2014年 11月 19日 ( 1 )

NO.550 腸管免疫 その17 なぜ腸内ガスがたまるの?

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なぜお腹にガスがたまるのでしょう?



今日は、そんな腸内ガスの原因のお話をしていきます^^。


おならが急にくさくなったり、ところかまわず出るようだったら、腸内に悪玉菌が増えているサイン。
近年の研究で、腸内で悪玉菌が増えると腸内発酵ではなく、「腐敗」が進むことがわかっています。
おならのにおいは腸内の状態を示すバロメーターなんです。

ちなみに「鼻をつまみたくなるおなら」の原因の多くは、たんぱく質が分解された時。
肉や卵などのたんぱく質が分解されると、アンモニア、硫化水素、インドール、スカトール、揮発性アミンなどの腐敗型のガスに変わり、便秘と組み合わさると強烈なにおいの元になるのです。
たんぱく質の分解は悪玉菌が担当します。
たんぱく質ばかりの食事だと悪玉菌を活性化させてしまうかもしれません。

しかし、もちろん動物性たんぱく質は必要な栄養素なので、肉を断つ必要は全くありません。
ただなるべく野菜も一緒にたくさん食べてくださいね。野菜や果物、海藻などに含まれる水溶性食物繊維は善玉菌のエサになるだけではなく、腸の中に入ると水分を含んでドロリとしたゲル状になり、いらないものを吸着、排出してくれるので、悪玉菌を抑えてくれます。

ここでもバランスのとれた食事が重要になるわけです。
バランスの良い食事で、バランスのとれた腸内細菌叢ができあがるということなのです。




さて、ではくさいおならとは別に、腸内ガスが溜まる人はどうなのでしょう?
よくお腹の膨満感がつらいとかガスがたまって苦しいといいますよね・・・。

おなかを軽く叩いてみて、ポンポンと音がする人はガスが溜まっているかもしれません。
とくに停滞腸や便秘の人には、ガスがたまって腹部膨満感の人が多くみられます。
腹部膨満感の原因となるガスの正体とは、その約70%は口から飲み込んだ空気で、残りは血液中から拡散したガスと腸内で発行したガスが混じり合ったものと言われています。
1日に腸で作られるガスは、大人で400~1500ml。それを5~20回ぐらいに分けて放っています。
おなかの中のガスの排出回数は、人によって異なりますが、健康な人の場合、おおよそ7~20回で、1回につき50~500mlの量が排出されます。なお、このガスの成分はなんと約400種類あり、そのうち約80%が空気で、インドール、スカトールなどの悪臭物質は1%にも満たないと言われています。


長い期間、腸内にガスが多すぎる状態は、良い状態とはいえません。
それは多くの不快感の原因となるとともに、腸管内でガスが多いとストレス応答のように交感神経システムの反応を引き起こします。
さらには、横行結腸などにガスが多く溜まると胃を圧迫して胃内容物の流出を滞らせるため、胃炎や逆流性食道炎の症状と同様の悪心(むかつき)や食欲不振、胸やけなどを起こしてしまいます。
私の臨床でも、慢性便秘症で胸やけなどの症状があって、逆流性食道炎になっている人は多々います。


もちろん少量のガスが腸管内にあるのは正常なのですが、大量のガスがあるのは正常ではなく、消化不良やアレルギーが問題になっていることも多く、そこには食事内容や食べ方の悪さも大きく関連しているのですね。



最も一般的な腸内ガスの原因をお話しましょう。


1.炭水化物、糖質

最も一般的な原因は、でんぷん質の炭水化物、パンやシリアル、多くの小麦粉製品と砂糖、そして砂糖を含んでいる食物です。また乳糖を含んでいる食べ物も問題になります。これらの食品を摂り過ぎていると腸内ガスの原因となります。
たとえば、イモや豆などの炭水化物が腸内細菌によって分解されると、二酸化炭素やメタンなどのガスが発生します。
ちなみにこれは発酵型のガスでさほど匂いません。


2.空気をのみこむ

冒頭で述べましたが、その他の一般的な腸内ガスの原因は空気を飲み込むことです。
これは飲み物を飲むときや食べ物を食べるときに発生する問題ですが、特に水を一度に大量に飲む傾向がある人は注意してくださいね。
できればゆっくり飲むことを心がけ、空気を一緒に飲み込まないようにしましょう。
頭の傾きにも注意してみましょう。頭を後方へ傾かせて飲むことをやめると、空気を飲み込まずに済みます。

また急いで食事を食べる人にも空気が大量に入っていることが多いです。食べ物を噛む時は急がないことが重要です。ゆっくり噛んで食べれば、唾液と混ざって「ガス抜き」ができます。
一度空気を飲み込み、すぐにゲップとしてあがってこないなら、多くはおならになってしまうのです。


3.胃の機能障害

胃の機能障害は一般的な腸内ガスの原因になります。以前のblogでお話した低レベルの塩酸はまさに腸内ガスの原因です。


4。腸内細菌のバランス

大腸の機能が落ち、悪玉腸内細菌が多く腸管に住み着くことで、過剰なガスの原因となります。




その他にもチューインガムやその他のソルビトールや糖アルコールを含む食品で腸内ガスを促進する場合もあります。また一部の人ではフルーツジュースに含まれるフルクトースに過敏になっている場合は腸内ガスを起こすといえます。
またストレスを感じたときに、ガスが溜まりやすくなることもあります。緊張によるストレスを感じると空気嚥下症といって、大量の空気を飲み込んでしまいがちです。
緊張やイライラから無意識のうちに空気を飲み込んでしまうのですね。
飲み込まれた空気は、ゲップを我慢して外に出さずにいると、腸に下がってガスになるのです。またストレスは腸の働きや蠕動運動を妨げるので、さらにガスがたまりやすくなります。


余談ですが、腸内ガスは口臭の原因ともなります。
それは腸内ガスが、腸管から血管に吸収され、肺に放出されるために起こるといわれています。

さて、よく宣伝で腸内ガスを減らすような薬をみることがあります。
しかし、American Colledge of Gastroenterology Statesでは「多くの薬物療法の広告やCMで腸の膨満やガスの不快感を取り除くと宣伝していますが、その価値はとても少ないと科学証明されている」としています。

そんなことよりも、ここで記述したような原因を追及することで、通常は問題をかなり改善することができると私は思います。
またドイツなどのヨーロッパでは、腹部膨満感に対してペパーミント・ウォーターやティーの摂取が勧められています。以前のblogでお話しましたが、ペパーミントオイルは、腸のはたらきを良くしてくれるものとして効果的でもあります。

ペパーミントのこうした働きは、主要成分であるメントールが、セロトニンの放出と、サブスタンスP(タキキニンの一種で痛覚の伝達物質。P物質と呼ばれる)による平滑筋の収縮を抑制することによるものです。
またメントールの成分がカルシウム拮抗剤として作用し、平滑筋細胞へのカルシウム流入を阻止することもわかっています。
つまり、メントールが筋肉を収縮させる作用のあるカルシウムをブロックすることで、腹痛や不快感の元にある筋肉の過度の収縮を防ぎ、リラックスさせてくれるのです。





腸内ガスを引き起こす原因いかがだったでしょうか?
普段の食べているものや、食べ方にも腸内ガスを発生させてしまう習慣があったのです。
またそれは、腸内環境にも関わってくると言えます。
ガスが溜まった時の不快感はなんとも言えないものです。
もし、膨満感に悩まされているなら、まず良く噛んでゆっくり食べること、そして炭水化物や甘いものの摂り過ぎをやめること、また乳酸菌を意識して摂ることなどを試して下さい。
かなりのケースで症状が改善されるはずです。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

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by chiropratica | 2014-11-19 21:46 | 腸管免疫


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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