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NO.62 骨粗鬆症 その3 「女性ホルモン エストロゲンの関わり」

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骨粗鬆症はサイレント・ディジーズ(静かな病気)ともいわれ、深く静かに進行していき、女性は男性よりも早く、30歳前後から始まるとされています。
そして、中年になるとさらに進行し、骨粗鬆症を患う老人の80%が女性であると言われています。
とくに日本では、約1000万人が骨粗鬆症であり、その9割が女性とされています。

では、なぜ女性の方が男性より骨粗鬆症になりやすいのでしょう?


「骨粗鬆症」のテーマの最初に少し触れましたが・・・
それには2つの理由が考えられます。

一つは、女性の骨は、男性の骨に比べて、「骨量が少ない」ということです。
これは単に、骨の在庫量が少ないということですね。
同じ理由で身長が低い人や細い人は、骨粗鬆症になりやすいと言えます。

そしてもう一つは、女性では、骨からカルシウムが溶け出すのを防止する役割を負っていた女性ホルモン「エストロゲン」が閉経後に急激に減少することが関わっています。
一方、年をとった男性でのホルモン「テストステロン」の産生は次第には減少するものの、女性に比べるとわずかです。

女性ホルモン「エストロゲン」はカルシウムの吸収に関わっていて、カルシウムの吸収率を上げると言われています。閉経後「エストロゲン」の分泌がなくなるとカルシウムの吸収率が急に下がってきます。
カルシウムは骨や歯の形成以外に、「血液凝固」「神経伝達」「筋肉収縮」という人間のカラダにとっては不可欠な大事な役割を担っています。そのため、血中のカルシウム濃度は厳しく一定に保たれているのです。
閉経後、カルシウムの吸収が減ると血中のカルシウム濃度が減ります。そうするとカルシウム濃度を一定に保つために、PTH(副甲状腺ホルモン)が分泌され、骨からカルシウムを溶出することになるのです。

このことにより、閉経後、骨からカルシウムが抜けやすくなり骨量が減少することになります。

副甲状腺ホルモンが、骨からカルシウムを取り出す作用をするのは男性も一緒ですが、男性では血液中にカルシウムが増えると甲状腺ホルモンが余ったカルシウムを骨に戻す役割をしてくれます。
一方、女性ではこのカルシウムを骨に戻す役割を先程の女性ホルモン「エストロゲン」が担っているので、閉経後にはこのルートがSTOPしてしまうのですね。

これが男性よりも女性に骨粗鬆症が多い理由なのです。


また女性では、閉経後にカルシウムの吸収力、骨の再生力が弱まっているのに、カルシウム剤をたくさん摂り過ぎることで、血液中のカルシウムが過剰になり血管にカルシウムが沈着して、動脈硬化を起こしやすくなります。またさらにカルシウムが細胞の中に入ってくると、脳障害(認知症)などが起こりやすくもなるので、注意が必要です。
女性では男性の2倍も認知症が多いと言われるのは、このことが背景にあるのかもしれません。


さて、このような性ホルモンによる影響以外に
骨粗鬆症を引き起こす危険因子をあげておくと・・・

家族の病歴
人種
細い体型ないし小さな体型
長期間の安静・寝たきりや運動不足
早期の閉経(手術による卵巣摘出、卵巣機能低下など)
甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能亢進症
糖尿病
喫煙
多量の飲酒
カフェイン摂取
ある種の投薬(ステロイド剤や甲状腺ホルモン剤、抗がん剤、抗痙攣剤)
食生活
・ ダイエットの経験
・ カルシウムとビタミンDが不足した食事
・ ビタミンC欠乏症
・ 加工食品・インスタントの摂り過ぎ
・ 食塩・タンパク質の摂り過ぎ

・・・

などです。

骨粗鬆症の治療としては、ホルモンを投与するような治療法や薬などがあり、閉経後の女性に対するエストロゲンの補給が、骨粗鬆症の予防や治療に役立つことは多くの研究から指摘されています。しかし、エストロゲンによる治療は、ガンのリスクを高めることも懸念されます。

多くの女性にとって、早い時期から十分な量のカルシウムやミネラルを摂り、運動することが、歳をとってから治療や薬、カルシウムの補助食品を摂るよりも、はるかに効果的でしょう。

次回は「無理なダイエットの怖さ」です。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-10-30 07:24 | 骨粗鬆症

NO.61 骨粗鬆症 その2 「骨粗鬆症とは?」

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ここ3日くらいでびっくりするくらい急に寒くなってきました。
急な気温の変化は身体にこたえますね。患者さんでも風邪をひいている方がけっこういます。
季節の変わり目は、風邪をひきやすいと思いますが、みなさんしっかりビタミンCや亜鉛をとって免疫を高めておきましょう!


では・・・「骨粗鬆症」の2回目です。

前回お話したとおり、骨量の減少自体は老化現象であり、病気とは言えません。しかし、寝たきりになる原因の1位が脳卒中、2位が老衰、3位が骨粗鬆症による大腿部骨折であるため、「骨粗鬆症」は高齢社会が抱える問題として注目されるようになりました。


骨粗鬆症 osteoporosis(por=狭い通路、-osis=狭い)は文字通り、小さな孔がたくさんある状態の骨です。
骨粗鬆症とは、骨に小さな穴がたくさんあいて、鬆(す)が入ったように軽くスカスカになり、もろく折れやすくなった病態をいいます。


骨はカルシウムとリンが結合したリン酸カルシウムや、接着剤の役割を果たすコンドロイチンや、骨組みのコラーゲンなどからできていますが、主成分であり、骨密度を保つのにも欠かせないカルシウムは、前回のblogでも述べたように加齢とともに減少していきます。

その他にも加齢とともに・・・

カルシウム吸収率 
骨を作る能力 
運動量 
食事量・消化吸収能力 
ビタミンD3の生産能力 


こうして骨密度が2〜3割も減ると、骨はスカスカで軽石のような状態になり、重いものを持つと腰が痛んだり、転倒したり、場合によっては日常生活のなんでもない動作でも骨折を招きます。ひどくなると骨量があまりにも減少するので、骨格はもはや、日常生活で生じる機械的な負荷にさえ、耐えられなくなってしまうのです。
例えば、単にちょっと急いで座ったために、骨盤の骨が骨折することも起こり得ます。アメリカでは1年間に100万例以上の、主に腰、手首、背骨の骨折が骨粗鬆症によって引き起こされているといいます。

骨粗鬆症で骨折しやすい部位としては、

上腕骨外科頚部(腕の骨、肩関節に近い部分)
脊椎(背骨)
大腿骨頚部(足の骨、股関節に近い部分)
撓骨遠位端(手首の辺りの骨)

これらの部分は、通常の骨折しやすい部位とは違い、カルシウムを取り出しやすい部位とも言えるでしょう。
ちなみに頭蓋骨は骨粗鬆症にはなりません。それだけ脳は大事ということです。


その他、歯も骨の一部であるため、歯周病にかかりやすくなり、咀嚼がうまくできなくなることから栄養不良や、脳への刺激が弱まるため認知症の引き金になるといった、さまざまな疾患を引き起こしています。

骨粗鬆症の怖いのは骨格系全体を冒すことです。骨折に加えて、椎骨(背骨の一つ一つの骨)の萎縮を招き、その結果、背が低くなったり、背中が大きく丸まったり、骨性の痛みを生じたりしてしまうのですね。


気になる人は骨密度を計ってみることをおすすめします。
1平方cmあたり1gが正常値であり、その7〜8割以下なら骨粗鬆症予備軍であり、注意が必要です。


さて、骨粗鬆症は圧倒的に女性の方が多いと言われますが、
それはなぜなのでしょう?

次回は「女性ホルモン エストロゲンの関わり」です。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-10-29 07:34 | 骨粗鬆症

NO.60 骨粗鬆症 その1 「加齢と骨格」

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今日からのテーマは「骨粗鬆症」です。
blog初期の「骨のはなし」のところで少し触れようと思っていたのですが、できなかったので、大きなテーマとして取り上げることにしました^^。


今日は「加齢と骨格」について・・・

以前のblogでもお話しましたが、私たちの身体には、200本もの骨があり、それらは身体を支え、内臓を保護し、カルシウムを蓄えるという働きをしています。

〈骨の役割〉

臓器を守る    → 脳や心臓、肺など、やわらかい臓器を囲んで外部の衝撃から守ります。

身体を支える   → 立った状態や座った状態などにおいて、体重を支え、姿勢を保ちます。

血液成分を作る  → 骨には「骨髄」と呼ばれる部位があり、そこで赤血球、白血球、血小板などがつくられています。

カルシウムを蓄える → 骨はカルシウムを蓄えます。全身のカルシウムの99%は骨に存在、血液や細胞のカルシウムが不足すると、少しずつ骨から供給します。


骨にはこのような役割があるのですね^^。


今日は「加齢と骨格」というお話ですが・・・
実は「骨」自体には老化というものはありません。
骨には生理的な老化というものはないのです。

「加齢」とともに起こるのは、骨の構成成分が減少して骨量が減るということなのです。
それを一般には老化としていますが、骨自体に老化はないので、その構成成分を増やしておく、もしくは減らないようにすることで、加齢による骨の変化は防止できるということなのです。


人間の骨は、新しい骨をつくる細胞「骨芽細胞」と古い骨を溶かす細胞「破骨細胞」が同時に働くことで代謝を行っています。骨の中の古くなったコラーゲンとカルシウムを破骨細胞が酸で溶かして血液中に流します。そして骨芽細胞はまずコラーゲンから骨基質(骨の骨組み)を作り、そこにカルシウムを加えて骨を作り出します。1本の骨は2年〜3年かけて生まれかわりますが、加齢によってバランスが崩れると、骨を破壊する細胞のほうが偏って活発になっていき、骨密度が減っていきます。


人は産まれてから思春期にかけては、このようなリモデリング(古い骨組織を新しい骨組織に取り替え続けること→以前のblog参照)で骨が失われるよりも、骨形成の方が勝っています。
青年では、骨が失われる早さと形成される早さとが、ほぼ等しくなります。
そして中年になって、性ホルモン(ステロイド)量が減少すると、閉経後の女性では特に、骨吸収量が骨形成量を越えるので、骨量が減少します。


女性と男性では骨量の減少の仕方が少し違います。

通常、女性は骨量が減少するのは30歳以降に始まり、エストロゲン(女性ホルモン)の量が減少する45歳頃には急激に、加速的に骨量が減ってしまいます。そして骨量の減少は続き、70歳までには骨に含まれるカルシウムの30%が失われます。女性では、一旦、骨が失われ始めると、10年間に約8%ずつの骨量が失われ続けてしまうのです。
さらに女性の骨は一般に男性の骨よりも、元々小さいので、老人での骨量の減少は、女性に典型的で、より深刻な問題を引き起こすことになります。

一方、男性では、60歳になるまで、骨からカルシウムが失われることはなく、その後は10年間に約3%ずつ骨量が失われます。


加齢による「骨量の減少」は避けられないことなのですね。
そしてもう一つ、加齢によって起こることがあります。それは「骨が脆くなる」ことです。

骨が脆くなるのは、タンパク質を合成する早さが遅くなることと、ヒト成長ホルモンの分泌量が少なくなることなどによります。ヒト成長ホルモンの量が減ると、骨を強くし、骨に柔軟性をもたせる繊維の産出量が減ってしまうのです。結果として、コラーゲン(タンパク質やビタミン)やカルシウム結合タンパク質で出来ていた「骨基質(骨の骨組み)」の大部分が無機のミネラルによって占められるようになってしまうのです。


このように・・・
加齢は骨に対して、大きな2つの影響をもたらします。
それは、「骨量が失われること」、そして「骨が脆くなること」なのです。


いちどスカスカになった骨は二度と回復しません。
骨量が減っていくのは誰にもまぬがれないことならば、どうすればいいのでしょう。

それは20〜35歳にピークを迎える最大骨塩量(peak bone mass)をできるだけ増やしておくことです。
若いうちから食生活と運動で、最大の骨量をあげておけば、加齢によって減ってきてもリスクは少なくなります。
そして、そのことが骨粗鬆症の予防にもなるのです。

もう間に合わないという人がたくさんいるかもしれません。
それでも骨を丈夫にする栄養素や食事、運動によって骨量の減る速度をゆるやかにはできるでしょう。

骨に適度なストレスを与える運動の目安は一日に一万歩以上。
ホルモンなどの調整薬で「治す」ことも不可能ではありませんが、丈夫でしなやかな骨をつくるために、ふだんの生活を見直すことから予防を始めましょう。

次回は「骨粗鬆症とは?」です。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-10-28 11:22 | 骨粗鬆症

NO.59 イライラを鎮めるリラックス効果 「レタス」

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今日はサラダに必須の「レタス」の紹介です。

みずみずしくて美味しいレタス。
私も毎朝、レタスたっぷりのサラダにflax oilをかけて食べています^^。


レタスはキク科の野菜で、原産地は地中海沿岸から西アジア。
野生種を改良し、さまざまな品種が生まれてきました。
エジプトでは紀元前4500年ごろから用いられ、古代ギリシャやローマでも健康と安眠をもたらす野菜として紀元前から食べられていたそうですが、当時のレタスは結球しないタイプのものでした。
現在のような結球した玉レタスが生まれたのは16世紀のヨーロッパです。


日本に入ってきたのは奈良時代と古く、当時は茎を切ると白い液が出ることから乳草(チシャ)と呼ばれていました。レタスの語源は、ラテン語の「乳」。和名の「チシャ」も「乳草」から変化したものといわれています。
日本でも当時は茎の周りに葉がつく掻きチシャで、成長した葉を順次収穫していき、結球した形ではなかったようです。今のような形の結球レタス(玉チシャ)が食べられるようになったのは1970年代、江戸時代末期頃からです。

戦後、洋食の普及で、サラダが多く食べられるようになってから需要が伸び、サラダの主役として広く栽培されるようになりました。
また広く出回るようになったのは、産地での収穫後の保冷と、保冷での輸送が発達したことも背景にあります。レタスは、気温の変化に敏感で、高温だとすぐに鮮度が落ちてしまうのです。

5000年以上栽培の歴史があるだけに、レタスの仲間は多く、4変種6型に分けられます。一般的な玉レタスのほか、結球していないサニーレタス、エンダイブやサラダ菜、グリーンリーフなどの葉レタス、ロメインレタスもレタスの一種です。ほかにも茎が太くて長く、上に葉がつくステムレタスもあります。茎の皮をむいて食べ、山くらげの名前で出回るものは、この茎を乾燥させたものです。


水分が95%を占め、食物繊維が若干多いほかは、栄養価というよりは歯ざわりを楽しんだり、メインの料理のひきたてに重宝する野菜ともいえます。たしかに栄養価はそれほど高くないのですが、緑の濃い部分にビタミンEを多く含んでいます。特にサニーレタスなど色の濃いリーフレタスは、通常の玉レタスとは違い、カロテンを多く含み緑黄色野菜にも分類されるほど。ビタミンCやカルシウムなども玉レタスよりもぐっと多く含まれています。

レタスの茎を切ったときに出る白い乳状の液の正体は、「サポニン様物質」。
苦みがありますが、食欲を増進し、肝臓や腎臓の機能を高める働きがあります。

そして「レタスを食べると眠くなる」といわれますが、これがレタス特有の注目成分です^^。
乳状のサポニン様物質には、「ラクッコピコリン」が含まれており、この成分には、頭痛の原因にもなる神経のイライラを鎮める働きがあります。また鎮静、催眠の効果があると言われ、昔からヨーロッパでは「レタスを食べればよく眠れる」といわれているほど。寝付きの悪い人や不眠症の人にもおすすめの野菜です。
ラクッコピコリンは、芯や葉のつけ根に多く含まれているので、調理するときは根元まで使うようにします。根元の苦みが気になる人は、スープやジュースにして飲むと良いでしょう。

またレタスに含まれているカルシウムは同じくイライラを鎮めるのでストレスがたまっている人は、レタスを油で炒めて、たっぷり食べてみてはいかがでしょう。


サラダのイメージが強い野菜ですが、炒め物、鍋、スープなど加熱調理も実はおすすめです。
油とともに食べることでカルシウムの吸収率がアップするとともに、ビタミンE、Aの吸収も良くなります。またしんなりしてかさが減ることで、食物繊維をたっぷり摂れるようになりますね^^。

レタスは「金気を嫌う」と言いますが、刃物で切ると切り口が茶色くなるため、
生で食べる時は、手でちぎる方がおすすめ。スジが切れなくて良いのと、断面が荒い方が、ドレッシングがからみやすくなります。また水で洗ったときに水分をしっかり吸収し、みずみずしいパリッとしたレタスが食べられます。ただ、水にさらしすぎると、その分栄養素の流出が多くなるので注意しましょう。




おいしいレタスの選び方は

巻きがゆるやかでふんわりと軽いもの
葉先までハリがあってみずみずしく、しなびていないもの
芯が小さく、葉がぎっしりつまっていないもの
芯の切り口が白く、10円玉くらいに小さいもの
葉の緑が濃くないもの
切り口が変色していないもの


さあ、みずみずしいレタスをたっぷり食べて、最高にリラックスした時間を過ごしましょう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<栄養成分>
ビタミンC、E、A、カルシウム、カリウム、鉄、亜鉛

<おいしい時期>
4月〜9月

<保存>
ビニール袋になどに入れて、芯を下にして冷蔵庫で2〜3日。
新聞紙にくるんでもよいでしょう。
なお、丸のままのほうが持ちがよいので、カットせずに外側の葉からはがして使います。
はじめにはがした外葉でくるみ、さらにラップかビニールで包んでおけば、水分が蒸発せずに、みずみずしさを保てるでしょう。
しかしレタスは、苦みが出る前に、早目に使い切るのが一番です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-10-27 23:12 | 頭痛

まじめ日記 セミナー「胃酸と栄養素吸収」/chiropratica 小菅一憲

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先日、私の尊敬する臨床栄養士の佐藤章夫先生のセミナーを受けてきました。
佐藤先生は、私のblogでも度々登場する世界的に有名なタホマクリニックのDr Wrightに師事していた方で、現在は栄養医学研究所の所長、そして医科向けサプリメントのフォーミュレーションをされています。


この日のテーマは「胃酸と栄養素吸収」でした。


セミナーは「ご飯を食べるとその栄養素は、必ず身体の中に入ってくると考えていませんか?」という先生の言葉から始まりました。

健康志向の方で、オーガニックの野菜を高いお金で買い、ホルモン剤を使っていない牛肉や野放しの鶏の肉を食べていますという人がいますが、果たして良いものを食べたら、そのまましっかりと栄養素を吸収できているのでしょうか。

たしかにこれらのオーガニック食品に栄養素が多いのは間違いありません。ですが、いくら良いもので、栄養素が多くても、その栄養素をしっかり吸収できる能力がないと実は全く意味がなくなってしまうのです。

佐藤先生は、その点で、消化分解・吸収という人間のプロセスが非常に重要で、胃酸はその中でもとくに重要なウェイトをしめるということをおっしゃっていました。


こういったことは、普段からあまり気にしたことはないのではないでしょうか?


人間には60兆個の細胞があり、その細胞を自分の子供と考えるとその子供たちを生かしてあげるのには栄養素が確実に必要です。生かすも殺すもあなた次第なのです。栄養素が足りずに、その60兆個の子供たちがグレてしまうとガンなどの異常細胞ができてしまいます。


ちょっとびっくりするかもしれませんが、口から肛門までの長い消化管は、実は身体の外側になります。
わかりますか?
食べ物は口から入り、分解、消化を経て、初めて身体の内側に入ってくるのです。
大体の栄養素が腸で吸収されますが、腸の膜バリアの網を通り抜けて、めでたく身体に内側に栄養素を吸収させるには、食物をできるだけこまかく分解する必要があります。そのためには、噛み砕く歯と、ある程度の胃酸の分泌、消化酵素が欠かせません。


今回のセミナーのテーマでもある胃酸。
佐藤先生の話だと、日本人の70〜80%が胃酸過小であるというのです。
みなさんも胃酸過多はよく聞くと思いますが、胃酸分泌が少ないというのは聞いたことがないのではないでしょうか。

佐藤先生の話だと、胃酸が少ないもしくは胃酸のPHがアルカリに偏るだけで、

① ミネラルの吸収が低下する(鉄、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅)
② ビタミンの吸収が低下する(葉酸、B12、B6、A、E、B2、B1、B3)
③ アミノ酸の吸収が低下する
④ 脂質の吸収が低下する

といいます。
そして豚肉の固まりを3つの試験管(PHが違う酸が入っている)に入れた時の分解の違いや、葉酸やミネラルに対する胃酸PHの違い(正常な胃酸と胃酸を中和する薬を使った場合)による吸収率の違いをグラフにして、非常にわかりやすく見せてもらいました。

胃酸の分泌が少なかったり、PHがアルカリに傾いていると、胃酸に刺激されて分泌される消化酵素も減ってしまいます。
栄養素がうまく吸収されず、栄養吸収障害が起きると本当にさまざまな病気や症状が現れることになります。
実は、自己免疫疾患やアレルギーも、胃酸分泌低下により食べ物がしっかりと分解されないことが原因になるのですね。


日本ではあまりポピュラーではありませんが、胃酸が減少するとさまざまな問題が起こるため、アメリカでは、医療機関に行くと必ず胃酸の量や濃度を血液検査と同じくらい日常的に調べられます。また検査する機械もどんどん新しくなっているそうです。
そしてアメリカでは、胃酸を補う「塩酸ベタイン」は一番汎用性が高く、使って実感できるサプリメントなのだそう。


胃酸についてのトピックは後のblogでも取り上げたいと思っていますが、今回のセミナーで、「胃酸分泌の低下」による身体への影響がここまで大きいものだということを再認識できました。


セミナーの最後には「塩酸ベタインとペプシン」のサプリメントを数個頂き、自宅で胃酸の分泌能力をチェックしてみることを勧められました。
私も早速試してみましたが、食後、お腹がいつもよりスッキリとしている感覚と、なにより翌日の便通がかなり改善されたのにはビックリしました。


アレルギーやアトピーに悩まされている方やお腹の調子が悪い、貧血気味の方はなにより、普段から疲れやすい、風邪を引きやすいなど、もしかしたら胃酸の分泌が少ないことから起こる栄養吸収力の低下が関わっているかもしれません。


自分の身体の状態を普段から把握しておくこと、それがあってこそ、本当の健康作りといえるのではないでしょうか。
とくに60兆個の細胞を作るのに必要な栄養素を自分がちゃんと摂ることができているかどうか、自分の消化・吸収の状態を日常からチェックすることは重要と言えます。
さきほどのサプリメントを使う方法もありますが、胃酸を補うためにレモンを3倍に薄めたレモン水を食事中に補ってみたり、便の調子や、尿の状態を見るだけでも、自分の健康をチェックすることができます。

いくら良いものを摂っていても、しっかりとした消化・吸収ができてないと全く意味はありません。

今回のセミナーを受け、身近なところに対する意識が健康の基本であり、強いては体を大切にすることにつながっていくのだと私自身強く感じることができました^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-10-26 22:58 | まじめ日記

NO.58 頭痛 headache Case Study 「片頭痛/頚椎原性頭痛」

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さて、長かった頭痛シリーズも今日で終了です^^。
片頭痛や群発性頭痛は大きなテーマなので、後々に詳しくまとめたいと思っています。

今日は私のところに来た患者さんの紹介です。

この方は、肩こりがひどく側彎症もあるので、2〜3週に1回は通って頂いています。

先日、突然の片頭痛に襲われて、駅のホームで吐いてしまったということで来院されました。
以前から頭痛持ちではあったようなのですが、吐くくらいまでは久しぶりで、首から肩、背中と酷い凝りがあるようでした。
頭痛についての話をさらに詳しく聞いてみると、片頭痛の特徴である光や音の過敏さはなく、脈打つような頭痛で右側だけに起こったといいます。

首から肩にかけて触診していくと、左右ともに筋肉が非常に硬く張っていました。また後頭骨と上部頚椎の間の関節にまったく動きがないことが確認できました。
そして、頭蓋骨の状態をチェックすると、後頭骨や頭頂部の縫合(頭蓋骨のギザギザした縫い目)、前後バランスなどが崩れていました。


大分緊張が強かったので、まず後頭部の筋肉をしっかりと緩めることから始めました。後頭部の筋肉は全身に影響があるので、ここを緩めることで良い効果が得られます。
その後上部頸椎と後頭骨の関節の動きをつける治療を行い、呼吸を使いながら頭蓋骨のバランスをとっていくようにしました。
この治療で大分首の筋肉も緩み、頭部や顔の筋肉のバランスもとれてきました。
最後に首~肩、背中と機能していない筋肉には、機能アップの治療を、緊張している筋肉にはストレッチなどを行い、終了です。

治療後は大分頭もスッキリし、肩も楽になったようで、一安心でした^^。


頭痛の診断は、ほとんどの部分が問診で判断できます。
嘔吐してしまうまでの頭痛は「キケンな頭痛」のケースもあるので、注意深く診察しなければなりませんが、この方の場合は以前も経験しており、その他の兆候がなかったので、通常の検査に移行しました。 
片頭痛の特徴がないものもありましたが、吐き気があるということと拍動性ということでおそらく片側性の「片頭痛」でしょう。また頸椎の機能障害からくる頭痛「頚椎原性頭痛」も合併している可能性がありました。


片頭痛の場合はカイロプラクティックで効果あるかは半々なのですが・・・
大抵の場合、この方のように頚椎の関節機能障害(動きの悪さ)が見られます。

私は、片頭痛にも、通常の頸椎関節治療に頭蓋骨の治療を組み合わせることで、かなり良い効果は出せると思っています^^。
こういった場合、頭蓋骨の状態も通常の方よりは、かなりバランスが悪いことが多く、慎重に治療を行っていく必要がありますね。

今回で「頭痛」のテーマは終了です。
なにかご質問があれば、
こちらから
気軽に聞いてくださいね。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-10-25 10:45 | 頭痛

NO.57 トリガーポイントによる頭痛 「緊張性の頭痛に多い!?」

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前回は、頚椎の関節機能障害に起因する頭痛についてお話しました。

たしかに大部分の頚性頭痛は、頚椎の関節機能障害(動きの悪さ)が関わっていますが、関節がハイパーモビリティー(以前のblog参照)あるいは可動性が正常のときに、筋の過緊張が原因で発症する場合もあります。


緊張性頭痛は、慢性頭痛の90%を占めると言われており、頚部の筋肉の緊張、または筋緊張による大後頭神経(後頭部の神経)圧迫によって、重い締め付けられる頭痛が起こるのが特徴です。
多くの場合、ストレスや肩こりによって起こると言われていますが、先のblogで述べたように、食物アレルギー、低血糖によっても起こりえるとも言えます。


筋緊張性頭痛の場合は、その筋の過緊張が、「原発性である」のかそれとも「頚椎関節に起因する続発性である」のかは重要なファクターです。

原発性の筋過緊張は、通常、急性の外傷による筋挫傷または、慢性的な姿勢による筋挫傷が原因になります。そして急性筋挫傷の結果として発症する頭痛でもっともみられるのは「むち打ち」損傷です。
この急性筋挫傷では、頭蓋骨に接合する筋膜(筋肉を覆う膜)への刺激だけでなく、背骨に関わる筋肉の炎症を伴い過緊張を引き起こします。また神経は、こうした刺激を受けた組織で圧迫・絞扼されてしまうのです。


一方、職業上のストレスで悪化する慢性姿勢挫傷は、頚椎前彎(頚椎のカーブ)減少がみられ、頭を突き出したような前かがみの姿勢をとる人に頻繁に発症します。
姿勢により筋肉は頻繁に静的負荷を受け、腕を繰り返し使用する間、持続的に筋肉は収縮状態を保つことになり、終いには筋挫傷(筋肉の損傷)を起こしてしまうのです。

デスクワークの人や流れ作業の仕事の人などの多くはこういう姿勢をとっていることが多いのではないでしょうか。


そして悪姿勢によって慢性的に伸ばされているような筋肉(首〜背部の筋肉)には、低レベルの過緊張と、今日のテーマでもあるトリガーポイントを発生しやすくなります。


トリガーポイント(Trp)とはその名の通り、疼痛の引き金となる圧痛点で、筋繊維の緊張帯にできる関連痛を伴う硬結(触知できる硬い領域)のことです。Trpが出来るとその関連部位(離れた箇所にもある)に疼痛を引き起こすことになります。


首の筋肉にできたトリガーポイントは筋の特異的なパターンに従って、頭部に疼痛を起こすことがよくあります。
その結果起きる頭痛は、単純にトリガーポイントに起因する疼痛か、同時に起きる神経血管への圧迫や絞扼が原因になっているかもしれません。

筋緊張性頭痛の中でも、このトリガーポイントの関連痛による頭痛が出ている方が非常に多くみられます。


トリガーポイントは、発症した筋肉に対してストレッチを行い、Trpに押圧することによって治療していきます。
治療自体はそんなに難しくないのですが、トリガーポイントの存在や各筋肉の関連痛の範囲を知っているドクターでないと治療はできません。

カイロプラクターはもちろんTrpに対する知識を持ち合わせています。
筋肉の過緊張が原因となっている頭痛の多くにトリガーポイントが存在するので、思い当たりのある人はしっかりとした知識のあるドクターに診てもらうのが良いでしょう。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-10-23 22:33 | 頭痛

NO.56 頚椎原性頭痛 「カイロプラクティックで一番効果のある頭痛」

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今日は、カイロプラクティックが一番効果のある頭痛についてのお話です。


頭痛の中には、首の関節の機能障害に起因する頭痛がありますが、この頭痛がカイロプラクティックのマニピュレーション(カイロプラクティックの手技)で大きく改善することは、頚椎治療に携わる多くのドクター達に広く認識されています。

ではこの首の関節の機能障害(動きの悪さ)に起因する頭痛「頚椎原性頭痛」とはどのようなものを言うのでしょう。
この「頚椎原性頭痛」、案外みなさんはご存じないかもしれませんが、思った以上に多くの方の頭痛の背景に隠れているといっても過言ではありません。


後頭下部や頸部の痛みがある
頭部(前頭部、後頭部、頭頂部、目の奥など)に痛みがある
痛みは片側でも両側でもおこる
うずく、鈍くえぐられるような痛みと頻度は少ないがズキズキする痛み
男性より女性に多い
悪心、吐き気や頭のふらつきを伴う場合がある
かすみ目やその他の眼症状、めまい感を引き起こす時がある
頭痛薬では軽快しない
特定の首の動きで悪化する
年齢に無関係で、子供から老人までいつでも発症する


ここに述べたのは、「頚椎原性頭痛」特徴ですが、これだとかなりの人が該当するのではないでしょうか?


首にはたくさんの神経が集まっていますが、この神経と上部頚椎の痛覚受容器との関わりにより、この「頚椎原性頭痛」が引き起こされると考えられています。


みなさん三叉神経という神経はご存じですか?
三叉神経痛で有名ですが、三叉神経は、頭部や顔面に分布しています。
解剖学的に、頚神経1番(C1)〜頚神経3番(C3)の頚神経には、この三叉神経の核と混ざり合う細根があります。
これが上部頚椎の問題が頭痛に関係しているという理由なのです。


少し難しくなりますが、詳しく説明していきましょう。

三叉神経の脊髄路核(大脳皮質から脊髄にかけての神経伝導路)は口部、極間部、尾部の3つからなります。尾部は、尾側に延びていき、脊髄(背骨の中を通る神経)の灰白質(神経細胞体の存在している部分)と序々に一緒になります。そして三叉神経は延髄(脳〜脊髄の間)を通った後、上部頚髄の節にまで下行していきます。
それは少なくともC2レベルまで達し、部分的にはC4レベルにまで達すると言われています。

このように三叉神経の終わりの部分は、上部頚神経と交わっており、特にC1とC2レベルの頚神経と重複しているのです。
そして三叉神経と上部3頚髄神経節が交わる部分は、両方の求心性の繊維を受けており、「三叉神経頚髄核」とも呼ばれている主要な神経核になっています。
この「三叉神経頚髄核」ですが、三叉神経と脊髄において、侵害受容性の情報に関与している大事な部分で、それぞれの求心性繊維を受けていることから、頭部全体と首の上部の侵害受容の中心部分と言うことができるでしょう。


三叉神経の感じる部分と上部頚神経の感じる部分が一緒になっているのはおわかり頂けたでしょうか。
これらのことから上部3頚神経が神経支配している組織は、頭部に広がる関連痛の原因となることが言えるわけです。


上部3頚神経の感覚の範囲は・・・

上部3つの頚椎関節と靭帯
首前後の筋肉(胸鎖乳突筋と僧帽筋)
硬膜(脳と脊髄をおおう膜)
椎骨動脈(脳へ血液供給している血管)

です。

ということはこれらの組織の問題は、三叉神経につながり頭痛の原因となるわけです。


関連痛とは、中枢神経系の中のニューロンが、身体の一部分からの求心性繊維(中枢に向かう神経線維)以外にも、別の身体部位からの求心性繊維も受けており、別の部位からの痛みを勘違いして、もう一つの部位の痛みとして感じてしまうことにあります。

頭痛や頚部痛の場合、「三叉神経頚髄核」がこの中心のニューロンになるので、三叉神経頚髄核の後頭部を支配している部分が、頚椎からの求心性繊維も受けている場合、頚椎からの侵害刺激が後頭部から発していると感じさせる痛みになってしまいます。
また三叉神経の求心性繊維を受けている部分が、頚椎からの求心性繊維も受けていれば、前頭部の痛みは頚椎の侵害刺激により引き起こされることがあります。


これがまさに「頚椎原性頭痛」首の関節に起因する頭痛のメカニズムであり、カイロプラクティックで最も効果のある頭痛、そしてカイロプラクティックでなければ治せない頭痛とも言えるでしょう。


これらことについては、さまざまな生理学的な研究で明らかになっています。

Kerrは、ネコの脳幹と上部頚髄のいろいろな部位からの記録により、三叉神経と上部頚神経の両方の刺激に反応する部位を特定し、C1の細根への電気刺激が、眼窩、前頭部、頭頂に痛みを生じることを証明しました。
Cyriaxは、4%の食塩水を患者の頚部の種々の筋肉に注射し、局所痛と関連痛の観察をしたところ、後頚部の筋(後頭骨付着部)への刺激は、前頭部の痛みを発生させ、同じ筋の25㎜〜50㎜下への刺激は、頭頂の痛みを引き起こしたと報告しています。そして胸鎖乳突筋(首前面の筋肉)への刺激は側頭部に関連痛をもたらしました。
さらにCampbellとParsonsは、同じように食塩水を使い、頚部への刺激がそれぞれ頭頂〜後頭部、後頭下までの関連痛を生じさせることを証明しました。

その他、Feinsteinらは、後頭部とC1の間の軟部組織への刺激により前頭部に関連痛を生じさせ、上部頚椎の棘突起(後ろに伸びる突起)の間への刺激で後頭部痛を生じさせました。Dwyerらの実験ではC2-C3の椎間関節を膨張させることにより後頭部痛を生じさせることが示されています。

これらの実験により、上部頚神経に神経支配を受けている部分の病変は、頭部に関連痛を生じさせる可能性があることがわかりました。


最近では、この「三叉神経脊髄路核」の関与以外にも、脳を覆う硬膜が「筋髄膜橋」を通じて上部頚椎につながっており、上部頚椎が変位すると硬膜に捻れが生じて頭痛が起きるという説もあります。またこれらの頚椎原性頭痛は、C1に問題がなければ頚椎原性頭痛は起こらない、頚椎の関節に3つ以上の問題があることが条件になるなど、様々な説がありますが・・・
これまでのお話だけでも、首の関節が頭痛の原因になるのは明らかだと思います。


私の臨床経験の中でも、「頚椎原性頭痛」はかなりの数みられ、片頭痛や緊張性頭痛とこの「頚椎原性頭痛」が合併しているケースも多くあります。
また大抵の頭痛の場合に、上部頚椎や頭蓋骨の問題が関わっていることが多いのです。

先に載せた「頚椎原性頭痛」の特徴。
あてはまる人も多いのではないでしょうか。


Lewitによると、頚椎の機能障害の場合、その大半は後頭骨とC1の間に起きるといい、Jiroutは、頭痛の90%がC2-C3機能障害を伴っていることを発見し、Bogdukは、上部頚椎ハイポモビリティ(以前のblog参照)が「筋収縮型」と呼ばれている頭痛の主要な原因であると報告しています。
またJullは、慢性頭痛における頚椎機能障害の併発は、頭痛を訴える96の症例中55%で、無症状の集団よりも上部頚椎関節硬直の発症率が高いと報告しており、それはC1〜C3の上部頚椎に集中しており、C4以下の関節では、発症率が急激に落ちたといいます。


私自身、慢性頭痛の背部に、これら頚椎の問題が隠れている場合がほとんどなのでは?と感じています。
思い当たる人は是非一度カイロプラクティックの門を叩いてみてくださいね^^。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


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by chiropratica | 2010-10-22 22:55 | 頭痛

NO.55 頭痛の緩和に その3 「予防と改善のためのアドバイス&サプリメント」

今日は頭痛の予防や改善のためのちょっとしたアドバイスです。
参考にしてみてください。


まず片頭痛などの方は、頭痛が起こりそうなタイミングに、アルコールやチョコレートなど血管を拡張させる作用のある食べ物を口にしないようにします。悪化させる食べ物はワイン(特に赤ワイン)、ビール、チョコレート、チーズなどの血管作動性化合物(ヒスタミンなど)が含まれている食品です。
そして血管の拡張を抑えるよう、温めるというよりは、頭を冷やす方が効果的になるでしょう。
またなにより頭痛の時にはすぐに頭痛薬を飲んでしまう人が多いですが、お話してきたように食物アレルギーの有無や脊椎の状態、またビタミン・ミネラルの栄養不足により起こりやすくなるので、根本的な解決をすることが先決だと思います。
サプリメントとしては、5-HTP(5・ヒドロキシトリプトファン)、リボフラビン(ビタミンB2)、ビタミンA、C、E、マグネシウムなどの栄養素、そして夏白菊、魚油、Co-Q10、ショウガ、カモミール、ペパーミント、青リンゴなども良いと言われています。

片頭痛に関しては、また後のセッションで詳しくまとめたいと思っています。


次に緊張性頭痛の場合です。もちろん先に述べた「ペパーミントオイル」や「カプサイシン」も有効ですが、筋肉の緊張緩和には、首や肩を揉んだり、温めたりすることも効果的です。そしてゆっくりと後頭部から首の周り、前面の筋肉までストレッチしてあげることも良いでしょう。片頭痛同様、ストレスや食物アレルギー・低血糖の有無を調べることも根本治療になりますが、多くの場合頚椎の問題が関わっているので、私達カイロプラクターが助けになると思います。
ペパーミントやカプサイシン以外のサプリメントとして、「ラベンダー」にもリラックス効果があります。


そしてこれら慢性頭痛全般に共通することですが、症状を緩和・予防するには、ミネラルのマグネシウムやビタミン類の摂取が効果的です。
脳の血管をゆるめて痛みをやわらげる「マグネシウム」、脳のエネルギー代謝に不可欠な「ビタミンB2」に予防効果があります。
また血行を促進する「ビタミンE」や脳内血流の循環をよくする「レシチン」も良いでしょう。

マグネシウムは、骨や歯の形成、体温や血圧の調節、血管の収縮の抑制、筋肉の収縮、ホルモンの分泌、神経の伝達などにかかわるミネラル。身体の中でも一番大事なミネラルです。
野菜はもちろん、アーモンドなどの種実類、海草類に豊富に含まれており、不足すると、けいれんや震え、イライラが起こり、痛みに敏感になるため、頭痛の原因を引き起こしやすくなります。

マグネシウムの血管の収縮を抑えたり、筋肉の収縮を促す作用は、片頭痛、筋緊張性頭痛、どちらの症状にも有効です。また、頭痛の大敵であるストレスを緩和させる意味でも、マグネシウムの摂取を日頃から心掛けるようにしましょう。

ビタミン類の中では、血管を拡張させ血の流れをよくするビタミンB群の「ナイアシン」が、筋緊張性頭痛の改善に役立ちます。ナイアシンは肉や魚、豆類や果実類に豊富です。
さらに血管の拡張を促すビタミンEも、片頭痛の緩和に効果があるでしょう。


頭痛を改善するビタミンEを多く含む野菜には・・・
「モロヘイヤ」、「カボチャ」、「パプリカ」、「シソ」があげられます。
とくに「シソ」は、マグネシウムも多く含んでいるので、おすすめですね^^。

そして、ペパーミントやラベンダーの香りにリラックス効果があるように、ストレスを緩和し、鎮静作用のあるといわれる「香り」成分も頭痛の症状をやわらげてくれます。
野菜では、「セロリ」の独特の香り成分(セダノリッド、セネリン、アイピン)は、神経を鎮め、頭痛を和らげてくれると言われています。


その他、月経前後や更年期障害の頭痛には、女性特有の症状緩和に有効な「松樹皮」もおすすめです。


さて次回はいよいよカイロプラクティックが効果のある頭痛について紹介です。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-10-21 22:24 | 頭痛

NO.54 頭痛の緩和に その2 「カプサイシン」

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以前のblogでもこのトウガラシに含まれる「カプサイシン」という辛み成分を取り上げたことがありますが、今回はこの「カプサイシン」が頭痛の緩和に有効というお話です。

私のサプリメント指導士の先生でもある臨床栄養士の佐藤章夫先生のblogでこのことについての紹介がありました。


今年の2月にイタリアの研究チームが、International Journal of Clinical Practice誌に載せた報告では、0.1mlという非常に少ない量のカプサイシンを配合したクリームを、頭痛が発生してからすぐに頭のコメカミに塗ることで、その後30分以内に痛みがどのように変化するかを検証した研究を行ったようです。

結果は被験者23人(女性20人男性3人)のうち、カプサイシンクリームを塗った後30分以内に、痛みの程度が半分ほどまで低減した被験者は17人(女性15人男性2人)で、従来から言われているように、カプサイシンの持つナチュラルな鎮痛作用が高いことが証明されたことと同時に、頭痛発作が起きてから速やかにコメカミに塗ることで効果が高くなることがわかったということです。


「カプサイシン」には痛みを抑える鎮痛作用があることは多くの報告があり、日本でも古くからトウガラシ、タカの爪を使った鎮痛効果についての報告や商品がいくつかあります。
カプサイシンには、最近のblogで何回も登場してきているサブスタンスP(痛みの情報を伝える神経伝達物質)の働きを抑制する作用があることがわかっています。

欧米や日本でもカプサイシンを配合したクリームやローションがあるようで、それを頭部や額に塗るようです。
前回の「ペパーミントオイル」と似ていますね^^。


ただ、カプサイシンはみなさんご存知のトウガラシの成分。肌が敏感な部分を触ると大変なことになるかもしれないので、肌が弱い方やアレルギーの方は注意してくださいね。

そう考えると、ペパーミントオイルの方が使い勝手がいいかもしれません^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-10-20 22:15 | 頭痛


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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