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NO.396 脳の健康 その5 「アルツハイマー病の原因」

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前回、認知症についてお話しましたが、今回はその中でもアルツハイマーについて詳しく話していきたいと思います。
前回もお話したように、アルツハイマー型とは、ついさっきのことを忘れることが多く、直接自分に関係ないことには興味が湧かない、テレビを見なくなる、好きだった趣味をやらなくなる、何に対しても熱心にならない、身だしなみに興味がなくなる、他人に配慮しなくなる、うつ気味で引きこもりがちになる、などなど・・・アミロイド蛋白の変性などが一要因となって起こる問題です。


現在アルツハイマーの原因としては4つが挙げられています。
また最近になってその中の2つがかなり解明されてきたようですね。


アルツハイマー病の原因

1.アミロイド蛋白の変性

原因の1番目はよく言われているアミロイド蛋白の変性と言われる問題です。変性とは、タンパク質が形を変えることです。卵を茹でてゆで卵になると卵の黄身と白身は形を変えますよね。そういったことが脳でも起こるとイメージしてくださいね。
このアミロイド蛋白の変性については、最近その原因が詳しくわかってきたので、後でお話しますね。

2.タウ蛋白の変性

これ脳にあるタンパク質の名前ですが、このタンパク質が何らかによって変化していることが原因に。

3.アセチルコリンの減少

アセチルコリンというのは、脳内の神経伝達物質の一種ですが、アルツハイマーの人は健康な人に比べると75%も少なくなっているそうです。
この部分は一部栄養療法が有効な分野ですね。アセチルコリンの材料であるコリンを摂るのですが、これは薬でも使っています。コリンにはレシチンに含まれていますが、大豆レシチンにはコリンがとても多いです^^。またB群にも入っていますので、天然成分例えばビール酵母などでB群を摂ってあげると有効になります。

4.レシチンの酸化

レシチンは脳神経繊維を作る大切な成分なのですが、これが酸化してしまうことで神経のつながりが脆くなってしまうのです。
東北大学の富沢先生が見つけたそうですが、脳のレチシンが酸化をするとアルツハイマーになりやすいのです。ちなみにこの酸化防止には普段はβカロテンが役に立っています。この先生がやられていた実験では、ビタミンEはこの酸化防止には効果がなく、βカロテンが良かったそうです。



さて、4つ挙げてみましたが、少し難しい話なので、わかりにくい方もいると思いますが、1番目に挙げられることが多いアミロイド蛋白の変性について、最新の情報も交えてもう少し詳しく見ていきますね。

アルツハイマーは脳の萎縮が特徴ですが、萎縮の原因は老人班と脳の硬化です。
そしてアミロイド蛋白が変性したアミロイドβが特に脳を急速に硬化してしまうと言われています。
これがアミロイド蛋白の変性がアルツハイマーの原因と呼ばれている所以ですね。

ではなぜ、アミロイド蛋白が変性してしまうのでしょう?
最近の発表では、アミロイドβの形成に神経細胞膜のコレステロール量が重要な役割を果たしていることが明らかにされました。
コレステロールは、細胞膜の脂肪二重層に存在していて細胞膜の流動性に関わっています。また細胞膜のコレステロールの量が多い程、細胞膜の流動性が悪くなると言われています。
この発表では、細胞膜に多く存在するタンパク質が、細胞膜内のコレステロールが増加することによって細胞膜から遊離し、膜外で修飾を受けると、活性化してしまうことが分かったそうです(通常細胞膜内ではタンパク質は活性化されません)。このタンパク質の活性化はアミロイドβが凝集しやすくなる原因ともされ、凝集したものが脳内に蓄積することでアルツハイマー病を引き起こすと考えられています。

脳にあるアミロイド蛋白が変性したアミロイドβがアルツハイマー病の原因ではないかということは以前から言われていたのですが、最新の発表では、少し難しいですが、アミロイドβが神経細胞膜のガングリオシドと結合することによってガングリオシド結合型アミロイドβが出来てしまい、これが凝集性が高く、アルツハイマー病の原因になるそうですね。


かなり難しい話だと思いますが、簡単に言うと脳内の神経細胞膜にあるコレステロールが多くなると、細胞膜の流動性が悪くなって、その中のタンパク質が遊離し活性化してしまうことで、アミロイドβが出来、それが脳の硬化、そしてアルツハイマーにつながるということですね。


そうなるとやはりコレステロールは悪なのか!?という話になりますが、私は以前のblogでコレステロールも身体に必要な栄養で必要不可欠なものだと説明してきました。
またその考えはもちろん変わってはいません。神経の軸索という枝を巻いている伝導速度を速める髄鞘の成分の1つはコレステロールですし、コレステロールが少ない方がかえって神経の伝達が悪くなり、鬱やパーキンソンなどにもつながるとも考えています。
また髄鞘は多い方が、神経伝達が速くなるので、髄鞘を作るコレステロールや神経伝達に必要なDHAなどはとても重要な油です。


おそらく、今回の話は、コレステロールが多すぎると問題が起こると考えて頂ければと思います。
脳の神経伝達にはコレステロールが重要な役割を果たすというのは確かなので、少なすぎても神経伝達に問題を引き起こし、逆に今回の話のように多すぎてもその余ったコレステロールによってアミロイド蛋白が変性してしまうのだと思います。


以前から、総コレステロール値が250mg/dl以上(年齢によって適量は違う)や、LDLコレステロールが高いとアルツハイマー病を発症しやすいと言われていますので、今後この辺りのメカニズムが解明されてくると良いですね!
やはり結局はいつもバランスということです。
コレステロールに関しても、少なすぎても、多すぎても問題が起こるので、適量がベストということですね。血中コレステロールと脳内のコレステロールが同じように働くとは思わないので、血液検査の結果がどのくらい役に立つかはわかりませんが、以前もお話したオメガ6とオメガ3のバランスや、EPAやDHAなどの魚の油、そして多すぎないLDLコレステロールと少なすぎないHDLコレステロールが予防に大切なのは、言うまでもありません。




小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


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by chiropratica | 2013-08-18 14:22 | 脳の健康

NO.395 脳の健康 その4 「認知症」

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今日は、脳の記憶というところでは、避けては通れない「認知症」についてお話していきたいと思います。

まず最初に、みなさん認知症についてどういうものかはご存知でしょうか?
物忘れと認知症を比較しながら少し見ていきましょう。


○物忘れ

体験の一部分を忘れる
忘れっぽいことを自覚
新しいことを覚えられる
判断力は変わらない
進行はゆっくり
加齢による生理変化

○認知症

全体をすっかり忘れる
忘れたことを自覚しない
新しいことが覚えられない
判断力が低下する
どんどん悪くなる
脳の病気



このように物忘れに比べて、認知症の方が重度が高いことがわかります。
認知症は後天的な脳の器質的障害によって、正常に発達している知能が低下してしまった状態を言うとされています。
これは単に老化によって誰にでも起こるような物覚えが悪くなることや物忘れといったものではなく、病的に知能が低下したものを指します。
近年、認知症は増加傾向にあり、その原因にはアルツハイマーがよくあげられますが、認知症には、アルツハイマーと脳血管性認知症との2種類があります。脳血管性は脳の動脈硬化が原因と言われていますが、アルツハイマーの方は最近になってようやくいくつかの原因がわかってきた非常にタイムリーな問題でもあります。

脳血管型の認知症は、物の名前が出てこないことが多く、いつも使っている物の名前が出てこない、記銘力障害(新しいことの記憶が悪い)、再生障害(他人に言われないと思い出せない)、いつも行っていることの手順を忘れる、昔のことは良く覚えている、感情的にもろくなり、急に泣き出したり、理由もなく怒り出したりする、などなど・・・脳への血流が少なくなることで脳の組織に影響が出て起こるものですね。

それに対して、アルツハイマー型とは、ついさっきのことを忘れることが多く、直接自分に関係ないことには興味が湧かない、テレビを見なくなる、好きだった趣味をやらなくなる、何に対しても熱心にならない、身だしなみに興味がなくなる、他人に配慮しなくなる、うつ気味で引きこもりがちになる、などなど・・・アミロイド蛋白の変性などが一要因となって起こる問題です。



ここで脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症を比較してみましょう。

○脳血管型認知症

発症年齢  :60〜70歳に多い
男女比   :男性に多い
自覚症状  :初期に頭痛、めまい、物忘れ
経過    :良くなったり悪くなったりする
人格の変化 :比較的少ない
合併する病気:高血圧、糖尿病、心疾患、脳梗塞
特徴的な症状:感情失禁、うつ状態、せん妄

○アルツハイマー型認知症

発症年齢  :70歳以上に多い
男女比   :女性に多い
自覚症状  :なし
経過    :少しずつ確実に進行する
人格の変化 :明らかに見られる
合併する病気:なし
特徴的な症状:落ち着きがない、多弁、奇異な屈託のなさ




アルツハイマー型の方が明らかに人格が変化したりするので、より重症かもしれません。しかも以前は全体の25%(脳血管型が75%)だったアルツハイマー型も現在では60%を占めるくらい増えてきています。

では近年増えてきているアルツハイマー型認知症、一体どんな原因があるのでしょう。新しい情報も交えながら次回はアルツハイマーの原因、そしてならないためへの対策なども一緒に考えていきましょう。




小菅一憲

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by chiropratica | 2013-08-11 00:03 | 脳の健康

NO.395 脳の健康 その3 「頭を良くするDHA」

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みなさんも魚の油が、頭を良くするというのは聞いたことがあるのではないでしょうか。
この魚の油に多く含まれているのが、DHA(ドコサエキサエン酸)という成分です。


「日本人の子供の知能指数が高いのは魚をたくさん食べているからである」というイギリスのマイケル・クロフォード教授の発表がキッカケになり、DHAが頭を良くする食べ物としてブームになりました。また2011年8月31日には、島根大医学部の橋本道男准教授や島根県立大短期大学部の山下一也教授たちのグループが、青魚などに多く含まれる油ドコサヘキサエン酸(DHA)を摂り続ける実証試験の結果が発表され、DHAの摂取が多いと脳内の伝達能力や認知能力をアップすることがわかりました。これは日本では初めての試みで、健常在宅高齢者での効果が検証出来たのは初めてのことだそうです。


DHAは、脳の脂質中の約10%を占めており、脳細胞の膜やシナプスを作ることによって脳の働きを活性化させ、記憶学習能力を高める効果があります。

さて今日の話の中心である「DHA」とは一体どんな物質なのでしょう?


DHAは、ドコサヘキサエン酸と言われていて、特にマグロ、サバ、イワシなどの青背の魚に多く含まれている成分です。以前話したこともあるかと思いますが、DHAはオメガ3と言われる油の一種でとても柔らかい油です。炎症を抑えてくれることでも有名ですよね。
青背の魚の多くは寒流の冷たい海水の中で育ちますが、その寒流で生きることが出来るのは、青背魚の細胞膜に柔らかいDHAの油が豊富だからと言われています。

もし硬い脂がたくさんあった場合は、寒流を泳いでいる時に脂がさらに硬くなり、魚は細胞膜を自由自在に動かすことが出来なくなります。そのために、青背の魚は寒流域に生息する藻類や植物プランクトンを餌として、これらに含まれるα-リノレン酸を取り込み、カラダの中でEPAやDHAに変えています。
このDHAがあるからこそ、マグロやサバ、サンマなどの青背の魚は冷たい海水の中でも常にしなやかに泳いで生き続けることが出来るというわけですね。


DHAは人間の体の中にも存在し、特に脳には一番多いと言われています。また前回もお話していますが、神経と神経の間をつないでいるシナプスの構成成分でもあるので、DHAが少なくなるだけで神経伝達がうまくいかなくなるのです。DHAは、脳に入る厳しい関所である脳関門を通り抜けられる数少ない物質で、そのことからも脳でとても重要な役割をする栄養素だということがわかりますね^^。

脳細胞が増える時期は、赤ちゃんがお腹の中にいる時から6歳までの期間ですが、お母さんがDHAを十分摂取していれば、妊娠中は胎盤から栄養が届けられ、産後は、母乳によって子供の脳の発達を良くすることが出来ます。
また不妊の方にも、私はオススメすることが多い栄養素の一つです^^。




ここ何年か、日本の食事事情が変わってきており、平成18年には国民一人1日あたりの魚介類と肉類の摂取量が逆転し、その後魚介類の摂取はさらに減少していると言います。
昔、農業や漁業を中心としてきた日本人はよく魚を食べてきました。日本人はIQが高いと言われた時代もあるくらいですから、これは魚を多く食べていたからかもしれないですね^^。
しかし、こうやって食が欧米化してくると子供でも魚を食べない子が多くなり、若い世代にもその流れは広がっているのですね。こうなってくると高齢化社会の現代では脳の問題も多くなってくると思います。厚生労働省では摂取量を1日1,000mg以上にして積極的に摂取するようにとしていますが、魚をあまり食べていない世代では、到底この量には足りていないでしょう。また男性よりも女性の方の摂取量が少ないとも言われているので、女性に認知症が多いというのもうなずける話なのかもしれません。
私自身、子供の頃はお肉よりもお魚の方が好きだった記憶がありますが、今はけっこうお肉を食べるようになりました。私の祖父母は、逆にお肉を食べず、魚ばかり食べていた記憶もあります。
こう考えていくと、私たちの生きている時代で大きく食が変わってきたことを実感します。



アルツハイマー型の老人性痴呆症の人の脳には、DHAが普通の人の半分しかなかったという報告もあるので、これからの私たちにとってDHAはとても大事な栄養ですね。
DHAがアルツハイマーの予防の救世主になる可能性もあります。

是非みなさんも食事の中で、お魚をもっと意識してみてください。
マグロやカツオなどは眼のあたりの脂に多く含まれていますよ^^。
また現代では、普通に食事をしていてもこういったオメガ3系の油は不足しやすいので、日常的にサプリメントで補ってあげることも非常に有効です。

では今日はこんなところで。




小菅一憲

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by chiropratica | 2013-08-04 19:23 | 脳の健康


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


by chiropratica

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