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NO.595 食物アレルギー/過敏症 その7 「食物アレルギーの検査」

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食物アレルギーの診断は、本当に難しいものです。
しっかりとした診断をするには、疑わしい食べ物を特定することやその食べ物が有害反応を引き起こすという証明、また免疫が関与していることの確認が必要になります。

もし不適切な診断に基づいて食事から食べ物を除外することは患者さんの栄養状態を脅かすこともあるので、慎重に行わなければならないのですね。


自分がもし食物アレルギーではないかと思ったら、まずは信頼できるドクター(専門医、栄養療法、カイロプラクター)のもとに行くことです。
そこでしっかりと自分の症状そして症状が発現するときの状況、疑わしい食べ物など聞いてもらいましょう。




今日は、食物アレルギーの検査法を紹介していきますが、いくつか方法があります。

〈診断検査〉
皮膚試験
放射性アレルギー吸着試験(RAST)
酵素結合免疫吸着検定(ELISA)
CAP-RAST蛍光免疫測定法(FEIA)
特異IgG、IgM、IgA抗体検定
細胞障害性試験
舌下試験と中和
キネシオロジー検査
IgG4
白血球サイズの変化(抗原白血球細胞抗体試験)

(クラウスの食品・栄養食事療法辞典より引用)


この中で、皮膚試験は日本でも行われていますね。皮膚に抗原を侵入させて、反応をみる方法です。ただスクリーニング検査であって、これのみを診断ツールとして信頼することはできません。
こういった皮膚検査は空気中の浮遊物に対する1型アレルギー(IgEによる)を見つけるのに良く用いられるのですが、食物アレルギーを同定するのにはあまり信頼できないとされているのですね^^。


今、もっと簡単で信頼性のある試験がELISA(酵素免疫吸着)食品パネル検査です。
多数の食品を検査するために必要な血液検体は一つだけなので、ずっと簡単に特定できます。基本的なパネルには90〜100種類の食品が含まれ、もっと多いものでは香辛料、ハーブ、調味料、珍しい食品も含めた175種類の食品が網羅されています。


たとえばIgGのスタンダード・フードパネルを紹介しましょう。


○乳製品:
カゼイン、チェダーチーズ、カッテージチーズ、牛乳、ホエイ(乳清)、ヨーグルト
○フルーツ:
リンゴ、アボガド、バナナ、網メロン、チェリー、ココナッツ、赤ブドウ、グレープフルーツ、キウイ、レモン、マンゴー、オレンジ、パパイヤ、モモ、パイナップル、いちご、スイカ
○ナッツ、穀類:
アーモンド、あずき、玄米、カシューナッツ、蕎麦、トウモロコシ、小麦グルテン、キドニー豆、緑豆(マング・ビーンズ)、オートムギ、ピーナッツ、ピスタチオ、白米、ライムギ、ゴマ、大豆、クルミ、全粒小麦、さやいんげん
○野菜:
アスパラガス、筍、もやし、ニガウリ、ブロッコリー、キャベツ、にんじん、カリフラワー、セロリ、きゅうり、ナス、ニンニク、ピーマン、昆布、リーキ、レタス、マッシュルーム、オリーブ(黒)、タマネギ、かぼちゃ、ほうれん草、さつまいも、トマト、じゃがいも
○肉類:
牛、鶏、卵黄、卵白、ラム、豚
○シーフード:
あわび、ハマグリ、タラ、カニ、イカ、牡蠣、バラフエダイ、サーモン、スズキ、エビ、マグロ
○スパイス:
カレーパウダー、しょうが、マスタード、黒胡椒、チリ、バニラ
○その他:
製パン用イースト、醸造用イースト、ココア、コーヒー、蜂蜜、さとうきび、緑茶



これだけの種類のものに対するアレルギー反応がわかります。
この方法だと血液に循環している抗体を検証するパネルが使われるのですが、食物からの抽出物がポリスチレン製のプレート上の溝にそれぞれコーティングされます。そこに患者さんの血清が添加され、その後発色剤が加えることで各溝の発色量から結合した抗体の量を検証するのです。
この検査を行っているUSバイオテック社では、こういったたくさんの種類の食物アレルギーの検査としてIgG測定法に有効性があるとしています。
その理由は、食物に対するIgG抗体はIgEよりも血中に長期に残るため、上昇したIgGはアレルギー症状の予告になると数ある研究でも報告されているからということです。

とにかく、この検査法では多くの種類の食べ物を検査でき、主要な食物アレルギーを発見できるので、かなり有効です。
この検査で反応が強かったものを自分の食生活から除外してみると、副腎機能が向上し、身体への負担が少なくなることで、様々な不調から解放されることを感じると思います。

ただ一つ問題なのは、検査は日本では行われておらず、非常に高価なことです(3万円以上)。これは日本のドクターの中でも意見が分かれているからなのですが、IgGの検査で出てくる過敏もしくはアレルギーの食品は種類が多くて、全て除外することが非常に困難なことと、中にはそこまでやる必要がないのではないか考えのドクターもいるということです。私は、この検査をすることによって今の身体の不調の原因が明確になったり、他の医療機関では治らなかった身体の不調から解放される大きな手助けになると思っているので、検査が日本で行われていない状況には疑問なのですが・・・。
もちろん日本で行われていないだけで、検査は可能です。現在では一部のクリニックで扱っているところもありますね。いずれにせよ、アメリカの検査機関に送る形で調べることができます^^。
当院でもこの検査を扱っているので、必要な方にはお勧めしています。

興味のある方は是非。


さて、この検査以外にも、細胞性免疫食物反応検査というのがあります。
これは、遅延型過敏反応検査(DTH)や活性化細胞検査(ACT)としても知られていますが、あまり一般的ではない血液検査で、前述のELISA法では検出されない微妙な、もしくは遅延型のアレルギーを発見するのに役立つ方法です。
この検査では、特定の食品の摂取後に最高3日まで遅れの出る可能性のある免疫系反応の一部を調べます。こういったものは通常のアレルギー検査やパネル検査では検出されないので、ELISA法とこのACTの検査を組み合わせれば完璧ということでしょうか。
そこまで検査する人はなかなかいませんが、紹介まで。




このように日本ではあまり知られていないアレルギー検査まで紹介してきましたが、これらの検査を用いてある結果が出たら、過敏症やアレルギーのある食品リストを作り、それらの食品を避けていきます。
パネルで反応が強かった食品をまず2週間摂取しないでみましょう。
それで体調がどのように変化するかを見ていきますが、中には数多くの食品に反応がある結果が出た人もいると思います。
そういった方は、全てを避けるのが難しかったり、除外することが大きなストレスになる可能性があるので、反応が大きいものをまず避けて、小さい反応のものはローテーションで摂るようにして体調の具合を見ていきましょうね。
どちらにしても信頼できる栄養療法のドクターか、栄養に知識のあるカイロプラクターの指導のもと行っていくのがベストでしょう。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

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by chiropratica | 2015-05-27 15:04 | 食物アレルギー

NO.594 食物アレルギー/過敏症 その6 「食物不耐性とは?」

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みなさん、こんにちは^^。
大分blog更新が空いてしまいました。
いつもお読み頂き、ありがとうございます。
これからもたまに投稿が空く時はあるかもしれませんが、定期的には情報発信をしていきますので、よろしくお願いします。

では、今日の話題へ。

今日は「食物不耐症」についてお話していきます。



まず、「食物不耐性」の話の前に、食物アレルギーと食物不耐性についての分類をお話しておきますね。
基本的にいままでお話してきた「食物アレルギー」は免疫が媒介するものです。

アレルギーでは「感作」が起こりますが、感作というのは、抗原と抗体の特異的な結合に使われる言葉です。感作は、免疫細胞がアレルゲンに初めて曝露する時に起こり、感作が起こると次に同じアレルゲンに曝露する時に、そのアレルゲンを認識するように免疫細胞が変化してきます。こうやって一度侵入してきたアレルゲンを記録し、二度目に侵入してきたときにすぐに攻撃できるようにしておくのですね。
少し難しい話になりますが、免疫細胞には、Bリンパ球、Tリンパ球、マクロファージがあり、骨髄中の幹細胞から派生するリンパ球や胸腺の幹細胞に由来しているT細胞というものが、免疫系に非常に重要な役割(体液性免疫と細胞性免疫)をしています。
抗体(免疫グロブリン)が関与している体液性免疫は食物アレルギーにおいて重要な役割を果たしています。抗体は、抗原の提示に反応してBリンパ球(B細胞)によって産生され、抗原にこの抗体が結合することで、肥満細胞による化学物質の産生や細胞傷害を引き起こし、アレルギー症状が起こります。

この抗体にはいくつか種類があります。
それはIgA、IgD、IgE、IgG、IgMの5つクラスです。これらの抗体は、もちろん細菌やウィルスから身体を防御しています。
たとえば、母乳中の分泌型IgA抗体は、母乳哺育の乳児にウィルスや細菌に対する腸の防御をもたらしてくれます。またIgA抗体は唾液や腸分泌液中に存在し、抗原の吸収を阻止しているのですね。
そしてIgE抗体は身体からの寄生生物除去を助け、いわゆる食物アレルギーのIgE介在性反応に関与しています。
そのほかIgDは免疫グロブリンのクラス転換に関与していますが、他の機能は解明されていません。

抗体にはこれだけの種類があるわけです。
そして、アレルギー反応は免疫系の異常な反応ですが、その反応には、4つの種類があります。



①1型 即時型過敏症、アナフィラキシー性IgE介在性、レアギン性反応

枯草熱、アナフィラキシー、大半の食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、喘息が該当します。症状は数秒以内から最高で2時間以内に起こります。
食物反応は、咽頭浮腫、吐き気、嘔吐、重度の腹痛、鼓腸、下痢、血管浮腫、湿疹、紅斑、そう痒、喘鳴、咳、胸部締め付け、低血圧、気管支痙攣、ショックなど。


②Ⅱ型 細胞障害性

血液型が不整合な輸血によって起こります。
食物反応の例はありません。


③Ⅲ型 抗原–抗体複合体 アルサス反応

一部の食物反応において生じます。
乳汁中の沈降素が慢性呼吸器感染症の小児の肺、また胃腸疾患の患者さんの腸管中に発見されているそうです。
反応が現れるには通常6時間またはそれ以上かかり、臨床的に明白になるには数日かかる可能性もあります。


④Ⅳ型 遅延型または細胞介在性過敏症

移植片拒絶反応によくみられる機序。タンパク質漏出性腸炎などの一部の食物アレルギーに関与しています。



即時型過敏症(1型)はIgEが関与しており、アレルギー反応の中では最も頻度が高く、その機序は明確にされています。
もう一つの非IgE介在性免疫反応(IgEが関わっていない)の食物過敏症については、機序が明らかではないですが、食物の特異抗体(IgA、IgG、IgM)が関わっています。
そして、遅延型とも言われるⅣ型は、セリアック病(重度の小麦のアレルギー)やタンパク質漏出性腸症(リッキーガット症候群)、好酸球性胃腸炎、および潰瘍性大腸炎などにも関わっていると言われています。




前置きが長くなりましたが、これらが「食物アレルギー」と呼ばれる免疫が介在するものです。
では「食物不耐性」とは何なのでしょう?

「食物不耐性」とは食物アレルギーとは異なり、免疫反応を誘起しません。食物不耐性は特定の食物を分解する消化酵素を十分に持っていなかったり、添加物や食物に自然発生した化合物などの化学物質を身体が処理できなかったりすることなどが原因になります。



それこそ、種類はたくさんあります。


乳糖不耐性
アルコール不耐性
ソラマメ中毒症
フェニールケトン尿症
ガラクトース血症
ヒスタミン不耐性
チラミン不耐性
硫黄不耐性
グルタミン酸塩不耐性
オクトパミン不耐性
サリチル酸塩不耐性

などなど・・・


有名なのは、乳糖不耐性でしょうか。
乳糖不耐性の人は、牛乳の中の乳糖という成分を消化する酵素を持っていないため、乳製品を摂ると痙攣性腹痛や下痢を発生することがあります。
赤ちゃんの時は、乳糖を分解するラクターゼという消化酵素を持っているのですが、成人になるとほとんどの人で生産されなくなると言われており、日本人の80%以上が乳糖不耐性です。

また発酵食品や保存食、干物やワイン、塩漬けなどに多いヒスタミンを分解出来ないヒスタミン不耐性の人や、硫黄を含むような食材を消化分解できないような硫黄不耐性も比較的多くみられるものです。硫黄(化合)成分は、保存剤、防腐剤、漂白剤、発色剤、酸化防止剤として食品添加物のカテゴリーで広く使われており、サラダバーにはこういった添加物が多く使用されているので、サラダバー症候群の名前でも知られていますね。




そして、硫黄にも通じますが、添加物にたいする拒否反応も食物不耐性と定義されています。
食物添加物、合成着色料、保存料、乳化剤/安定剤、充填剤、香味料、人工甘味料に対する反応は、健康に大きな影響をおよぼす可能性があります。

添加物の中には・・・安息香酸、トラガカント、エチレンジアミン4酢酸、アスパルテームなど、添加物は山のようにあります。日本は特に食品添加物が多い国として知られていますから。
こういった添加物に敏感な場合、湿疹、頭痛、呼吸困難、認識機能障害、疲労などの、免疫システムを介在しない症状が現れることがあるので注意が必要です。

あまり自然ではないものは食べない方が良いのは、やはり基本になりますね^^。




このように、食物過敏症(不耐症とも呼ばれる)とは、アレルギーよりも意味合いが広く、食品や食品の構成成分、添加物などに起因するあらゆる身体への悪影響が含まれています。
食物過敏症は、個体差がはっきりしていて、ある人に大問題を起こす成分が、他の人にはまるで影響を及ぼさなかったりします。
医療従事者が混乱するのは、この過敏症というものの症状の多くが、アレルギー反応を介せずに発生することです。
そのため、このアレルギーではない、食物過敏症の方の多くは、トラブルを抱えたまま放置されているわけです。



ブラナマン医師は、症状にいたる基本的なメカニズムがどうであれ、患者さんが特定の食品にうまく対処できずに苦しんでいることに変わりはなく、アレルギーと過敏症の区別がどうだという問題より先に、患者さんを救うことが優先されるべきではないかと述べているのですが、まさに同意できる言葉ですね。
さらにブラナマン医師は、「食品過敏症を解決することで60%の病気は改善される」とも語っています。

現在の大抵の医師は、栄養療法や食品過敏症について知らない方が多く、その重要性が見過ごされるケースが多くあります。
私が臨床をやっていて、常に思うのは、診断が適切でなければ、適切な治療ができないということ。

何よりも根本的な原因に対しての治療を行うべきなのです。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


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by chiropratica | 2015-05-20 12:20 | 食物アレルギー


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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