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NO.586 骨粗鬆症NEW その21 「酸性食品について」

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今日は血液を酸性にする食べ物のお話です。



「酸性食品」の摂り過ぎがカルシウムの排泄を促進して、骨密度の減少につながることが多くの研究で指摘されています。「酸性食品」とは簡単に言うと、肉類、高たんぱく食品全般、穀類などです。それに対して、野菜や果物は、ほとんどがアルカリ性食品です。
前回のblogでも少し触れましたが、動物性たんぱく質を過剰に摂取すると骨からカルシウムが溶け出す「脱灰」が促進されます。



詳しくメカニズムを見て行くと・・・

健康な状態では、血液は「弱アルカリ性」に保たれています。ところが酸性の食品を多く食べると血液が酸性に傾いてしまいます。血液が酸性化することは生命活動において非常に危険なことなので、身体はこれをなんとか中和しようとして、骨や歯の中のカルシウムをアルカリとして血液中に動員します。これが「脱灰」の起きるメカニズムです。
通常だと、副甲状腺ホルモンが、用の済んだカルシウムをすみやかに骨や歯に戻すことで(これが「再石灰化」)、脱灰と再石灰化のバランスをうまく保っていますが、牛乳や乳製品、肉類などを食べ過ぎてしまうと、「脱灰」だけが起こりやすくなるのです。

動物性たんぱく質などの酸性食品が、この副甲状腺ホルモンの働きを阻害するために、再石灰化が行われず、骨由来のカルシウムが尿中に排泄されてしまうのです。



できれば、「酸性食品」の過剰摂取は控えておきたいところですね。
前回同様、動物たんぱく質の多い肉類や牛乳、乳製品は過剰に摂取しないということがポイントになります。




ちなみに補足ですが、通常お米や小麦などはリンを多く含む「酸性食材」と言われますが、お米や小麦を原料とする加工食品においては、その中の添加物でナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ性添加物が大量に含まれていることもあり、この場合は強力なアルカリ食材となりますね。

また野菜や果物(一部を除いて)は、「アルカリ性食材」と言われますが、基本的に食材のpHを決めるミネラルは植物や動物が作れる物質ではなく、生育する土壌に含まれるミネラル量に依存するので、その土壌のミネラルによってまた変わってきます。
栽培方法、例えば水耕栽培などによっても含有するミネラルには、微妙に変化がありますね。
甘みを強く引き出すためには、ナトリウムやカリウムは少ない方が良いので、その分酸性のリンの割合が多くなる場合もあります。

こう考えていくと、なかなかこの食材のpHというのは奥が深いと思いませんか?




また機会があれば、この手のお話をしたいと思いますが、わかっているのはリンや硫黄などの酸性ミネラルを含むような動物の肉は全て酸性食材ということです。
もちろん、お肉も大切な栄養源ではありますが、酸性食材の摂り過ぎは、血液中やリンパ液中のpHのバランス維持のために骨や歯からのカルシウムの溶け出し(脱灰)が起こるので、骨粗鬆症のテーマの中では注意が必要ということになります。



小菅一憲

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by chiropratica | 2015-02-21 10:28 | 骨粗鬆症

NO.586 骨粗鬆症NEW その20 「たんぱく質の考え方」

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骨作りには、「たんぱく質」が重要という話をしてきました。
少し混乱するかもしれないですが、前回の「リン」同様、たんぱく質摂取にもバランスが重要になるようです。
以前も一度お伝えしましたが、大切な話なので再度お話していきましょう!



たんぱく質摂取量の増加は、骨量を増加させ、骨折リスクを低下させるというのは本当のことですが、たんぱく質を摂り過ぎると尿中へのカルシウムの排出も多くなるといいます。
また栄養医学ジャーナルの「American Journal of Clinical Nutrition」で発表された研究では、たんぱく質を過剰に摂取している場合、カルシウムを大量にとっても、体内のカルシウムバランスは修正できないと報告しています。

食事からとるたんぱく質の影響を調べた、いくつかの研究データを紹介しましょう。

極端にたんぱく質の摂取量の多いイヌイット(エスキモー)の高齢女性と、それよりずっと少ない量のたんぱく質しかとっていない高齢女性の骨密度を比較した研究があります。その結果、イヌイットの高齢女性のほうが、明らかに骨密度が少ないことが確認されました。しかし、もっと若い年齢層で比較した場合には、こうした傾向はなかったといいます。
イヌイットのカルシウム摂取量は、平均的な西洋人の2倍も高いのですが(1日2000mg)、彼らの骨粗鬆症の発生率は高く、アメリカの白人にくらべて骨量が10〜15%も低いと言われています。これはおそらく、イヌイットのたんぱく質(魚、クジラ、セイウチ)の摂取量が250〜400gとあまりに高いことが原因と思われています。一方アフリカのバンツー族のカルシウム摂取量は400mg程ですが、彼らは骨粗鬆症とは無縁なのです。そしてこれは、たんぱく質のほとんどが植物由来で1日47gと少ないからだといいます。



卵と乳製品はとるが肉類は食べない菜食主義の女性と、普通に肉を食べている女性の骨密度を比較した研究もあります。その結果、20代〜40代の比較では違いが見られませんでしたが、50代、60代になるとはっきり差が現れました。50代以降は、肉類を食べている女性グループのほうに骨粗鬆症の発生率が明らかに高く、その傾向は年齢層が高まるにつれて、さらに拡大したといいます。
そしてアリス、マーシュの行った研究では、50歳〜89歳のあいだの卵乳菜食の女性グループの骨組織の減少率は18%だったの対し、肉を食べている女性グループでは35%の減少率でした。


こうなると「お肉」は食べない方が良いような気がしてきますが、アメリカの研究ですので、日本人が思っている以上に肉摂取量は多いと思います。
ただ、毎日お肉を摂るなど過剰摂取にはリスクがあります。

では肉の過剰摂取の何がいけないのでしょう。




これはおそらく、肉の過剰摂取は、骨からカルシウムなどのミネラルを溶かし出す「脱灰」を促進する原因になるからだと思われます。
肉は多くの動物性たんぱく質を含み、代謝産物として酸性物質を大量に発生します。肉を食べると血液が酸性に傾き、その中和のためにカルシウムが使われ、「脱灰」という減少が起きてしまうのです。
また肉は前回のblogでお話したリンが多く、カルシウムが少ない食べ物です。通常、血液中のカルシウムとリンは1対1の割合を保っています。ところが、肉を食べすぎると血液中のリンが過剰になり、そのバランスを保つために骨からカルシウムが溶け出してしまうのです。

肉はたんぱく質を手軽に供給する反面、摂り方によっては骨を弱くする食べ物なのですね。




もちろん、いままでお話してきた通り、骨の骨組みであるコラーゲンの繊維は「たんぱく質」出来ていることは確かで、肉類のたんぱく質は、骨の成長には重要な役割を果たすIGF-1(インスリン様成長因子)を高めるとも言われています。
ようするに、たんぱく質は重要な栄養素ということは間違いないですが、摂り過ぎにはくれぐれも注意が必要ということですね。



ここでもバランスが重要ということです^^。
もちろんお肉には他の食材では少ない、鉄や亜鉛、ビタミンB群も豊富に含まれていることが多いので、たんぱく質に関して言えることとしては、お肉、お魚、卵、大豆製品をバランス良く食べることがポイントとなりそうです。



小菅一憲

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by chiropratica | 2015-02-19 14:05 | 骨粗鬆症

NO.586 骨粗鬆症NEW その19 「リンには注意!」

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さて、今日は骨粗鬆症についての栄養で、少し注意が必要なものについてです。


みなさん「リン」という栄養を知っていますか?
リンは、骨を作る時のリン酸カルシウムとして必要となるものです。
しかし、実はこの摂取量が難しいところで、摂取するカルシウムとリンのバランスも非常に重要になります。
たとえば、たとえたっぷりカルシウムをとっていたとしても、それと同じか、それ以上のリンも摂取していたとしたら、カルシウムは満足に仕事が出来なくなってしまうのです。




現代人はリンを過剰に摂取していることがよく言われています。リンが豊富に含まれているものには、肉類、鶏肉、魚、穀類などがあげれれますが、とくに現代人では加工食品が問題になります。
加工食品の中の、品質改良材、結着剤として利用されるリン酸塩は、ミネラルの吸収を阻害し、リンの過剰摂取によりカルシウムの吸収を悪くしています。



100g中の加工食品のリンを比較してみると・・・

豚肉200mg / ロースハム340mg
じゃがいも40mg / ポテトチップス100mg
あじ230mg / 魚肉ソーセージ200mg




こう考えるとロースハムやポテトチップスなど加工食品にしてしまうだけで、明らかにリンの取り込みが多いことがわかりますね。砂糖、お菓子、甘味飲料などもリンを含んでいます。
リン(P):カルシウム(Ca)は1:1が理想ですが、現代人は4:1くらいになっていると言われていますが、これも「リン」が多く含まれている加工食品を多く摂取することが、原因の一つでしょう。
なかなか難しいことかもしれませんが、大切なのはバランスなのですね。
一般的には良い食べ方でも、バランスの悪いとり方になっていると不都合が出ることもあります。


骨粗鬆症の予防をしたい方は、加工食品の摂り過ぎに注意です。
炭酸飲料水や加工食品の添加物として広く使われているリン。摂り過ぎてしまうと血液中のカルシウムとのバランスが崩れ、カルシウムの排泄されてしまうのです。



小菅一憲

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by chiropratica | 2015-02-17 12:30 | 骨粗鬆症

NO.585 骨粗鬆症NEW その18 「ビタミンKも大事」

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最後に「ビタミンK」。このビタミンは骨密度の増加には効果はありませんが、骨折の抑制をしてくれると言われています。
これはビタミンKが、骨に含まれているたんぱく質のオステオカルシン(カルシウムを沈着させ骨質を向上)の活性化を促進して、骨質を良くすると言われているからです。

ビタミンKは特に納豆に豊富で、納豆の摂取量の少ない西日本では、摂取量の多い東日本より、大腿骨頸部骨折の頻度が高いといいます。
納豆以外には、レバーや、緑黄色野菜に多く含まれていますよ^^。



今日も少なめですが、これで。



小菅一憲

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by chiropratica | 2015-02-14 10:54 | 骨粗鬆症

NO.584 骨粗鬆症NEW その17 「ビタミンDの大切な働き」

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ビタミンの中では、骨作りには欠かせないのが「ビタミンD」。

ビタミンDは私たちが食べ物から摂るDと紫外線を浴びることによって皮膚で作っているDとこの2種類のDがあります。ただ、そうやってビタミンDを摂りました、作りましただけでは、骨には全く役に立ちません。
まずそれらのビタミンDは肝臓に入っていって、水酸化という働きを受けて、活性化第一段階の反応を受けます。そしてそれが続いて腎臓に入って腎臓でさらに水酸化という反応を受けて活性化が起こります。こうやって、腎臓で活性化されて初めてビタミンD3という活性型ビタミンD3になって骨の吸収を高めるという働きが出来るようになるんです。
なのでエノキを食べたからすぐに効くとか、そういうことではないんですね。逆に言えば、腎臓が悪い方は骨も悪いです。それは何より、ビタミンD3が出来ないからなんですね。



ビタミンD3は腸管の内皮細胞でカルシウム結合たんぱく質を産生し、カルシウムの吸収を増加しますが、最初からの流れを少しまとめてみましょう!


ビタミンD
  ↓ マグネシウム
ビタミンDの活性化(肝臓、腎臓)
  ↓
カルシウム結合たんぱく質の産生(小腸)
  ↓ カルシウム
カルシウムの吸収と移動
  ↓ リン・マグネシウム
リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム
リン酸マグネシウム様物質
カルシウム
コラーゲン(アミノ酸から形成された)
  ↓
骨に沈着



こんな感じになります^^。


ビタミンDの不足はあまり心配することがありませんが、ビタミンDが少ない女性(血中濃度50nmol以下)では、副甲状腺ホルモンが高く、大腿骨低骨密度者の割合も高いとされています。
偏食やあまり日光に当たらない生活をしている人、大気汚染の地域に暮らしている人、高齢者の方は摂取量を多めにする必要があります。
日本では、日光・紫外線が少ない東北地方では減っている人が多いという統計があります。

ビタミンDは、かつお、さけ、うなぎ、マグロ、煮干し、しらす干しなど魚類に多く含まれています。きくらげや椎茸にも多く含まれていると言われていますが、生椎茸にはビタミンDは含まれていません。椎茸にはエルゴステロールという物質が含まれていて、これが日光に当たるとビタミンDに変化します。
ですから「干し椎茸」が良いわけですね^^。



近年は、紫外線から皮膚を保護する習慣が世界的に広がり、いまでは女性だけでなく、男性や子供にまでその傾向があります。
たしかに紫外線を多く浴びることへのリスクはありますが、1日15分~20分程度の日光浴でも、牛乳の中に含まれる何十倍ものビタミンDが体内で合成されるので(しかもタダで)、1日1回くらいは日光に当たることを心がけたいものですね^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2015-02-12 20:48 | 骨粗鬆症

NO.583 骨粗鬆症NEW その16 「亜鉛も大切」

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今日は簡単に亜鉛の話。

「亜鉛」が不足しているほど、顎の骨の損失が進行しやすい傾向のあることも指摘されており、食事からとる亜鉛の量が少ないほど、骨組織が失われる可能性が高まるということがあります。
「亜鉛」もまた、200種類以上もの酵素反応に必要なミネラルで、たんぱく質の合成に深く関わっています。
マグネシウム同様、かなり重要度の高いミネラルでしょう。



今日はちょっと文が少ないですが、これでおしまい^^。
手抜きではないですよ。笑。



小菅一憲

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by chiropratica | 2015-02-10 20:36 | 骨粗鬆症

NO.582 骨粗鬆症NEW その15 「マグネシウムの大切さ」

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さて、今日からカルシウム以外でも、骨作りに大切な栄養素をたくさん紹介していきます!
1つ目は何より大事な「マグネシウム」についてお話しますね^^。




特にミネラルの中では「マグネシウム」が重要です。マグネシウムは、「カルシウム」とセットで必ず必要なミネラルで、身体の内外のマグネシウムが、カルシウムの吸収と代謝をコントールし、体内環境の調整を行っているという研究も多々あります。

最近の研究では、骨粗鬆症の女性19人中16人にマグネシウムの不足が認められたと報告しているくらいで、カルシウムが正しく作用するにはマグネシウムが欠かせません。つまり、皆さんが、カルシウムの吸収とそれをコントロールするために必要十分なマグネシウムを体内に持ち合わせていなければ、カルシウム過剰が引き起こされ、カルシウム過剰による筋肉痙攣、繊維筋痛症、動脈硬化、虫歯などの症状を招く可能性もあるということです。そしてこの状態が腎臓でおこれば、カルシウム過剰による結石ができやすい状況になってしまいます。

これらは、カルシウムとマグネシウムが互いに拮抗作用を持つためです。
カルシウムは筋肉のテンションを高め硬直させる作用があるのに対して、マグネシウムは筋肉を弛緩させリラックスさせる作用があるのですね。
とくに、筋肉細胞で、この2つのミネラルバランスは大切で、バランスが崩れると筋肉の収縮や弛緩がスムーズにできなくなります。マグネシウムが不足していると、緊張が解けず、筋肉がひきつります。これが心臓で起きてしまうと心筋梗塞などにつながってしまいます。

少し難しかったかもしれませんが、カルシウムとマグネシウムは細胞内において互いに助け合いながら働いているのはわかりましたか?

骨作りにおいては、リン酸マグネシウムとして骨に存在したり、骨芽細胞、副甲状腺ホルモンに必要とされ、カルシウム吸収に重要な活性化ビタミンDを作るときに腎臓で必要なミネラルでもあります。
カルシウムとマグネシウムの摂取バランスとしては2:1~1:1がベスト。豆類、貝類、雑穀、海藻などがマグネシウムを多く含んでいます。





以前、このblog「マグネシウムの話」でもお話しましたが、少しだけマグネシウムの作用についてもお話しておきましょう^^。

マグネシウムは、体内の325種類以上にもなる酵素を制御しています。
それらの酵素の中の一つは、エネルギーを産生、搬送、貯蔵、利用する働きをしているもの、また細胞新陳代謝、DNA、RNAの合成、細胞成長、細胞増殖などに関わる働きをしている酵素もあります。またマグネシウムは体内の神経を活動させる電流の統合をしていたり、心臓活性、神経筋伝導、筋肉収縮、血管緊張、血圧、抹消血流などにも関与しています。
難しい言葉が多いと思いますが、身体の様々なことに本当によく関わっているミネラルなのです。
前述したように、カルシウムの細胞出入りを制御、調節するのもマグネシウムのため、マグネシウムがないと正常な筋肉活動が出来ません。マグネシウム不足は筋肉衰弱、骨軟化、不安症、心臓発作、不整脈、突発発作、けいれんにも関わっています。

全米化学アカデミーの調査結果によると、大半のアメリカ人がマグネシウム欠乏症で、男性では1日の推奨摂取量の約80%、女性に至っては70%程と言われています。
ここまで体内の様々な酵素反応に関わるマグネシウムなので、このミネラルが不足するだけで、体調不良が起こることが想像出来るのではないでしょうか?
アメリカで、1936年に書かれた上院文書では、「現在何百万エーカーという農地で栽培されている食品(果物・野菜・穀類)は、もはや何種類かのミネラルを十分に含有しておらず、そのため、いくらこの種の食品を摂ったとしても、われわれは飢餓状態におかれたままになるのである。肉体の健康は、私たちが取り込んでいるカロリー、ビタミン、あるいは脂質・タンパク質・炭水化物を正確な割合で摂ることより、摂取するミネラル類に直接的に依存している。研究室のテストによれば、果物、野菜、穀類、卵、さらに現在では牛乳・肉類でさえもが数世代前のものとは同じではなくなってきている。果物や野菜を食べて、完全な健康に必要とされるミネラル塩を胃袋に送り込もうとしても出来ない相談になっている」と書かれています。

これが書かれたのは1936年。
今から77年前です。今日では農地がさらにミネラル欠乏状態にあるのは、目に見えていて日本も例外ではありません。また肥料もこうしたミネラルの補充を十分に満たしていないと言います。





いかがでしたか?

骨にとってはもちろん、人間の命の営みにもカルシウムは不可欠なミネラルですが、そのカルシウムが確実に働くために「マグネシウム」が必須であるということを知っている人はあまりいなかったかもしれません。
いままでの話で、カルシウムとマグネシウムの働きについてある程度理解して頂けたなら、毎日の生活でこれらのミネラルを上手に摂取していけると良いと思います。今日からは是非、カルシウムだけでなく、マグネシウムにも注目してくださいね^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2015-02-07 10:08 | 骨粗鬆症

NO.581 骨粗鬆症NEW その14 「骨作りのための栄養素」

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さて、前回は「カルシウムだけではない!」という話をしましたが、今日は「骨作り」のための栄養素を一挙紹介です!



① 鉄筋(骨組み)

まず土台となる骨組みを作ります。縦横に走るスジで出来た土台。このスジが「コラーゲン」で、このスジが脆いと骨も脆くなります。コラーゲンはタンパク質からビタミンCの助けを借りて作りだします。

② 粘土

鉄筋部が出来たら、その上から粘土となる「ムコ多糖類」をしっかり補給する必要があります。ムコ多糖類は、コンドロイチンやヒアルロン酸、コラーゲンなどですが、それぞれビタミンA、ビタミンB、ビタミンCとタンパク質を使って作られます。

③ コンクリート

そして最後にコンクリートである「カルシウム」を流し込んで、骨が完成です!



そして・・・
骨作りには、たくさんの栄養素が関わります。

カルシウム :リン酸カルシウムとして骨を作り、骨基質を硬くする。
リン    :リン酸カルシウムとして骨を作り、骨基質を硬くする。
マグネシウム:リン酸マグネシウムとして骨を作る。骨芽細胞に必要。
亜鉛    :たんぱく質の代謝や骨芽細胞に必要。
ビタミンA :コンドロイチンを作るときに必要。破骨細胞に必要。
ビタミンB :ヒアルロン酸を作るときに必要。
ビタミンC :コラーゲンの繊維をつくるときに必要。
ビタミンD :小腸から血液へのカルシウム吸収を促進。
ビタミンK :骨質を向上させるオステオカルシンを作るときに必要。
たんぱく質 :骨基質のコラーゲン繊維を作るのに必要。



細かく言うと、他にもありますが・・・
骨作りには実はこれだけの栄養素が関わっているのですね^^。



まずはもちろんカルシウムですね。
カルシウムが骨基質にくっつかなければならない、また十分に蓄えなくてはいけないのですが、体内で作ること出来ないので、食事からしっかり摂るということにかかっていると思います。

そして次にここで書いてある中でも大切なのがビタミンD3です。
これは活性型ビタミンDと言われるもので、腸からカルシウムが吸収される時の吸収を高める成分なんです。なので、カルシウムだけではなかなか吸収出来ないところをDがあるから吸収出来るようになる、そういうことなんですね^^。またもう一つ大切なビタミンD3の大切な働きがあります。先程血液中に1%のカルシウムがあって、この1%のカルシウムが命に大切な働きをするとお話しましたが、これをビタミンDとさっきお話した副甲状腺ホルモンが共同して、血液中の体内カルシウムを補充していく働き、こういう働きもこのD3にはあります。

そしてリン酸カルシウムというのが、骨の成分として主役になるので、リンも大切です。
ただ最近の方は大抵リンは過剰に摂取しているケースが多いのです。逆に減らしたいと言ってもよいぐらい、そのぐらい多く摂ってしまっているミネラルなんです。実際カルシウムとリンは1:1が望ましい、譲ってもカルシウム1に対して2ぐらいだと言われているんですが、実は現在は4ぐらいあります。
・・・なぜでしょう?
実はこのリン、ほとんど食品添加物に入っています。どういう食品添加物かお分かりでしょうか?
例えば、かまぼこやさつま揚げ、これを魚のすり身から作ったままだったら、すぐ痛んじゃいますよね。また弾力性もない。実はスーパーなどに出ているこういったお惣菜のもにには全て添加物としてリンを使用しています。
やはり、市場のニーズに答えて、くしゃくしゃのかまぼこよりは弾力性のあるかまぼこの方が売れますよね?そういったことからポリリン酸入れるんです。その度にリンが増えるんですね。

話は少しそれましたが、過剰のリンもカルシウムを減少させるので、加工品の摂り過ぎも骨粗鬆症が増える原因の1つかもしれませんね・・・。



さて、もちろんタンパク質。これも必ず必要な栄養素です!
このテーマの前の記事でコラーゲンとオステオカルシンの話をしたと思いますが、タンパク質はとても重要なんです。
ただ少し難しくて、不足すると骨にマイナス効果ですが、逆に多すぎても腎臓からカルシウムを追い出したりするんです。なので適量を摂らなければならないですね^^。
じゃあどのぐらいの摂取量がちょうど良いのかということですが、骨だけに関してお話すると、体重に1.2gをかけてください。
それが必ず必要なたんぱく質量となります。
もちろん例外もあって、成長期のお子さん、骨が伸びる時期のお子さんは必要量は多くなるので、体重に1.4を掛けていきます。



今日は大まかな骨作りの栄養素をご紹介しましたが、次回からは1つ1つの栄養素についてじっくりとお話していきます。
人間の身体を作る栄養にもつながる話なので、とても勉強になると思いますよ。
楽しみにしていてくださいね^^



小菅一憲

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by chiropratica | 2015-02-05 17:45 | 骨粗鬆症

NO.580 骨粗鬆症NEW その13 「カルシウムだけではない!?」

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今日は、いままでの常識を捨てて「骨に必要なのはカルシウムだけではない」ということをみなさんにも理解していただきたいと思います。
この話は大分前にも、このblogでお話しましたがとても重要な話なので、もう一度掲載しますね^^。




2001年NIHコンセンサス会議において、「骨粗鬆症は骨強度の低下によって、骨折リスクが高くなる骨の障害と定義される。骨強度は骨密度と骨の質の両方を反映する」とされ、はじめて「骨質」という概念が提唱されました。
骨強度の70%は骨密度に、残り30%は骨質に依存しています。

骨基質 + ハイドロオキシアパタイト(リン酸カルシウム)= 骨
骨基質 + 骨密度(骨に含まれるミネラル量)= 骨の強度


そう。骨はカルシウムだけで、できているわけではないのです。そして骨の強度に関わるのも「カルシウム」だけではないということなんですね。
このことは、日本人よりアメリカ人の方がカルシウム摂取量は多いのに、アメリカ人の方が、骨折が多いということからも明らかです。




さて少し世界の研究や発表を見てみましょう。

まずはこんな研究から・・・

カルシウムの摂取量がアメリカで推奨されている量とほぼ同じ人々と、アメリカ人の半分以下しか摂取していない人々(主にアフリカの原住民)を比較したところ、カルシウム摂取量が少ない人々に骨がもろいという現象はみられなかったようです。
しかも、アフリカ諸国とアメリカの黒人は、ほとんどの白人に比べてカルシウム摂取量がはるかに少ないのですが、骨粗鬆症の発症率は低く、かえって骨密度は高いくらいだったといいます。

これには驚きますね^^。


アメリカ人は一日平均807mgのカルシウムを牛乳から摂取しています。
他の国民がどれくらいの量のカルシウムを牛乳から一日に平均して摂取しているかを調べたところ、スペイン人は308mg、ブラジル人は205mg、台湾人は13mg、ガーナ人は8mgとなっています。
しかし、これらの人々は歯がないわけでも、骨折をくり返して寝たきりになっているわけでもありません。
なんと、カルシウム摂取量の多い国ほど骨粗鬆症の発生頻度(骨折)が高いという報告すらあるのです。


1987年のメイヨ・クリニックの研究によると、カルシウム摂取量と骨量の減少速度には関係がないと述べ、カルシウム摂取量が少ないと骨量が速く減少するという仮説は支持出来ないと結論づけています。



そして大きなところでは・・・

イギリス政府が、「世界のいくつかの国では、カルシウム摂取量がイギリスの現行の勧告摂取量より少ないにもかかわらず、骨粗鬆症の発生が少ない」と述べて、「カルシウム・パラドックス」の存在を認めていることや、世界保健機構(WHO)の専門家グループが、「一日のカルシウム摂取量が300mg未満でも健康に害を及ぼすという確たる証拠はない」と結論づけていることなどがあげられます。
またWHOは、カルシウムの摂取量が少ない国々で、骨粗鬆症の発生率が高くないことを確認しています。骨粗鬆症の予防のために勧告されている食事性カルシウムが、数々の健康障害を起こす可能性があることすら指摘しているのです。



ここまで見てくると、カルシウムを多く摂ることが果たして「骨粗鬆症」に良いのかわからなくなってきますね。
実はこれは、人が食物から摂取するカルシウムの量に順応できることが明らかだからです。カルシウム摂取量が減れば、必要に応じてカルシウム吸収量は増えるようになっていること、そしていくらカルシウム摂取量が多くても、人体のカルシウム吸収率はある程度の限度があるということでもあります。




さて少し話しは戻って・・・

骨は、材質学的には鉄筋コンクリートに表すことができます。コンクリート部分に相当するのがミネラル成分(カルシウム)であり、鉄筋に相当するのがコラーゲンです。骨におけるコラーゲン含有量は重量あたりで換算すると20%程度ですが、体積あたりに換算すると50%になることから、実はコラーゲンの骨強度に及ぼす影響は大きいのです。
またコラーゲンの繊維の強度を決めているのが、隣り合う分子同士をつなぎ止める構造体「コラーゲン架橋」です。コラーゲン架橋は、鉄筋同士をつなぎ止める「梁」相当します。そして「コラーゲン架橋」には骨強度を高める善玉架橋と、骨を脆弱にする悪玉架橋に分類され、この悪玉の正体は、老化物質として知られる advanced glycation end products(AGEs)です。
ちょっと難しい言葉が出てきましたが、要は活性酸素による酸化 oxidationや糖尿病などによる糖化 glycationにより骨の骨組みであるコラーゲン繊維の強度が低下し、骨が脆くなってしまうということなのです。
この悪玉架橋は鉄筋に蓄積する「さび」と言っても良いでしょう。



骨強度を強めるには、カルシウムだけ摂ればいいということではないのです。酸化や糖化による悪玉架橋を防ぎ、コラーゲンの元になるタンパク質やその他ミネラルなどを摂ることが重要であるということを新しい常識として頭に入れておきましょう。
必要なその他のミネラルは、マグネシウム、ストロンチウム、マンガン、銅、セレン、ヨウ素、ケイ素、リンなどです。

アメリカの例ですが、骨粗鬆症の患者さんに対して、カルシウム投与を半分に減らして、これらのミネラルを追加投与したところ、骨密度がぐんと上昇したといいます。

またアンソニー・アルバネーゼ博士らは、2つの女性グループの骨密度の変化を比較する研究を行いました。一方のグループには一日700mg〜800mgのカルシウムのサプリメントが与えられ、もう一方のグループには、同量のカルシウム・サプリメントに加えて6種類のミネラルと12種類のビタミンが最低でもRDA(栄養摂取勧告量)を満たす量与えられました。実験を開始する前と、サプリメントを12ヶ月とった後の骨密度を測定した結果、カルシウムしかとっていないグループに比較して、カルシウムとマルチビタミン・ミネラルをとったグループの骨密度は2、3倍も増加率が高かったといいます。

カルシウムに加えて複数のミネラルをサプリメントで与えるアプローチは、骨粗鬆症以外の治療分野でも注目が高まっています。心疾患関連の一連の研究は、マグネシウム、マンガン、カリウムなどのミネラルを十分補給することなしにカルシウムだけを過剰に与えると、むしろ心臓に有害に働く可能性があると指摘しています。




もちろん、骨粗鬆症に対してカルシウムを使うべきではないと主張する専門家は一人もいません。カルシウムが必要だということについては、見解が一致しています。
しかし、私たちの身体の中にある栄養素はどれをとっても、他の栄養素と協力しあうことで、なんらかの生理作用を発揮できるものばかりです。カルシウムだけをサプリメントで与えればいいという発想は、骨の代謝にカルシウム以外の複数の栄養素がかかわっているという可能性を無視しているのではないでしょうか。



骨作りにはカルシウムだけではないのです。
それ以上に、たんぱく質やビタミン・ミネラルも重要なのです。

みなさんの常識、変わりましたか?



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


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by chiropratica | 2015-02-03 13:44 | 骨粗鬆症


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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