カテゴリ:変形性膝関節症( 13 )

NO.115 番外編 食品過敏性が関節炎を悪化させる!?

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今回は、食べ物アレルギーが関節炎を悪化させてしまうというお話です。

栄養療法のDr Wrightは、リウマチ性関節炎は食品過敏性が原因で発症するものではないが、ほとんどの患者さんが食品過敏性によって症状を悪化させていると言っています。


薬品を使わない自然な治療を志向する医療家の必読書である「An Alternative Approach to Allergies」の中で、シーアラン・ランドルフ医学博士は、過敏症を起こす食品や化学物質を排除することにより、リウマチ性関節炎の症状が著しく改善されたケースを詳細にレポートにしています。

またその他の研究でも、リウマチ性関節炎の患者さんのアレルゲンを突き止め、それを排除することで治療の効果が上がったと報告しているものもあります。

これはすごいことですね^^。


Dr Wrightは、アレルゲンや合成添加物を排除することで、ほとんどすべてのリウマチ性関節炎患者の症状が改善されると述べており、それでもし症状が改善されたとしても、また排除していたアレルゲンをとると必ずといっていいほど関節炎がぶり返す傾向があると言います。

関節炎がアレルゲンの食品を排除するだけでなくなるというのは驚きです。

いままでやってきた関節の変性(老化)に関してもアレルギーが関わっており、なかには、アレルギーが関節組織の変性原因になっている場合もあるのです。
たしかに前回、紹介した患者さんにも食品アレルギーがありましたね。



また、骨関節炎にはさまざまな原因がありますが、最近になってナス科の植物への過敏性が注目されてきました。ナス科の植物に含まれる天然の化学物質への過敏性が骨関節炎を進行させる因子の一つになるのではと推定されています。

もちろん、これはアレルギーを持っている人だけの話ですが、ナス科というと、ナス、じゃがいも、トマト、ピーマンなどがあり、タバコもナス科の仲間なので、毎日触れている食材でもあります。


これが、わかったのは園芸学教授のノーマン・チルダース博士が自分の関節炎の原因がトマトにあったと報告してからだそうです。

ナス科には、「ベラドンナ」などの有害植物もあるそうですが、チルダース博士は、じゃがいも、トマト、とうがらし、ナスなどのお馴染みのナス科の植物にも同じ成分がごく薄い濃度で含まれていることを知っていました。
そして彼は、この成分に過敏な体質の人がいるとすれば、極めて薄い濃度であっても健康になんらかの悪影響が現れるのではないかと考えたのです。

自分自身の関節炎を克服した体験と多くの症例をもとに、チルダース博士は「ナス科植物除去食」を考案し、著書の「A Diet to Stop Arthritis」で詳しく解説しています。
その中では、ナス科の植物を除去する食事には幅広い疾患に対する改善効果が認められたと述べていますが、なかでも最も効果が現れやすかったのは骨関節炎だったというのです。
またその食事で症状が改善された患者さんに、再びナス科の植物を食べさせてみると、ほとんど全員の症状が即座にぶり返したそうです。

しかし、ナスの話はビックリしますね・・・。
現在の説では、ナス科植物への過敏症は「コリンエステラーゼ」という酵素の働きが阻害されるのが原因ではないかと言われていますが、まだ詳しいことはわかっていません。
(Dr.wright’s guide to healing with Nutrition 引用)


アレルギーで関節炎が悪化するのは大いにあり得ることです。

そして、自分ではまったくアレルギーと気付いていない人もいますが、食品アレルギーの人は実は本当に多いのです。
食品アレルギーには大きなアレルギー反応を伴わないことも多く、中にはそれと気付かずに、様々な健康問題を抱えている人もいるのですね。

アレルギーの書物で著名なブラナマン医学博士は「食品アレルギーは、身体のあらゆる部分で、あらゆることを起こしうる」と述べており、食品アレルギーが広い範囲で健康状態に悪影響を及ぼすことは明らかです。
これは私の臨床経験からも確信を持って言えることです。

食品アレルギーに関してはまた後にテーマにしたいと思いますが、かなりの人が関わっている問題でもあります。

さて、次回は少し炎症についてのお話をします^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-01-14 07:50 | 変形性膝関節症

NO.114 変形性膝関節症とカイロプラクティック Case Study

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変形性膝関節症でお医者さんにいくと、大抵の治療は抗炎症剤か、湿布薬をもらったりしますね。また水腫がひどい場合は水を抜いたり、まれですが手術をするケースもあるようですね。
またよくモモの筋肉(大腿四頭筋)を鍛える運動を指導される場合もあるかもしれません。


さてではカイロプラクティックではどのように治療していくのでしょう。

今日は、私のところに来た患者さんのケースを紹介します。


この方は50代の女性ですが、1ヵ月前くらいから、左の膝が痛み出し、病院に行っても良くならならず、いらっしゃった当日に、急にひどくなって歩けないくらいになってしまい、杖をつきながら来院されました。

左膝の内側と裏側に痛みがあり、膝は大きく腫れ、熱感もありました。
また炎症のため、あまり膝を動かせなかったのですが、筋力検査をしてみるとサイドの筋肉の筋力低下がみられ、側方への安定性が弱かったのです。その他、膝の裏やふくらはぎの筋肉も弱く、膝も少し反るようになっていました。


初回は、滑液包炎(膝の回りの滑液包の炎症)がみられたので、炎症を抑えるような
処置と、膝への負担を軽減するため、筋肉の機能を上げる治療およびテーピングを行いました。
その日はまだ痛かったようですが、3日後にはうそのように楽になったようです。
これは、膝への負担が大分減り、炎症が治まったからでしょう。

この方はその後、仕事(立ち仕事)を続けていたため、炎症を何回かぶり返したりしていました。内側部に痛みがあることと、関節の可動域に制限があることや年齢などから、膝関節に変性がある可能性が強かったので、関節腔(関節のすき間)を広げたり、関節の動きをつける治療をしっかり行いました。
またこの場合、カイロプラクティックでは、骨盤や股関節などの足に関わる関節に対しては問題があれば、整えるようにします。
その他、膝の側部の安定性は相変わらず悪かったので、筋肉の機能アップの治療は毎回行っていきました。

4~5回くらいの治療で、杖もつかずに歩けるようになり、大分痛みもなくなってきたので、私もホッとした覚えがあります。


中年以降の女性において、膝の痛みは本当によくみられる症状です。
この年代から、とくに外傷もなく痛み始めた膝痛は、老化によるものがほとんどです。いわゆる「変形性膝関節症」と呼ばれるものですね。

また話してきたように、原因には体重増加やO脚、膝に負担のかかる仕事、筋肉の衰えなどがあります。膝の関節の隙間が狭くなり、軟骨がすり減ることで痛みが起こったり、炎症が起こったりします。
大抵は歩いているときに、障害側に膝が外側に移動するような姿勢(O脚のような)が見られ、内側に痛みが出る方が多いです。


カイロプラクティックの治療で、関節腔を広げたり、関節の可動域をつけたりすることで軟骨への負担を減らし、大きく改善させることができます。
またある程度筋力アップすると安定性が増し、大分膝を支えられるようになります。
 

もちろん身体の体重を支える膝なので、体重の増加も大きな原因の一つとしてあげられるでしょう。
もし中年になって体重の増加に思い当たりがあれば、普段の食生活を少し変えてあげると良いのではないでしょうか。

この方の場合も普段から過食気味で、ここ半年体重も増えていたそうです。また脂物が好きということで肝臓にも負担がかかっており、消化機能の低下から、その影響(内臓と筋肉の関わり)が膝に少なからず出ていたようでした。
食事の内容や体調などを聞くと、やはりカロリー過多の状態で、身体でしっかりその代謝が出来ていないことなどがわかりました。

このことから、私がおこなった食事の指導や本人が見つけてきた特性の野菜ジュースによる半日〜1日ファスティングで体調もかなり変化し、膝も大きく改善されました。
また最近では、小麦の過敏症(アレルギー)があることもわかりました。食品過敏症も実は関節炎を作り出す可能性があるのです。


このように変形性膝関節症は、食事の摂り方や運動、歩行時の姿勢(膝をしっかり伸ばし、まっすぐとした姿勢で歩く)などである程度改善や予防ができるものでもあります。
また前のblogでお話した炎症をあまり起こさない食事も重要になってきますね。

グルコサミンやコンドロイチンに頼る気持ちもわかりますが、日常でできることに少し目を向けてみることも必要かもしれません。


今日で変形性膝関節症のテーマは終わりです。
関節に対する栄養素や、関節炎に対して関わってくる食事など、興味深い点が多かったのではないでしょうか。
私が臨床をやっていても、なかなか膝の炎症がおさまらないような場合は、実は、食べている食べ物が関わっていることが少なくありません。
このことは、みなさんも思いもよらない事実だったでしょう。


なにかご質問があれば、
こちらから
気軽に聞いてくださいね。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-01-13 07:03 | 変形性膝関節症

NO.113 膝の痛み 〜変形性膝関節症〜 その11 「変形性膝関節症に効くハーブ!? ポスウェリア」

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いままでご紹介してきたように、関節対策のサプリメント成分では、グルコサミンやコンドロイチンがよく知られています。

今日は少しめずらしい関節に有効な成分の紹介です。


先日、ポスウェリア・セラータというハーブによる変形性膝関節症に対する有効性と安全性を検証した臨床研究が、インドのグループから発表されていました。(Int J Med Sci. 2010 Nov 1;7(6):366-77)

ボスウェリア・セラータは、アラビアからインドに自生するカンラン科ボスウェリア(ニュウコウ)属の生薬です。
あまり名前を聞いたことがないハーブですが、アーユルヴェーダにおいて利用されています。

有効成分としてボスウェリア酸boswellic acidが含まれており、5-リポキシゲナーゼ阻害作用を介して抗炎症作用を示します。



さて,今回の研究では、2種類のボスウェリア・セラータ抽出物含有製品(5-ロキシン・5-Loxinと Aflapin)による変形性膝関節症に対する効果が検証されています。

具体的には,ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、変形性膝関節症患者60名を対象に、
90日間の投与試験が行われました。
そして投与前、7日、30日、60日、90日の時点で、各種の標準的な指標(VAS, Lequesne's Functional Index、Western Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index)が計測され、血中および尿中のマーカーも測定されています。

解析の結果、疼痛スコアおよび関節機能スコアに関して、偽薬群に比べて、ボスウェリア・セラータ投与の群が有意な改善作用が認められたということです。

ボスウェリア抽出物は、関節軟骨の構成成分であるグリコサミノグリカンの分解を抑制することから、関節障害に対してはボスウェリアのほうがNSAIDsよりも好ましいと考えられます。
この他、臨床研究では変形性膝関節症における疼痛の軽減、気管支喘息の症状改善、炎症性腸疾患の症状改善といった働きが報告されています。
(蒲原聖可先生blog引用)


グルコサミンやコンドロイチンと併用しても大丈夫なので、関節症状に対する機能性食品の選択肢の一つになりそうですね^^。

さて。
明日で変形性膝関節症、最終回です。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-01-12 07:43 | 変形性膝関節症

NO.112 膝の痛み 〜変形性膝関節症〜 その10 「関節痛と炎症にかかわる栄養素」

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いままでのblogで、グルコサミンやコンドロイチンについて、詳しくお話してきました。これらの成分は、関節軟骨の回復に必要な成分です。

では他に、関節痛に対する栄養で注意することはないでしょうか。

関節で痛みが起こっている場合は、大抵、大なり小なり「炎症」が関わっています。これは膝だけでなく、ぎっくり腰や股関節痛、肩の痛みの場合でも同様です。

「炎症」に対する予防を考えた食事の摂り方があります。


2010年9月にDynamic Chiropractic Vol.28の「Nutrition to Soothe the Joints」では、日々の食事が関節炎を促進させると述べています。私のカイロの友人がこの訳をしていたので、それをご紹介しましょう。


この記事では、日常的に多く加工食品やお菓子、砂糖、焼いた肉料理や高温での揚げ物、焼いたパン、チップス状の食品、クッキーそしてペーストリー(パン菓子)の全てが炎症に結びつき、それはグリケーション(糖化反応)を経て、酸化ダメージや変形につながると言っています。
また日常の食事メニューにオメガ6脂肪酸(大豆油、ベニバナオイル、サンフラワーオイル、コーン油)、トランス型脂肪酸(水素添加されたもしくは一部水素添加された油:マーガリンなど)そして飽和脂肪酸(赤身肉、卵、乳製品)は、炎症とそのあとに続く変性(変形)と強く結び付くと油の摂り方にも指摘が及んでいます。

そしてこのような食事はカロリーが高すぎる傾向にあり、血糖値の値を高くさせるとともに体重増加を招くこと、体重が多すぎることで腰、股関節、膝の関節にかかるストレスを過度に増加させると説いています。


まさに現代人の摂りがちな食事が、関節炎を作りやすいとも言えるのです。
そして、この逆をすれば健康的な関節にもなれるということでもあります。


この記事にも、毎日の食事に、加工されてないもの、低い温度での調理した(生に近い状態)食品、オメガ3脂肪酸を豊富に含む食事(チア(サルビア)やフラックス(亜麻仁)オイル、くるみ、脂肪を多く含む魚、牧草で育てた牛や豚の肉(穀物ではない)や抗酸化食品(果物、野菜、豆類、ハーブ、香辛料やお茶)を多く含むことで炎症に対して予防することができると述べています。

まさに教科書通りとも言えるような健康的な食事です^^。
ただなかなかここまですぐにできる人はなかなかいないのではないでしょうか。

そして、関節の健康に対する栄養素として、前回のblogで述べたグルコサミンやコンドロイチンなどをあげ、それ以外にもゼラチン、MSM(自然の硫黄を食事に混ぜ合わせる)、ビタミンD、葉酸やビタミンB12は変性の改善のために役立ってくれるといっています。
そしてこの記事によると、単純に水の摂取量を増やすことだけでも背部痛改善の助けになるそうです。


その他、緑茶とベリー類は抗酸化力の強い植物性栄養素で、ビタミンDに関しては、健康的な関節にとても重要な栄養素、特に骨粗鬆症の危険性と関係があると述べられており、炎症には抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸、フィッシュオイルや亜麻仁オイルが有効と述べています。


このオメガ3の脂肪酸については、最近、健康的な油として話題ですが、大事な大事な油なので、後のblogで詳しくやっていきます。


これらの健康的な食べ物は、前述の関節の炎症を引き起こす食物を減らしながら、摂るようにするとより健康増進につながると思います。

変形性膝関節症のテーマでずっと述べてきましたが、中年以降に関節炎になる人は数多くいます。これは老化現象や代謝能力の低下、またホルモンとの関係もありますが、一方では食べ物によって関節炎を助長してしまっているケースも多々あります。


お菓子などに含まれる植物油脂やショートニングなどの水素添加された人工的の油や、サラダ油に多くつかわれるリノール酸の摂り過ぎ、また加工食品や合成添加物の摂取など、現代の食生活には、逃れられないほどに悪いものに溢れています。
知らず知らずの間に、身体に炎症を起こしやすい状況を作っていたり、抗酸化に大切なビタミンやミネラルをどんどん消費していったりしているのです。

私たちも少し賢くなって、悪いものをなるべく摂取しないようにしていけたら良いですね!



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-01-10 00:40 | 変形性膝関節症

NO.111 膝の痛み 〜変形性膝関節症〜 その9 「ヒアルロン酸について」

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人の組織は、組織と組織の間を埋めているムコ多糖と呼ばれる物質によって守られています。
整形外科でよくおこなわれるヒアルロン酸注射。
この「ヒアルロン酸」もムコ多糖の一種です。

ヒアルロン酸には保水性があり、保水量はヒアルロン酸自身の重量の約6000倍もあります。
なんとヒアルロン酸1gで約6ℓの水分を保持することができると推定されているのですね^^。
また前回の「コンドロイチン」ともよく似た働きを持ち、両者にはきわめて親密な関係があります。

役割も似ており、細胞組織の構築、細胞外液の水分調節、潤滑剤、傷を治すなどの働きをするとされていますが、実際は、実に多くの働きがあるのです。


例えば、リウマチや関節炎でヒアルロン酸を注射すると関節が滑らかになるように、関節の水分を保つのに大切な役割をしているほか、肌の真皮の部分でコラーゲンやエラスチンなどの組織間を埋め、肌のハリと柔軟性を保つのにも一役かっています。

また水分を必要とする眼球ではヒアルロン酸を主とするムコ多糖が水和した溶液に浮かんでおり、摂取することで目の透明度が保持されます。

その他、糖尿病は血液が固まりやすくなったり、動脈硬化になりやすくなったりして脳梗塞や心筋梗塞の原因となる病気ですが、ヒアルロン酸は血液の保水力を調節するので、その予防効果が見込めることや、体内の細胞を活性化し、必要な栄養素を必要な場所に運ぶ働きと、活性酸素の除去や細胞の劣化防止にも役立ち、がん予防、制がん作用があるという研究結果も報告されています。

本当にたくさんの効果がある物質だと思います^^。


とくに女性にはアンチエイジングの成分として注目されていますね。
摂取し続けるとシミやしわの予防ができ、弾力性のある肌を維持できると言われています。さらに女性では、卵巣の働きを助け、生理痛を軽減させる作用や更年期障害の改善作用も期待されているというから驚きです。


一般に、40歳以上の男女では、軟骨に含まれるヒアルロン酸は2〜3週間で、皮膚のヒアルロン酸は24時間で半減してしまいます。減った分は体内でアミノ酸から合成されますが、その合成能力は年齢を重ねるにつれて落ちていきます。
保有量は出生の瞬間から減り続け、成人以降4分の1に達するといわれているのです。

歳をとると皮膚の状態が若い時のようではなくなったり、関節がすり減ったりするのはわかる気がしますね。
加齢とともに肌のハリが失われていくのは、実は、真皮内のコラーゲンやエラスチンの減少とともに、ヒアルロン酸の量も減っていくためだったのです。


ヒアルロン酸は動物性食品に豊富に含まれますが、これまたコンドロイチンと一緒で、肉の部分ではなく、皮や骨、関節に特に多いのです。その点ではサプリメントで補うのはアリなのかもしれませんね。
市販品の多くはニワトリのトサカや牛や豚の軟骨から抽出されたものを使っています。
また体内での合成は、マグネシウムと亜鉛が欠かせないので、それらの栄養素をとることも重要でしょう。



今回のテーマである「変形性膝関節症」では、ヒアルロン酸も重要ですが、しっかりとした健康的なプロテオグリカン(以前のblog参照)があっていてこそ意味のある成分です。
注射やサプリメントでヒアルロン酸を摂取するなら、やはりプロテオグリカンを作るグルコサミンも同時に摂取してあげた方が効果的でしょう。



さてこれで、関節の成分でよく聞く3つ「グルコサミン」「コンドロイチン」「ヒアルロン酸」が大分理解してもらえたと思います。

骨粗鬆症のところ(以前のblog参照)でもお話しましたが、これらのコンドロイチン硫酸やヒアルロン酸を生成していくには、ビタミンなどの栄養素が必ず必要になります。

ビタミンA       → 滑膜でコンドロイチン硫酸になる
ビタミンB(特にB6) → 滑膜でヒアルロン酸になる
ビタミンC       → 滑膜でコラーゲンになる
たんぱく質       → コラーゲンやプロテオグリカンをつくる


なのでこれらの栄養素の補給も忘れずに…
ただ、ビタミンAだけは過剰症があるので、野菜などからカロテンで摂取しましょうね^^。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-01-08 07:15 | 変形性膝関節症

NO.110 膝の痛み 〜変形性膝関節症〜 その8 「コンドロイチンについて」

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サメの写真にびっくりするかもしれませんが、
今日はコンドロイチンについてです。
サメ由来のものが多いので・・・^^。


前回お話してきたグルコサミンは、世界中で行われている臨床研究の結果を平均すると、5人に2人はその作用効果を実感できないという結果があります。
アメリカやドイツで慢性関節炎の抗炎症作用を期待してグルコサミンを処方し、2-3週間で患者に効果がでなかった場合には、コンドロイチン(硫酸塩)を併用するケースが多くみられます。
コンドロイチンはムコ多糖類という粘性を持った物質で、ビタミンAの触媒作用によってヒアルロン酸に硫酸が結合して作られる物質です。

グルコサミンとコンドロイチンを併用することによって、グルコサミンだけでは反応しなかった患者の約40%に抗炎症作用が見られるというのです。



コンドロイチンの正式な名前はコンドロイチン硫酸。
骨の軟骨部分の弾力性を保ち、保水することが大きな役割で、軟骨を破壊してしまう酵素を抑制するためにも必要な物質です。
コンドロイチンは、たんぱく質と結合して、軟骨、皮膚、椎間板だけでなく、身体の多くのところ、特に粘膜で覆われているところに存在しています。
動物の細胞、繊維、臓器などを結びつけ、それらの維持、保護、栄養補給、水分調整の役目を果たしているほか、特に細胞間の結合組織での水分調節が重要な役割を持っているのですね^^。
粘膜などに水分を引きよせ、みずみずしく保つ働きをしているので、コンドロイチン硫酸のことを「水磁石」ともいっています。
関節はもとより、目の角膜、皮膚、心臓弁などにも多く含まれているのです。


しかし、グルコサミンと同じく、加齢とともに水分量が減少し、体内ではコンドロイチン合成が分解に追いつかなくなります。

コンドロイチン硫酸は「プロテオグリカン」の周りの水分保持に働いているので、サプリメントで「プロテオグリカン(こちらを参照)」の一つ前の成分であるグルコサミンを摂取するなら、コンドロイチンも一緒に摂取した方が良いでしょう。
市場の多くの製品では、グルコサミンとコンドロイチン硫酸が同時に摂取できるような商品設計になっています。
またできれば体内合成に必要なビタミンB3、アミノ酸のメチオニンを一緒にとることをオススメします。

ちなみに…
名前の通り、コンドロイチンには必ず硫酸が結合しています。
これはコンドロイチン自体だけでは不安定で変化しやすく、硫酸がつくことによって安定化し、存在することができるからです。
硫酸は人や植物が体内に持っている成分。自然界に存在する場合もコンドロイチンは単独で存在するのはなく、必ず硫酸と結合した形で存在しています。


また科学構造式でその硫酸がどの位置についているかによって、コンドロイチン硫酸は現在5種類に分けられます。
このうち食用にしたり、効用について話題にしていたりするのが、4硫酸と6硫酸の2種類。人間はその両方を体内に保有していますが、年齢とともに減少するのは「4硫酸」のほうです。

前回のグルコサミンは一般にエビ、牡蠣、カニの甲羅などから抽出されることが多かったのですが、コンドロイチンは牛、豚、サメの軟骨から抽出されます。

多くは、鶏の皮、牛・豚・鶏の軟骨、ナマコ、ウナギ、ドジョウ、フカヒレなど動物性のネバネバした成分をもった食品に含まれていますが、サプリメントの原料として使われているのはサメの軟骨や牛の軟骨など。
植物性のものとしては納豆、山芋、ナメコ、オクラなどのやはりネバネバしたものに含まれています。


最近ではサメ由来のコンドロイチン、硫酸化ケラタン硫酸がよく売られていますが、実はこれは「6硫酸」なのであまり意味がありません。
人間で減っているのは「コンドロイチン4硫酸」の方なので、出来れば動物の気管軟骨からとれるようなものがオススメです。
しかし残念ながら、この「4硫酸」の牛や豚の気管軟骨は、市場ではあまり少なく、あってもかなり高価なのが現状です。
豚由来などの4硫酸のほとんどが病院で使われているみたいですね。


その他コンドロイチンは、コレステロールと過酸化物質を除去することから、動脈硬化防止、骨折の回復や骨の成長の促進などにも効果が認められているそうです。
またたんぱく質などほかの成分とも協力し合い、がんの新生血管(がん細胞を増殖させる血管)の形成を抑えるという報告があり、がん細胞の増殖、転移を防ぐのに効用があると考えられるようになりました。
その他ネフローゼやリウマチ、神経痛、五十肩、夜尿症、老化防止などの薬にも活用されています。
かなり広範囲な効用が期待されているのですね^^。



余談ですが、よく出回っているサメ由来のコンドロイチンは、変形性関節症にはあまり意味がないといいましたが、このサメ軟骨、食べ物では中国料理の高級素材であるフカヒレが有名です。フカヒレスープで、軟骨の周りにプルプルとしている粘性物質がコンドロイチンでもあります。
フカヒレは古来、中国では不老長寿の食材として、上流階級層に珍重されてきました。
これは、サメ軟骨に含まれているコンドロイチンとコラーゲンが結びついて、肌のみずみずしい弾力を保つと言われているからでしょう。

最近ではコラーゲン鍋も人気がありますし、女性でも積極的に摂られている方は、多いのではないでしょうか?
でもこのコラーゲン、実際カラダの中に入るとアミノ酸に分解されるので、直接皮膚にまわされるとは限らないのです。身体の他の部分でアミノ酸を必要としていたら、そちらに優先的に使用されます。もし皮膚をぷるぷるにしたいのなら、まず体内環境を整えてその上でコラーゲンやサメ軟骨を摂れば、皮膚まで回るかもしれません。
まずは健康ということが大前提なのですね。


さて次回はもう一つよく聞く「ヒアルロン酸について」です。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-01-07 07:32 | 変形性膝関節症

NO.109 膝の痛み 〜変形性膝関節症〜 その7 「グルコサミンと糖尿病」

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糖尿病患者ではグルコサミン摂取に注意するべきというメッセージをみることがあります。

これは、グルコサミンにはブドウ糖が科学的にくっついているため、糖尿病の方々にとって糖代謝への影響があるのではないかということなんですが・・・。

今日はその点を解明していきましょう。


グルコサミンと糖尿病の関係についての研究は多くはありませんが、1日あたり1-2グラムのグルコサミンの服用は、一般的な日本人の食生活から摂取する単純な構造の炭水化物(糖にすぐ変換する炭水化物)の摂取量と比べても最小の糖分量と言えます。

アメリカの内科学会誌で報告されている2型糖尿病患者に対するグルコサミンとコンドロイチンの服用に関する研究を見ると、1日あたりグルコサミン塩酸塩1500mgとコンドロイチン硫酸1200mgを90日間服用した38人(男女平均年齢50歳)では、空腹時血糖もHbA1c(ヘモグロビンA1c)の値には有意な差はありません。

むしろ、2型糖尿病をもつ関節炎患者に処方されるイブプロフェンやナプロシンなどの抗炎症剤の副作用によって発生する胃潰瘍や腎臓機能障害のほうが、2型糖尿病の合併症に与える影響が大きいという報告があります。


また最近の糖尿病学の専門ジャーナル(電子版)に、グルコサミンサプリメントによる糖代謝への影響の有無を検証したレビューがカナダのグループから報告されていました。
(Diabetes Metab Res Rev. 2010 Dec 7)

この研究では、グルコサミンの通常の摂取用量において、糖代謝、インスリン抵抗性への作用が検証されました。
ヒト臨床研究を中心とした文献レビューの結果、2型糖尿病あるいは糖尿病予備軍(境界型)の患者において、グルコサミンの投与(最大3年間)は、臨床的に有意ではない程度の空腹時血糖値の低下を生じうることが見出されています。

一方、グルコサミンによる糖代謝への影響(インスリン感受性や耐糖能)による有害作用に関しては、研究デザイン等の限界から、臨床的意義の妥当性はないとされています。

またこの研究では、現状の科学的根拠に基づくと、グルコサミンの摂取は、健常者、糖尿病患者、耐糖能異常を有する糖尿病予備軍のいずれにおいても、空腹時血糖値、糖代謝、インスリン感受性に有意な影響を与えることはない、と考察しています。


グルコサミンに限らず、サプリメントに関連した有害事象では、文献上、潜在的な可能性が想定されるだけで、注意喚起が行われるケースがあります。
しかし実際のところ、臨床的な意義は考えられないというケースも少なくありません。


健常者への投与では安全性は重要ですが、変形性関節症の有病者への投与の場合、リスクベネフィットの考慮をするとき、グルコサミンの摂取は、明らかにベネフィット(便益)が高いということがコンセンサスになっています。



このような研究結果をみていくと、グルコサミンの摂取量は1回に多くても1500mg程度であり、そこに含まれるブドウ糖の影響よりも、痛みを我慢してストレスをかけ続ける方が、糖尿病の方には問題と言えるのかもしれませんね^^。

次回は「コンドロイチン硫酸」についてです。



小菅一憲

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by chiropratica | 2011-01-06 07:41 | 変形性膝関節症

NO.108 膝の痛み 〜変形性膝関節症〜 その6 「魔法の薬 グルコサミン」

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今年は、卯年。
実は私、年男です。

もともと干支は、この世界の森羅万象を12に区切り表したもので、去年の寅年は植物の芽が勢いよく伸びはじめる年だとされており、卯年はその芽が若葉となり成長していく年とされているそうです。
そして、暦では茂(ぼう)という字が卯に変わったそうで、若葉が生い茂るということから、成長発展を意味します。また新たなる活気が生まれてくる意味で、新しいことに挑戦したり、区切りをつけ心機一転頑張るのに適した年といえるそうですね。


卯年の人の性格は・・・

明るくおおらか。人情深くまめな性格で、人から好かれる福運がある。
温厚な性格で争いごとを嫌う。決断力に欠ける一面も。
愛嬌があり、人から可愛いがられるが、特に女性は異性関係に注意が必要。

らしいです。
たしかに当たってるところあります。笑。



さて、今日は先月の変形性膝関節症の続きです。
「グルコサミン」の話題ですね。


グルコサミンは、健康食品の1商品として日本でも良く知られている商品ですよね。

前回のblogでも少し触れましたが、グルコサミンは、名前の初めにある「glucos」が示すように糖分と、「amine」が示すように窒素を含むアンモニアの副産物と水素が結合した物質で、天然のアミノ糖の一種です。そしてグルコサミンは、カニやエビの殻などのキチン質に多く含まれる成分でもあります。

グルコサミンは軟骨組織に存在し、関節の働きにかかわっていることが知られており、人間では加齢とともに減少し、関節炎、関節痛を引き起こすと言われています。
また経口摂取によって,関節軟骨障害を修復することにより,症状の改善作用があると言われています。


グルコサミンの作用メカニズムに関して,以前は,経口摂取することで障害の修復が想定されていましたが,最近の研究では細胞内情報伝達機能を介した修復作用が想定されています。
しかし、まだ不明の点も多く、グルコサミンがそれ自体で軟骨の働きを担っているという研究報告もあれば、グルコサミンだけではなくMSM、コンドロイチン、ビタミン・ミネラルなどと一緒になってはじめて軟骨を形成するという報告もあります。


グルコサミンは人の体内では軟骨、腱、靭帯などに分布し、細胞や組織を結びつける役割を果たしています。
体内でも合成されるのですが、その量は40歳くらいから減少傾向になります。加えて特に関節の軟骨は、加齢や肥満に伴ってすり減ったり酷使されるため、中高年以上は合成が減少に追いつかなくなります。

そうすると、腰や膝の違和感や痛みが現れたり、進行すれば関節痛や変形性関節症につながる可能性も高くなります。
もちろん、若くても、関節を酷使するような激しいスポーツを継続している場合は同様ですが・・・。


これらの症状は、初期〜中期の段階であれば、グルコサミンを経口投与することにより予防、改善されます。
研究でも初期〜中期の方が効果が高い報告があるのですね。

しかしそれ以外の症状、外科的に軟骨が切除された患者の軟骨再形成や狼瘡、慢性関節リウマチのような関節に関る自己免疫疾患に対する有効性評価については現在までに有効な報告はされていません。




このようにまだ不明な点は多いグルコサミンですが、関節炎の予防改善と関節痛の改善については評価が高い報告が多く、関節炎諸症状における有効性は高いと思います^^。

様々な研究によると、グルコサミンはタンパク質とムコ多糖(コンドロイチンやヒアルロン酸)との複合体で軟骨や皮膚、目、心臓の弁、腸などを構成するプロテオグリカンという物質の体内での合成を刺激し、コンドロサイトという軟骨を構成する組織の損傷を修復する働きを持つということです(前回のblogで少し触れました)。

抗炎症作用を持つ医薬品のイブプロフェンなどに比べ抗炎症作用は低く、鎮痛作用についても弱いことがわかっていますが、副作用がほとんどないことを考えると、グルコサミンの有益性はおおいにあると言えるでしょう^^。



なお、有効性を高めるには、やはり軟骨成分であるコンドロイチンを併せて摂取することが良いと思います。
ムコ多糖類の一種であるコンドロイチンには、軟骨の保水性や弾力性を高める作用があります。
これらの成分が相乗的に威力を発揮すれば、より効果的に関節痛や腰痛、変形性関節症を予防、改善することができるかもしれません。


その他、グルコサミンには、がん細胞から出されるトキソホルモンという毒素の作用を抑え、食欲不振を改善、がんによる急激な衰弱を食い止める効果が期待できるという報告もされています。



さて、どのように摂取するかですが、何回も述べているようにグルコサミンは、鶏などの動物の皮膚、軟骨、牡蠣、エビやカニなどの甲殻類の殻に含まれる成分で、普段の食事から十分な量を摂取することは難しい成分かもしれません。
したがって関節痛や変形性関節症の予防、改善のために効率よくグルコサミンを摂取するには、サプリメントを上手に利用するのが良いでしょう。
1日あたりの目安は、1500mgです。1日あたり1,000〜1,500mgを上限として、この量を2-3回にわけて、食事の直前に飲むことをお勧めします。


ただし、注意したいのは甲殻類アレルギーの人。
サプリメントにはエビやカニの殻を原材料にしているものが多いので、必ず一括表示の原材料を確認した方が良いでしょう。
最近では植物の樹皮から抽出された水溶性のグルコサミンも市場に出始めています。

また最近、硫黄の成分にアレルギー反応を示す人も多いのですが、このような人がグルコサミン硫酸塩を摂取した場合にはアレルギー症状が現れることがありますので注意が必要です。

グルコサミンとともに関節炎などの改善に用いられるコンドロイチン硫酸塩についても同様で、このような人は硫酸が含まれる含硫成分は避ける必要があります。


次回は「グルコサミンと糖尿病」です。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


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by chiropratica | 2011-01-05 09:13 | 変形性膝関節症

NO.107 膝の痛み 〜変形性膝関節症〜 その5 「プロテオグリカンの働き/グルコサミンとは?」

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今日は29日。
仕事納めの人も多いのではないでしょうか。
私も今日が仕事納めです。
患者さんの予約もけっこう入っているので、最終日がんばってきます!


さて、
軟骨は、「コラーゲン」と「プロテオグリカン」と「水」でできているとお話してきました。

<軟骨の仕組み>
水分
コラーゲン
プロテオグリカン
 ・グリコサミノグリカン
  (その内80%…コンドロイチン硫酸)
  (その他、ヒアルロン酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸)
 ・タンパク質
軟骨成分


コラーゲンは軟骨を強くする繊維なのでわかると思いますが、「プロテオグリカン」とは一体なんなのでしょう?

プロテオグリカンとは、多くの糖鎖が結合した糖たんぱく質の一種のことを言い、典型的なプロテオグリカンは一つの核となるたんぱく質に、一本、あるいは多数のグリコサミノグリカン鎖が結合しています。要は、プロテオグリカンとはグリコサミノグリカンというムコ多糖の1種とたんぱく質の複合体の状態なのです。
プロテオグリカンは、通常、動物の細胞表面などに存在しており、軟骨や皮膚中に多く存在しています。
軟骨の中のプロテオグリカンは水分を引き寄せて、保持する働きを持っているのです。

少し難しい話だと思いますが、
このプロテオグリカンが重要な役割をしているのです。

軟骨の内部では、
ヒアルロン酸の芯にタンパク質の枝がついています。そのタンパク質の枝に無数のコンドロイチン硫酸などの小さい枝(グリコサミノグリカン)が付着しているものが「プロテオグリカン」というものなのですね。

この細い枝の間に水分を引き寄せて、水分を保持することができるので、軟骨の80%は水分を含み、スポンジのような滑らかな動きができるのです。


健康な人のプロテオグリカンは、ヒアルロン酸のエキスをいっぱい吸って、水分がたっぷりのゼリー状をしています。
これが、変形性関節症になると冬の木のように枯れた状態になってしまっているのです。



さて、よく名前を聞く「グルコサミン」についてですが…

グルコサミンはカニの甲羅、エビの殻等に含まれる成分で、人体でも合成しています。
軟骨成分の「プロテオグリカン」も体内で合成されますが、「プロテオグリカン」になる一つ手前の成分がグルコサミンというわけなのです。

人はアミノ酸と糖から長い工程を経て「プロテオグリカン」をつくりますから、軟骨が壊された時にすぐに合成が間に合うかというとそうでもなく、間に合うのは若い時だけといえます。

そこで「プロテオグリカン」の一つ手前の成分であるグルコサミンを摂取して、最終工程は自分の力で「プロテオグリカン」をつくるということなのですね。

尚、グルコサミンにはブドウ糖が科学的についているため、糖尿病の方々には注意というメッセージをよくみかけますが、グルコサミンの摂取量は1回に多くても1500mg程度であり、そこに含まれるブドウ糖の影響よりも、痛みを我慢してストレスをかけ続ける方が、きついような気がしますね。



さて、明日が今年のblog最終日になります。
最後は「まじめ日記」でしめたいと思ってます。

高血圧が思いのほか長引いて、変形性膝関節症がキリよく終わらなかったですね。あちゃ〜^^;

また来年は続きからスタートしましょう。
そしてその後は大きなテーマ、身体の消化機能のお話をしていくつもりです。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-12-29 07:10 | 変形性膝関節症

NO.106 膝の痛み 〜変形性膝関節症〜 その4 「軟骨と骨は似て非なるもの」

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さて、今日は変形性膝関節症で、すり減ってしまうと言われている軟骨に少し焦点をあててみたいと思います。

まず骨と軟骨の違いを見てみましょう。


<骨>
主成分:コラーゲン/カルシウム
神経と血管が通っている

<軟骨>
主成分:コラーゲン/プロテオグリカン/水
神経と血管が通っていない


以前のblogでも話しましたが、骨と骨が相対している部分を関節と言います。その相対する骨の先端に「軟骨」があります。
この関節内で接する骨と骨の表面を覆っている「軟骨」は一体どんな役割をしているのでしょう。


それはいわゆる「クッション」のような役割なのです。
スポンジをイメージしてもらうとわかりやすいと思いますが、重心をかけると軟骨からヒアルロン酸が出て、体重をはずすと軟骨にヒアルロン酸が吸収されるというように、関節部にかかる衝撃を吸収するクッションのような役割をしています。

そして軟骨はコラーゲン、コンドロイチンといった弾力性や保湿性に富んだ成分でできていて、クッションの役割のほかにもカルシウムを骨に吸着させる働きもしています。


軟骨の内部はコラーゲンが繊維状にびっしり詰まっています。
もしこの様子が見てみたければ、骨つきの鶏肉を食べて、骨だけの状態にしてみてください。
骨の先端部分の肉はしっかり綺麗に食べて、そこに少し包丁で切れ目を入れてみましょう。無数のコラーゲン線維がそこにみられると思います。


そしてこれらの軟骨成分は、老化とともに体内での合成能力が衰え、減少してしまうのです。だから体内で糖から合成していくには時間のかかる「グルコサミン」などをサプリメントで摂るようなことをしているのですね。


変形性膝関節症は、このクッションである「軟骨」の水分がなくなり、硬くなってしまっている状態です。歩くたびに、軟骨と軟骨がすり減って、消しゴムのようにスリカスが出ます。それを免疫細胞が異物と認め、炎症をも起こしてしまうのです。



小菅一憲

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by chiropratica | 2010-12-28 07:55 | 変形性膝関節症


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


by chiropratica

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