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NO.282 低血糖症 その6 「低血糖症になりやすい人」

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前回のblogで、低血糖症でおこる様々な症状について話してきましたが、同じような食生活をしていても低血糖症になる人とならない人がいます。
つまり、低血糖症になりやすい人と、なりにくい人がいるということなのです。

脂質代謝研究で有名な、アメリカのバリー・シアーズ博士によると、全人口の25%の人は炭水化物に「非常に敏感」で、いつでも炭水化物に過剰なインスリン反応を起こすといいます。そして別の25%の人は、その逆で、精製された炭水化物を食べてもインスリンが過剰に分泌されることはなく、それによって低血糖症になることも、肥満になることもないそうです。
残りの50%は両者の中間であり、一部の人は炭水化物に対して正常な反応を示すけれども、人によっては(または炭水化物の質によっては)インスリンのレベルを上昇させることがあるということです。

さて、このことからわかるのは、人口の半分以上の人たちは糖分のとり方に気をつける必要がある、ということです。そう考えると、現代人にいままで述べてきたような症状に悩まされ具合が悪くなっている人が多いということも納得できると思います。

またエネルギーの代謝タイプによっても低血糖になりやすい、なりにくい人がいます。
一般的にたんぱく質を燃やしてエネルギーを作ることが得意な人は、糖の燃焼速度の速いタイプ(Fast Oxidizer)なので、低血糖になりやすく、日本人に多い(70%くらい)タンパク質と炭水化物代謝の中間、ミックスタイプの人でも炭水化物傾向になりやすい人ほど、血糖のコントロールが難しく低血糖になりやすいと言われています。

このように考えていくと、低血糖症はあまり知られていない病気ですが、潜在患者数は相当数に上ると思います。それもそう、アメリカでは2000万人~4000万人の患者さんがいると言われるくらいなのです。
また2006年の心身医学会の発表では、治療開始後2年以上経過しても月1回以上のパニック発作が出現するパニック障害患者のうち、問診で低血糖症が疑われた20名(女性15名、男性5名)のうち19名が、5時間の糖負荷試験で低血糖症であると診断されたそう。
たしかに、私がカイロプラクティックで診察していても、自分で低血糖症だと気づいていない方がほとんどですし、医療機関で自律神経失調症や精神障害などと誤診されているケースも多いので、隠れ低血糖症はすごい数になるでしょうね。





さて、ではどのような人が低血糖症になりやすいのでしょうか?

やはり、一番の原因は「長期にわたる精製された糖質の過剰摂取」をしているということ。
精製された糖質とは、砂糖やブドウ糖果糖液糖、それらが入ったお菓子やスナック、清涼飲料水、精製された穀物(白米、パン)などです。
ただ、この砂糖やブドウ糖果糖液糖がくせ者で、様々な加工品、そして調味料に入っているのです。みなさんも注意して原材料を見てみて下さい。これ美味しいよね!と思うものには必ず入っていますから。笑。
こうなると、意識して心掛けないと私たちの口の中には、どんどん精製された糖質が入ってきていると思いませんか。
知らぬ間に、なんとなく毎日身体がだるい、疲れやすくなったと感じる、身体のどこかが調子悪いといった症状があらわれ、そしてある日急にドーンと体調が悪くなり、病院に行くと検査では何も出ず、自律神経失調症だと言われる・・・・。そんな風に低血糖症になってしまっている方も多いのです。

怖いものです。

もちろんこういうものを食べ続ければ、誰でも低血糖症になるのかと言うとそうではありません。もちろん確実に体調は良くないと思いますが・・・。
低血糖症は、後天的な要因(糖質の多い食生活、不規則な生活、ストレスなど)のほかに先天的な要因がある人の方が発症しやすいといえます。たとえば、同じ食生活をしている人を比べてみた場合、ご家族や血縁の方に糖尿病がある人の方がよりインスリン過剰になりやすく低血糖症が起こる可能性が高いのです。低血糖症になりやすいかどうかは、遺伝的な体質も強く関係しているのですね。
また同じように低血糖になっても、体内環境が違えば必ずしも症状を起こすとは限らないのですね。血糖が急激に下がっても、十分に栄養が足りていて、それに対応できるような副腎機能や自律神経の働きがあれば、症状は起きないのです。




さて、先天的に低血糖症になりやすい体質には・・・


消化機能が弱い
貧血
膵臓機能障害
アレルギー体質
自律神経失調症
甲状腺機能障害
ビタミン依存体質


このような体質がある上に、精製された糖質を多く食べるような食生活が続くと、低血糖症になりやすいと言えます。
簡単に一つずつ見ていきましょうか。


<消化機能が弱い>
消化吸収能力が弱いと、タンパク質やビタミン・ミネラルなどの栄養素の吸収は落ちますが、糖分だけは吸収されるため、低血糖を起こしやすくなります。またタンパク質やビタミン・ミネラルなどの栄養素が不足すると、ホルモン分泌や自律神経のバランスを崩しやすくなります。また脳内でカテコールアミン(アドレナリンやノルアドレナリン)を抑えるようなセロトニンを産生できれば、それらのホルモンによる症状は抑えられますが、栄養欠乏ではセロトニンを作るための材料であるトリプトファン、ビタミンB6、亜鉛、マグネシウムなどが不足しており、カテコールアミンによる症状が引き起こされることになります。それ以外に、胃下垂の人は胃壁の弾力が弱いため、摂取した食物を消化しにくく、栄養不良や貧血、強いては低血糖症になりやすいかもしれません。


<貧血>
貧血状態では、腸粘膜細胞が酸素不足となるため、粘膜の再生が遅れ、エネルギー産生もよくありません。結果、消化吸収の流れがうまくいかなくなり、低血糖症になりやすいと言えます。また鉄は多くの酵素の材料でもあるため、タンパク質とともに欠乏すると酵素活性が低くなり、代謝の低下、エネルギー産生の低下による疲労や精神症状、頭痛、自律神経症状が出やすくなるでしょう。


<膵臓機能障害>
家族的に血糖調節がうまくいかないような方、体質的な膵臓機能障害を持っている方は低血糖症を起こしやすくなります。
インスリンレセプターの異常やインスリン抗体の存在、GTFの低下などにより、インスリンが効かなくなりそのため膵臓がインスリンを過剰に分泌し、疲れやすくなります。この体質の方が糖質過剰な食生活をすると、耐糖能異常をきたしやすく、低血糖症や糖尿病の発症につながるのですね。
知らない言葉が出てきたと思います。GTF。少し説明しましょう。
GTFとはグルコース・トレランス・ファクターです。日本語では、「ブドウ糖耐性因子」と言います。このGTFは、各細胞の中に存在している物で、簡単に言うと、インスリンと細胞を結合させるようにしています。インスリンは各細胞と結合して初めて、役割を果たします。ちょうどインスリンが鍵で、細胞の表面にある、インスリン受容体(レセプター)と呼ばれる部分が鍵穴と考えてみて下さい。インスリンという鍵が、細胞の鍵穴に差し込まれると、細胞のドアが開き、そのドアからブドウ糖が細胞内に入っていけるようになるわけです。こうやって細胞が栄養をもらうことができると同時に、血糖値が下がります。このように、インスリンと各細胞の表面にある、インスリン受容体が結合して初めて、正常に我々の体が機能するのですね。この糖が代謝される過程でGTFという物は、そのインスリンとインスリン受容体を結合させ、扉を開くようにさせている糖代謝の要とも言える成分なのです。
特に糖尿病の方は、このGTFが不足しています。



<アレルギー体質>
副腎は、喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、慢性関節リウマチなどアレルギーや炎症を抑えるために、抗炎症ホルモンであるコルチゾールを分泌しながら炎症を抑える働きをします。
副腎は血糖を上昇するときもコルチゾールを分泌するため、アレルギーがあると、全体のコルチゾールが足りなくなり、血糖調節機能を十分に発揮出来なくなります。
そのため、アレルギーのある方は副腎が疲れやすく、その逆に低血糖症の重症になるとアレルギーも発生しやすくなります。
また、インスリンは成分として亜鉛を含むため、インスリンが過剰に分泌されると、亜鉛不足になりやすく、鼻炎や皮膚炎などが起こりやすいといえます。


<自律神経失調症>
自律神経は、胃液の分泌、胃腸の蠕動運動、インスリンや副腎髄質ホルモンなどのホルモン分泌など様々な身体の働きに関与しています。
低血糖という緊急時には、視床下部(脳の中枢)は積極的に活動します。視床下部より刺激を受けた交感神経が副腎髄質を刺激して、副腎髄質ホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミン)などが分泌されます。しかし、自律神経失調症では、アドレナリンやノルアドレナリンの分泌がスムーズにいかなくなることがあります。
またインスリンは副交感神経によって分泌が促されるので、副交感神経が強い状態だとインスリン過剰分泌が起こる可能性があります。


<甲状腺機能障害>
甲状腺ホルモン、特にサイロキシンは小腸からブドウ糖の吸収を促進します。なので、甲状腺機能障害では低血糖が起きやすくなります。
ちなみ甲状腺機能亢進症では、食後の高血糖および反応性低血糖症が、甲状腺機能低下症では、食後、ブドウ糖値が上がらない無反応性低血糖症が起こりやすいようです。


<ビタミン依存体質>
低血糖症はビタミン依存の体質とも呼ばれています。TCAサイクル(以前のblog参照)をはじめ代謝を行うためには酵素が必要となりますが、酵素は、補酵素(ビタミンBやビタミンCなど)、や活性化剤(鉄、亜鉛、マンガン、銅、コバルト)の助けなくして働くことができません。糖質の代謝には、その中でもとくにビタミンB群が重要になってきますが、低血糖症になりやすい人は、酵素の働きのために、補酵素として普通の人の10倍から数十倍のビタミンを必要とする体質の人が多いと言われています。
普通の食生活をしているのに、朝起きられない、疲労が蓄積しやすいなどエネルギー不足を訴える人はビタミンB依存体質を疑うことになります。




いかがでしたか?
これらが先天的な体質で「低血糖症」になりやすい人の例です。


なんども言うように、低血糖症を引き起こす最も大きな原因は、「長期にわたる精製された糖質の過剰摂取」です。
人間には、血糖値を適当な値に保つメカニズムがあります。もし血糖値が高くなり過ぎたら、膵臓のランゲルハンス島というところからインスリンというホルモンを分泌します。インスリンはブドウ糖を細胞内に送り込んで、血糖値を調節します。
逆に血糖値が低くなりすぎると、脳は視床下部–下垂体を通じて、副腎や甲状腺に指令を送り、ホルモンを分泌させて血糖値調節を行います。  
これらの内分泌腺が正しく機能している時は、血糖値は正常に保たれます。またある程度の無理をしても身体は処理する能力を持っているのです。
ですが、現代の食生活はまさに糖を過剰摂取するような構造が出来上がっており、膵臓に負担をかけざるを得ない食事と言えるのではないでしょうか?
低血糖症は、最低半年以上、膵臓に負担をかける食生活をすると起こりやすくなるので、日本人の誰でも注意が必要ということですね。



さて、最後に糖質の過剰摂取以外にも注意すべき点を話しておきましょう。



○アルコール、タバコ、カフェインなどの過剰摂取

アルコールは分解されてブドウ糖となり、膵臓に負担をかけます。また腸からのビタミンB6の吸収を減らしてしまいます。
タバコ、カフェインなども要注意。カフェイン類は副腎を刺激して、血糖値を上昇させてしまいます。

○過食

過食は血糖値の上昇を起こしやすいので注意しましょう。とくに精製された炭水化物は膵臓に負担をかけます。

○ストレス

ストレスは血糖調節に関わる副腎を疲労させ、血糖コントロールがうまくできなくなります。風邪やアレルギー、睡眠不足、外傷、炎症性疾患なども同じように副腎を疲労させます。副腎は、グリコーゲン分解や新糖生を促進するため、ストレスによる副腎負担がある場合、機能が低下し、2次的に低血糖症を誘発することがあります。

○ビタミン、ミネラルの摂取不足

低血糖症の方は、必ずと言っていい程、栄養欠乏の方がほとんどです。代謝に必要なビタミン・ミネラル、またホルモンの材料であるタンパク質などが低下している場合、低血糖症を起こしやすくなります。
特に糖質の過剰摂取はビタミンB群を消費するので、エネルギー産生がうまくいかない、脳内ホルモンのバランスを崩しやすいなどの状況を作ると言えるでしょう。



みなさん低血糖症になりやすい人、なりやすい体内環境など、理解して頂けたでしょうか。
低血糖になるような食事をしていても、それを調節するのに十分な体力があれば、症状が出てこないということからもわかるように、低血糖症の症状が出ているような方は、大抵いくつかの原因が重なっている場合が多いです。
アレルギー体質の人で、炭水化物よりの食事をしていて、さらに仕事で長期にストレスがかかった時に症状が出始めた等・・・。

また小さい頃から、低血糖症の人の場合はその状態に慣れていて、それが普通の状態だと認識していることもあります。
治ってから初めて体質も性格すらも変わり、自分自身に驚くことすらあるのです。

現代人には是非、低血糖症についての知識を持っていてもらいたいものです。



小菅一憲

CHIROPRATICA|低血糖症と副腎疲労のためのカイロプラクティックと栄養療法


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by chiropratica | 2011-10-31 00:10 | 低血糖症

NO.281 低血糖症 その5 「低血糖症で起こる症状」

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いきなりの写真にビックリしたでしょうか?
低血糖症のときに分泌される攻撃ホルモン「アドレナリン」。
そんな様子を表してみました^^。


さて、今日も低血糖症についてドンドン行きますよ。


血糖値が上がりやすい食べ物を多く食べた結果、低血糖症になってしまうと、困ったことが起きてしまいます。
脳は基本的にグルコースしかエネルギーとして利用できないので、脳がエネルギー不足になってしまうのです。脳は基本的に約40秒でグルコースを使いきってしまうので、血糖値が短時間で急激に下がってしまうと、エネルギーが十分に供給されず、脳のエネルギー不足を招くというわけ。


なので、とくに低血糖症の人に共通するのは、「疲れやすい」「慢性的な疲労感」です。
また「だるさ」や「朝起きられない」などの症状を訴える人が本当に多くいます。


うつ症状
やる気がわかない
集中力低下
記憶力低下
頭の回転が鈍い
だるい
つねに眠い
ぼーっとする
Etc・・・


脳が栄養不足になると、このような精神的な症状の原因となってしまうわけです。
また、ひどくなると脳細胞がダメージを受けるため、高齢者の認知症の原因になることもあります。血糖値が低い状態は、とても不安定です。もし血糖値が極端に下がり過ぎてしまったら、意識がなくなり、こん睡状態に陥るときもあります。最悪の場合、死ぬ危険性もあるのです。




さて、その他の低血糖症の典型的な精神症状とは・・・


イライラする
キレやすい
ちょっとしたことにカッとなってしまう
落ち着きがない
自分を抑えられない
暴れる
攻撃的になる
不機嫌
憂鬱
気分が優れない
極端に落ち込む
何をしても楽しくない
死んでしまいたくなる
気が狂いそうになる感じ
かんしゃくをおこす
性衝動の欠如
お腹が空いてしょうがない
いつも食べ物のことばかり考えている
食間の飢えがある
甘いものが欲しくなる
食べ始めるととめどなく食べてしまう
不安になる
忘れやすい
焦燥感
神経過敏
音と光に過敏
かゆみと蟻走感
何も理由なく突然胸が痛くなったり、息苦しくなる
突然悲しくなり、泣いてしまう。
意識がなくなる
完璧主義である。
あることに異常にこだわる
細かいことが気になる
絶えず何かが気がかり



これらは全て低血糖症によって起こりやすい精神状態です。
いかがですか?
普段感じているものがけっこうある!と思った方もいるのではないでしょうか。また低血糖症が治った後に、あのときはこうだったなと振り返れるような症状もあります。
低血糖症では、私たちにとって「もっとも使いやすいエネルギー源」である血糖がつねに低いか、安定しない状態にあります。
低血糖症が主な原因ではない時でも、この血糖値の不安定な状態というのは、様々な精神状態を引き起こすと考えて良いでしょう。



では、なぜこのような精神状態になるのでしょう?


前のblogでお話しましたが、血糖値をコントロールしているホルモンはいくつかあります。
血糖調節の仕組みの中で、血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンはこれまでもたくさん登場してきましたが、逆に血糖値を上げるホルモンもたくさんあるのです。
この「低血糖症」では、インスリンによって急激に下がった血糖値を上げようとして、これらのホルモンが分泌されることになります。

<血糖値を上げるホルモン>
グルカゴン
成長ホルモン
甲状腺ホルモン
アドレナリン・ノルアドレナリン(副腎髄質ホルモン)
コルチゾール(副腎皮質ホルモン)


この中でとくに様々な精神症状を起こす原因となるホルモンが、アドレナリンとノルアドレナリンです。アドレナリンとノルアドレナリン、およびドーパミンを総称して、カテコールアミンと呼びます。

この中でもアドレナリンは「攻撃ホルモン」と呼ばれ、通常は強いストレスにさらされたときに、副腎髄質というところから多く分泌されます。
ストレス、いわゆる精神的・身体的侵襲にさらされた時に、身体はこれらのホルモンを分泌してその危機に対応するわけです。
たとえば、シマウマなどの野生動物が草原を歩いているときに、お腹をすかせたライオンにばったり出くわして、目があったとしましょう。
その瞬間、シマウマは生命の危険を察知し、アドレナリン・ノルアドレナリンが大量に分泌されます。その結果、瞳孔がひらき、全身の筋肉は緊張し、血管が収縮して心拍数と血圧が上昇します。シマウマはその瞬間、「戦闘モード」に入るというわけなのです。
そして一目散にダッシュして逃げるか、または全神経を集中して戦うのです。
このように、アドレナリン・ノルアドレナリンは本来、生命の危険にさらされたとき、とっさの瞬発力を発揮して、危険から身をまもるために分泌されるホルモンといえます。



このような働きをするため、アドレナリンは「闘争か逃走か(Fight or Flight)」のホルモンと呼ばれています。

低血糖症では、血糖値を上げるために、これらの攻撃ホルモンが本人の意思とは関係なく突然大量に分泌されたり、または頻繁に分泌されてしまいます。
低血糖症で血糖値が下がったとき、身体は生命の危機なわけです。そうなるとこれらのホルモンを分泌して戦闘態勢に入る必要があるということなのですね。

低血糖症ではさまざまな症状が起こりますが、共通してみられることが多いものとして、イライラしやすい、怒りっぽい、攻撃的である、キレやすいなどの症状があげられます。
これはアドレナリンによって起こる感情変化と同じです。

アドレナリンにより起こる感情の変化
・イライラ
・怒り
・キレる
・憎しみ
・敵意
・暴力
・完璧主義
・異常なこだわり


たとえば、ついさっきまで普通だったのに、空腹になると人が変わったように怒り出し、暴れたり暴力をふるったりしたにもかかわらず、何かを食べると(とくにあまいお菓子やジュースなど)、けろっとおさまってしまうというのは、まさにそれですね。
月経の前にイライラして攻撃的になったり、攻撃的なったり、逆に憂鬱になってしまう月経前症候群(PMS)も、アドレナリンの影響が強いために起こると言われています。


また逆に、ノルアドレナリンが働くと不安な気持ちやネガティブな感情を引き起こしてしまします。
パニック障害の人などが、人混みなどに行くと緊張して動悸がしたり、不安な気持ちになったり、恐怖感に襲われたりしてしまう原因のひとつは、このようなホルモンが分泌されることであると言われています。
また、うつやパニック障害の人で、死にたいという気持ちが強くなり、リストカットなどして自分を傷つけてしまうのも、これらのホルモンの影響が強いためになります。

パニック障害とは、くりかえして起こるパニック発作と、発作が起こることへの不安、およびそれに伴う回避行動(パニック発作を起こした場所を避けるなどの行動)が特徴とされる不安障害の一種です。
パニック障害の原因はまだよくわかっていませんが、脳の青斑核という部分におけるノルアドレナリンなどの神経伝達物質の分泌の異常が指摘されていますが、原因の一つとして低血糖症があげられるのですね。

また現代では、うつ病の患者さんが増えているといわれていますが、これの原因にも低血糖症があげられます。それにはカテコールアミンの分泌が増えることによる脳内での神経伝達物質のアンバランスや低血糖症における栄養素の不足(たんぱく質、ビタミンB群、マグネシウム、鉄、亜鉛)によって起こると言われています。
もちろん、うつ症状の原因は多彩であり、低血糖症や栄養失調以外にも、甲状腺機能低下症や副腎疲労が原因となっている場合もあれば、食物アレルギーが関与している場合もあります。しかし、これらも全てに関わりがあるので、問題が重なっている場合もあり、低血糖症ではないかと疑ってみることも必要です。


カナダのエイブラム・ホッファー博士は、低血糖時に分泌されるアドレナリンが酸化されてできる、アドレノクロムという物質が、統合失調症の幻覚や幻聴などの症状を引き起こすことを発見しました。
また低血糖症では、精神疾患と類似した症状をあらわす場合があります。精神科病棟の入院患者にはあまいものを欲する人が多い傾向があるといわれています。
もちろん、多くの場合、低血糖症だけでなく複合的な原因が考えられますが、低血糖症を改善することで症状の改善が見られたりします。


最近、若者による衝動的・突発的な犯罪が増加しているとのことですが、おそらく低血糖症が多大な影響を与えていると考えられます。
このような攻撃ホルモンの存在は、人の感情や行動にとても大きな影響を与えます。
人格さえも変えてしまうことがあるのです。
そしてだからこそ、低血糖症が怖いのです。

学校や更生施設などで、砂糖や精製炭水化物をやめ、玄米や新鮮な食材を中心とした食事に変えたら、非行などの反社会的行動が激減した、という例は数多くあるのです。
(低血糖症という病気 矢崎智子引用)




その他の症状について・・・

〈痛み・頭痛〉
低血糖症では、体のどこかに痛みの症状があらわれることがあります。
これはアドレナリンが血管を収縮させるためといわれています。
多いのは頭痛ですが(以前のblog参照)、腰痛やひざの痛みなどとしてあらわれることもあり、人によってあらわれる場所がちがうようです。
頭痛が起きる原因は、低血糖から脳を守るために脳の血管が拡張するためとも言われています。


〈不眠〉
低血糖症ではアドレナリン・ノルアドレナリンが分泌されることにより、交感神経が優位な状態となります。
このためリラックスできない、不眠などの症状が起こります。
昼間活発に活動するためには交感神経が適度に緊張していることが必要ですが、夜リラックスして休息するためには、交感神経優位から副交感神経優位にモードが切り替わる必要があります。このバランスが乱れた状態がいわゆる「自律神経失調症」です。
質のよい睡眠を得る為には、夜は副交感神経優位になっている必要がありますが、低血糖症では、これがうまくいかないために、不眠の原因となります。

また、朝方目が覚めてしまうという症状を持っている人もいますが、朝の4時頃は血糖値が下がる時間帯なので、低血糖症の場合は、血糖値が下がってアドレナリンが出る為に、目が覚めてしまうということが考えられます。
この場合は、夜寝る前に、夜食としてゆっくりエネルギーに変わるものをとっておくと良いと言われます。


〈動悸〉
動悸も同様に、アドレナリン・ノルアドレナリンの影響によって起こります。


〈冷え性や肩こり〉
低血糖症の人で、冷え症や肩こりの症状を持っている人はたくさんいます。
甘いものが好きな女性に冷え症や肩こりが多いのもなんとなく納得できますね。
アドレナリンは血管を収縮させるため、末端の血行が悪くなり、冷え性や肩こりの原因となります。
低血糖症の人は同時に栄養失調でもあることがほとんどですが、エネルギーや熱を生み出すために必要なビタミンB群や鉄が不足していると冷え性になることはよく言われることです。
またたんぱく質が不足していると、血漿中の水分量が減ることにより血液循環が悪くなり、やはり冷え性や肩こりになります。


〈失神〉
低血糖症では、血糖値が急激に低下することにより、失神発作を起こす場合があります。このため、てんかんという診断がつくことがあります。
脳のエネルギーが急激に低下するために起こる症状と考えられています。


〈便秘〉
アドレナリン・ノルアドレナリンは、交感神経を緊張させるため、腸の蠕動運動が低下し、便秘の原因となります。またあまいものや精製炭水化物の大量摂取は、腸内環境を悪化させ、これも便秘やアレルギーの原因になることがあります。


〈アレルギー、炎症性疾患〉
低血糖症では、血糖値を上げるためにコルチゾール(副腎皮質ホルモン)が消費されるため、コルチゾールの抗炎症作用、抗アレルギー作用が不十分となり、アレルギーが起こりやすくなります。
アトピー性皮膚炎の患者さんには低血糖症の人が多いと言われています。

低血糖になる食事をあらため、アレルゲンを排除し、適切な栄養素を補給することで、多くのアレルギー性疾患は改善が期待できます。


〈副腎疲労〉
またこのコルチゾールの分泌が長期にわたると、コルチゾールの分泌が低下し、副腎機能の低下、すなわち副腎疲労と呼ばれる状態を招きます。
副腎疲労については、次回のテーマで取り上げたいと思っています。

コルチゾールには、心身のストレスに対する抵抗性を維持し、活力を高める、血圧を維持する、炎症を抑える、など多岐にわたる働きがあります。
コルチゾール不足の初期症状は、異常な疲労感です。うつ症状を伴う場合もあるため、うつ病と診断されることもあります。
ほかにも、精神的ストレスや食物アレルギーなどがコルチゾールを低下させる要素になります。
治療のためにはこれらの原因を排除し、副腎を保護する栄養素を補充する必要があるのですね。



いかがでしたか?
いままでこのテーマを読んでいて、私には関係ない話だと思っていたあなた。
けっこう自分に置き換えられるような症状もあったのではないでしょうか?
血糖値の変動は、普通の方でもある程度はあります。
ただ、精製された炭水化物が好きな方で、症状がいくつか当てはまる人は要注意ですよ。



小菅一憲

CHIROPRATICA|低血糖症と副腎疲労のためのカイロプラクティックと栄養療法


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by chiropratica | 2011-10-29 14:45 | 低血糖症

NO.280 低血糖症 その4 「砂糖について」

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今日はお砂糖についての話を少しします。

英国海軍の外科医のCleaveによると、イギリスでの1人当たり砂糖消費量は、1815年から1900年までに6.8kgから38.3kgまでに上昇し、1954年には46.8kgにまで達したと言います
こうなると、一体今現在の砂糖消費量はどのくらいになっているのでしょう?

これは糖尿病が増加している日本でも同じことが言えますよね。
大昔、砂糖がまだ食べられていなかった時代から、古代インドや熱帯地域で砂糖黍が食されるようになり、そこから世界が砂糖黍を精製することに成功し、なんの栄養も含まない真白な砂糖を作り出してから現在まで、砂糖は様々な食べ物の中に必ずと言っていいほど混入しているものになりました。
そしてそんな砂糖の中毒性や脅威を知るのは、人間に「低血糖症」や「糖尿病」という病気が現れてからです。


今回のテーマである「低血糖症」が生まれ、現代に増えてきたのも、この砂糖消費量が増えてきた背景と密接に関わっていると言っても良いでしょう。



Snowという学者も過去100年間の砂糖消費量の増加について指摘しています。
また、彼は「世界の中で自然な、あるいは精製されていない糖類が発見される場合、賢明な創造主は常に身体が糖類の消費と代謝に必要なビタミンとミネラルを混在させている」と言っています

私もこの言葉には、心底うなずいてしまいます。

炭水化物、糖質を摂取するときに重要なのは、代謝に必要なビタミンとミネラルの存在です。自然の食物は、通常炭水化物(糖質)の代謝に必要なビタミンとミネラルを含んでいます。しかし、砂糖や小麦粉などの精製された物質は、代謝に必要なビタミンとミネラルを欠いているのです。
これこそが、問題なんですね。
精製された砂糖や小麦粉を摂取することで、身体の中のどれだけのビタミン、ミネラルが消費されることでしょう。



大量の糖質摂取は満足感を与えてくれます。
しかし、それは健康に必要なタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルを含む食べ物への欲求を制限してしまうと言えます。

Royal Leeは、一般的な栄養欠乏について・・・「一番の問題は、ほとんどの者は、無意識に精製された糖類(ジュース、アイスクリーム、小麦粉、砂糖、パン、ドーナッツ、パイ、キャンディーなど)により満足感を得ている。彼らは、何もないものから何かを得ようとしている。小麦粉、砂糖、グルコース、コーンシロップから身体を作り、修理することは不可能である」と述べています。

この言葉はなんとも深いです!^^。

確かに精製された糖類は、ビタミン・ミネラルなどの身体の代謝に必要な栄養素や身体を作ったり修復するタンパク質がほとんど含まれていません。砂糖なんてまさにその代表でしょう。これこそが、砂糖が「空のカロリー」と呼ばれる所以なのです。




みなさんの子供のこと思ってみてください。
現代っ子の周りにはどんなに砂糖に関わるものが溢れていることでしょう。
そんな状態で健康なカラダが作れるのでしょうか。


多くの人は、家族の中にアルコール中毒者がいたら、かなり気を使いますが、子供がキャンディー、ガム、ジュース、アイスクリーム、パイ、ケーキ、ジャム、ゼリーなどを食べることが習慣になっていることに無関心です。
ファミリーレストランに行くと、ドリンクバーで甘いジュースを大量に飲む子供たち。それに無関心な親御さん。
頻繁に摂取する砂糖による中毒は、アルコール中毒となんら変わりはありません。
しかも、子供は砂糖から何も恩恵を受けることはないのです。


たいてい大人は、子供は砂糖を含むものを好きだと誤解しています。
「いい子にしていれば、アイスを買ってあげるから」と子供をなだめているシーンを良く見かけませんか?
しかし、こういう習慣、甘いものを報酬としてあげるようなことは、自然と甘いものを好む趣向を発達させることになります。
そしていつのまにか、甘いものによる中毒から抜け出せなくなり、大人になってからメタボリックシンドロームに突き進むことも少なくないのです。
その基盤は、子供の頃に出来上がっていると言っても過言ではありません。甘いものが好きな親の元で育った子供が、それから抱えるカラダの不調や精神状態はなんとなく予想がついてしまうものです。


MorganとZabikは、5~12歳までの子供に全砂糖摂取量を記録する研究を行っています。
結果は、1日に44gから280gまでとあり、平均で1日に約134gでした。一年にすると49kgになります。一番摂っている子で102kgにもなってしまうのです。なんて量でしょう。
そして糖分の多くは、ミルク(20.4%)、ジュース(17.9%)、フルーツ(17.1%)から摂取されており、とくに全砂糖摂取量の多い子供は、コーラ、クッキー、パイ、他のデザートを多く摂取しているそう。
逆に砂糖の摂取量の少ない子供は、デザートを摂ることが少ないようですね。

どちらが良いかは一目瞭然でしょう。



精製された糖類の過剰摂取によるカラダへの害を立証している文献の数は本当に多いです。

たとえば、Cleaveは、大腸の問題、脈管系の問題、歯周病、肥満、糖尿病、潰瘍、その他の健康障害に関する文献を再検討したところ、彼は昔の原始的な文化が砂糖を食生活に取り入れたことにより、病気が始まったことに気づきました。

精製された糖類は、即座に神経システムに影響を及ぼすと言われています。
マサチューセッツ工科大学で行われた研究では、普通の子供に対してある朝、検査を行いました
ある朝、子供にスクロース(砂糖の主成分)を加えたオレンジジュースを与え、また別の日の朝には、アスパルテーム(人工甘味料)を加えたオレンジジュースを与えました。その後、子供たちの予定された作業を果たす能力と自由時間の能力をブラインドテスト(盲検)により評価しました。
そうするとなんと、スクロースを添加したオレンジジュースを飲んだ子供は、作業を果たすときに明らかに他の子供よりも多くの間違いを犯したのです。また最も間違いを犯した時間帯は、ジュースを飲んだ60分後であったといいます。
一方、自由時間における評価は、10秒間隔で適切な行動と不適切な行動について評価を行っています。15分間の自由時間、45~55分間の授業時間、スクロースの入ったジュースを飲んだ子供は、29%の不適切な行動を起こしました。これに対し、スクロースの入った飲み物を飲んでいない子供の不適切な行動は、わずか10%にとどまりました。
スクロースよりは反応は緩やかですが、アスパルテーム添加のジュースを飲んだ子供にも反応はありました。

これはまさに砂糖が血糖値のコントロールを狂わせ、ホルモンの過剰分泌により、脳内の神経伝達に問題を起こした典型的な例ですよね。


このように、精製された砂糖の摂取による健康への影響は数知れず、またその影響は即座に起こると言えます。

CheraskinとRingsdorfによると、砂糖摂取量が関連する障害は、「歯垢の増加、血中コレステロールの増加、血中グリセリセリド(血中の中性脂肪)増加、血糖値の上昇、血中インスリンの増加、血中尿酸値の上昇、血小板の粘着性上昇、体脂肪の増加、尿中カルシウム排出量増加、尿pHの増加、胃の酸性度上昇、血圧上昇、栄養学的に不適切な食物摂取の増加」などの代謝系の問題に広範囲に関連すると言います。
砂糖摂取量を4日間増加させただけでも、歯槽膿漏、充血、浮腫、歯肉のスティップリングの減少、出血症状など歯肉の健康状態は非常に悪くなると言われています。



精製された食品を摂ることの害。
その中でも特に「砂糖」の怖さ。
テーマから脱線しましたが、低血糖症を語る上でみなさんにも知っておいてもらいたいことだったので、ここで少しお話しました。

また後に砂糖の害についてはくわしくお話しますね。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-28 16:35 | 低血糖症

NO.279 低血糖症 その3 「低血糖症になりやすい食べ物」

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ここまで、「低血糖症」のことをお話してきましたが、疑問をお持ちになられた方もいるのではないでしょうか?
低血糖症とは、血糖値が下がることによって起きてしまう病気です。糖分が足りないから、血糖値が下がってしまう、それなら糖分を増やせば良いのでは?と思ったりしていませんか?


でも、人間の身体はそんなに単純なものではないのですね。


血糖値を一定のレベルに保つために、多くの臓器がホルモンや神経などのネットワークを駆使して働いています。それらの中で一番直接的なはたらきをするのが、普段はあまり目立ちませんが、じつはとても重要な多くのホルモンたちです。
血糖値が下がったときには上げるホルモンが分泌され、上がったときには下げるホルモン(インスリン)が分泌されます。シーソーのようなものだと思えばわかりやすいでしょう。
その中でも特に重要な役目を担っているのは、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンです。

インスリンが出ない、または効きが悪くなってしまうのが、糖尿病でした。糖尿病とは、血糖値が高くなることにより、全身の毛細血管が障害をうけ、網膜症や腎障害、神経障害などを起こす病気であり、予備軍まで含めると日本全国に1600万人もの患者さんがいるといわれています。
この糖尿病の患者数の増加が、日本でも大きな問題になっています。

低血糖症の場合、この逆で、インスリンが出過ぎるまたは効きが良すぎるために、血糖値が急激に低下したり、低い状態でとどまってしまうという状態。
低血糖症と糖尿病は、一見まったく正反対の病気にみえますが、「血糖値のコントロールがうまくいかなくなる」という意味では、実は同じカテゴリーの中に入る病気でもあります。


冒頭で、「糖分が足りないのなら、また糖分を摂れば良いのでは?」と思った方。

実は、大量にインスリンを分泌するような食べ物(糖質)を摂る生活習慣を続けていると、だんだんとインスリンの感受性が落ちたり、身体にとってインスリン大量分泌が癖になってしまいます。そうすると血糖値の乱高下
が激しくなってくるのです。この時に起こる様々な精神症状や自律神経失調症状が「低血糖症」と言うわけですが、この状態は明らかに血糖値のコントロールがうまくいかなくなった状態ですよね。
糖分が足りないからといって、吸収が良い「甘いもの」を摂ればまた悪循環を招きます。
一番良い解決策は、血糖値を緩やかに上昇させる食べ物を選び、血糖値を安定させることなのです。その場合、大抵「甘いもの」より、「甘くないもの」を摂るというのが正解になります^^。


低血糖症は、一般的な医師にはほとんど知られていないという理由がここにあります。なぜかと言うと、低血糖は糖分が足りないという単純な考え方では理解できない、逆説的な原因で起こっているからなのですね。


低血糖症の怖いのが、ずっとその生活(インスリン大量分泌の食生活)を続けるとそのうちに膵臓が疲弊しきってしまう時が訪れるということです。その場合、膵臓は、ついにインスリンを出すことすらできなくなってしまうのです。これが、まさに「糖尿病」ですよね。




さて、今日は、インスリンをたくさん出す原因となっている食べ物(低血糖症を引き起こす食べ物)について、じっくり話していきましょう。



みなさん、こんなものが好きだったりしませんか?

ケーキ
チョコレート
クッキー
ジュース
スポーツドリンク
プリン
ゼリー
アイスクリーム
缶コーヒー(無糖のもの以外)
菓子パン
ドーナツなど
ふわふわした白いパン
カップ麺
ポテトチップス
スナック菓子
砂糖やブドウ糖果糖液糖が入った加工食品
白米大盛りの丼
おにぎりのみ
サンドイッチのみ


これらはすべて低血糖症を起こしやすい食品であり、食事の内容です。
思い当たる人は多いのではないでしょうか?


ご存じのように、これらの甘い食べ物や飲み物、スナック菓子やサンドイッチや菓子パン、白米、白パンなどは、おもに糖質(炭水化物)でできています。
これらの食品に共通しているのは精製されていること、つまり口に入る前からすでにかなり分解された細かい状態になっているということです。
ということは消化に時間がかからないので、糖分が吸収されるのがとても速いのです。このような単純な糖質でできている食べ物を多く食べることが、低血糖症になる大きな原因のひとつになっています
米や小麦など糖分は複合糖質(でんぷん)であり、単糖類(ブドウ糖など)や二糖類(ショ糖など)にくらべれば分子が大きいので、吸収がゆっくりなのですが、白米や精製小麦粉のように精製した場合、低血糖症の原因となります。



様々な糖類と炭水化物は、身体の中で異なる反応を起こすと言われています。
摂取した糖質が血流に達する時間は、摂取した炭水化物の種類、摂取の速さと頻度により異なるのです。
以前炭水化物のテーマのところでお話しましたが、一種類の食べ物の摂取後に起こる血糖値上昇の速さを、血中グルコース指数(Glycemic Index)と呼んでいました(こちらを参照)。
グルコースやスクロース、フルクトースなどの単糖類は、腸壁から素早く吸収され、血中のインスリン値を上昇させ、逆にでんぷん、米、イモなどの多糖類は吸収が遅く、血糖値と血中インスリンの上昇が比較的遅いと言われていますが、それは食べ物の種類によっても違い、また精製度合い、その他どんな食べ物と組み合わせて取るかなどでも変わってきます。
特に糖類を一種類の食物として摂取した場合などでは、そのことが常に正しいとは限らないのです。お米は比較的この中でも血糖値の緩やかな反応を示しますが、白米になると急上昇しますし、ジャガイモなどは純粋なグルコース摂取時と同様の血糖値の上昇を示します。

また一般的にはリンゴに対して、すりつぶしたリンゴ、穀物に対して白米などのように、咀嚼をあまり必要としない食べ物ほどグルコース反応が早くみられます。

逆に豆類だけを摂取する場合は、類似する穀類の半分くらいの上昇です。
そしてもちろん精製されてない穀物は、精製されたものに対して血糖値の上昇が緩やかで、さらには精製されたものに欠けているビタミン、ミネラル、食物繊維を含んでいることも忘れてはいけない点ですよね。



こう見ていくと、おもしろいものではないですか?
食べ物の形、調理法、精製具合で血糖値の上昇が全く違うのです。



O’Deaという臨床家は、食べ物による血糖値への効果を評価する場合、GI値以外に考慮しなければならない点を指摘しています。要するにGI値とは、被検者がジャガイモなどの特定の食物を摂取した状態を測定して出している数値です。しかし、通常私たちが食べ物を摂取する場合、一種類の食べ物だけを摂取することは稀で、多種類の食べ物を同時に摂取することが多いですよね。
たしかにこの場合の血糖値の上昇は変わってきます。

炭水化物と脂質を同時に摂ることで、胃内容物の排出が遅れ、血中グルコース反応も緩やかになります。また先に食物繊維を摂ったあとに、炭水化物を摂った場合も同じく消化がゆっくりになり反応も穏やか。ただ、炭水化物と脂質を同時の場合は、インスリン反応の減少が起こらないこともありますが・・・。

これらのことは、血糖値のコントロールに関わる食べ方として後のblogでも紹介していきますが、みなさんに覚えておいてもらいたいのは、血糖値を上げやすい(インスリンをたくさん分泌しやすい)食べ物以外に、食べ方によっても血糖値の上昇具合、インスリンの出具合が変わってくるということです。

次回は、少し脱線しますが、「砂糖」についてお話します。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-27 14:21 | 低血糖症

NO.278 低血糖症 その2 「低血糖症とは!?」

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多くの医療分野の中で、この「低血糖症」については議論があります。
一部の臨床家は、膵臓腫瘍やインスリンの過剰投与がない限り、低血糖症は起こり得ないという極端な意見を述べていますが、一部では精製された砂糖は全ての人に対して毒性を持ち、多くの人は低血糖症を持つと主張しています。

さて。果たしてどちらが正しいのでしょう?


前回のblogでも述べたように、多くのお医者さんは「低血糖症」というのは、膵臓腫瘍やインスリンや糖尿病に対する薬剤などの過剰投与によって起こると認識しています。
しかし、実際「低血糖症」とは、必要量よりも多くのインスリン放出(血糖値を下げるホルモン)やインスリン放出の遅延による高インスリン血症に関与しています。これは少し難しいのでまた後ほど説明しますが、要は食べ物によってインスリンが大量に分泌されることによって起こるのが低血糖症というものなのです。
飢餓状態などでほんとうに長い間飲んだり食べたりできないときには、身体に糖分が補給されないことによって、血糖値が下がります。
しかし、実は、現代人を苦しめている低血糖症は、むしろその逆の理由で起きているということですね。


たとえば、砂糖やお菓子や清涼飲料水などの精製された糖分は、すでに分解されてかなり細かくなった状態のため、とてもすばやく吸収されてしまい、血糖値が急速に上昇してしまいます。血糖値が高い状態が長く続くと糖尿病になるくらいですから、血糖値が上がりすぎるのは人体にとって当然よくありません。

血糖値が上がると、今度は当然、血糖値を下げようとする反応が起こります。つまり、インスリンが分泌されるのです。血糖値を上げるホルモンは多数ありますが、血糖値を下げるために働くものは身体の中でインスリンしかありません。

「インスリン」は血糖値を下げる唯一のホルモンなのです。



インスリンが出ない、または非常に効きが悪いため血糖値を下げることができない状態、これが「糖尿病」です。
「低血糖症」の場合はこの逆で、インスリンが出過ぎる、または効きすぎるために、血糖値の急降下が起こったり、低い状態で留まってしまうことにより起こる問題と言えるでしょう。




さて、ではなぜこのインスリンが大量に出てしまうのでしょう?

みなさんもう気付いていると思いますが、問題は、砂糖やお菓子や清涼飲料水、また精製された穀類などを多く摂ることなのです。

これらの糖分はすばやく吸収されるために、血糖値が急上昇します。
そして血糖値の急上昇にビックリしたカラダは、危機感を覚え、当然血糖値を下げようと大量のインスリンを分泌するというわけ。
ちなみにこのインスリンの出る量ですが、血糖値の上昇の度合いによって、その分泌のされ方が変わります。つまり、血糖値の上昇が速ければ速いほど、または血糖値が高くなればなるほど、それを下げようとするために、インスリンが大量に動員されることになるのです。


過剰に分泌されたインスリンは、血糖値を急降下させ、今度は逆に血糖値が下がり過ぎてしまうという状態を引き起こします。
つまり、精製された糖分を飲んだり、食べたりすることが、血糖値の急上昇をまねき、インスリンが出過ぎてしまうために、結果的に低血糖になってしまうのですね。



精製された糖質の大量または頻繁な摂取 
    ↓
血糖値の急激な上昇
    ↓
インスリンの大量分泌
    ↓
血糖値の急激な低下
    ↓
低血糖


もちろん血糖値が下がれば、すぐに低血糖症になるわけではありません。
血糖値が下がること自体は健康な人でも起こりうることです。
しかし、このような状態が頻繁に起こることにより、
血糖のコントロールがだんだん上手く行われなくなってしまうのです。

そしてこのような「血糖値のコントロールの乱れ」が原因でいろいろな症状が起きている状態を「機能性低血糖症」というのですね^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-26 23:58 | 低血糖症

NO.277 低血糖症 その1 「血糖値」

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今日からのテーマは低血糖症。

低血糖症と聞くと、普通の方は血糖値が低いのだから糖分が不足している、甘いものをとれば治るのでは?と考えますよね。
しかし、その裏にはそんなに安易ではない問題があるのです。


低血糖と言うのは、文字通り、血糖値が低くなってしまう状態です。
お医者さんで低血糖と言うと、糖尿病の患者さんがインスリンを多く打ちすぎたり、その他の病気でしか起こらないという認識ですが、実は・・・そうではない理由でも低血糖状態と言うのは頻繁に起きるのです。
この場合の低血糖症というのは、糖からエネルギーを作るという重要な機能がうまく働かなくなってしまったという状態のことをいいます。
そしてこの状態を「機能性低血糖症」と呼んでいます。


現代では、知らず知らずにこの機能性低血糖症になっている人がたくさんいます。しかも自分の日々のダルさや頭痛が血糖の問題からくるなんて誰も想像しませんよね。
そして鬱などの精神的なことにもかなり深く関わっています。

そんな現代社会に多い「低血糖症」。
解明していきましょう!



血糖値とは!?
みなさんもうご存知ですよね。
私たちの血液の中に含まれている「グルコース(ブドウ糖)」という糖分の濃度のことです。



さてこれらの症状・・・

いつも疲労感がある
だるい
うつ症状がある
不眠
不安感
いらいらする
怒りっぽい
頭痛
めまい
発汗
震え
動悸がする
筋肉痛と腰痛
拒食症
食欲不振
発作的に泣く
恐怖症
集中力の低下
感覚麻痺
慢性消化不良
精神錯乱
手や足が冷たい
目のかすみ
筋肉の引きつりまたはけいれん
筋肉痛
非社会的あるいは反社会的行動
落ち着けない
肥満
ふらふらする
腹部のけいれん
失神あるいは意識消失
ひきつけ
自殺傾向 やる気が起きない
ふわふわした感じがある

Etc・・・


何から起こると思いますか?
実は、これらは「血糖値のコントロールがうまくいかない」ことによって起こりうる症状なのです。
そして低血糖症の症状がまさにコレ!です。

もちろん、これらの症状全てが低血糖症によって起こると言うわけではありません。
しかし、病院では原因不明や精神疾患と診断されがちなこれらの症状、実は低血糖症だったというケースがかなり多いのです。



さて、ではまず、血糖とはなんのためにあるのか、血糖値が身体の中でどのようにコントロールされているのか見ていきましょう。
血糖(血液中のグルコース)は、私たち人間が生きていくためにもっとも利用しやすいエネルギー源です。
私たちが生きていくには、エネルギーが必要です。呼吸をするにも、心臓が鼓動を打つためにも、眠っているときでさえも、私たちはエネルギーを消費しています。細胞ひとつひとつがただ存在するというためだけにも、エネルギーは必要です。
私たちの生命を維持するためには、エネルギーはなくてはならないものなのです。

たとえ身体を動かさなくても、私たちの「頭の中」での活動にも、エネルギーは使われます。とくに脳はエネルギーを多くつかう臓器として知られています。
なにかを感じたり、考えたり、しゃべったり、笑ったりするにも、脳はエネルギーを消費しているのです。



さてではこのエネルギーはどこからくるのでしょうか?

前のblogでお話したように、私たちの人間にとってのエネルギー源は、食べものに含まれるいわゆる「三大栄養素」、つまり炭水化物(糖質)、脂質、たんぱく質です。
私たちは、これら三大栄養素を分解したものを、細胞内の「ミトコンドリア」というエネルギー産生工場にほうりこんで、酸素と混ぜ合わせて燃やすことでエネルギーを得ています。
私たちの身体は、食べ物を食べると、吸収しやすいようにさらに細かい物質に分解していきます。これが消化ですが、これら栄養素が消化、分解、吸収されると、グルコース、遊離脂肪酸、アミノ酸などの物質になります。
これらが全身のひとつひとつの細胞の中にとりこまれ、エネルギーとして利用されます。


人間は必要に応じてこれらのエネルギー源を使い分けて、エネルギーを得ています。

このように人間はグルコース以外にも脂肪酸、アミノ酸、ケトン体などのエネルギーを使うことができますが、血液中で最初の使われるのはグルコースなのです。
特に脳が普段使うエネルギーのメインは「グルコース」!(たまに脂肪から作られるケトン体も使っています)。
脳以外の身体の組織でも、「グルコース」は1番手っとりばやく使えるエネルギー源と言えますね。


こういったことから、私たちの身体は、つねに血糖値が安定していることを望んでいるのです。血糖値が安定していると、エネルギーがスムーズに作られ、頭もよく働き、体調も良いと言えます^^。
特に脳はグルコースを蓄えることが出来ず、40秒で消費してしまうので、脳のためには血糖値を安定した状態で保っておく必要があるわけです。
このため血糖値はつねに一定の範囲内(80~100mg/dl)になるように、綿密な調節が行われています。




ちょっと話は変わりますが、私たちの身体は、体の中のいろいろな条件を常に同じ状態に保とうとしています。
たとえば、夏の暑いときは汗をかいて熱を発散し、体温が上がりすぎないようにしていますし、冬の寒い時はブルブル震えて熱を産生し、体温が下がりすぎないようにして、1年中ほぼ同じ体温を保っているのです。
体温が高すぎても低すぎても人間は死んでしまいますから、生きていくためにちょうどいい温度をつねに維持しようとしているわけです。

このような体のはたらきのことを「生体恒常性(ホメオスターシス)」といいます。

この働きは、体温だけでなく、血圧や心拍数、発汗量や尿量、血液中のいろんな物質の濃度など、ありあらゆるものごとの調節が、ホメオスターシスによって行われています。
ホメオスターシスのおかげで、私たちは生きていくことができるのです。
つまり、ホメオスターシスとは、とても大切な「生命維持装置」なのです。そして「健康である」ということは、「ホメオスターシスが滞りなく正常に働いていること」でもあります。


このように、私たちの身体には数えきれないほど多くのホメオスターシスが働いていますが、中でももっとも厳重にコントロールされているものが、血糖値なのです!
血液中のグルコースは、私たちが生きていく上でとても大切なエネルギー源であるため、空腹時で80~100mg/dlというとてもせまい範囲の中に保たれています。
食後では30~60分で120~140mg/dlくらいまで上昇しますが、1~3時間後にはまた空腹時のレベルにもどります。


またこのように大切な血糖値をいつも安定した状態にしておくために、身体の中では多くの臓器が関係して、綿密な血糖のコントロールが行われているのです。


しかし、さまざまな理由から、この大切な血糖値が安定しない、不安定になってしまう、という状況が引き起こされる場合があります。
この血糖値の変動、またはそれによるホルモンの失調などが原因でいろんな症状が起きますが、その一つが「機能性低血糖」というものなのです。



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by chiropratica | 2011-10-23 22:52 | 低血糖症

NO.276 生活習慣病をブロックする「ブロッコリー」

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今日は久々の野菜日記。
私の大好きなブロッコリーを紹介します!


生活習慣病の予防にも注目されていて、多くの栄養素をバランスよく含むブロッコリー。中でもビタミンCの量は飛び抜けて多い緑黄色野菜です。


ブロッコリーはアブラナ科の野菜で、原種はキャベツと同じケール。頭頂部のつぼみと茎を食べます。原産は地中海沿岸で、野生のキャベツを改良したものと言われます。1〜2世紀にローマ人が食用としていて、16世紀頃にはイタリアやフランスなどで栽培されるようになりました。その後改良されたものがヨーロッパに広がりましたが、良く似た同じケールを原種とするカリフラワーとも、17世紀頃まではあまり区別されていなかったようです。
日本に入ってきたのは明治時代で、一般的に食べられるようになったのは、1970年代と比較的新しい野菜になります。本格的に栽培が始まったのは、戦後になってから。80年代にアメリカなどからの輸入ものが加わり、日本の食生活の洋食化とともに、周年出回るようになって急速に需要が伸びました。

近年は緑黄色野菜が健康によいということで注目され、生産が急増しています。主な生産地は、埼玉、愛知、北海道、群馬、長野などで、アメリカや中国からも輸入されています。


食べているのは、これから生長するつぼみが集まった部分なので、栄養価が高いのは納得です。そのまま置いておくと黄色くなって花が咲き、糖質もでんぷんへ変わってしまいます。鮮度が落ちると甘味だけでなく、栄養価も下がってしまうので、早目に食べた方が良いでしょう。
茎は捨ててしまう人も多いようですが、つぼみ同様、栄養価が高いので残さず食べたいものです。皮を厚めにむいて調理すればおいしく頂けます。
この茎のおいしさを楽しめるように作られたのが、スティックセニョール。ブロッコリーより茎がやわらかく、甘みがあります。またブロッコリーには劣りますが、同じく栄養価が高いカリフラワーは、白いものほど良品とされます。ブロッコリーの突然変異で生まれたものですが、色は白だけでなく、オレンジや紫などカラフルなものもあるんですよ〜^^。



さて、ブロッコリーの栄養価について。
カロテンとビタミンCなどの抗酸化物質が豊富で、その含有量はレモンの2倍、キャベツの4倍、ジャガイモの7倍と言われています。100g食べれば成人の一日の所要量を満たすビタミンCを摂れます^^。
ビタミンCは、いわゆる抗酸化作用があり、シミやしわの防止や、免疫力を高めるなどの効果を発揮しますよね。
ビタミンAの前駆体カロテンや、ビタミンEと言った抗酸化ビタミンも含まれており、これらはビタミンエース(ACE)と言われ、抗酸化の話ではいつも登場するビタミンです。組み合わせることで相乗効果が期待できます。
さらに、糖尿病の予防効果があるクロム、血圧を下げる働きがあるカリウム、貧血を予防する鉄、カルシウムとビタミンK、食物繊維などを多く含み、大変栄養バランスに優れた野菜と言えます。是非日々の食事に取り入れて生活習慣病の予防に役立ててください。


アブラナ科の野菜は全般的に抗ガン作用が高いと言われていますが、実は、なかでもとくに注目されているのがこのブロッコリーなんです。
アメリカの国立ガン研究所が作成した「ガン予防が期待できる食べ物」にも上位にランクされています。ブロッコリーに含まれるスルフォラファンという成分には抗酸化作用と解毒作用があり、ガンを抑制すると言う報告があるのですね^^。
最近注目されているのが、ブロッコリーの新芽「ブロッコリー・スプラウト」です。この新芽には、強力な抗酸化作用があるこのスルフォラファンがたくさん含まれています。その量なんと成熟したブロッコリーの20倍〜50倍とも言われています。
スルフォラファンの濃度がもっとも高いのは発芽3日目のものです^^。


その他、糖化を抑制する栄養素として「α–リポ酸」が効果的ですが、ブロッコリーはこの「α–リポ酸」も含んでいます。ただ、α–リポ酸は熱に弱いので、ブロッコリーを生で食べなくてはいけませんが・・・。日本人は生で食べるのには慣れてませんよね。笑。
ビタミンCを効率的に摂るのにもサッと加熱くらいが適しています。

何はともあれ、なんて栄養たっぷりで、私達の健康をサポートしてくれる有効成分が多い野菜でしょう。




おいしいブロッコリーの選び方は・・・

つぼみのひとつひとつがかたく密集していて、色が濃いもの
紫がかったものは寒さに当たり甘く、黄色いものは鮮度が落ちている
形がこんもり丸く盛り上がったもの
茎の切り口がみずみずしく、スが入っていないもの


私も今の時期は、毎朝、この栄養たっぷりなブロッコリーを食べています。
もっこりした形で食べ応えもあるので、好きな野菜の一つです。
みなさんも是非、毎日の食事に取り入れましょう。
下茹するときは、かたい茎の部分を先に熱湯に入れ、その後つぼみ部分を入れると火の通りにムラができません。油を使って調理すればβ–カロテンの吸収がよくなりますが、その場合も手早く高温で炒めましょう。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
栄養成分
カロテン、ビタミンC、クロム、カリウム、鉄、カルシウム、スルフォラファン

おいしい時期
11月〜3月

保存
すぐに鮮度が落ちるため、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保管。またかために茹でたものを小分けにして冷凍保存するのもオススメ。
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小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-22 23:27 | 栄養(基礎編)

NO.275 栄養(基礎編) まとめ

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みなさん、栄養(基礎編)いかがでしたか?
タンパク質、脂質、炭水化物と3大栄養素についてかなり深くお話してきました。
あとビタミン・ミネラルがありますが、それはまた別の機会にお話するとして、まずはこの3大栄養素のことを頭に入れて、毎日の食事に活かしてみて下さい。

最後に「まとめ」として少し話しておきたいことがあります。
基礎編でお話した内容は、糖質を控える話や不足している油の話、そしてタンパク質の一日摂取量など、いままでの自分の食生活ではあまり考えたことがなかったことが大半だと思います。
これを読んで食生活を見直そうと思った方。いままでの慣れた食事から変えていくときに、最初は戸惑うかもしれません。また何をどのくらい食べていいのかと神経質になってしまう人もいるかもしれません。


しかし、もう少しシンプルに楽しく考えてください。
要は、バランスよく何でも食べられるようになることこそが、目指すところで、健康な証拠なのです。

自分のカラダの調子が悪い、もしくは病気のときは、代謝力が落ちているので食べられないものがあったり、アレルギーが出たりします。カラダで食べたものをうまく代謝できないと、酸化したり毒素がたまったりすることで病気につながります。
勘違いする人がいるのですが、カラダの調子が悪いときや病気の時に適していた食事と健康に戻った時の食事では違います。病気のときにそういう食事が合っていたからと、ずっと同じ食事をしていると、また調子を崩すことがでてきます。
また健康な時に良い食べ物でも、病気のときはアクが強すぎてダメな場合もありますよね。
たとえば、カラダの調子が悪いときは、緑が強すぎる野菜よりは白い白菜などが合う場合があります。また、穀類も場合によっては代謝が落ちているときは玄米よりも白米、おかゆが合う時もあると思います。



私が言いたいのは、病気や不健康な状態から健康な状態まで、その時々によって食べられるものや適したものも違うということ、そしてその人のエネルギーの使い方や、代謝のタイプによっても栄養の摂り方が変わるということなのです。
そう考えていくと難しいのですが、要は病気のときは自分がしっかりと消化吸収し、代謝できるものを摂っていく。そして健康になったら、いろんな物をバランスよく食べることが重要なのだと覚えておいてください。



ここまで話してきた栄養の話で、常々バランスが大事であると言った話をしてきました。
全ての栄養素、そして食べ物に悪いものはありません。たしかに人が加工した食品や人工的に作り出した油や添加物などは摂らない方が良いもの。しかし、それ以外の食べ物は何でも偏らずバランスよく食べることが重要です。
今回の3大栄養素のところでも話してきた、リノール酸の摂り過ぎや糖質の摂り過ぎで起こる問題。そしてタンパク質やオメガ3の油が不足することで起こるカラダの不調。全てはバランスを崩した結果ですよね。

それは世界の地域事での食事を見ていくとよくわかります。
イヌイットは極端に脂肪食をしていて、オメガ3の油を摂取していた食事でした。そして私たちはまったく逆で、糖質が多く、リノール酸の多い現代食。そこに起こった血管性の疾患。
またアフリカの方の人が、精製されていない穀類を摂っているのに比べ、西洋人は精製された小麦ばかりを摂っていました。そこで起こるのは腸における疾患。
乳製品を大量に摂る西洋人に多い乳ガンは、乳製品を全く摂らない中国人には起こらない病気でした。ちょっと話は逸れますが、ビタミンEでもトコトリエノールを含んだヤシの油を摂っているタイやマレーシアの女性に乳ガンの発生が少ないのも面白い事実です。
日本でも、うどんと丼が大好きな徳島県では、糖尿病がいつも日本でトップクラス。そして塩分摂取の多い東北地方の人に高血圧や胃ガンが多いのもわかっています。胃ガンは日本では多いですよね。それは塩分のこと以外に、お茶をよく飲む習慣が関わっているということを言う人もいます。
ブドウ糖を摂り過ぎのアジア人。逆に果糖を摂り過ぎているアメリカ人。そういったことからもそれぞれにカラダの不調は必ず出てきています。
最近アメリカでは大豆がカラダに良いということですごいブームになっています。これもアメリカ人が卵、乳製品、お肉をずっと摂ってきた人種だから、大豆を摂るようになるとバランスが摂れるということです。逆に日本人は昔から大豆が日常的に食べられています。毎日の食卓には、何かしらに大豆を使ったものが出てきますよね。それなのに、健康に良いからと言って毎日豆乳を飲み、大豆製品をせかせか摂っていると、逆に摂り過ぎになって体調を崩してしまう場合も出てくるわけです。
そして、これは私もよくよく聞くことですが、みなさんが大好きな健康食品。これの摂り過ぎで体調を崩している人も多いです。
良かれと思って毎日摂る健康食品。しかし、バランスを考えた摂り方をしないとある一つの栄養素に偏ってしまう場合があります。またそういうものは天然のものから成分を抽出したものが多く、濃度の濃いものなので、摂りすぎるとアレルギーを起こすケースも少なくありません。



こう考えていくと本当に食っておもしろいことだと思いませんか?
全てのことが食に繋がっているとはいいませんが・・・
たくさんの食べ物、栄養をバランスよく摂ることがどれだけ重要か。
身にしみてわかると思います。


いままで偏った食事をしてしまった人は、大抵摂り過ぎた食品を控えて、他を増やしていくような食事にすると良くなってきます。
典型的な日本人に多いのは、糖質過多、低脂肪(リノール酸は過多)、低タンパク質です。だから糖質を控え、タンパク質を積極的に摂り、脂肪のバランスも考えると健康に近づくわけですね。
また精製したものや加工品も摂り過ぎなので、未精製で、天然の食べ物を摂っていくと調子が良くなるということなのです。


また健康のために自然食(玄米菜食など)をやっている人に多いのですが、玄米の摂り過ぎで代謝障害が起きてしまう人がいます。
もちろん玄米はオススメ食品ですが、やはりアクが強く高分子のものなのである程度消化能力が必要です。甘い物を一切摂らずに玄米ばかり摂っていると腸内細菌が少なくなってしまうことがあります。またフィチン酸の問題もありますよね。フィチン酸がカルシウム、鉄、亜鉛などの大切なミネラルもくっ付けて排出してしまうので、うまく食べていかないとミネラル不足になってしまいます。ガンなどの病気の人にとっては、毒素を出すのにすごく適していて、有害物質や重金属を排泄するデトックス作用がある玄米、しかしいつもそればっかりだと問題を起こすということも覚えておきましょう。
そしてこれと同じことが食物繊維にも言えますね。ゴボウやヒジキ、豆などの繊維質をいつも摂っていると同じようにミネラル不足の栄養失調になります。
野菜の摂り過ぎによっても問題が起こる場合があります。野菜はカリウムを多く含んでいます。カリウムは塩分を排出してくれる作用があるので高血圧の人に良いと言われますが、普通に健康な人が、塩分を控えて野菜ばかり摂っていると、ナトリウムとカリウムのバランスが崩れてかえって副腎に負担をかけることもあるでしょう。また塩を極端に控えることはミネラル不足も招きます。大抵の日本人は野菜不足なので、こういうことは起こりにくいですが・・・。

こう考えると、自然食をやっている人よりも、かえって何でも偏りなく食べている人が健康だったりします。笑。
健康をすごく考えている人が逆に体調を壊してしまったりする理由はこういうところにあったりします。バランス、重要ですね^^。


自分の本能に従って食べたいものを食べることもある意味必要だと思います。
「肉が食べたい!」と思った時は、カラダにタンパク質が不足している時かもしれません。
本能に従って食べたい時に食べたいものを食べて、食べたくない時は食べない。それで健康ならどれだけ幸せでしょう。
人間にはそういう感覚がもともと備わっています。しかし、加工食品や精製食品、砂糖ばかり摂っていることで現代人はそういう感覚が鈍ってきているのです。
砂糖を摂るのを止めた人が何より気付くのは、甘味に敏感になることです。
ちょっと砂糖が入っている食べ物を食べただけで、「甘い!」と感じるのです。
それだけ、前は感覚が鈍っていたということです。
ちなみに感覚が鈍っている時の「甘い物が食べたい!」は、砂糖の麻薬にカラダが惑わされているときなので、それは本能とは違います。

自分に昔から備わっている本能に従って、バランスよく食べられるようになりたいものです。





最後に・・・
今回話してきたタンパク質、脂質、炭水化物の3大栄養素。
この摂取バランスは、健康的な生活を送るために大切な要素です。

自分にあった正しい比率で摂れた時に、一番エネルギーに溢れ、イキイキとして毎日集中力が続くような生活が送れるようになるでしょう。
食べ物を燃料として考えるなら、タンパク質、脂質、炭水化物をどのような比率で食べるかということは、燃料をどのような比率で自分のカラダに取り込むかというふうに考えることができると思います。人には燃料を代謝するタイプがそれぞれ違い、タンパク質を燃料にするタイプや炭水化物を燃料にするタイプ、ミックスタイプが存在します。
もし、自分に合った比率で食べ物を食べられたら、毎日パワー全開で走れます。
そして、脂肪を貯め込むこともなく、効率よく燃料を燃やせるわけです。

ここで書いてきた話は、今の日本人に一般的に当てはまると思いますが、人それぞれ摂る比率は違うと考えて下さい。
食事を変えて、調子がよくならなければ、それは自分に合っていない食事バランスかもしれません。もしくは何か自分に合わない食べ物を摂っているかもしれません。その時はカラダに良いものだからとある食事療法や食品に固執せず、少し変えてみてください。
少しずつ摂取バランスを変えていき、自分に合ったバランスが見つかった時は、しばらくするとその摂取比率を自分のカラダが自ら欲するようになります。カラダが発する声に耳を傾け食事を微調整していってみて下さいね。

人間のカラダは60兆個の細胞で作られていて、それらの細胞すべてがタンパク質、脂質、炭水化物によって作られ、維持されています。
正しい食事をとれた時、食べ物は究極の薬になります。




食事と栄養というのは、自分自身でもわからないことが多いです。自分がいいと思っていたことや食べ物が実は逆であったりすることもたくさんあります。
常に自分の体内環境を注意し、観察していくこと、そして知っておくことは「基本」だと思うのです^^。


みなさん。
絶対に良いものも
絶対に悪いものもありません。
自分のカラダが食べたいものをバランスよく摂る事。
それこそが大切なのです。



なにかご質問があれば、
こちらから
気軽に聞いてくださいね。

次回からは「低血糖症」のテーマです。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

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by chiropratica | 2011-10-20 18:36 | 栄養(基礎編)

NO.274 炭水化物(糖質) Carbohydrate その8 「炭水化物不耐症2 2週間テスト」

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炭水化物不耐症そのものは病気ではありません。しかし、症状が放置されたままでいると、病気のきっかけをつくることになります。
炭水化物不耐症ではなくても、キャパを超えた過剰な炭水化物摂取も、体調を崩す原因となります。そうならないための適正量を調べるのが2週間テストなのです。

今日はその2週間テストについてお話しましょう。


2週間テストは適切な食事のバランスを見つける重要なテストです。
このテストで、炭水化物不耐症かどうか、また、どれくらい炭水化物を取るのが適性かを知ることができます。
食事で食べる炭水化物の約半分は、脂肪として蓄積されます。また、多く炭水化物を取ると過剰にインスリンが産生されます。そのことによって脂肪の燃焼を落とす結果となってしまいます。
2週間テストで、炭水化物の適量を知り、過剰摂取とさよならしましょう^^。



2週間テストの進め方(実践マフェトン理論 引用)


まず2週間テストでは、糖質(炭水化物)を一切控えます。

2週間テストで食べていいもの

卵、チーズ類、肉類(加工済みの肉には砂糖が入っている可能性があるので避ける、ひき肉も除く)、魚、魚介類、海藻類、野菜類(イモ類、かぼちゃ、コーンは除く)、豆腐、ナッツ類、野菜ジュース、オイル(白濁、透明なボトルに入っている油は避ける)、酢、マヨネーズ、マスタード、海塩(岩塩は避ける)

2週間テストで食べてはいけないもの

食べていいもの以外はすべて食べてはいけない。
具体的には米類(餅も含む)、パン類、麺類、シリアル、豆類、果物、果物ジュース、ミルク、ヨーグルト、イモ類、コーン、菓子類、甘いもの(砂糖が入っているものすべて)、酒類など。




1 前回紹介した炭水化物不耐症の症状リストから、思い当たる症状や兆候を探しましょう(テストの後それらの症状が変わっているかどうかを確認します)。

2 体重が気になるなら、体重を測っても良いです。ただし毎日は計らないように。それがストレスになってしまうので。できるだけ最初と最後に測りましょう。

3 テストは2週間だけ。永遠に続けるものではないことを覚えておきましょう。

4 決められた食品だけを食べましょう。それ以外は絶対に摂らないように。

5 コレステロールや脂肪やカロリーは気にしないように(食事のバランスを考えるのは次の段階)。

6 これはあくまでテストであって、ダイエット法ではないことを理解しておきましょう。

7 テストの途中で炭水化物を少しでも摂ってしまったら、最初からやり直します。

8 朝食は必ず摂ります。

9 空腹にならないよう、食べて良いものは好きなだけ(とくに野菜は十分に)たっぷり食べましょう。

10 間食を含め、2〜4時間おきに食事をとり、空腹になることを避けます。

11 水を十分に飲みます。

12 塩分を摂りましょう。

13 調味料として砂糖が使われていないかを確認しましょう。

14 食事以外は、通常どおりの生活をしてもよいのですが、レースや筋力系のトレーニングは避けます。



テストはあまり難しいことではありません。
しかし、ほとんどの人が今まで食べていた食べ方とは随分違ったものになるでしょう。
それは多くの人が炭水化物に偏った食事をしていて、低脂肪、低タンパク質の食事をしているケースが多いからなのです。

甘いものや炭水化物を多くとっている人なら、テストの始まった数日の間は、甘い物がやたらと食べたくなるはずです。何人かの人と一緒にこのテストをすると、2週間が比較的楽に過ごせます。それは甘い物や炭水化物を渇望するような状態になった時、それを話せる相手がいると、気持ちが落ち着くからです。
ちょうどタバコを止めるときと似ていますね。

さて2週間テストがしっかりクリアできたら、2週間テストの後にもう一度以前に訴えていた問題のリストを再評価してみましょう。
2週間テストを終えて、何も改善が見られないなら、炭水化物不耐症ではありません。
逆に気分がよくなっていたり、体重が減っている場合は、炭水化物不耐症の状態にあるといえ、炭水化物をあまりに多く摂り過ぎていたということです。



そしてもし2週間テストで、それまで気になっていた症状が改善されたら、次の段階です。
次は、自分がどれくらいの炭水化物の物量に耐えられるかを知ることが大切になります。
そのため、2週間テストの後、食事に少しの分量の炭水化物を加えていきます。
たとえば昼食に1枚のパンを加えたり、夕食に半分のじゃがいもを添えたりしてみましょう。決して急に増やさないようにしてください。
ポイントは少しずつです。

しかし、白砂糖を含んだ食品や精製された小麦粉を含んだ食品、白米は避けます。
パンやパスタは全粒粉のもの、白米は玄米を食べるようにしましょう!


さて、少し加えても大丈夫なら、一食だけ炭水化物を食べてみましょう。
まだ毎食毎に加えてはいけません。
これはインスリンの量が以前の食事に依存しているところがあるからです。
そしてそれが大丈夫であれば、次は一食抜かして炭水化物を加えるというように少しずつ増やしていきます。

炭水化物を増やすごとに、テスト後に消えた症状に注意し、特に食べてすぐ起こってくる症状に気をつけてみます。
たとえば、腹部膨満感や、食後すぐ眠くなったり、落ち込んだりするような症状がないかどうか。もしも症状が戻ってきたとそれば、それは炭水化物の摂り過ぎになります。

その手前くらいの炭水化物量が一番適しているということです。
みなさんに覚えておいてもらいたいのが、炭水化物摂取量のリミットは非常にわずかな差になるということ。
しかも炭水化物に敏感な人は、少し甘いデザートを食べただけで急な眠気に襲われたりするので、注意しましょうね。




私も、この2週間テストをやったことがありますが、最初は食べるものが本当にないことに気付きました。
それだけ炭水化物に偏った食生活をしていたということですよね。

パスタやそば、おにぎり、定食、丼もの・・・。

そこで、みなさんにも少しアドバイスを。
野菜は、スティック状にして小さい容器に入れて持ち歩きましょう。そうするとお腹が空いた時にすぐつまめます。またチーズやナッツ、煮干しなどの間食用食品は、好きなものを持っておくといいですね。

野菜とお肉を入れたようなポトフみたいなスープも作り置きができますし、野菜もたくさん入れることができるのでオススメですよ。
食事の時は、サラダを一皿に大盛りで乗せて、その上にチキンなんてレシピもどうでしょう?

また卵はいくらでも食べて下さい。
お肉やお魚も食べたいだけ食べて良いのです。

私もそうだったのですが、食べるものがなくて空腹感をなかなか埋められなかったのを覚えています。
しかし、2週間テストの間はお腹を空かせないようにしなくてはなりません。
お肉やお魚、卵などをしっかりと食べていきましょうね。
脂肪やタンパク質の摂り過ぎを心配する人もいますが、これは2週間だけのテストですので、長い目でみれば、ひどいアンバランスな食事になることはありません。

それと水分はしっかり補給してくださいね。
また食事の間を空けたり、食事を抜いたりはしないように。勘違いする人もいるのですが、決してダイエットのためのテストではありません。




私がやった時は、はじめの3日間くらいは炭水化物がきれて、すごいエネルギー不足を感じて、食べたい要求も強かったのですが、4日目くらいから急激に体調が良くなりました。
これをやって良かったと思えるのは、やはり自分にとって適性な炭水化物の量がわかったということ。
その適性な量の摂り方をしていると、以前より朝がスッキリと起きられ、日中も眠くなることがなく、すごく集中力が続くのです。
これを知ったら、昔には戻れません。笑^^。


みなさんも是非試してみてくださいね。
もしわからないことがあれば、聞いてください。

今日で炭水化物のテーマはおしまい。
みなさんいかがでしたか?
なかなか興味深い話だったのではないでしょうか。
私は、このテーマは食生活のキーになるところだと思っています。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


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by chiropratica | 2011-10-19 12:11 | 栄養(基礎編)

NO.273 炭水化物(糖質) Carbohydrate その7 「炭水化物不耐症1」

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今日はみなさんがびっくりするような話をします。
それは、炭水化物の摂り過ぎで、日々の身体の不調が起こるという話なのですが、知ってびっくり。まさに日々、私達がよく感じる不調がそこにあります。

さぁ。行ってみましょう。



炭水化物は身体にとって不可欠な栄養素。それは間違いないのですが、炭水化物の摂りすぎも病気のキッカケを作ってしまうことがあります。
栄養学を勉強していると、現代人の食べ物がものすごく偏っていることを感じます。何に偏っているかと言うと、炭水化物!なのです。

現代では、お金さえ払えば、お腹がすぐにいっぱいになるものが、安い値段で手軽に手に入ります。
コンビニのサンドイッチやおにぎり、お菓子などなど。まさにそれらは炭水化物です。
炭水化物というと、いままでお話してきたように糖質です。糖質ですから、食べると当然血糖値が上がり、インスリンが分泌されます。分泌される速さや量は、糖質の種類や一緒に食べたものにも影響されますが、炭水化物が多い、インスリンを分泌しやすい食事をしていると、血糖値の不安定な状態に陥ります。

近年、注目を集めているのは、普通に健康な人に炭水化物過敏症が非常に多く、半分くらいの人が炭水化物をうまく消化できないでいるということ。つまり多くの健康で血糖値も正常と言われる人の中に、インスリン抵抗症の方がいるということなのです。

多くの場合、遺伝的(例えば家族に糖尿病の人がいる)な要素があり、さらに炭水化物の摂り過ぎというライフスタイルが症状を悪化させています。この症状を炭水化物不耐症と呼んでいますが、炭水化物の耐性は一般的に年齢とともに低下するため、炭水化物の摂取量も少なくしていかなければなりません。

炭水化物不耐症は人によって症状も違います。血液検査ではもっと後の段階でなければ診断できないのですが、症状は何年も前に始まっていると言えます。不耐症そのものは病気ではありませんが、症状が放置されたままでいると病気のきっかけを作ることになります。またキャパを超えた過剰な炭水化物摂取も、体調を崩す原因となります。



炭水化物の摂り過ぎで起こる症状には、みなさんが普段身近に感じるものが多いと思います。



炭水化物不耐症の症状とは・・・


疲労感(一日中、もしくは朝や昼だけととにかく疲れを感じる)
仕事や勉強に集中できない
記憶力減退
想像性の欠如
低血糖症状(甘いもの・カフェインが欲しくなる、めまいを感じたり、イライラする、情緒不安定)
腹部の膨満感
炭水化物や糖分を摂った後の眠気
脂肪の蓄積と体重の増加
中性脂肪の上昇
高血圧
うつ症状
薬物中毒(たばこ、アルコール、カフェイン、他の薬物がやめられない)



こう考えていくと、どれだけの人が炭水化物を摂り過ぎているのでしょう?



食事というのは、健康を維持するために本当に重要なポイントになります。
これは私自身、様々な勉強をしてきた以上に、自分の身体でも体験してきたことです。
そしてその中でも特に、糖質(=炭水化物)、たんぱく質、脂質の三大栄養素の摂取バランスが非常に大切になります。


まず一番大事なのは、糖質の摂り過ぎに注意をするということ。
みなさんは「脂質の間違いでは?」と思うかもしれませんが、問題は脂質よりも「糖質の摂り過ぎ」なのです。


糖質は、食べると消化されてブドウ糖となり、血液中に運ばれます(血糖)。この数値(血糖値)が上がると、膵臓からインスリンが分泌されて血糖値を下げるように働きますが、インスリンには、血糖を脂肪に換えて体脂肪として蓄えられるのを促進したり、体脂肪がエネルギーとして使われるのを妨げる働きもあります。
たくさんの糖質を摂取すると、それだけ血糖値は急激に上昇し、その分、より多くのインスリンが分泌されるのです・・・。インスリンが引き起こす重要な症状とは空腹感です。炭水化物食の後、インスリンの分泌が血糖を下げますが、それにより、ご飯を食べてまだ1~2時間しかたってないのに空腹感を覚えます。

そうなると大抵甘いものが欲しくなり、間食をすることになります。そして多くの場合、その間食も炭水化物であり、さらに炭水化物の摂取量を増やしてしまう結果となります。
これらの一連の流れで、体脂肪はより貯蓄されるのにもかかわらず、エネルギーとして使われないという悪循環を引き起こしてしまいます。

また急激に血糖値があがると、その人には、低血糖の傾向が出てきます。
炭水化物中心の食事、または甘いものや砂糖が多く含まれた食べ物を摂ると、血糖値が急速に上がり、それに反応してインスリンが過剰に分泌されるために、今度は急速に血糖値が下がり、結果的に低血糖に陥るのです。実は、この低血糖というのが、慢性疲労やうつ病・統合失調症などの精神疾患など、種々の病態の原因のひとつになっているということを知らない人が多いのです。
またこれを続けると、膵臓が疲弊し、糖尿病に移行しまう恐れがあります。
糖尿病まではいかなくても、この低血糖の状態に陥っている人はかなりいると私は思っています。


糖質(=炭水化物)は摂りすぎるといわば、麻薬のようになってしまうので、これが一番怖いのです。



カイロプラクターのマフェトンは、糖質、たんぱく質、脂質の摂取カロリー比率は、4対3対3が理想としています。もちろんこれは人によって適切な割合が異なってきます。血糖値の調整がうまくできない人はもっと糖質を減らした食事を摂らなければならない場合もあります。

その人にとって、三大栄養素を理想的な割合で食べれた時に、はじめて血糖値が安定し、なおかつ脂肪を燃焼しやすい健康的なカラダがつくれるとも言えます。
そして、これは本当に健康の基本とも言えるべきことなのです。




ちなみに日本食の栄養摂取比率の現行は、7.5対1.5対1.0。

私は、このバランスはもちろんのこと、その上に糖質が添加された加工品、清涼飲料を知らず知らずに摂取することで、現代人に糖尿病が増えてきたとも思っています。
つまり我々日本人の多くは、栄養比率を根本から変えていかなければならないということになります。

そしてもちろん先程も言ったように、個人でその比率は若干異なり、さらに同じ人でも状況によってニーズが変わってきます。また中身も肝心です。糖質、たんぱく質、脂肪とともに、それぞれ食べるべき食材、避けるべき食材があるのです。それについてはいままでたくさんお話してきました^^。
さらに、野菜やきのこ類、海藻をバランスよく、積極的に食べることも大切。これらに豊富に含まれる食物繊維には、血糖値の上昇を防ぎ、また糖質が脂肪分を燃やす働きを低下させるのを防ぐ作用があります。
とくに今の日本人は野菜不足なので、食べ過ぎといったことはないでしょう。積極的に食べていきましょう。
炭水化物を控え、タンパク質や野菜をしっかり摂るようにすると、様々な不調が改善してくると思います。



さて、血糖値を安定させるという点では、食べ方も重要です。

まず欠食しないこと。食事を抜くと、空腹時間が長くなるため、血糖値が下がった状態が続き、次に食事をすると一気に上昇することになります。これが続くと血糖値が激しい上下動を繰り返すことになり、安定しません。1日3度の規則正しい食事は重要なことです。血糖値調節が難しい人は、1日5~6食にするか、血糖値を上げない食べ物で間食してあげることも必要になります。

また、血糖値を安定させるという意味では、よく噛んでゆっくり食べることもポイントです。
よく噛まず、一気に食べものをかきこむと、血糖値は急上昇し、大量のインスリンによって急下降してしまうのです。
噛めば噛むほど、唾液もたくさん分泌されますが、唾液には、消化という働きのほか、細菌などの殺菌作用や添加物の解毒作用もあります。

最近テレビで、アンチエイジングについての事が、放送されていましたが、食べ方も紹介されていましたね。
野菜を先に食べてその後たんぱく質、炭水化物を食べるという順番。これももちろん血糖値をむやみに上げないことと関わってきています。


血糖値を安定させること、これこそが健康のカギでもあるのです!




カイロプラクターのマフェトンは適正な炭水化物摂取量を知るための「2週間テスト」を推奨しています。

2週間テストは適切な食事のバランスを見つける重要なテストです。このテストでは2週間だけ炭水化物、糖質を制限して、それによって炭水化物不耐症かどうか、またどれくらい炭水化物を摂るのが適性かを知ることができます。

炭水化物不耐症で問題が起こっている場合、このテストで症状が改善する人は数多く、寝つき、寝起きがよくなった、昼食後に眠くならない、疲労感が消えカラダが軽くなる、頭がスッキリしたなど、かなりの改善がみられます。なかには便秘が解消したりする人もいます。これは大量の炭水化物が消化不良と関係しているからといえます。また内臓の調子の悪さは筋肉骨格系にも影響を与えるので、このテストをすることで腰痛や背部痛、足のシビレが治るということもめずらしくはないのです。



みなさんも一度トライしてみてはいかがでしょう?

次回はこの「2週間テスト」について詳しくお話しましょう。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

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by chiropratica | 2011-10-17 00:17 | 栄養(基礎編)


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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