NO.280 低血糖症 その4 「砂糖について」

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今日はお砂糖についての話を少しします。

英国海軍の外科医のCleaveによると、イギリスでの1人当たり砂糖消費量は、1815年から1900年までに6.8kgから38.3kgまでに上昇し、1954年には46.8kgにまで達したと言います
こうなると、一体今現在の砂糖消費量はどのくらいになっているのでしょう?

これは糖尿病が増加している日本でも同じことが言えますよね。
大昔、砂糖がまだ食べられていなかった時代から、古代インドや熱帯地域で砂糖黍が食されるようになり、そこから世界が砂糖黍を精製することに成功し、なんの栄養も含まない真白な砂糖を作り出してから現在まで、砂糖は様々な食べ物の中に必ずと言っていいほど混入しているものになりました。
そしてそんな砂糖の中毒性や脅威を知るのは、人間に「低血糖症」や「糖尿病」という病気が現れてからです。


今回のテーマである「低血糖症」が生まれ、現代に増えてきたのも、この砂糖消費量が増えてきた背景と密接に関わっていると言っても良いでしょう。



Snowという学者も過去100年間の砂糖消費量の増加について指摘しています。
また、彼は「世界の中で自然な、あるいは精製されていない糖類が発見される場合、賢明な創造主は常に身体が糖類の消費と代謝に必要なビタミンとミネラルを混在させている」と言っています

私もこの言葉には、心底うなずいてしまいます。

炭水化物、糖質を摂取するときに重要なのは、代謝に必要なビタミンとミネラルの存在です。自然の食物は、通常炭水化物(糖質)の代謝に必要なビタミンとミネラルを含んでいます。しかし、砂糖や小麦粉などの精製された物質は、代謝に必要なビタミンとミネラルを欠いているのです。
これこそが、問題なんですね。
精製された砂糖や小麦粉を摂取することで、身体の中のどれだけのビタミン、ミネラルが消費されることでしょう。



大量の糖質摂取は満足感を与えてくれます。
しかし、それは健康に必要なタンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルを含む食べ物への欲求を制限してしまうと言えます。

Royal Leeは、一般的な栄養欠乏について・・・「一番の問題は、ほとんどの者は、無意識に精製された糖類(ジュース、アイスクリーム、小麦粉、砂糖、パン、ドーナッツ、パイ、キャンディーなど)により満足感を得ている。彼らは、何もないものから何かを得ようとしている。小麦粉、砂糖、グルコース、コーンシロップから身体を作り、修理することは不可能である」と述べています。

この言葉はなんとも深いです!^^。

確かに精製された糖類は、ビタミン・ミネラルなどの身体の代謝に必要な栄養素や身体を作ったり修復するタンパク質がほとんど含まれていません。砂糖なんてまさにその代表でしょう。これこそが、砂糖が「空のカロリー」と呼ばれる所以なのです。




みなさんの子供のこと思ってみてください。
現代っ子の周りにはどんなに砂糖に関わるものが溢れていることでしょう。
そんな状態で健康なカラダが作れるのでしょうか。


多くの人は、家族の中にアルコール中毒者がいたら、かなり気を使いますが、子供がキャンディー、ガム、ジュース、アイスクリーム、パイ、ケーキ、ジャム、ゼリーなどを食べることが習慣になっていることに無関心です。
ファミリーレストランに行くと、ドリンクバーで甘いジュースを大量に飲む子供たち。それに無関心な親御さん。
頻繁に摂取する砂糖による中毒は、アルコール中毒となんら変わりはありません。
しかも、子供は砂糖から何も恩恵を受けることはないのです。


たいてい大人は、子供は砂糖を含むものを好きだと誤解しています。
「いい子にしていれば、アイスを買ってあげるから」と子供をなだめているシーンを良く見かけませんか?
しかし、こういう習慣、甘いものを報酬としてあげるようなことは、自然と甘いものを好む趣向を発達させることになります。
そしていつのまにか、甘いものによる中毒から抜け出せなくなり、大人になってからメタボリックシンドロームに突き進むことも少なくないのです。
その基盤は、子供の頃に出来上がっていると言っても過言ではありません。甘いものが好きな親の元で育った子供が、それから抱えるカラダの不調や精神状態はなんとなく予想がついてしまうものです。


MorganとZabikは、5~12歳までの子供に全砂糖摂取量を記録する研究を行っています。
結果は、1日に44gから280gまでとあり、平均で1日に約134gでした。一年にすると49kgになります。一番摂っている子で102kgにもなってしまうのです。なんて量でしょう。
そして糖分の多くは、ミルク(20.4%)、ジュース(17.9%)、フルーツ(17.1%)から摂取されており、とくに全砂糖摂取量の多い子供は、コーラ、クッキー、パイ、他のデザートを多く摂取しているそう。
逆に砂糖の摂取量の少ない子供は、デザートを摂ることが少ないようですね。

どちらが良いかは一目瞭然でしょう。



精製された糖類の過剰摂取によるカラダへの害を立証している文献の数は本当に多いです。

たとえば、Cleaveは、大腸の問題、脈管系の問題、歯周病、肥満、糖尿病、潰瘍、その他の健康障害に関する文献を再検討したところ、彼は昔の原始的な文化が砂糖を食生活に取り入れたことにより、病気が始まったことに気づきました。

精製された糖類は、即座に神経システムに影響を及ぼすと言われています。
マサチューセッツ工科大学で行われた研究では、普通の子供に対してある朝、検査を行いました
ある朝、子供にスクロース(砂糖の主成分)を加えたオレンジジュースを与え、また別の日の朝には、アスパルテーム(人工甘味料)を加えたオレンジジュースを与えました。その後、子供たちの予定された作業を果たす能力と自由時間の能力をブラインドテスト(盲検)により評価しました。
そうするとなんと、スクロースを添加したオレンジジュースを飲んだ子供は、作業を果たすときに明らかに他の子供よりも多くの間違いを犯したのです。また最も間違いを犯した時間帯は、ジュースを飲んだ60分後であったといいます。
一方、自由時間における評価は、10秒間隔で適切な行動と不適切な行動について評価を行っています。15分間の自由時間、45~55分間の授業時間、スクロースの入ったジュースを飲んだ子供は、29%の不適切な行動を起こしました。これに対し、スクロースの入った飲み物を飲んでいない子供の不適切な行動は、わずか10%にとどまりました。
スクロースよりは反応は緩やかですが、アスパルテーム添加のジュースを飲んだ子供にも反応はありました。

これはまさに砂糖が血糖値のコントロールを狂わせ、ホルモンの過剰分泌により、脳内の神経伝達に問題を起こした典型的な例ですよね。


このように、精製された砂糖の摂取による健康への影響は数知れず、またその影響は即座に起こると言えます。

CheraskinとRingsdorfによると、砂糖摂取量が関連する障害は、「歯垢の増加、血中コレステロールの増加、血中グリセリセリド(血中の中性脂肪)増加、血糖値の上昇、血中インスリンの増加、血中尿酸値の上昇、血小板の粘着性上昇、体脂肪の増加、尿中カルシウム排出量増加、尿pHの増加、胃の酸性度上昇、血圧上昇、栄養学的に不適切な食物摂取の増加」などの代謝系の問題に広範囲に関連すると言います。
砂糖摂取量を4日間増加させただけでも、歯槽膿漏、充血、浮腫、歯肉のスティップリングの減少、出血症状など歯肉の健康状態は非常に悪くなると言われています。



精製された食品を摂ることの害。
その中でも特に「砂糖」の怖さ。
テーマから脱線しましたが、低血糖症を語る上でみなさんにも知っておいてもらいたいことだったので、ここで少しお話しました。

また後に砂糖の害についてはくわしくお話しますね。



小菅一憲

CHIROPRATICA|低血糖症と副腎疲労のためのカイロプラクティックと栄養療法


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by chiropratica | 2011-10-28 16:35 | 低血糖症


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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