カテゴリ:栄養(基礎編)( 26 )

NO.276 生活習慣病をブロックする「ブロッコリー」

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今日は久々の野菜日記。
私の大好きなブロッコリーを紹介します!


生活習慣病の予防にも注目されていて、多くの栄養素をバランスよく含むブロッコリー。中でもビタミンCの量は飛び抜けて多い緑黄色野菜です。


ブロッコリーはアブラナ科の野菜で、原種はキャベツと同じケール。頭頂部のつぼみと茎を食べます。原産は地中海沿岸で、野生のキャベツを改良したものと言われます。1〜2世紀にローマ人が食用としていて、16世紀頃にはイタリアやフランスなどで栽培されるようになりました。その後改良されたものがヨーロッパに広がりましたが、良く似た同じケールを原種とするカリフラワーとも、17世紀頃まではあまり区別されていなかったようです。
日本に入ってきたのは明治時代で、一般的に食べられるようになったのは、1970年代と比較的新しい野菜になります。本格的に栽培が始まったのは、戦後になってから。80年代にアメリカなどからの輸入ものが加わり、日本の食生活の洋食化とともに、周年出回るようになって急速に需要が伸びました。

近年は緑黄色野菜が健康によいということで注目され、生産が急増しています。主な生産地は、埼玉、愛知、北海道、群馬、長野などで、アメリカや中国からも輸入されています。


食べているのは、これから生長するつぼみが集まった部分なので、栄養価が高いのは納得です。そのまま置いておくと黄色くなって花が咲き、糖質もでんぷんへ変わってしまいます。鮮度が落ちると甘味だけでなく、栄養価も下がってしまうので、早目に食べた方が良いでしょう。
茎は捨ててしまう人も多いようですが、つぼみ同様、栄養価が高いので残さず食べたいものです。皮を厚めにむいて調理すればおいしく頂けます。
この茎のおいしさを楽しめるように作られたのが、スティックセニョール。ブロッコリーより茎がやわらかく、甘みがあります。またブロッコリーには劣りますが、同じく栄養価が高いカリフラワーは、白いものほど良品とされます。ブロッコリーの突然変異で生まれたものですが、色は白だけでなく、オレンジや紫などカラフルなものもあるんですよ〜^^。



さて、ブロッコリーの栄養価について。
カロテンとビタミンCなどの抗酸化物質が豊富で、その含有量はレモンの2倍、キャベツの4倍、ジャガイモの7倍と言われています。100g食べれば成人の一日の所要量を満たすビタミンCを摂れます^^。
ビタミンCは、いわゆる抗酸化作用があり、シミやしわの防止や、免疫力を高めるなどの効果を発揮しますよね。
ビタミンAの前駆体カロテンや、ビタミンEと言った抗酸化ビタミンも含まれており、これらはビタミンエース(ACE)と言われ、抗酸化の話ではいつも登場するビタミンです。組み合わせることで相乗効果が期待できます。
さらに、糖尿病の予防効果があるクロム、血圧を下げる働きがあるカリウム、貧血を予防する鉄、カルシウムとビタミンK、食物繊維などを多く含み、大変栄養バランスに優れた野菜と言えます。是非日々の食事に取り入れて生活習慣病の予防に役立ててください。


アブラナ科の野菜は全般的に抗ガン作用が高いと言われていますが、実は、なかでもとくに注目されているのがこのブロッコリーなんです。
アメリカの国立ガン研究所が作成した「ガン予防が期待できる食べ物」にも上位にランクされています。ブロッコリーに含まれるスルフォラファンという成分には抗酸化作用と解毒作用があり、ガンを抑制すると言う報告があるのですね^^。
最近注目されているのが、ブロッコリーの新芽「ブロッコリー・スプラウト」です。この新芽には、強力な抗酸化作用があるこのスルフォラファンがたくさん含まれています。その量なんと成熟したブロッコリーの20倍〜50倍とも言われています。
スルフォラファンの濃度がもっとも高いのは発芽3日目のものです^^。


その他、糖化を抑制する栄養素として「α–リポ酸」が効果的ですが、ブロッコリーはこの「α–リポ酸」も含んでいます。ただ、α–リポ酸は熱に弱いので、ブロッコリーを生で食べなくてはいけませんが・・・。日本人は生で食べるのには慣れてませんよね。笑。
ビタミンCを効率的に摂るのにもサッと加熱くらいが適しています。

何はともあれ、なんて栄養たっぷりで、私達の健康をサポートしてくれる有効成分が多い野菜でしょう。




おいしいブロッコリーの選び方は・・・

つぼみのひとつひとつがかたく密集していて、色が濃いもの
紫がかったものは寒さに当たり甘く、黄色いものは鮮度が落ちている
形がこんもり丸く盛り上がったもの
茎の切り口がみずみずしく、スが入っていないもの


私も今の時期は、毎朝、この栄養たっぷりなブロッコリーを食べています。
もっこりした形で食べ応えもあるので、好きな野菜の一つです。
みなさんも是非、毎日の食事に取り入れましょう。
下茹するときは、かたい茎の部分を先に熱湯に入れ、その後つぼみ部分を入れると火の通りにムラができません。油を使って調理すればβ–カロテンの吸収がよくなりますが、その場合も手早く高温で炒めましょう。



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栄養成分
カロテン、ビタミンC、クロム、カリウム、鉄、カルシウム、スルフォラファン

おいしい時期
11月〜3月

保存
すぐに鮮度が落ちるため、ビニール袋に入れて冷蔵庫で保管。またかために茹でたものを小分けにして冷凍保存するのもオススメ。
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小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

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by chiropratica | 2011-10-22 23:27 | 栄養(基礎編)

NO.275 栄養(基礎編) まとめ

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みなさん、栄養(基礎編)いかがでしたか?
タンパク質、脂質、炭水化物と3大栄養素についてかなり深くお話してきました。
あとビタミン・ミネラルがありますが、それはまた別の機会にお話するとして、まずはこの3大栄養素のことを頭に入れて、毎日の食事に活かしてみて下さい。

最後に「まとめ」として少し話しておきたいことがあります。
基礎編でお話した内容は、糖質を控える話や不足している油の話、そしてタンパク質の一日摂取量など、いままでの自分の食生活ではあまり考えたことがなかったことが大半だと思います。
これを読んで食生活を見直そうと思った方。いままでの慣れた食事から変えていくときに、最初は戸惑うかもしれません。また何をどのくらい食べていいのかと神経質になってしまう人もいるかもしれません。


しかし、もう少しシンプルに楽しく考えてください。
要は、バランスよく何でも食べられるようになることこそが、目指すところで、健康な証拠なのです。

自分のカラダの調子が悪い、もしくは病気のときは、代謝力が落ちているので食べられないものがあったり、アレルギーが出たりします。カラダで食べたものをうまく代謝できないと、酸化したり毒素がたまったりすることで病気につながります。
勘違いする人がいるのですが、カラダの調子が悪いときや病気の時に適していた食事と健康に戻った時の食事では違います。病気のときにそういう食事が合っていたからと、ずっと同じ食事をしていると、また調子を崩すことがでてきます。
また健康な時に良い食べ物でも、病気のときはアクが強すぎてダメな場合もありますよね。
たとえば、カラダの調子が悪いときは、緑が強すぎる野菜よりは白い白菜などが合う場合があります。また、穀類も場合によっては代謝が落ちているときは玄米よりも白米、おかゆが合う時もあると思います。



私が言いたいのは、病気や不健康な状態から健康な状態まで、その時々によって食べられるものや適したものも違うということ、そしてその人のエネルギーの使い方や、代謝のタイプによっても栄養の摂り方が変わるということなのです。
そう考えていくと難しいのですが、要は病気のときは自分がしっかりと消化吸収し、代謝できるものを摂っていく。そして健康になったら、いろんな物をバランスよく食べることが重要なのだと覚えておいてください。



ここまで話してきた栄養の話で、常々バランスが大事であると言った話をしてきました。
全ての栄養素、そして食べ物に悪いものはありません。たしかに人が加工した食品や人工的に作り出した油や添加物などは摂らない方が良いもの。しかし、それ以外の食べ物は何でも偏らずバランスよく食べることが重要です。
今回の3大栄養素のところでも話してきた、リノール酸の摂り過ぎや糖質の摂り過ぎで起こる問題。そしてタンパク質やオメガ3の油が不足することで起こるカラダの不調。全てはバランスを崩した結果ですよね。

それは世界の地域事での食事を見ていくとよくわかります。
イヌイットは極端に脂肪食をしていて、オメガ3の油を摂取していた食事でした。そして私たちはまったく逆で、糖質が多く、リノール酸の多い現代食。そこに起こった血管性の疾患。
またアフリカの方の人が、精製されていない穀類を摂っているのに比べ、西洋人は精製された小麦ばかりを摂っていました。そこで起こるのは腸における疾患。
乳製品を大量に摂る西洋人に多い乳ガンは、乳製品を全く摂らない中国人には起こらない病気でした。ちょっと話は逸れますが、ビタミンEでもトコトリエノールを含んだヤシの油を摂っているタイやマレーシアの女性に乳ガンの発生が少ないのも面白い事実です。
日本でも、うどんと丼が大好きな徳島県では、糖尿病がいつも日本でトップクラス。そして塩分摂取の多い東北地方の人に高血圧や胃ガンが多いのもわかっています。胃ガンは日本では多いですよね。それは塩分のこと以外に、お茶をよく飲む習慣が関わっているということを言う人もいます。
ブドウ糖を摂り過ぎのアジア人。逆に果糖を摂り過ぎているアメリカ人。そういったことからもそれぞれにカラダの不調は必ず出てきています。
最近アメリカでは大豆がカラダに良いということですごいブームになっています。これもアメリカ人が卵、乳製品、お肉をずっと摂ってきた人種だから、大豆を摂るようになるとバランスが摂れるということです。逆に日本人は昔から大豆が日常的に食べられています。毎日の食卓には、何かしらに大豆を使ったものが出てきますよね。それなのに、健康に良いからと言って毎日豆乳を飲み、大豆製品をせかせか摂っていると、逆に摂り過ぎになって体調を崩してしまう場合も出てくるわけです。
そして、これは私もよくよく聞くことですが、みなさんが大好きな健康食品。これの摂り過ぎで体調を崩している人も多いです。
良かれと思って毎日摂る健康食品。しかし、バランスを考えた摂り方をしないとある一つの栄養素に偏ってしまう場合があります。またそういうものは天然のものから成分を抽出したものが多く、濃度の濃いものなので、摂りすぎるとアレルギーを起こすケースも少なくありません。



こう考えていくと本当に食っておもしろいことだと思いませんか?
全てのことが食に繋がっているとはいいませんが・・・
たくさんの食べ物、栄養をバランスよく摂ることがどれだけ重要か。
身にしみてわかると思います。


いままで偏った食事をしてしまった人は、大抵摂り過ぎた食品を控えて、他を増やしていくような食事にすると良くなってきます。
典型的な日本人に多いのは、糖質過多、低脂肪(リノール酸は過多)、低タンパク質です。だから糖質を控え、タンパク質を積極的に摂り、脂肪のバランスも考えると健康に近づくわけですね。
また精製したものや加工品も摂り過ぎなので、未精製で、天然の食べ物を摂っていくと調子が良くなるということなのです。


また健康のために自然食(玄米菜食など)をやっている人に多いのですが、玄米の摂り過ぎで代謝障害が起きてしまう人がいます。
もちろん玄米はオススメ食品ですが、やはりアクが強く高分子のものなのである程度消化能力が必要です。甘い物を一切摂らずに玄米ばかり摂っていると腸内細菌が少なくなってしまうことがあります。またフィチン酸の問題もありますよね。フィチン酸がカルシウム、鉄、亜鉛などの大切なミネラルもくっ付けて排出してしまうので、うまく食べていかないとミネラル不足になってしまいます。ガンなどの病気の人にとっては、毒素を出すのにすごく適していて、有害物質や重金属を排泄するデトックス作用がある玄米、しかしいつもそればっかりだと問題を起こすということも覚えておきましょう。
そしてこれと同じことが食物繊維にも言えますね。ゴボウやヒジキ、豆などの繊維質をいつも摂っていると同じようにミネラル不足の栄養失調になります。
野菜の摂り過ぎによっても問題が起こる場合があります。野菜はカリウムを多く含んでいます。カリウムは塩分を排出してくれる作用があるので高血圧の人に良いと言われますが、普通に健康な人が、塩分を控えて野菜ばかり摂っていると、ナトリウムとカリウムのバランスが崩れてかえって副腎に負担をかけることもあるでしょう。また塩を極端に控えることはミネラル不足も招きます。大抵の日本人は野菜不足なので、こういうことは起こりにくいですが・・・。

こう考えると、自然食をやっている人よりも、かえって何でも偏りなく食べている人が健康だったりします。笑。
健康をすごく考えている人が逆に体調を壊してしまったりする理由はこういうところにあったりします。バランス、重要ですね^^。


自分の本能に従って食べたいものを食べることもある意味必要だと思います。
「肉が食べたい!」と思った時は、カラダにタンパク質が不足している時かもしれません。
本能に従って食べたい時に食べたいものを食べて、食べたくない時は食べない。それで健康ならどれだけ幸せでしょう。
人間にはそういう感覚がもともと備わっています。しかし、加工食品や精製食品、砂糖ばかり摂っていることで現代人はそういう感覚が鈍ってきているのです。
砂糖を摂るのを止めた人が何より気付くのは、甘味に敏感になることです。
ちょっと砂糖が入っている食べ物を食べただけで、「甘い!」と感じるのです。
それだけ、前は感覚が鈍っていたということです。
ちなみに感覚が鈍っている時の「甘い物が食べたい!」は、砂糖の麻薬にカラダが惑わされているときなので、それは本能とは違います。

自分に昔から備わっている本能に従って、バランスよく食べられるようになりたいものです。





最後に・・・
今回話してきたタンパク質、脂質、炭水化物の3大栄養素。
この摂取バランスは、健康的な生活を送るために大切な要素です。

自分にあった正しい比率で摂れた時に、一番エネルギーに溢れ、イキイキとして毎日集中力が続くような生活が送れるようになるでしょう。
食べ物を燃料として考えるなら、タンパク質、脂質、炭水化物をどのような比率で食べるかということは、燃料をどのような比率で自分のカラダに取り込むかというふうに考えることができると思います。人には燃料を代謝するタイプがそれぞれ違い、タンパク質を燃料にするタイプや炭水化物を燃料にするタイプ、ミックスタイプが存在します。
もし、自分に合った比率で食べ物を食べられたら、毎日パワー全開で走れます。
そして、脂肪を貯め込むこともなく、効率よく燃料を燃やせるわけです。

ここで書いてきた話は、今の日本人に一般的に当てはまると思いますが、人それぞれ摂る比率は違うと考えて下さい。
食事を変えて、調子がよくならなければ、それは自分に合っていない食事バランスかもしれません。もしくは何か自分に合わない食べ物を摂っているかもしれません。その時はカラダに良いものだからとある食事療法や食品に固執せず、少し変えてみてください。
少しずつ摂取バランスを変えていき、自分に合ったバランスが見つかった時は、しばらくするとその摂取比率を自分のカラダが自ら欲するようになります。カラダが発する声に耳を傾け食事を微調整していってみて下さいね。

人間のカラダは60兆個の細胞で作られていて、それらの細胞すべてがタンパク質、脂質、炭水化物によって作られ、維持されています。
正しい食事をとれた時、食べ物は究極の薬になります。




食事と栄養というのは、自分自身でもわからないことが多いです。自分がいいと思っていたことや食べ物が実は逆であったりすることもたくさんあります。
常に自分の体内環境を注意し、観察していくこと、そして知っておくことは「基本」だと思うのです^^。


みなさん。
絶対に良いものも
絶対に悪いものもありません。
自分のカラダが食べたいものをバランスよく摂る事。
それこそが大切なのです。



なにかご質問があれば、
こちらから
気軽に聞いてくださいね。

次回からは「低血糖症」のテーマです。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


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by chiropratica | 2011-10-20 18:36 | 栄養(基礎編)

NO.274 炭水化物(糖質) Carbohydrate その8 「炭水化物不耐症2 2週間テスト」

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炭水化物不耐症そのものは病気ではありません。しかし、症状が放置されたままでいると、病気のきっかけをつくることになります。
炭水化物不耐症ではなくても、キャパを超えた過剰な炭水化物摂取も、体調を崩す原因となります。そうならないための適正量を調べるのが2週間テストなのです。

今日はその2週間テストについてお話しましょう。


2週間テストは適切な食事のバランスを見つける重要なテストです。
このテストで、炭水化物不耐症かどうか、また、どれくらい炭水化物を取るのが適性かを知ることができます。
食事で食べる炭水化物の約半分は、脂肪として蓄積されます。また、多く炭水化物を取ると過剰にインスリンが産生されます。そのことによって脂肪の燃焼を落とす結果となってしまいます。
2週間テストで、炭水化物の適量を知り、過剰摂取とさよならしましょう^^。



2週間テストの進め方(実践マフェトン理論 引用)


まず2週間テストでは、糖質(炭水化物)を一切控えます。

2週間テストで食べていいもの

卵、チーズ類、肉類(加工済みの肉には砂糖が入っている可能性があるので避ける、ひき肉も除く)、魚、魚介類、海藻類、野菜類(イモ類、かぼちゃ、コーンは除く)、豆腐、ナッツ類、野菜ジュース、オイル(白濁、透明なボトルに入っている油は避ける)、酢、マヨネーズ、マスタード、海塩(岩塩は避ける)

2週間テストで食べてはいけないもの

食べていいもの以外はすべて食べてはいけない。
具体的には米類(餅も含む)、パン類、麺類、シリアル、豆類、果物、果物ジュース、ミルク、ヨーグルト、イモ類、コーン、菓子類、甘いもの(砂糖が入っているものすべて)、酒類など。




1 前回紹介した炭水化物不耐症の症状リストから、思い当たる症状や兆候を探しましょう(テストの後それらの症状が変わっているかどうかを確認します)。

2 体重が気になるなら、体重を測っても良いです。ただし毎日は計らないように。それがストレスになってしまうので。できるだけ最初と最後に測りましょう。

3 テストは2週間だけ。永遠に続けるものではないことを覚えておきましょう。

4 決められた食品だけを食べましょう。それ以外は絶対に摂らないように。

5 コレステロールや脂肪やカロリーは気にしないように(食事のバランスを考えるのは次の段階)。

6 これはあくまでテストであって、ダイエット法ではないことを理解しておきましょう。

7 テストの途中で炭水化物を少しでも摂ってしまったら、最初からやり直します。

8 朝食は必ず摂ります。

9 空腹にならないよう、食べて良いものは好きなだけ(とくに野菜は十分に)たっぷり食べましょう。

10 間食を含め、2〜4時間おきに食事をとり、空腹になることを避けます。

11 水を十分に飲みます。

12 塩分を摂りましょう。

13 調味料として砂糖が使われていないかを確認しましょう。

14 食事以外は、通常どおりの生活をしてもよいのですが、レースや筋力系のトレーニングは避けます。



テストはあまり難しいことではありません。
しかし、ほとんどの人が今まで食べていた食べ方とは随分違ったものになるでしょう。
それは多くの人が炭水化物に偏った食事をしていて、低脂肪、低タンパク質の食事をしているケースが多いからなのです。

甘いものや炭水化物を多くとっている人なら、テストの始まった数日の間は、甘い物がやたらと食べたくなるはずです。何人かの人と一緒にこのテストをすると、2週間が比較的楽に過ごせます。それは甘い物や炭水化物を渇望するような状態になった時、それを話せる相手がいると、気持ちが落ち着くからです。
ちょうどタバコを止めるときと似ていますね。

さて2週間テストがしっかりクリアできたら、2週間テストの後にもう一度以前に訴えていた問題のリストを再評価してみましょう。
2週間テストを終えて、何も改善が見られないなら、炭水化物不耐症ではありません。
逆に気分がよくなっていたり、体重が減っている場合は、炭水化物不耐症の状態にあるといえ、炭水化物をあまりに多く摂り過ぎていたということです。



そしてもし2週間テストで、それまで気になっていた症状が改善されたら、次の段階です。
次は、自分がどれくらいの炭水化物の物量に耐えられるかを知ることが大切になります。
そのため、2週間テストの後、食事に少しの分量の炭水化物を加えていきます。
たとえば昼食に1枚のパンを加えたり、夕食に半分のじゃがいもを添えたりしてみましょう。決して急に増やさないようにしてください。
ポイントは少しずつです。

しかし、白砂糖を含んだ食品や精製された小麦粉を含んだ食品、白米は避けます。
パンやパスタは全粒粉のもの、白米は玄米を食べるようにしましょう!


さて、少し加えても大丈夫なら、一食だけ炭水化物を食べてみましょう。
まだ毎食毎に加えてはいけません。
これはインスリンの量が以前の食事に依存しているところがあるからです。
そしてそれが大丈夫であれば、次は一食抜かして炭水化物を加えるというように少しずつ増やしていきます。

炭水化物を増やすごとに、テスト後に消えた症状に注意し、特に食べてすぐ起こってくる症状に気をつけてみます。
たとえば、腹部膨満感や、食後すぐ眠くなったり、落ち込んだりするような症状がないかどうか。もしも症状が戻ってきたとそれば、それは炭水化物の摂り過ぎになります。

その手前くらいの炭水化物量が一番適しているということです。
みなさんに覚えておいてもらいたいのが、炭水化物摂取量のリミットは非常にわずかな差になるということ。
しかも炭水化物に敏感な人は、少し甘いデザートを食べただけで急な眠気に襲われたりするので、注意しましょうね。




私も、この2週間テストをやったことがありますが、最初は食べるものが本当にないことに気付きました。
それだけ炭水化物に偏った食生活をしていたということですよね。

パスタやそば、おにぎり、定食、丼もの・・・。

そこで、みなさんにも少しアドバイスを。
野菜は、スティック状にして小さい容器に入れて持ち歩きましょう。そうするとお腹が空いた時にすぐつまめます。またチーズやナッツ、煮干しなどの間食用食品は、好きなものを持っておくといいですね。

野菜とお肉を入れたようなポトフみたいなスープも作り置きができますし、野菜もたくさん入れることができるのでオススメですよ。
食事の時は、サラダを一皿に大盛りで乗せて、その上にチキンなんてレシピもどうでしょう?

また卵はいくらでも食べて下さい。
お肉やお魚も食べたいだけ食べて良いのです。

私もそうだったのですが、食べるものがなくて空腹感をなかなか埋められなかったのを覚えています。
しかし、2週間テストの間はお腹を空かせないようにしなくてはなりません。
お肉やお魚、卵などをしっかりと食べていきましょうね。
脂肪やタンパク質の摂り過ぎを心配する人もいますが、これは2週間だけのテストですので、長い目でみれば、ひどいアンバランスな食事になることはありません。

それと水分はしっかり補給してくださいね。
また食事の間を空けたり、食事を抜いたりはしないように。勘違いする人もいるのですが、決してダイエットのためのテストではありません。




私がやった時は、はじめの3日間くらいは炭水化物がきれて、すごいエネルギー不足を感じて、食べたい要求も強かったのですが、4日目くらいから急激に体調が良くなりました。
これをやって良かったと思えるのは、やはり自分にとって適性な炭水化物の量がわかったということ。
その適性な量の摂り方をしていると、以前より朝がスッキリと起きられ、日中も眠くなることがなく、すごく集中力が続くのです。
これを知ったら、昔には戻れません。笑^^。


みなさんも是非試してみてくださいね。
もしわからないことがあれば、聞いてください。

今日で炭水化物のテーマはおしまい。
みなさんいかがでしたか?
なかなか興味深い話だったのではないでしょうか。
私は、このテーマは食生活のキーになるところだと思っています。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


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by chiropratica | 2011-10-19 12:11 | 栄養(基礎編)

NO.273 炭水化物(糖質) Carbohydrate その7 「炭水化物不耐症1」

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今日はみなさんがびっくりするような話をします。
それは、炭水化物の摂り過ぎで、日々の身体の不調が起こるという話なのですが、知ってびっくり。まさに日々、私達がよく感じる不調がそこにあります。

さぁ。行ってみましょう。



炭水化物は身体にとって不可欠な栄養素。それは間違いないのですが、炭水化物の摂りすぎも病気のキッカケを作ってしまうことがあります。
栄養学を勉強していると、現代人の食べ物がものすごく偏っていることを感じます。何に偏っているかと言うと、炭水化物!なのです。

現代では、お金さえ払えば、お腹がすぐにいっぱいになるものが、安い値段で手軽に手に入ります。
コンビニのサンドイッチやおにぎり、お菓子などなど。まさにそれらは炭水化物です。
炭水化物というと、いままでお話してきたように糖質です。糖質ですから、食べると当然血糖値が上がり、インスリンが分泌されます。分泌される速さや量は、糖質の種類や一緒に食べたものにも影響されますが、炭水化物が多い、インスリンを分泌しやすい食事をしていると、血糖値の不安定な状態に陥ります。

近年、注目を集めているのは、普通に健康な人に炭水化物過敏症が非常に多く、半分くらいの人が炭水化物をうまく消化できないでいるということ。つまり多くの健康で血糖値も正常と言われる人の中に、インスリン抵抗症の方がいるということなのです。

多くの場合、遺伝的(例えば家族に糖尿病の人がいる)な要素があり、さらに炭水化物の摂り過ぎというライフスタイルが症状を悪化させています。この症状を炭水化物不耐症と呼んでいますが、炭水化物の耐性は一般的に年齢とともに低下するため、炭水化物の摂取量も少なくしていかなければなりません。

炭水化物不耐症は人によって症状も違います。血液検査ではもっと後の段階でなければ診断できないのですが、症状は何年も前に始まっていると言えます。不耐症そのものは病気ではありませんが、症状が放置されたままでいると病気のきっかけを作ることになります。またキャパを超えた過剰な炭水化物摂取も、体調を崩す原因となります。



炭水化物の摂り過ぎで起こる症状には、みなさんが普段身近に感じるものが多いと思います。



炭水化物不耐症の症状とは・・・


疲労感(一日中、もしくは朝や昼だけととにかく疲れを感じる)
仕事や勉強に集中できない
記憶力減退
想像性の欠如
低血糖症状(甘いもの・カフェインが欲しくなる、めまいを感じたり、イライラする、情緒不安定)
腹部の膨満感
炭水化物や糖分を摂った後の眠気
脂肪の蓄積と体重の増加
中性脂肪の上昇
高血圧
うつ症状
薬物中毒(たばこ、アルコール、カフェイン、他の薬物がやめられない)



こう考えていくと、どれだけの人が炭水化物を摂り過ぎているのでしょう?



食事というのは、健康を維持するために本当に重要なポイントになります。
これは私自身、様々な勉強をしてきた以上に、自分の身体でも体験してきたことです。
そしてその中でも特に、糖質(=炭水化物)、たんぱく質、脂質の三大栄養素の摂取バランスが非常に大切になります。


まず一番大事なのは、糖質の摂り過ぎに注意をするということ。
みなさんは「脂質の間違いでは?」と思うかもしれませんが、問題は脂質よりも「糖質の摂り過ぎ」なのです。


糖質は、食べると消化されてブドウ糖となり、血液中に運ばれます(血糖)。この数値(血糖値)が上がると、膵臓からインスリンが分泌されて血糖値を下げるように働きますが、インスリンには、血糖を脂肪に換えて体脂肪として蓄えられるのを促進したり、体脂肪がエネルギーとして使われるのを妨げる働きもあります。
たくさんの糖質を摂取すると、それだけ血糖値は急激に上昇し、その分、より多くのインスリンが分泌されるのです・・・。インスリンが引き起こす重要な症状とは空腹感です。炭水化物食の後、インスリンの分泌が血糖を下げますが、それにより、ご飯を食べてまだ1~2時間しかたってないのに空腹感を覚えます。

そうなると大抵甘いものが欲しくなり、間食をすることになります。そして多くの場合、その間食も炭水化物であり、さらに炭水化物の摂取量を増やしてしまう結果となります。
これらの一連の流れで、体脂肪はより貯蓄されるのにもかかわらず、エネルギーとして使われないという悪循環を引き起こしてしまいます。

また急激に血糖値があがると、その人には、低血糖の傾向が出てきます。
炭水化物中心の食事、または甘いものや砂糖が多く含まれた食べ物を摂ると、血糖値が急速に上がり、それに反応してインスリンが過剰に分泌されるために、今度は急速に血糖値が下がり、結果的に低血糖に陥るのです。実は、この低血糖というのが、慢性疲労やうつ病・統合失調症などの精神疾患など、種々の病態の原因のひとつになっているということを知らない人が多いのです。
またこれを続けると、膵臓が疲弊し、糖尿病に移行しまう恐れがあります。
糖尿病まではいかなくても、この低血糖の状態に陥っている人はかなりいると私は思っています。


糖質(=炭水化物)は摂りすぎるといわば、麻薬のようになってしまうので、これが一番怖いのです。



カイロプラクターのマフェトンは、糖質、たんぱく質、脂質の摂取カロリー比率は、4対3対3が理想としています。もちろんこれは人によって適切な割合が異なってきます。血糖値の調整がうまくできない人はもっと糖質を減らした食事を摂らなければならない場合もあります。

その人にとって、三大栄養素を理想的な割合で食べれた時に、はじめて血糖値が安定し、なおかつ脂肪を燃焼しやすい健康的なカラダがつくれるとも言えます。
そして、これは本当に健康の基本とも言えるべきことなのです。




ちなみに日本食の栄養摂取比率の現行は、7.5対1.5対1.0。

私は、このバランスはもちろんのこと、その上に糖質が添加された加工品、清涼飲料を知らず知らずに摂取することで、現代人に糖尿病が増えてきたとも思っています。
つまり我々日本人の多くは、栄養比率を根本から変えていかなければならないということになります。

そしてもちろん先程も言ったように、個人でその比率は若干異なり、さらに同じ人でも状況によってニーズが変わってきます。また中身も肝心です。糖質、たんぱく質、脂肪とともに、それぞれ食べるべき食材、避けるべき食材があるのです。それについてはいままでたくさんお話してきました^^。
さらに、野菜やきのこ類、海藻をバランスよく、積極的に食べることも大切。これらに豊富に含まれる食物繊維には、血糖値の上昇を防ぎ、また糖質が脂肪分を燃やす働きを低下させるのを防ぐ作用があります。
とくに今の日本人は野菜不足なので、食べ過ぎといったことはないでしょう。積極的に食べていきましょう。
炭水化物を控え、タンパク質や野菜をしっかり摂るようにすると、様々な不調が改善してくると思います。



さて、血糖値を安定させるという点では、食べ方も重要です。

まず欠食しないこと。食事を抜くと、空腹時間が長くなるため、血糖値が下がった状態が続き、次に食事をすると一気に上昇することになります。これが続くと血糖値が激しい上下動を繰り返すことになり、安定しません。1日3度の規則正しい食事は重要なことです。血糖値調節が難しい人は、1日5~6食にするか、血糖値を上げない食べ物で間食してあげることも必要になります。

また、血糖値を安定させるという意味では、よく噛んでゆっくり食べることもポイントです。
よく噛まず、一気に食べものをかきこむと、血糖値は急上昇し、大量のインスリンによって急下降してしまうのです。
噛めば噛むほど、唾液もたくさん分泌されますが、唾液には、消化という働きのほか、細菌などの殺菌作用や添加物の解毒作用もあります。

最近テレビで、アンチエイジングについての事が、放送されていましたが、食べ方も紹介されていましたね。
野菜を先に食べてその後たんぱく質、炭水化物を食べるという順番。これももちろん血糖値をむやみに上げないことと関わってきています。


血糖値を安定させること、これこそが健康のカギでもあるのです!




カイロプラクターのマフェトンは適正な炭水化物摂取量を知るための「2週間テスト」を推奨しています。

2週間テストは適切な食事のバランスを見つける重要なテストです。このテストでは2週間だけ炭水化物、糖質を制限して、それによって炭水化物不耐症かどうか、またどれくらい炭水化物を摂るのが適性かを知ることができます。

炭水化物不耐症で問題が起こっている場合、このテストで症状が改善する人は数多く、寝つき、寝起きがよくなった、昼食後に眠くならない、疲労感が消えカラダが軽くなる、頭がスッキリしたなど、かなりの改善がみられます。なかには便秘が解消したりする人もいます。これは大量の炭水化物が消化不良と関係しているからといえます。また内臓の調子の悪さは筋肉骨格系にも影響を与えるので、このテストをすることで腰痛や背部痛、足のシビレが治るということもめずらしくはないのです。



みなさんも一度トライしてみてはいかがでしょう?

次回はこの「2週間テスト」について詳しくお話しましょう。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-17 00:17 | 栄養(基礎編)

NO.272 炭水化物(糖質) Carbohydrate その6 「食物繊維」

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ヒトの消化酵素で消化される「糖質」と、消化されない「食物繊維」を合わせて炭水化物と言っていました。
今日は「食物繊維」について。

以前、腸のテーマのところで「食物繊維」については詳しく触れているので、今回は軽くおさらいしておきましょう!


食物繊維は、ヒトの消化酵素で消化されない、難消化性炭水化物の総称です。いままでの栄養学では、消化・吸収されてエネルギー源として利用される糖質とは異なり、食物繊維は体内で利用されない非栄養素成分と考えられていました。いわゆる食べ物のカスと思われていたのです。それが今では、現代病のお助け栄養素。体調を整えたり、便秘からガン予防まで、さまざまな生活習慣病の予防や治療に役立つことがわかり、注目されています。

食物繊維は、水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維の2つに分けられ、それぞれ異なる役割を持っています。

水に溶けないものが不溶性食物繊維で、簡単に言えば、穀類、豆類、根菜類、イモ類、野菜の中に多い硬い繊維です。一方、水に溶けるものが水溶性。果物やこんにゃくに含まれるペクチン、マンナンや、海藻の多糖類(アルギン酸)なども水溶性食物繊維に分けられます。
それぞれ働きが違うので、単一の食品からとるよりも多種類の食品からとったほうが、効果もいろいろ期待できます。




<不溶性食物繊維>

〇消化管のはたらきを活性化
便秘の解消に効果があります。
〇水分を含んで、便の容積を増加させる
不溶性食物繊維は、水分を含ませるので便のかさが増します。そのことで排便がスムーズになり、大腸ガンの予防にもなります。
〇大腸内容物の通過時間を短縮させる
大腸の動きを活発化し、発がん物質が大腸粘膜に長時間触れることがなく、速やかに排出されます。


<水溶性食物繊維>

〇食事の消化・吸収を緩やかにする
胃の幽門部を高分子である食物繊維が塞ぐため、胃から小腸への食べ物の移動が穏やかになり、小腸でブドウ糖や脂肪がゆっくり吸収されるようになります。そのため急激な血糖値上昇を防ぎます。
〇コレステロールの吸収を抑制する
コレステロール上昇を抑制し、高脂血症を予防します。
〇腸内細菌を増やす
水溶性食物繊維は、腸内細菌の栄養となるため、乳酸菌などの善玉菌を増やし、悪玉菌を減らしてくれます。
〇有害物質の毒性を低下させる
腸内細菌が水溶性食物繊維を発酵させ、大腸内を酸性に保つため、アルカリ性の環境で産生されやすい発がん物質を減少させます。



このように、食物繊維は腸の健康状態にはかなり深い関わりがあることがわかりますね^^。
食物繊維が不足した食事をしていると、腸内の善玉菌が増えにくくなり、胃腸障害を起こしやすくなります。また糖や脂肪の吸収が早くなり、そのことが糖尿病や肥満、高脂血症、高血圧などにつながります。そして以前も話しましたが、食物繊維が不足すると便が腸に滞留する時間が圧倒的に長くなるので、有害物質が増えたり、腸内細菌のバランスが悪くなり、大腸ガンのリスクが高くなります。

大事なんです。食物繊維は。



さて、このようにイイことずくめのような食物繊維ですが、注意しなければならないこともあります。
食物繊維は、腸内の掃除役でもありますが、摂りすぎると、銅、亜鉛、鉄、カルシウム、マグネシウム、セレンなどの体に必要な必須ミネラルと、ビタミンCの吸収を阻害することがあります。食物繊維は必須金属類と強く結合し、糞便としての排泄を促進するわけです。お茶に含まれるタンニンと似ていますね。
特に貧血気味な方は、要注意かもしれません。

また自然食をしている人は、玄米をたくさん摂ると思いますが、そういう方も注意です。玄米はさらにデトックス効果が強く、有害物質を排出してくれますが、摂りすぎるとミネラルもくっつけて排出してしまうんですね。
これらのことを「キレート」といいます。
玄米は、白米より栄養が豊富で、低GI食品。もちろんお勧めの食材ですが、こういった知識も知っておかないと思わぬ体調を崩す原因となることもあります。

そして女性の中には、ダイエットのために食物繊維を含むサプリメントを利用している方がいます。しかし、食物繊維として知られるキチン・キトサンやサイリウムなどには、脂肪を吸着するだけでなく、ビタミンの吸収を阻害したり、ミネラルを吸着して排泄してしまうものもあるので、十分注意が必要です。



さて「キレート」という言葉が出てきたので、少しお話しましょう。キレートとは、ある物質が金属イオンと結合することを言います。
食物繊維はまさにキレートすることによって、腸の中の有害物質を排泄してくれるのです。
海洋汚染によるお魚の問題や放射能の問題など、有害物質が多い現代では、まさに強力な助っ人と言えるのではないでしょうか?
とくにリンゴやバナナに含まれるような「ペクチン」は最適で、便と一緒に有害物質を排泄してくれます。
また、先ほど言った玄米などの穀類に含まれる「フィチン酸」やトマトやホウレン草などに含まれる「シュウ酸」もこのキレート作用があるので、同じような効果が望めるわけです。

ただ、摂り過ぎると身体に必要なミネラルもくっつけて排泄してしまうので注意が必要ということですね。やはりどんな栄養素も摂り過ぎには気をつけ、バランス良くというのが基本になります^^。





その他、GIのところでも少しお話しましたが、食物繊維が多い炭水化物は、グルコースの消化・吸収に時間がかかり、血糖値の上昇もゆるやかで、インスリンの分泌もゆっくりしています。このことが血糖値のストレスを減らしてくれるのに有効です。また炭水化物を食べるときに、野菜などの食物繊維が多いものを先に食べてあげると同じ効果が望めます。

摂り過ぎの弊害だけ覚えておけば、本当に大事な栄養素の一つと言えますね!



是非毎日の食事で食物繊維を取り入れてみてください。
また食物繊維はさまざまな種類があり、作用も異なるので、1日3度の食事で多種類の穀物やイモ、豆類、野菜をきちんと摂るようにすることをオススメします。


食物繊維を特に多く含む豆類と野菜の茹でた可食部100g当たりの含量

おから/3.3g、えんどう/2.2g、大豆/2.1g、枝豆/1.9g、あずき/1.9g、いんげん豆/1.6g、ごぼう/1.6g、しいたけ/1.3g、芽キャベツ/1.2g、ニンジン/1.1g、ほうれん草/1.0g、水菜/1.0g


お米なら玄米や胚芽米、パンならライ麦や全粒粉。
そしてイモ類、豆類や野菜(根菜や葉物)以外にも海藻類も摂りたいです。
1日の摂取基準は、成人男性で20g、成人女性は17〜18g。
また食物繊維が足りているかどうかは、便の状態をチェックしてみてください。
1日1回以上の便通があって、便がかたくなく、やわらかすぎないバナナ状ならオッケーです^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-15 19:48 | 栄養(基礎編)

NO.271 炭水化物(糖質) Carbohydrate その5 「ブドウ糖と果糖」

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今日は、「糖」を違った視点で見ていきたいと思います。
単糖類の代表、「ブドウ糖」と「果糖」。その違いとどう摂るべきなのか。
そんなことを題材にしながら話を進めていきましょう。



「糖」というと、昔から民間療法では「万病の元」とされていました。
たとえば、マクロビオティックの桜澤如一が言っていた「三白の害」では、白砂糖、白米、白い塩と精製された白いものを摂ることの害を述べていますが、とくに白砂糖の身体に及ぼす悪影響について言及しています。
またその他にも、甲田光雄の「白砂糖の害は恐ろしい」やウィリアム・ダフティの「砂糖病(シュガーブルース)」、ジュン・ユドキンの「純白・この恐ろしきもの」、そして高尾利数の「砂糖は体も心も狂わせる」など、白砂糖の害に関するたくさんの書籍が出ています。

これらの中では、糖、とくに白砂糖は毒のように言われてきました。また糖分の害は常習性があり、大量に摂ると身体に悪影響を及ぼすというのが共通認識でした。



さて、栄養学の分野ではどうでしょう?

昔の古典的な栄養学では、「糖」は単なるエネルギー源だと考えられていました。
しかし、最新の分子栄養学や生理学では、糖の摂り過ぎの害についても話していますが、一方では、糖の様々な役割がわかってきています。

1.糖はエネルギー源(体の構成要素、生理活性物質、調整物質)
2.糖はタンパク質や脂肪と結びついて、細胞の表面にアンテナのようにくっつき、細胞同士の識別や、結合、情報交換、免疫反応、血液型の決定等、機能的頭脳的な働きをしている。
3.活性酸素の抑制、抗酸化作用(糖の種類によっては酸化的に働く)
4.保湿効果
5.精神安定、安眠を促す。ストレス解消、運動機能の調整
6.ナチュラルキラー細胞(ガン細胞を抑制する強力免疫細胞)の活性化(糖の摂り過ぎはガン細胞の増殖につながります)
7.タンパク質の腸管からの取り込みを助ける


ここでは、糖も身体に必要なものであるという認識ですね。

とくに細胞膜の表面に存在するアンテナ「糖鎖」は、糖がタンパク質や脂肪と結びついて出来ていますが、このアンテナが外部から来たもの善し悪しを判断しているといいます。60兆個の細胞のひとつひとつに糖がアンテナのようについているのですが、このアンテナは1つの細胞に500~10万個あると言われ、ここで良いものと判断されると細胞膜に入ってこれるのです。またこの「糖鎖」の先端部(一番感受性が良いところ)がしっかりしていないと、細胞膜にウィルス等が侵入してしまいます。
最近では、現代人は食生活の乱れにより、この先端部がうまく作られていないということがわかってきました。

これは大きな発見です。

また糖は脳の神経伝達物質がつくられるのにも大きく関わっていると言われています。
ドーパミン、セロトニン、そしてノルアドレナリンなどは、脳内の代表的な神経伝達物質で集中力、記憶力、学習能力を高めるためには欠かせません。ドーパミンは脳を覚醒させ、集中力を高めたり、ストレス解消のために働きます。ノルアドレナリンは集中、記憶、積極性などに関わり、セロトニンはドーパミンやノルアドレナリンの情報をコントロールし、精神を安定させる作用があります。
これらの神経伝達物質を作る手助けをするのが糖質だというのです。
神経伝達物質の多くはアミノ酸から作られますが、これを脳へ効率よく取り込むのに糖質が必要になります。
たとえば、セロトニンは、トリプトファンと呼ばれるアミノ酸から作られますが、糖はトリプトファンの脳への取り込みを助け、トリプトファンから作られるセロトニンが精神の安定を促します。またパーキンソン病でも知られているドーパミンもチロシンというアミノ酸から作られ、同じく糖によって取り込みを助けられ、運動機能を調節するのです。

また糖を摂ると、エンドルフィンというホルモンの一種も分泌され、快感中枢が刺激され、脳はリラックス状態になります。

糖は精神の安定や運動機能調節に関わる神経伝達物質を助ける役割をしていたわけです。




このように見ていくと、糖というのはまったくの悪ではないことが分かります。
やはり人にとってなくてはならないものなのです。



前回のblogでは、GI値を紹介してGIの低い食品を勧めてきました。
糖質は、大抵ブドウ糖や果糖、乳糖などの低分子のものが組み合わさってできています。この種類のどれを摂るかによっても身体への影響は変わってきます。
糖質の摂り過ぎによる害は、現代病の原因にもなっていますが、そうは言っても身体にとって大切な栄養でもある糖。

どんな糖を摂っていけばよいのでしょう?


最近、日本人の糖尿病率は高くなってきました。
これは世代を追うごとに耐糖能が低下していることも原因ですが、かなりの日本人が主食であるブドウ糖からできたお米やパン、麺類、そしてブドウ糖を含んだ調味料や飲料水、そして同じく砂糖(ブドウ糖+果糖)を含んだお菓子や加工品のさまざまを摂取する量が増えたことに起因しています。
私が思うに、ほとんどの日本人はブドウ糖過多になっているのではないかと思います。

また日本人に限らず、お米を主体としたブドウ糖ばかりの主食を多く摂るアジアの人たちに、今糖尿病が激増しているのです。ブドウ糖は膵臓から分泌されるインスリンがないと、細胞内に入っていけないので、あまりに多くブドウ糖ばかり摂っていると、膵臓が疲れ果ててインスリンが枯渇してしまいます。
たしかに昔の人は、今よりもブドウ糖のデンプン質を多く摂っていたのに関わらず、糖尿病は少なかったと言えます。しかし、今の人が、昔に比べて日々の仕事で身体を動かしているでしょうか?現代社会では車や電車などの交通網が発達し、昔より歩く機会が格段に減りました。またパソコンなどの電子機器を使うことも多くなり、身体を動かすことが減ってきたことはまぎれもない事実です。これは子供にすら広がっていますよね。
身体を動かすことが多いとブドウ糖も筋肉でたくさん使われて、代謝されますが、現代人のように動かない生活では、血糖値が安定しないのは無理もないのです。
そして現代人は、お米以外にもお肉や卵、乳製品とカロリーの高いものを摂りすぎるようになりました。これによりカロリー全体量は、昔の人よりかなり増えていることでしょう。


こういう背景からほとんどの人が、自分が代謝できる以上にブドウ糖を摂り過ぎている傾向にあります。


私が、カイロプラクティックのシュガーテスト(血糖ストレスの有無をチェックする方法)をすると、問題のある患者さんのほとんどで、ブドウ糖が入っている糖に陽性反応(身体が今受け入れられない)があります。
一方、果糖(果物や野菜に含まれる糖)については、陰性の方が多く、果糖に過敏な人はほとんどいません。(もちろん中にはどちらもダメな人もいますが・・・)



こうみていくと、私は糖の中でも「果糖(フルクトース)」はそこまで敵対視するものではないのではないかと思います。ただ、慎重に聞いてくださいね。良いとは言っても過剰に摂取すると問題になりますから。
笑。

「果糖」は、血糖値をあまりあげることがなく、インスリンもそんなに要求しない糖です。
血糖値をあげずに代謝できるので、ある意味膵臓を疲れさせない糖とも言えます。


たしかに果物は、ビタミン・ミネラルが含まれていてみなさんの中でも健康に良いと思っている人も多いと思います。
しかし、アメリカでは、果物の中に含まれている果糖(フルクトース)の摂取量が増大すると肥満や生活習慣病の原因となると発表している研究もあります。


「果糖」はどのように考えれば良いのでしょう?

グルコース(ブドウ糖)は、体内に摂取されると血糖値が上がり、インスリンが分泌されて血糖値を下げるように作用します。これがうまくいかないと血糖調節異常になり、低血糖症や糖尿病になる場合もあります。
一方フルクトース(果糖)は、グルコースと違ってインスリンの分泌を促進しません。細胞内に取り込むときにもインスリンに依存しないのです。

これは一見良いように思いますが、分子栄養学の中では、血中に糖があふれてもインスリンが関与しないということは別経路で細胞内に入ってしまい、歯止めが利かなくなるのでは?と心配する先生もいます。
またフルクトース(果糖)を大量に摂ると肝臓に貯蓄されたり、高中性脂肪血症、高尿酸血症を起こす可能性があり、肥満にもつながるとはよく言われますよね。
あくまでも過剰に摂取した場合ですが。


最近「糖化」という言葉がにわかにテレビなどで話され始めていますが、聞いたことがあるでしょうか?
「糖化」とは、血液中に存在する糖がタンパク質や脂質と結合する反応(グリケーション)のことで、これが身体の体タンパク質で起こると変性を起こして老化の原因になると騒がれているのですね。
そこでビックリだったのが、ここ何年かで、果物や野菜に含まれる「果糖」や「乳糖」は、「ブドウ糖」に比べて糖化を起こす確率が、15倍も高いということがわかったのです。

1980年までは、果糖であるフルクトースもブドウ糖グルコースもあらゆる糖は同じようにタンパク質と結合して糖化産物であるAGEを形成するものと考えられていました。しかし、その後の研究では、フルクトース(果糖)とガラクトース(乳糖)は、グルコースに比べて10―15倍糖化反応が高くなることがわかったのです。
それに伴いインスリン抵抗性が高くなる可能性とリスクも高くなります。

いやぁ。どうなんでしょう「果糖」。
悩みますね。


もちろん果糖はいくらナチュラルでも「糖」として捉えるべきだとは思います。しかし、果物は食物繊維やビタミン、ミネラルがたくさんに含まれているのも事実で、先日の臨床栄養士の佐藤先生ともこの話をしましたが、量や形などを考慮して摂取すれば問題はないのではないかと私の中では考えています。

糖というのはエネルギーとして以外にも身体の中で、さまざまな役割があります。その糖分を得る素材としては、果物や野菜の糖はそこまで敬遠するものではなく、量や摂取方法によっては最適な食材になると思います。
「糖化」についても、老化や糖尿病に関わっているのは間違いないですが、「糖化」は、熱や光などによって起こるメイラード反応によるものです。実は、その糖化産物AGEが悪さするのではなく、体内に入って身体を構成しているタンパク質と糖が結合して反応することで、そのタンパク質やそれらの集合体の働きを阻害してしまうことが問題なので、体内に入る前に食品を調理してAGEを形成させてしまえばよいのです。
要は、果物や野菜を食べる前に加熱して調理するということなのですが、野菜などで糖分が多いものはこういった方法を使えば、身体の中で糖化反応を起こさなくて済むわけです。
もちろん熱するとビタミン・ミネラルが少なくなるので、そこらへんは難しいところですが、そういう知識を知っておくだけで恐れることはありませんよね。また果物は大抵、生で頂きますが、その場合でも量を摂らなければ問題になることはないと思います。
果物はたまに旬のものをデザートで楽しむということで良いのではないでしょうか。
もちろん血糖値の問題がある人や中性脂肪が高い人は、気にするべきですが、糖の性質を理解し、摂取する形や量を考慮すれば、食事も楽しむことができます。



さて、最後にまとめ。

現代人では血糖値に関する問題が多く見られます。
これはまさに血糖値に関係する「ブドウ糖」の摂り方に問題があったからだと思います。現代では、高GIの食べ物(精製された炭水化物)やブドウ糖メインの主食を摂取する以外にも、砂糖(ブドウ糖を含んでいる)を使った加工品やお菓子を食べる機会も多くなりました。

こういった背景の中で、ブドウ糖やブドウ糖の集合体であるデンプン質の摂取を減らしてあげるだけで、カラダの調子が良くなる方が多いと思います。

糖はたしかに大事な栄養でもあります。
腸内細菌のエサでもある糖。まったく摂らないとそれはそれで問題です。
私は、血糖値に関わるブドウ糖の摂取量には気をつけていますが、果糖に関しては、あまり神経質にならずに果物や野菜を楽しみながら摂っています。
また料理にもほとんどお砂糖は使いませんが、うちの奥さんがそれだと料理にならないというので(笑)甘味が欲しいだけ、腸内細菌のエサになる「オリゴ糖」を使ったり、果糖メインのお砂糖を少量使っています。

普段あまり気にしたことはない「糖」の話だったと思いますが、知っていると知らないでは、食に対する意識もかなり違ってくると思います。
是非今日読んだ知識を頭に入れて、糖について自分なりに考えてみてくださいね^^。

私もまだまだ考察中です^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-14 23:51 | 栄養(基礎編)

NO.270 炭水化物(糖質) Carbohydrate その4 「グリセミック・インデックスGI」

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炭水化物は重要な栄養素だということはまぎれもない事実です。
しかし、今日はそれと逆のようなことをお話します。

近年、この糖質の摂り過ぎや精製した穀類・白砂糖ばかりの食生活により、身体に様々な問題を作ることがわかってきました。糖質の摂りすぎによって起こる症状の中で、「機能性低血糖」などはまさにその代表とも言えるでしょう。
昔の食事は、どちらかというと低カロリーで、それで代謝障害を起こして身体の調子が悪くなるということはありませんでしたが、今はそこに精製された食べ物や砂糖を添加している加工品が増えてきました。そのことで糖の代謝障害が起きて、糖尿病などが増えてきたのです。

いまや糖尿病は日本人でもかなりメジャーな病気になってしまいました。
今では、ほとんどの日本人がブドウ糖過多になっていると言えるでしょう。
健康のためには、糖質や精製した穀類の過剰摂取をやめて、精製していない穀類を主食にすることも大事なことです。



私たちの身体と脳が十分に機能するためには、主に「ブドウ糖」というエネルギー源を必要としていることは話してきました。

炭水化物は体内で分解され、最後は単糖類の形になって吸収されます。
しかし、炭水化物(糖質)をとってからどれくらいのスピードでブドウ糖が脳に供給されるのかは実は食材によって異なります。極端に早いものもあれば、ゆっくり取り込まれるものもあります。たとえば、多糖類の食品を摂取した場合は、体内で単糖類にまで分解されて吸収されるまでにある程度時間がかかります。しかし、単糖類や二糖類で摂取すると、即座に吸収され血糖値が急上昇することになります。

しかし、実はスピードが速ければいいというわけでは決してないのです。
逆にその速さが速い程、問題になるともいえ、これこそが血糖値を不安定にし、脳への継続的なエネルギー補給がうまくできなくなる原因になります。またこのような血糖値が急上昇する食べ物(単糖類や精製された炭水化物)を摂る食生活を続けると、低血糖や糖尿病などの血糖値障害に進むリスクが高くなります。そういったことから、単糖類や精製された炭水化物の摂取はなるべく控えることが大事なのです。


ではどのような食べ物を選べば良いのか?
どの食材がどれくらいの速度で血糖値をあげるのか?
その参考になるのが今回紹介する「GI値(グリセミック・インデックス)です!


GIとは、食品によって食後の血糖値の上昇度が違うことに着目して開発された、糖質を質的に評価するための指標です。速く取り込まれる食品のことを「高GI食品」、ゆっくりと取り込まれる食品のことを「低GI食品」といいます。GIが低い食品を食べると、血糖値の上昇がゆるやかなため、インスリンの分泌が抑制されたり、血糖や中性脂肪が低下するなど、糖尿病の予防・治療に効果があるとされています。実際にアメリカでは、低GI食を数週間続けるだけでインスリン抵抗性を改善できることが確認されています。
糖尿病の予防や自分自身の健康や脳のためにGI値を理解することはとても有益なことだと思います。
ただし、このGI値、一緒に食べる食品や調理法によって効果に違いが出たり、個人差があることも知られています。血糖値の上がり方は、人それぞれに違います。厳密に言うなら、1人1人のGI値ベースを測定して、それぞれに合ったGI食材を選択しなければならないのですが、通常はおおまかな参考としてGI値を活用しています。


低GI食品(55点以下)
玄米      55
さつまいも   55
そば      54
五穀米     54
バナナ     53
キウイ     52
プリン     52
全粒粉パン   50
全粒粉パスタ  50
中華麺     50
牛肉      46
ブドウ     46
豚肉      45
鶏肉      45
ゴボウ     45
豆乳      44
桃       42
魚全般     40
レンコン    38
さくらんぼ   37
リンゴ     36
インゲン豆   33
春雨      31
鶏卵      30
果糖      30
ヨーグルト   25
大豆      15
日本茶     10
お味噌     33〜29
海藻類     27〜11
お酢      8〜2
 

中GI食品(56〜69)
パン粉     69
ホットドック  68
カステラ    68
玄米+白米  65
玄米フレーク  65
パスタ     65
アイスクリーム 65
かぼちゃ    65
長いも     65
パイナップル  65
メロン     65
里芋      64
黒砂糖     62
栗       60
ピッツァ    60
ポテトチップ  59
薄力粉     59
天ぷら粉    59
おかゆ(白米) 57
レーズン    57
プルーン    56


高GI食品(70点以上)
キャンディー  108
麦芽糖     105
上白糖     99
食パン     95
フランスパン  95
あんぱん    95
グミ      94
チョコレート  91
マッシュポテト 90
じゃがいも   90
白米      88
大福      88
ビーフン    87
ドーナツ    86
キャラメル   86
フライドポテト 85
うどん     85
餅       85
練乳      82
苺ジャム    82
ビスケット   81
ケーキ     81
煎餅      80
ホットケーキ  80
こしあん    80
そうめん    80
にんじん    80
つぶあん    78
赤飯      77
ワッフル    76
シリアル    76
とうもろこし  75
山芋      75
コーンフレーク 75
インスタントラーメン 73
スイカ     72
ポップコーン  72
ロールパン   71
クロワッサン  70



GI値が高いものは、なるべく避けるか、もしとる場合でもGIが低いものと組み合わせてとるようにしたり、先に野菜などの食物繊維を摂ることで急激な血糖値の上昇を防ぐことができます。

GI値を知ることで、有益なのは自分で血糖値のコントロールができるようになるということ。
とくにブドウ糖を一番栄養としている脳は、血糖値の上下にかなり影響を受けます。つまり自分の精神状態、学習能力、記憶力に対しても大きな影響力を持っているということなのです。血糖値が一時的な場合はともかく、慢性的に高くても低くても脳に深刻なダメージを与えます。
実際、血糖値が高すぎる子供は著しくIQが低い傾向があり、精神面でも問題を抱えています。

世界的にトップクラスに炭水化物を消費し、糖尿病や肥満が増えてきた日本人にとってもこのGI値を知っておくことは非常に重要ではないでしょうか?



低GI食品は・・・
ゆっくり吸収されることで、血糖値がゆるやかに上がり、血糖値が安定します。脳に持続的にエネルギーを送ることができ、脳の状態が安定します。

高GI食品は・・・
急激に吸収されることで、血糖値が急上昇し、その後大量のインスリンによって血糖値は急降下します。そのため一時的に高いエネルギーを与えてくれますが、持続性はなく、脳もブドウ糖を頻繁に欲してしまいます。
高GI食品を頻繁に摂取すると、肥満、糖尿病、心疾患のリスクが2〜3倍高まると言われています。脳の状態が安定せず、精神的にも不安定になりやすく、IQも低下します。




どうでしたか?
GI値の話。みなさんの食生活は高GI寄りだったでしょうか?それとも低GI寄りでしたか?

高GI寄りの生活をしている人には、食べた後の眠気、集中力の欠如、頭痛、顔色が悪い、甘いものへの欲求、便秘、不眠、悪夢、うつ、イライラ、攻撃的、不安感、朝がつらいなどの症状を持っている場合が多くみられます。
これらのことの原因は全て、血糖値が不安定になり、脳やカラダの臓器にさまざまな影響が起こるからなのです。

もし今高GI寄りの食生活の人が、低GIを意識した食生活をしていくと、驚くほど精神が安定し、ストレスにも強くなり、集中力が増し、以前では考えられないほどイキイキとした毎日を送ることも可能になります。

是非みなさんも低GIを意識した食生活取り入れてみましょう^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-13 18:24 | 栄養(基礎編)

NO.269 炭水化物(糖質) Carbohydrate その3 「脳のエネルギー源とは?」

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「脳にとっての唯一の栄養源。それは糖質である。」

誰もがこう思っているのではないのでしょうか?
しかし、実際には、脳はケトン体という脂肪もエネルギーとして使うことができます。
今日は、まずみなさんに、脳の栄養は糖質のみであるという常識を取っ払ってもらって、その上で「脳のエネルギー源」について話をしていきましょう!


糖質制限食で有名な先生は、こう言っています。

「脳はブドウ糖だけでなくケトン体を利用します。日常生活では心筋・骨格筋など多くの体細胞は、脂肪酸・ケトン体をエネルギー源としているのに対し、脳・網膜・生殖腺胚上皮・角膜・水晶体はブドウ糖を利用しています。そして赤血球・角膜・水晶体は、ミトコンドリアを細胞内に持っていないのでブドウ糖だけが唯一のエネルギー源であり、脂肪酸・ケトン体は利用できません。しかし、脳を含めてそれ以外のミトコンドリアを内部に有す細胞は全て、脂肪酸・ケトン体をエネルギー源にできます」

脳はブドウ糖以外も使うことが出来たのです。
これは、みなさんの常識からしてはビックリだったのではないでしょうか?
もちろん、脳の栄養としてはブドウ糖が80パーセント、ケトン体が20パーセントというデータがあるので、ブドウ糖の方が優先されるのですが、それ以外にもあるというのは初耳でしょう。

脳の栄養は糖質だけだから、甘いものを摂取しようというのは実は間違え。
血糖調整障害を持っていて極端に糖質制限している方はもちろん、脂肪食ばかりのイヌイット、狩猟採集が生業だった時代(今から400万年前~1万年前まで)の先祖たちの脳は、このケトン体をエネルギーとしていました。

生理学の有名な教科書「ガイトン臨床生理学」では、
「イヌイットは時々完全脂肪食を摂取するが、通常ブドウ糖しかエネルギー源として利用しない脳細胞も、この時は50~75%のエネルギーを脂質(ケトン体)から得られるようになる」と述べています。



さて、では今日の本題。
脳は前述したように、糖質以外のケトン体という脂肪を使うことができますが、通常の食生活ではやはり糖質が優先されて使われます。この糖質がどのように使われているのか見ていきましょう。


口から摂取された糖質は、食道、胃、十二指腸、小腸と長い旅を続け、その間に分解されて細かくなります。そして最終的に小腸で吸収されるときには最小単位である単糖のグルコースやフルクトースになります。その後門脈という血管を通り、肝臓に運ばれ、必要に応じて動脈へと流されるのですが、これが血糖と呼ばれるもので、血糖が多くなると細胞での糖の取り込みが始まります。

糖が細胞内に入る時には必ずGLUTという糖輸送担体を通過します。GLUTは13種類ほどありますが、筋肉や脂肪にはGLUT4が、脳には脳関門にGLUT1、脳細胞にGLUT3がそれぞれ存在しているのです。
脳関門というのは脳へ危険物が入らないようにする関所のような大切な門。
人間にとって一番大切な脳機能に悪影響を及ぼす物質が入らないようにするため、脳の入口には厳しい関所が存在するというわけなのですね。

すごいのは、グルコースはこの関所をフリーパスで通過できるということ。

脳関門や脳細胞にあるGLUT1、GLUT3は、インスリン分泌の有無にかかわらず糖を通過させることができるのです。これらのGLUTは、細胞表面にあって、血液があれば常に血糖を取り込める仕組みになっています。
一方、心筋や骨格筋などの筋肉や脂肪に存在するGLUT4は、細胞内に沈んでいて、普通であれば血糖をほとんど取り込めません。運動時あるいは糖質を摂取してインスリンが大量に追加分泌されたときだけ、GLUT4は細胞表面に移動して血糖を取り込んでいきます。

おもしろいですよね。
つまり糖が常に優先的に脳へ送られるシステムができあがっているわけです。



脳は体重のわずか2%の重量しかないのに、消費エネルギーはカラダ全体の18%にも及んでいます。体重の約50%を占める皮膚と筋肉を合わせても消費エネルギーは全体の25%なので、脳で使われるエネルギーがいかに多いかがわかるでしょう。
通常、脳に貯えられている糖は少なく、それだけだと10~15分で枯渇してしまいます。そのために、血糖値が一定に保たれるようにできていて、常に脳は糖を取り込めるようになっているのですね。


さて、前回のblogで、身体の中のグルコースが不足してくると肝臓にて新糖生という作業が行われるという話をしました。
通常、グルコースが不足してきたら数時間は肝臓に貯蔵されたグリコーゲンが、グルコースに変わって働きます。その後は、糖質以外の栄養素からグルコースを合成する「新糖生」を行います。グルコースが不足しても数日間生きていられるのは、こういった仕組みがあるから。
肝臓における新糖生は、ごく日常的に行われます。この糖新生は、脂肪やたんぱく質から糖を作り出す仕組みなのですが、これが全ての人に備わっているわけです。
通常の食生活をしている人では、夜寝ている時や、食後数時間経過したら肝臓で新糖生を行って血糖が下がらないようにしています。
食べ物を食べて、栄養が吸収された直後には肝臓でのグリコーゲン分解が血中に入るブドウ糖の主要な供給源ですが、食後数時間が経過し、絶食状態が持続すると、ブドウ糖の供給源は肝臓のグリコーゲン分解から新糖生に切り替わります。




このように・・・現代人の脳で使われる主要なエネルギーはブドウ糖で、その供給が滞らないように新糖生という仕組みもあります。また糖が制限されると、脂肪からつくられるケトン体というものも使うことができます。
それだけ脳の栄養は重要ということですね。

現代人の糖質に偏った食生活だと、通常すぐにはこのケトン体はうまく使えません。糖質に頼ったエネルギーの使い方をしている人が多いからです。
こういった中で、糖を急激に取り込んで一気に血糖値を上げることは、その後の反応性低血糖を引き起こし、かえって脳や血糖に関わる臓器に負担を与えてしまいます。
一般的には、一気に大量のインスリンが分泌されないような食べ方、糖質が少しずつ継続的に供給される食べ方が勧められますよね。
それには野菜などの食物繊維を食べることも重要ですが、血糖値の上がりやすさを示したGI値も参考になります。

次回のblogではこのGI値についてお話していきますね。



私が、一番良いと思うのは、自分にあった糖質の摂り方をすることだと思います。
血糖値に問題がある方は、極端に糖質を制限することも必要だと思いますし、そこまでは糖質に左右されなくても、炭水化物摂り過ぎの症状が出ている方はある程度摂り方を考えなくてはいけません。また逆に自分がどのようなエネルギーの使い方をするかによっては糖質をうまく補給しなければならない場合もあります。
ここらへんは、本当に人それぞれなので、難しいところでもあるわけです。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-12 20:44 | 栄養(基礎編)

NO.268 炭水化物(糖質) Carbohydrate その2 「エネルギーの作り方」

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前回のblogでは、糖質は、炭素・水素・酸素で構成される有機化合物で、化学構造の特徴からブドウ糖などの単糖類、ショ糖やオリゴ糖などの小糖類、デンプン、グリコーゲンなどの多糖類に分類されるという話をしました。
おもにエネルギー源として体内で利用される糖質は、ヒトをはじめとする体内にはわずかにしか含まれていません。
そのため、緑色植物が光合成でつくったデンプンなどの糖質をエネルギー源として摂取し、利用しています。


エネルギーをつくるときによく聞くTCAサイクル。
みなさんも学生時代勉強しませんでしたか?
三大栄養素は全てエネルギーになりますが、とくに糖質を理解する上でエネルギーをつくる流れは大切なので、今日は糖質からどのようにエネルギーが作られているか、お話をしていきましょう!


食べ物からとった糖質(炭水化物)の多くは、咀嚼で部分的に消化され(唾液腺アミラーゼによって)、その後の胃ではほとんど消化されずに腸まで行きます。十二指腸まで到達した炭水化物は、十二指腸壁の膵管の開口部より流れる膵アミラーゼによって二糖類まで分解されます。さらに小腸でマルターゼやラクターゼなどの二糖類加水分解酵素によってブドウ糖(グルコース)にまで分解され、小腸壁から吸収されます。
その後血液を通して各細胞に運ばれ、エネルギーとして利用されますが、同様にエネルギー源となる脂質に比べて分解・吸収が早く、即効性があるのが特徴でもあります。
またエネルギーとなる以外の残りは、門脈から肝臓へ行って、グリコーゲンとして蓄えられますが、その貯蔵量には限界があるので、さらに余ったものは体脂肪となります。とくに今の食生活では、基礎代謝量以上の糖質(炭水化物)が摂取されることも多いので、余ったグリコーゲンが皮下に蓄えられ、これが肥満の原因となっているわけです。



脳のエネルギーとしても糖質は重要な栄養。
脳の膜(脳関門)を通過することができる栄養素がこの「グルコース」で、脳は体の中で最もグルコースを消費するところと言われています。
それもそう、総エネルギー消費量の1/5は脳の中で使われるのです。

脳内でエネルギー源として働いたグルコースは、通常、二酸化炭素と水に分解されて、体外に排泄されますが、1回限りの使い切りでリサイクルはできません。
脳は24時間フル回転で働いていますので、エネルギー源であるグルコースは、コンスタントに供給されている必要があります。供給が滞ると、記憶力も思考力も低下します。
脳を活発に働かせるためには、3回の食事でしっかり栄養を摂ること、またどのような形の糖質を摂るかも重要になってきます。
またスポーツをやるとしても、筋肉を動かすエネルギーもすべてグルコースですから、タイミングのよい糖質の補給は欠かせません。


ちなみに炭水化物には、消化や吸収の早いものと、遅いものがあります。吸収が早いのは、単体のブドウ糖や果糖などで、こうした炭水化物は、瞬発力はありますが持続力はありません。
もしスタミナ持続が目的なら、血糖値をできるだけ一定のレベルに保つことが必要です。
グルコースの血中濃度を継続的に、長く維持するためには、消化・吸収の遅い複合炭水化物を摂ることが秘訣です。
それには後のblogでも紹介するGI値(食後に血糖が上昇するスピードを食品別にあらわした数値)の低い食品を選べば良いということになります。



さて、ではもしもグルコースが不足した場合はどうなるでしょう?


総摂取カロリーに占める糖質の摂取割合が40%以下になると、エネルギーの材料が不足するために、身体がだるくなったり、集中力がなくなったりします。
その時には、身体は基礎代謝や活動のためのエネルギーを獲得するために、自律神経やホルモンを働かせ、脂肪やタンパク質からエネルギーを産生しようとします。
グルコースが不足した後、数時間は肝臓に貯蔵されたグリコーゲンが、グルコースに変わって働きます。数日間生きていられるのは、糖質以外の栄養素からグルコースが合成されるためで、これが「新糖生」と言われるものなのです。
ちなみに毎日夜中寝ているときに、このシステムを働かせて、朝低血糖が起きないようにしています^^。




さて、ここまである程度消化吸収の流れがわかったところで、やっとエネルギーをつくる過程についてのお話です。

食物から摂取した栄養のうち、3大栄養素である炭水化物、タンパク質、脂質は、それぞれブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸・グリセリンに代謝され、細胞に取り込まれ、ミトコンドリア内でさまざまな過程を経て生命のエネルギーであるATPと呼ばれる物質を生み出していきます。
細胞が活動するためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーになるのがこのATPなのです。
このATPを用いて、私たちの身体は内臓や神経などのさまざまな組織の動かしているのですね!
ちなみにその中心的な材料となるブドウ糖(グルコース)。1つのブドウ糖分子は、38個のATPを産生できると言われています。


このATPを作るエネルギー代謝(私たちの身体を構成する60兆個の細胞に共通して行われる代謝)の流れが、今日の話の重要なポイント。
「TCAサイクル」や「クエン酸回路」と呼ばれるものです!


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(wikipediaより)

ちなみにここで働く酵素は、この反応を支え、促す働きをする触媒機能を持った微量のタンパク質で、代謝が進むために必須のものです。またそれらは単独では機能せず、補酵素であるビタミンB群やビタミンCそして補酵素と同じような働きをするミネラルと一緒になって初めて機能できるものがほとんどとなっています。
糖質からエネルギーを作り出していくには、タンパク質や補酵素のビタミン・ミネラルが重要だったのですね!


TCAサイクルで使われるミネラルには、マンガン、コバルト、マグネシウム、ヘム鉄などがあります。また糖質が体内で代謝され、エネルギーに変換されるためには、補酵素としてビタミンB群が非常に重要です。
もちろん摂取する糖質の量が増えるほど、ビタミンB群の必要量が増していきます。
たとえば、夏バテの原因の一つに、甘い清涼飲料水や氷菓、果物などで糖質をたくさんとるのに、食欲が落ちて食事がおろそかになり、ビタミンB群が足りなくなることがあげられているくらいです。


TCAサイクルを見てみるとあらゆるところでビタミンB1やナイアシンが使われているのがわかります。ナイアシンももちろんビタミンB群の一種です。

TCA回路が回転することでエネルギーが作られるのですが、この回転の過程でビタミンB1を必要とする箇所があり、不足すると十分に回転できなくなってエネルギー生産が滞ってしまいます。
また、炭水化物がエネルギーとして利用されるには、TCA回路の前段階として解糖系と言う代謝経路を通過します。解糖系ではグルコースがピルビン酸まで変化し、さらにそれがアセチルCoAへと変化してTCA回路へと進むのですが、ビタミンB1はこのピルビン酸からアセチルCoAへの変化の過程にも必要なのです。ビタミンB1が十分にあると、ピルビン酸はアセチルCoAになり、エネルギーの原料として使われ「完全燃焼」しますが、もしビタミンB1が不足するとまずアセチルCoAへの変化が滞ります。そうするとTCA回路へと進むことも出来ず、「不完全燃焼」になり、エネルギーの生産まで滞ってしまいます。

このように、ビタミンB1はエネルギー生産にはなくてはならない栄養素なのですね^^。
さらに言うと、この解糖系では、ブドウ糖→ピルビン酸→アセチルCoAという流れが起こるわけですが、ビタミンB1が不足し、アセチルCoAへの変化が滞ることでエネルギー生産できないだけでなく、ピルビン酸も蓄積していってしまうのです。

わかりますか?
ピルビン酸は嫌気性分解(酸素を必要としないエネルギー代謝)を経て疲労物質である乳酸へと変化するので、乳酸の蓄積にもつながりますよね。

なんて大事なんでしょうビタミンB1。


また、ナイアシンは、ブドウ糖がピルビン酸に分解される時やアセチルCoAがTCA回路で分解される時に必要な物質です。
その他、同じビタミンB群のパントテン酸も重要です。




みなさん是非、ビタミンB群の重要性覚えておいてください^^。
糖質をたくさん摂るような人はビタミンB群!です。




さて、糖質を代謝するため、しっかり摂取しなければいけないビタミンB群が多く含まれているのは・・・
まず胚芽ですね!
炭水化物を摂る時は、代謝に必要なビタミンB群も含まれる玄米や胚芽米、麦やきびなどの雑穀、全粒粉パン、胚芽パンなど、胚芽つきの加工食品を積極的に利用すると良いでしょう。
また、ビタミンB群は豚肉にも豊富に含まれています。
あとオススメは卵かな。




さてこのようにエネルギーの材料には、主にブドウ糖が用いられますが、アミノ酸の一部(総エネルギーの12%前後)や、脂肪酸とグリセロールも用いられます。前に話しましたが、飢餓時には肝臓内のグリコーゲンをブドウ糖に分解したり、筋肉(タンパク質)を分解してアミノ酸に変えたり、皮下脂肪を分解して脂肪酸およびグリセリンに変えたりすることによって代用しているのです。

人間のカラダは本当によくできてますね〜。


みなさんなんとなくでも、人間のエネルギーをつくる過程を理解してもらえたでしょうか?
このTCAサイクルが十分機能しない場合、疲れやすい、集中力がない、身体が冷えるなどの症状が出やすくなります。
またうつ症状なども起こりやすくなります。

たとえば、低血糖や糖尿病で栄養分である糖がうまく取り込めないような時や、それ以外にもビタミンBやC、そして補酵素であるミネラルなどが不足してうまくこの反応が進まないときにも、エネルギー不足が起こり、身体の不調は起こります。

みなさん。是非、人間の細胞が働くためのエネルギーを作るには、グルコース補給が安定していることや補酵素の役割が重要だということを覚えておいてください^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-11 20:44 | 栄養(基礎編)

NO.267 炭水化物(糖質) Carbohydrate その1 「糖質の種類」

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今日から三大栄養素最後の「糖質」に入ります。
私にとっても一番大きなテーマかな^^。
さていってみましょう!


3大栄養素の中の炭水化物は、糖質と食物繊維に分けられています。
糖質とは、炭素、水素、酸素の3つの元素が結合した化合物のことで人体のエネルギー源として重要な役割を担う栄養素です。
「炭水化物」というのは、この糖質とセルロースやペクチンなどの食物繊維を合わせた総称なのです。

糖質は1g当たり4kcalのエネルギーを発生し、他の栄養素(タンパク質は4kcal/g、脂質は9kcal/gのエネルギーを発生)からのものより優先的にエネルギー源として使われます。
1994年のデータでは、日本人は総エネルギーの約55%を糖質から摂っていますが、この割合は年々減ってきており、脂質から摂る割合が25.8%と増えているようですね。
1950年では糖質から約79%、脂質から7.7%だったことを考えると、大分食生活が変わったことが見てとれます。
ただ、現在では糖質の摂取量が減っているにも関わらず、糖質の摂りすぎによる問題が多々起きています。また糖質は肥満の最大の要因とされますが、一番の問題となるのは糖質の種類にあります。


糖質といわれて「甘み」を連想する人は多いのではないでしょうか?
砂糖(ショ糖)を1とすると、果物に含まれる果糖は1.5倍、ブドウ糖は0.5~0.7倍の甘みがあります。また同じ糖質でもでんぷんは甘く感じません。この違いは、水に溶けるかどうか、舌の甘味受容体に取り込まれやすいかどうかによって決まります。


甘味料の違い
ショ糖 :1.0
果糖  :1.25〜1.75
ブドウ糖:0.65〜0.75
麦芽糖 :0.33
乳糖  :0.16



炭水化物(糖質)は大きくわけて「単糖類」「小糖類」「多糖類」の3つに分類されます。糖質の性質や特徴を持ち、これ以上「小さくできない」最小単位のものを「単糖類」と呼び、自然界で最も多いブドウ糖や果物に含まれる果糖などは「単糖類」です。単糖類は分子が小さく、水に溶けやすい、そしてほとんど甘みがあります。
また2つの単糖が結合したものを「二糖類」と呼んでいます。砂糖(ショ糖)がその代表格ですね。さらに単糖が3個から10個結合したものが「小糖類」。これらも単糖類と同じく水に溶けやすく、甘みがあります。
さらに単糖が多数(10個以上)つながったものを多糖類といいます。多糖類は穀類やイモ類、豆に含まれるでんぷん、肝臓に貯蔵されるグリコーゲンなどは多糖類の仲間です。多糖類は水に溶けるものと溶けないものがあり、甘みはありません。特徴としては、単糖類や小糖類は消化が早く甘みを感じますが、多糖類(でんぷんなど)は甘みがなく、糖のつながりを切るのに時間がかかるため、小糖類よりは消化に時間がかかります。また単糖類・小糖類は消化が早いため血糖値を急激にあげますが、多糖類は血糖値の上昇が単糖類よりはゆるやかで、エネルギー源としても長持ちします。
この血糖値を急激にあげるのが問題とされていて、単糖の数が少ないものを大量に摂取すると、急激に血糖値が上がり、その上昇した血糖値を下げるためインスリンが多く分泌され、インスリン過剰分泌により、肥満を引き起こしやすくなったり、インスリンを分泌する膵臓が疲弊し、低血糖症や糖尿病を引き起こす原因となることがあるのです。

他には、コンニャクのグルコマンナン、エビやカニの殻のキチンなどの多糖類は、消化・吸収されにくいので、難消化性多糖類あるいは食物繊維と言われます。


糖質の最も重要なことは、身体にとって一番利用しやすいエネルギー源だということです。とくに大食漢の脳のエネルギー源は血液中のブドウ糖と、ケトン体といわれる脂質ですが、現代の日本人の食生活では、ブドウ糖が主要なエネルギー源となっています。
1日に約120gのブドウ糖を消費し、必要な量の糖質が取れていないと集中力が低下したり、ひどい場合には意識を失うこともあります。
しかし、誤解が多いのがここで、「糖分は脳のエネルギー」ということで、「脳を働かせるためには糖分を摂取しなくてはならない」と考えている人が多いのです。
たしかに糖質は脳の大切なエネルギー源なのですが、それは食べ物で甘いものを摂るということではないのです。継続的に脳に栄養を送るには、血糖値を安定させる食べ方が重要になってきます。
このことがこのテーマでの一番話したいこと。
また後にじっくりお話していきますね。



さて。ここで糖の種類を改めて詳しく紹介しましょう。

単糖類
ブドウ糖(グルコース)
果糖(フルクトース)
ガラクトース
マンノース
フコース
キシロース
N-アセチルガラクトサミン
N-アセチルノイラミン酸
N-アセチルグルコサミン(キチン質)

清涼飲料水に含まれる果糖ブドウ糖液糖なども単糖類に属し、砂糖と同じ熱量があります。清涼飲料水は1缶に約20~30gものブドウ糖が入っていることもあります。これかなりの量です。


二糖類
ショ糖(ブドウ糖+果糖)・・・上白糖、三温糖、黒砂糖
麦芽糖(ブドウ糖+ブドウ糖)・・・水あめ
乳糖(ブドウ糖+ガラクトース)・・・母乳、牛乳、ヨーグルト、トマト、すいか
トレハロース(ブドウ糖+ブドウ糖)・・・人工甘味料(化学的に分子結合を変えたもの)

ショ糖はサトウキビやテンサイから作られています。


小糖類
オリゴ糖類(2~6糖)

オリゴ糖は腸内細菌の善玉菌のエサになり、増やしてくれる働きがあります。タマネギやゴボウ、母乳に多く含まれます。現在は多くが人工的に作られており、さまざまな加工食品に使用されています。甘さは砂糖の1/10しかありません。


多糖類
でんぶん(ブドウ糖+ブドウ糖)・・・アミロース、アミロペクチン
セルロース(ブドウ糖×ブドウ糖)・・・ナタデココ、綿(不溶性で、ブドウ糖が何百・何千と連なったもの)
フルクタン(果糖×果糖)(イヌリン、レバン)・・・キクイモ、大麦、小麦、リーキ、ワケギ、サヤ豆、アスパラガス
フラクトオリゴ糖(果糖+ブドウ糖)・・・ヤーコン
ガラクトオリゴ糖
マンナンオリゴ糖
ペクチン(粘液多糖類、水溶性)
デキストリン
グルカン
グルコサミン(キチン質)
グリコーゲン
ヒアルロン酸
グルコマンナン

でんぷんは水には溶けない性質をもっていて、米、小麦、豆類などの主成分です。


人工甘味料


砂糖の代替え品として、さまざまな甘味料が作りだされています。
甘味料は、糖質系甘味料と非糖質系甘味料の2種類に分けられます。また糖質系甘味料は、砂糖、でんぷん由来の糖、糖アルコール、その他の糖に分けられ、非糖質系甘味料は、天然甘味料と合成甘味料に分けられます。

でんぷん由来の糖(糖質系)
ブドウ糖、果糖、麦芽糖

糖アルコール(糖質系)
マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、トレハロース

天然甘味料(非糖質系)
ステビア、羅漢果
植物の葉や果実に含まれている甘味成分を抽出した甘味料

合成甘味料(非糖質系)
アスパルテーム、スクラロース、サッカリン
科学合成によってつくられる甘味の高い甘味料。



本当にたくさんの糖の種類があります。また今ではどんな糖でも人工で合成できるようになったので、糖の種類は、無限にあるということですね。ただ、人工で作られたものは怖いもので、発癌性や毒性が認められて使用禁止になったズルチンやチクロといった人工甘味料もあります。

全ての糖において、どの種類をどれだけ摂るかによっても身体にとっての影響が変わってきます。


日本では、食物から摂るエネルギーの割合はたんぱく質15%、脂質20%、糖質65%程度が理想とよく言われますが、私が思うに最適な比率はその人によって違い、食べ物の質によっても変わってくると思っています。特に炭水化物はその摂る形態によっても量を減らした方が良い場合もあり、またその人の身体の状態や遺伝的要素によっても変わってくると思うのです。もちろんたんぱく質や脂質の質もしかりです。
現にカイロプラクティックのマフェトンが提唱する最適な比率は、たんぱく質30%、脂質30%、糖質40%です。またつい何年か前から糖質制限食という食べ方が効果をあげたりもしています。

それだけ糖質は大切なエネルギー源であると同時に、摂り方によって身体に様々な影響を及ぼす栄養なのです。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-10-06 23:27 | 栄養(基礎編)


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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