2014年 11月 18日 ( 1 )

NO.549 腸管免疫 その16 大腸機能低下の原因

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このテーマの最初の方でも話しましたが、大腸の機能低下が起こる原因として最も重要なポイントと思われるのが、「繊維質摂取量の減少」と「精製炭水化物摂取量の増加」です。


大腸の機能低下で起こる症状には、一般的には下痢や便秘など、また現代でよくみられるようになった大腸炎などがあげられます。
それらの症状についても後ほどお話していきますが、今日は、この一般的な症状以外にも繊維質が減少したり、精製炭水化物に偏った食生活がさまざまな症状につながるというお話をしたいと思います。


さて、以前アフリカでは、西洋の食物が取り入れられるまでは、虫垂炎が存在することさえも知られていませんでした。
ひとつの研究があります。
南アフリカで、郊外に住む黒人と都市に住む白人の18~20才の学生の中で虫垂炎の発症率を調査したところ、郊外に住む黒人では0.5%、都会に住む白人では16.5%という結果が出たそうなのです。
以前のblogでもお話しましたが、Cleaveというカイロプラクターは、流行病学と過去の統計から大腸菌による、虫垂炎、尿道炎、憩室炎などは、精製炭水化物摂取量の増加と繊維質摂取量の減少により起こることを見出しました。
繊維質の欠乏による便の滞留と精製炭水化物の培地は、大腸の細菌バランスに変化を起こしてしまうのです。

そしてCleaveは以前、そういった疾病を持つ全ての患者さんに対して、繊維質の摂取量の増加と精製炭水化物摂取量の減少の食事指導をして、感染症を治癒させています。


どれだけ、繊維質が大事かということですよね。



さて、先程出てきた「憩室炎」を例にあげてみましょう。
どのような機序で起こるのでしょう。

摂取する食物の多くが精製されている場合、大腸内容物の通過時間は長く、乾燥した固い糞便を移動させるために大腸の収縮が増加するわけです。
このような固い便対する蠕動運動は、大腸を伸長して、最終的に憩室を形成してしまいます。

憩室炎は、固い糞便や糞石による閉塞が憩室を形成することによって起こるとされており、この後に炎症や感染症、腫瘍を続発するので注意が必要なのです。
また繊維質を含まない精製炭水化物の摂取は、副腎機能低下症を合併することが多く、それにより、副腎からの炎症を抑制するホルモンの分泌が減少します。これは、大腸に起こる炎症に対する抵抗力を低下させ、炎症を助長することで、治癒過程がスムーズに行われなくなってしまう可能性があります。


いつも食べている精製炭水化物。
それにばかり偏った食生活は実は怖いものなのです。

その他にも大腸の機能が低下することで、コレステロール値や肥満にも関わることがわかってきています。
大腸の機能が低下すると、腸内のバクテリア(細菌)は胆汁酸に働きかけ、リトコール酸というものを産生します。
この物質は、肝臓に影響を及ぼし、コレステロールの胆汁酸への変化を抑制することになります。

少し難しいと思いますが、要は、肝臓から胆汁酸の形でのコレステロール排除が低下し、血液中のコレステロール量が増加してしまうということなのです。
いわゆる高コレステロール血症ですね。
このことは「胆石症」にもつながっているので、怖いものです。


またこれと関連して、精製炭水化物摂取量の増加と繊維質摂取量の減少は、「肥満」と関わりがあります。
これには2つの原因があるのですが、1つは、いわゆる「空のカロリー」の摂取ということ。
空のカロリーとは、「身体のカロリー摂取量に加えられても、健全な組織の産生には利用されることがないもの」を指します。
たとえば、白砂糖、小麦粉、アルコールなどの精製炭水化物がそれにあたりますが、これらはカロリーだけをあげてしまうものとも言えるわけです。

そしてもう1つの原因は、繊維質摂取量の減少によるものです。
生野菜や果物の繊維質を含む食物は、咀嚼量を増加させ、食事をする時間を長くします(以前のblog参照)。
繊維質を食べることに必要な十分な咀嚼は、唾液量と消化液と食塊を十分に混ぜ合わせてくれます。これは消化機能の向上や容量UPにもつながり、それが満腹感を与えることにもつながるわけです。
少ないカロリーで満腹感を得ることにつながるわけですね^^。

また繊維質摂取量が多いと、便への脂肪分排出量を増加させてくれるというのも大きなポイントでしょう。




このように見ていくと、食物繊維が少なく、精製された炭水化物に偏った食事が、単に下痢や便秘というだけでなく、大腸の機能低下および、さまざまな疾患につながることがわかったでしょうか。
このことは、みなさんが、明日から食事内容を変更するだけで、さまざまな病気の予防が出来るということでもあります。





さて、このように大腸機能低下の原因についてお話してきましたが、大腸機能低下のスタートには、ほとんどのケースで「腸内ガス」の異常発生があります。
腹部膨満を放っておかずに、原因を見つけていち早く解決してあげることが、大腸機能低下を慢性化しないポイントにもなります。
次回からはこの「腸内ガス」や「腹部膨満」について詳しく見ていきましょう^^。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

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by chiropratica | 2014-11-18 21:53 | 腸管免疫


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