NO.591 食物アレルギー/過敏症 その2 「食物アレルギーとは」

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近年になってアレルギーの発症率は非常に増加しています。みなさんの周りでもアレルギーの人や子供が増えたと思いませんか?
その原因には、偏った食事、ストレス、トラウマ、感染、科学物質、環境有害物質、遺伝性要因などが関わっていますが、なかでも50年前に比べ、明らかに食べ物に対する過敏症(一般的には食物アレルギーと呼ばれている)は、増加の傾向をたどっています。


そもそもアレルギーという言葉は、ウィーンの小児科医クレメンズ・ピーター・フレヘール・フォン・ピルケ氏とアメリカの小児科医ベラ・シック氏が、種痘が患者に及ぼす影響を研究している時に作った言葉だそうです。
ギリシャ語の「アロス」(変化・様変わりした状態)、と「エルゴン」(反作用・反応性)を合わせて作った言葉で、フォン・ピルケ氏は、アレルギーを超過敏反応であると定義しました。
こうやって1906年にはじめてアレルギーが提唱されたとき、アレルギーとは「変化した反応」のような意味合いでした。それから長い年月を経るうちに、当初の意味合いは医療現場から失われていきました。
現在では、「抗原」と呼ばれる分子によって誘発される反応がアレルギーであると考えられています。



カラダの仕組みでは、この抗原を退治するために、身体の中の白血球が「抗体」をつくり出します。そしてこの抗体がなんらかの原因で必要以上に過敏反応することがあるのですが、アレルギーでは、あるこのような過敏反応してしまう同じ抗原が身体に侵入してきたときに、同じ抗体が放出されて、過剰に働くことで、アレルギー反応が起こるとされています。
こうした「抗体」、免疫グロブリンは、Y型をしていて私たちの免疫システム細胞によって作られます。また接触する個々の抗原ごとによって固有の形になっているのですね。
アレルゲンである「抗原」は、人によって多岐に渡りますが、特定の食物や花粉、動物の鱗屑、カビ、イースト菌などがあります。
人間の身体の免疫システムは、身体の防衛反応として、激しい炎症を介してこのアレルゲンを中和しようとするのですが、その一連の反応がアレルギーと言われるものです。



みなさんが、食物アレルギーというと思い浮かべるのは、食べた後、突然起きるような呼吸困難や蕁麻疹、胃腸障害のようなものだと思いますが、実はその症状は多岐に渡ります。
それには、肉体的な症状、精神的な症状を含め、様々な症状がありますが、反応が早い即時型というタイプや、反応が遅い遅延型と呼ばれるもの、そして症状が慢性化するもの、一過性で終わるものなどと様々なものがあります。
そのため、中には自分の症状が食物アレルギーできているということに全く気付いていない人がいるのですね。
簡単に言うと、一般に言われるような、涙目や目のかゆみ、鼻水や鼻のかゆみ、くしゃみ、蕁麻疹、湿疹、腫れ、胃腸障害(下痢、嘔吐)など、すぐに自覚症状として現れるものだけでなく、自覚症状として現れなくとも体内の細胞臓器に影響を与え、慢性化していくものまであります。

すぐに反応が現れるものを、一般的にIgE免疫介在型アレルギーと言います。この反応は通常激しく突然に起きるため、原因となる食べ物とその症状の関係はすぐにわかることが多いです。
しかし、このIgE以外のタイプのアレルギー、特にIgG免疫機能によるものは、反応が遅く、発症するのに数時間から数日間もかかり、長時間続いて遅発性の症状が出るので、なかなか原因がわからないケースがあります。アレルギーの性質上、本人がその存在にまったく気づかないこともあり、知らないうちに自分の健康が蝕まれていることがあるので、長期にわたると実は怖いものです。
このIgGタイプの症状は、軽度で慢性的なものが多く、全身疲労、イライラ、頭痛、異常な食欲、食物中毒症状、注意散漫・・・などなどと、これが食物アレルギーから来る症状とは思えないのも、原因に気付けない理由の一つでしょう。



食物アレルギーが広い範囲で健康状態に悪影響を及ぼすことは、アメリカのアレルギー委員会元委員長のブラナマン医師をはじめ多くの研究者が指摘しており、私も自分の経験でそのことには確信があります。

ブラナマン医師はこう言います。

「食物アレルギーは、からだのあらゆる部分で、あらゆることを起こしうる」



また、なかにはこの一連の反応に抗原や抗体が関与していないものもあり、それらはアレルギーとは呼ばないと一般的には考えられていますが、ブラナマン医師は、アレルギーと呼ばれようが呼ぶまいが、健康を害するものであることには変わりはないとしています。





このアレルギー反応が起こらないものに、食物過敏症と言われるものがあります。
その話も少し触れておきましょう!

食物過敏症(不耐症とも呼ばれる)とは、アレルギーよりも意味合いが広く、食品や食品の構成成分、添加物などに起因するあらゆる身体への悪影響が含まれています。
食物過敏症は、個体差がはっきりしていて、ある人に大問題を起こす成分が、他の人にはまるで影響を及ぼさなかったりします。
医療従事者が混乱するのは、この過敏症というものの症状の多くが、アレルギー反応を介せずに発生することです。
そのため、このアレルギーではない、食物過敏症の方の多くは、トラブルを抱えたまま放置されているわけです。



ブラナマン医師は、症状にいたる基本的なメカニズムがどうであれ、患者さんが特定の食品にうまく対処できずに苦しんでいることに変わりはなく、アレルギーと過敏症の区別がどうだという問題より先に、患者さんを救うことが優先されるべきではないかと述べているのですが、まさに同意できる言葉ですね。
さらにブラナマン医師は、「食品過敏症を解決することで60%の病気は改善される」とも語っています。
たしかに前回の食物アレルギーが関わっている病気のリストを見てみれば、そのことが決して大袈裟ではないことがわかります。



現在の大抵の医師は、栄養療法や食品過敏症について知らない方が多く、その重要性が見過ごされるケースが多くあります。
私が臨床をやっていて、常に思うのは、診断が適切でなければ、適切な治療ができないということ。

何よりも根本的な原因に対しての治療を行うべきなのです。



最後に食物アレルギーと過敏症のカテゴリーを紹介して今日はおしまいにしましょう。

1967年に米国のコロラド大学とスウェーデンのカロリンスカ研究所の共同研究チームによって、現在言われているIgEアレルギーが解明されました。
しかし、最近では、IgE以外の反応もあるということが解明されてきており、食物を食べて体が何らかの反応を起こす状態を「食物過敏症状(Food Hypersensitivity)」と呼ぶようになり、4つのカテゴリーに分けるようになったのですね。


1.食物アレルギー
  IgE誘因食物アレルギー(3)
  非IgE誘因食物アレルギー(4)

2.非アレルギー性食物過敏
  ラクトース(乳糖)不耐症
  食品添加物(色素、硫黄成分など)
  反応の原因が不明

3.IgE誘因食物アレルギー
  牛乳、卵、大豆、米、ピーナッツ、小麦などの食材
  花粉
  ダニ・ほこり
  ゴム

4.非IgE誘因食物アレルギー
  セリアック病(グルテン、カゼインなどの不耐症)
  体系的アレルギー性皮膚炎



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


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by chiropratica | 2015-04-08 15:59 | 食物アレルギー


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