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NO.290 砂糖病 sugar blues その3 「シュガーブルース」

NO.290 砂糖病 sugar blues その3 「シュガーブルース」_b0195635_22283980.jpg


さて今日は、3章目ですね^^。
みなさんも砂糖の怖さがだんだんわかってきたのではないでしょうか。

さて、この章ではまず、砂糖によって人間のカラダに何が起こるのかをわかりやすく書いていますので、その文章を全文載せておきましょう。



・・・・・
脳は人体中で最も敏感な器官といえる。気分の高揚と沈滞、正気と異常、冷静と情緒不安定、躁状態と鬱状態、これらのいずれの状態になるかは、われわれが口をするものに大きく左右される。全身(脳はその一部に過ぎない)が最大の能力を発揮するためには、血液中のブドウ糖量と血液中の酸素量とがうまくバランスを保っていなければならない。

E・M・エイブラハムソン博士とA・W・ペイゼットは「体、心、砂糖」で次のように書いている「・・・血糖値が通常より低いと・・・細胞、とりわけ脳細胞は栄養不足になる傾向がある。この低血糖は食事によって回復するが・・・細胞、特に脳細胞が慢性的に栄養不足になると、どういうことが起こるか?その場合、最も弱く、最も傷つきやすい細胞が最初に損なわれることになる。」すべての機能が正常に働いている時は、このバランスは副腎の監督下に厳密に維持される。われわれが砂糖(ショ糖)を摂取した場合、砂糖はブドウ糖にすぐ変化しうるものであるので、体内での化学変化過程を大分飛び越えてしまう。腸に直接収まったショ糖は、そこで「消化されやすい形になった」ブドウ糖になる。そして次にブドウ糖値と酸素量が厳密なバランス状態にある血液中に吸収されるわけだ。
こうして血液中のブドウ糖値は激しく高まる。バランスは崩れ、体は危機状態に陥る。

この危機を最初に記憶するのは脳である。
次に砂糖処理に関するすべての化学物質を調整するホルモンが副腎皮質から分泌され、血液内のブドウ糖値を下げる働きを持つインシュリン(ブドウ糖値を高く保とうとする働きを持つ副腎から分泌されるホルモンと相拮抗するホルモン)が膵臓のランゲルハンス島から分泌される。

これらすべての作用は急激に行われ、所定の結果をもたらす。しかし、早すぎる作用は行き過ぎを生む。ブドウ糖値が低くなり過ぎ、第二の危機が生まれるのである。このため、膵臓のランゲルハンス島は分泌腺を閉鎖し、副腎皮質のある部分も同様に分泌を停止する。化学作用のこの逆流を調整するために他の副腎のホルモンが造り出されなければならず、この結果再びブドウ糖値は上昇することになる。

こうしたすべての変化は、われわれの感情に反映する。ブドウ糖が血液に吸収されている間、われわれの気分は「高揚」する。急激な気分の上昇である。しかしながら、ブドウ糖値が低くなり過ぎると、この投げ与えられたエネルギーの動揺はおさまる。われわれは気力を失い、疲れを感じ、ブドウ糖値が再び上昇するまで動いたり考えたりするのさえ億劫に感じる。われわれの貧弱な脳は疑惑や幻覚にとらわれやすい状態になる。われわれは苛立ち、全身の神経がピリピリすることもある。この第一の危機に続く第二の厳しい危機も、結局、ブドウ糖の超過に起因している。もし、このまま砂糖を摂り続けると、前の危機が終わらないうちに新たな危機が二倍となって始まることになる。こうして蓄積された危機は、ある日途方もなく大きなものとなる可能性がある。

こんな日が何年も続くと、しまいに副腎がやられてしまう。過重労働のためではなく、絶えず鞭打たれるために疲れ果ててしまうのだ。ホルモン製造機能は全体的に低下し、量も適量を分泌することができなくなる。バランスを失って機能障害を起こし、これが内分泌循環器系統全体に反映する。すぐに脳は障害を起こし、あらぬ妄想や幻覚を告げるようなことにもなり、撃鉄を十分引かないうちに弾丸が飛び出すようにわれわれは早まったことを仕出かすようになる。こんな時にストレスが溜まると、それに対処するような健康な内分泌系統がもはやないので、われわれの体はメチャメチャに崩れてしまう。日々の仕事の能率がだんだん落ちていき、常に倦怠感に悩まされ、何もできない気持ちになる。こうしてわれわれは本物のシュガー・ブルースに冒されてしまうのである。
・・・・・



なんと明確な文章でしょう!
まさに砂糖をとって身体に起こることがわかりやすく書いてあります。
私が臨床に出ていても砂糖により、副腎がやられてしまい、全体的に内分泌系統が障害を起こしている方をたくさん見かけます。



そしてこの本では、たしかにすべての人が同じように蝕まれるわけではなく、副腎の強い人もいるし、副腎の弱い人もいると述べ、砂糖の濫用度により、シュガー・ブルースもまちまちとなると言っています。ただ、身体は嘘をつかない、もしあなたが砂糖を摂ったら、その報いを体に感じることになると警告しているのです。


今は亡き内分泌学者ジョン・W・ティンテラは断固として述べていました。「気質を改良し、能率を高め、性格を改善するのは簡単である。その方法は砂糖黍と砂糖大根から作られるあらゆる形の砂糖をさけることである。」と。



ヨーロッパにおける砂糖の歴史は、十字軍兵士が信じ難い話を携えて帰郷してきた時に始まりましたが、その時、兵士たちは、異教徒の地で見出したいくつかの技術を持ち帰りました。その一つは風車であり、これによって旧式の水車による丘陵下での粉挽き同様、丘陵上での粉挽きがすぐに可能になりました。そしてもう一つは、ビールや葡萄酒の醸造に砂糖を発酵促進剤として使用する技術でした。この卑劣な方法はソフィスティケーションと呼ばれ、当時、ビールをソフィスティケートするということは、粗悪な異物を加えビールを台無しにすることを意味していたのです。
そう砂糖は自然の麦芽とホップにとって粗悪な異物だったのです。
その後ソフィスティケートという言葉はなくなりましたが、その代わり、アダルトレート(混ぜものをして品質を落とす)という言葉が使用されるようになりました。

作者は、このようにして、今日では食べ物は非常に洗練されてしまい、栄養価が損なわれてしまっているため、製造者はでたらめな話を並べて、私たちを煙に巻くと話しています。
また、どうして私たちの食べ物は「強化」されたり、「栄養価」を高められる必要があるのだろうか?なぜ小麦は精製され、しかる後に栄養価を高められるのだろうか?それは小麦が精製される過程で多くの生命維持に必要な栄養素を略奪されるからですと述べ、これが進歩の実態と話しています。

まさに現代食の核心に触れていますね。
もちろんこれは砂糖の精製にも言えます。砂糖黍と精糖ではまったく違うわけです。


この章の後半では、最初に述べたシュガー・ブルースによる症状についてずっと医者は認めてこなかった歴史がつらつらと描かれています。
砂糖が悪いということは、女呪術師、賢女、自然療法家たちは昔から気づいてそれに対する治療を行ってきました。しかし当時の無能な医者は、何世紀にもわたってシュガー・ブルースの症状をもっぱら魔法のせいにしてきたのです。その中には、精神分裂症、偏執病、緊張病、早発性痴呆、神経症、精神病、精神神経症、慢性蕁麻疹、神経性皮膚炎などがあり、それらの病気は悪魔のせいだとされたのですね。
そしてさらに良くないことに、シュガー・ブルースがどういうものなのかを理解していた才知ある人達を追いやってしまうのです。いわゆる魔女狩りです。

なんてことでしょう。



有名な自然療法家であるモーリス・メセゲのベストセラーの本では、彼の祖先たちから学んだ単純な処方箋を繰り返しているといいます。それはすなわち自然に生育した完全自然食品。現代医学の最先端がやっと私たちに伝え始めたことは、彼の祖先たちが400年以上にもわたって説き続けてきたことだったのです。それは、どのように加工され、どのような形になっていようとも、砂糖黍および砂糖大根の精糖をいっさい摂ってはならぬということなのです。

日本でもマクロビオティックの桜沢は「あなた方はみな三白だ」の序文では、砂糖に関する一章が設けられています。

「西洋の医学と科学は、特にアメリカにおいて甚だしい、一人あたりの砂糖消費量の途方もない増加に、やっと警鐘を鳴らし始めたところです。彼らの研究や警告は何十年も前になされるべきであったもので、今では遅過ぎるのではないかと私は恐れています。・・・東洋医学が昔から知っていたことを西洋医学もある日認めることになるだろう、と私は確信しております。それは砂糖が疑いもなく人類史上最大の殺人者であるということであり、阿片や放射能の死の灰よりもずっと致命的なものであり、特に米を主食としている人々にとってそうであるという事実です。砂糖は近代工業文明が極東やアフリカに投げ込んだ最大の罪悪であります。・・・子供たちにキャンディーを与えたり、売ったりする愚かな人々は、ある日、大変な償いをしなければならないことを発見し、唖然とすることでしょう」



どうでしょう?
今日では、さまざまな食事療法や自然療法家がいます。もちろんそれぞれ考え方も違うこともあります。しかし、砂糖を摂ってはいけないというところでは、意見が一致しています。
人は、精糖すなわちショ糖を処理できないのです。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2011-11-14 08:24 | 砂糖の話


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


by chiropratica

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