性グループのほうに骨粗鬆症の発生率が明らかに高く、その傾向は年齢層が高まるにつれて、さらに拡大したといいます。
そしてアリス、マーシュの行った研究では、50歳〜89歳のあいだの卵乳菜食の女性グループの骨組織の減少率は18%だったの対し、肉を食べている女性グループでは35%の減少率でした。


こうなると「お肉」は食べない方が良いような気がしてきますが、アメリカの研究ですので、日本人が思っている以上に肉摂取量は多いと思います。
ただ、毎日お肉を摂るなど過剰摂取にはリスクがあります。

では肉の過剰摂取の何がいけないのでしょう。




これはおそらく、肉の過剰摂取は、骨からカルシウムなどのミネラルを溶かし出す「脱灰」を促進する原因になるからだと思われます。
肉は多くの動物性たんぱく質を含み、代謝産物として酸性物質を大量に発生します。肉を食べると血液が酸性に傾き、その中和のためにカルシウムが使われ、「脱灰」という減少が起きてしまうのです。
また肉は前回のblogでお話したリンが多く、カルシウムが少ない食べ物です。通常、血液中のカルシウムとリンは1対1の割合を保っています。ところが、肉を食べすぎると血液中のリンが過剰になり、そのバランスを保つために骨からカルシウムが溶け出してしまうのです。

肉はたんぱく質を手軽に供給する反面、摂り方によっては骨を弱くする食べ物なのですね。




もちろん、いままでお話してきた通り、骨の骨組みであるコラーゲンの繊維は「たんぱく質」出来ていることは確かで、肉類のたんぱく質は、骨の成長には重要な役割を果たすIGF-1(インスリン様成長因子)を高めるとも言われています。
ようするに、たんぱく質は重要な栄養素ということは間違いないですが、摂り過ぎにはくれぐれも注意が必要ということですね。



ここでもバランスが重要ということです^^。
もちろんお肉には他の食材では少ない、鉄や亜鉛、ビタミンB群も豊富に含まれていることが多いので、たんぱく質に関して言えることとしては、お肉、お魚、卵、大豆製品をバランス良く食べることがポイントとなりそうです。



小菅一憲

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# by chiropratica | 2015-02-19 14:05 | 骨粗鬆症

NO.586 骨粗鬆症NEW その19 「リンには注意!」

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さて、今日は骨粗鬆症についての栄養で、少し注意が必要なものについてです。


みなさん「リン」という栄養を知っていますか?
リンは、骨を作る時のリン酸カルシウムとして必要となるものです。
しかし、実はこの摂取量が難しいところで、摂取するカルシウムとリンのバランスも非常に重要になります。
たとえば、たとえたっぷりカルシウムをとっていたとしても、それと同じか、それ以上のリンも摂取していたとしたら、カルシウムは満足に仕事が出来なくなってしまうのです。




現代人はリンを過剰に摂取していることがよく言われています。リンが豊富に含まれているものには、肉類、鶏肉、魚、穀類などがあげれれますが、とくに現代人では加工食品が問題になります。
加工食品の中の、品質改良材、結着剤として利用されるリン酸塩は、ミネラルの吸収を阻害し、リンの過剰摂取によりカルシウムの吸収を悪くしています。



100g中の加工食品のリンを比較してみると・・・

豚肉200mg / ロースハム340mg
じゃがいも40mg / ポテトチップス100mg
あじ230mg / 魚肉ソーセージ200mg




こう考えるとロースハムやポテトチップスなど加工食品にしてしまうだけで、明らかにリンの取り込みが多いことがわかりますね。砂糖、お菓子、甘味飲料などもリンを含んでいます。
リン(P):カルシウム(Ca)は1:1が理想ですが、現代人は4:1くらいになっていると言われていますが、これも「リン」が多く含まれている加工食品を多く摂取することが、原因の一つでしょう。
なかなか難しいことかもしれませんが、大切なのはバランスなのですね。
一般的には良い食べ方でも、バランスの悪いとり方になっていると不都合が出ることもあります。


骨粗鬆症の予防をしたい方は、加工食品の摂り過ぎに注意です。
炭酸飲料水や加工食品の添加物として広く使われているリン。摂り過ぎてしまうと血液中のカルシウムとのバランスが崩れ、カルシウムの排泄されてしまうのです。



小菅一憲

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# by chiropratica | 2015-02-17 12:30 | 骨粗鬆症

NO.585 骨粗鬆症NEW その18 「ビタミンKも大事」

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最後に「ビタミンK」。このビタミンは骨密度の増加には効果はありませんが、骨折の抑制をしてくれると言われています。
これはビタミンKが、骨に含まれているたんぱく質のオステオカルシン(カルシウムを沈着させ骨質を向上)の活性化を促進して、骨質を良くすると言われているからです。

ビタミンKは特に納豆に豊富で、納豆の摂取量の少ない西日本では、摂取量の多い東日本より、大腿骨頸部骨折の頻度が高いといいます。
納豆以外には、レバーや、緑黄色野菜に多く含まれていますよ^^。



今日も少なめですが、これで。



小菅一憲

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# by chiropratica | 2015-02-14 10:54 | 骨粗鬆症

NO.584 骨粗鬆症NEW その17 「ビタミンDの大切な働き」

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ビタミンの中では、骨作りには欠かせないのが「ビタミンD」。

ビタミンDは私たちが食べ物から摂るDと紫外線を浴びることによって皮膚で作っているDとこの2種類のDがあります。ただ、そうやってビタミンDを摂りました、作りましただけでは、骨には全く役に立ちません。
まずそれらのビタミンDは肝臓に入っていって、水酸化という働きを受けて、活性化第一段階の反応を受けます。そしてそれが続いて腎臓に入って腎臓でさらに水酸化という反応を受けて活性化が起こります。こうやって、腎臓で活性化されて初めてビタミンD3という活性型ビタミンD3になって骨の吸収を高めるという働きが出来るようになるんです。
なのでエノキを食べたからすぐに効くとか、そういうことではないんですね。逆に言えば、腎臓が悪い方は骨も悪いです。それは何より、ビタミンD3が出来ないからなんですね。



ビタミンD3は腸管の内皮細胞でカルシウム結合たんぱく質を産生し、カルシウムの吸収を増加しますが、最初からの流れを少しまとめてみましょう!


ビタミンD
  ↓ マグネシウム
ビタミンDの活性化(肝臓、腎臓)
  ↓
カルシウム結合たんぱく質の産生(小腸)
  ↓ カルシウム
カルシウムの吸収と移動
  ↓ リン・マグネシウム
リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム
リン酸マグネシウム様物質
カルシウム
コラーゲン(アミノ酸から形成された)
  ↓
骨に沈着



こんな感じになります^^。


ビタミンDの不足はあまり心配することがありませんが、ビタミンDが少ない女性(血中濃度50nmol以下)では、副甲状腺ホルモンが高く、大腿骨低骨密度者の割合も高いとされています。
偏食やあまり日光に当たらない生活をしている人、大気汚染の地域に暮らしている人、高齢者の方は摂取量を多めにする必要があります。
日本では、日光・紫外線が少ない東北地方では減っている人が多いという統計があります。

ビタミンDは、かつお、さけ、うなぎ、マグロ、煮干し、しらす干しなど魚類に多く含まれています。きくらげや椎茸にも多く含まれていると言われていますが、生椎茸にはビタミンDは含まれていません。椎茸にはエルゴステロールという物質が含まれていて、これが日光に当たるとビタミンDに変化します。
ですから「干し椎茸」が良いわけですね^^。



近年は、紫外線から皮膚を保護する習慣が世界的に広がり、いまでは女性だけでなく、男性や子供にまでその傾向があります。
たしかに紫外線を多く浴びることへのリスクはありますが、1日15分~20分程度の日光浴でも、牛乳の中に含まれる何十倍ものビタミンDが体内で合成されるので(しかもタダで)、1日1回くらいは日光に当たることを心がけたいものですね^^。



小菅一憲

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# by chiropratica | 2015-02-12 20:48 | 骨粗鬆症


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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