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まじめ日記 セミナー 「副腎疲労とその改善」/chiropratica 小菅一憲

まじめ日記 セミナー 「副腎疲労とその改善」/chiropratica 小菅一憲_b0195635_21501787.jpg


先日、私のサプリメント指導士の時の先生でもある臨床栄養士の佐藤先生のセミナーを受けてきました。
今回のテーマは「副腎疲労」について。

まさに今一番聞きたい内容でした。副腎機能低下症については私もカイロプラクティックの中でかなり勉強していましたし、日々の臨床で多くの患者さんが副腎の問題を抱えているのでとても身近な内容でもあります。

そんな「副腎疲労」について、違う先生の意見や見方を聞けるのは本当に勉強になりますね^^。


セミナーは、先生の「先日、東日本大震災があり、被災者に関わらず、その情報をマスコミを通じて見聞きしている私たちにまで、副腎疲労と思われる症状が多く出始めています」という言葉から始まりました。
確かにそのことは、私自身感じており、地震の後から「なかなか眠れない」「一日中だるさが続く」「涙が止まらない」「頭痛・めまい」など、一様にして副腎が関わっているであろう症状を患者さんから聞くことが多くなりました。



さて、みなさん副腎という臓器は知っていますか?
あまり聞き慣れない臓器かもしれません。

副腎は、腎臓の上にあるクルミくらいの大きさの臓器で、英語ではMighty Organと言われています。膵臓や肝臓がSilent Organと言われ、病気になるまであまり悲鳴をあげず、頑張り続けてしまう臓器と考えられていますが、それに対して副腎はMighty Organ。全能な臓器と呼ばれています。

佐藤先生も副腎は本当に全ての働きに関わる臓器とおっしゃっていました。

副腎の働きを簡単に並べてみましょう。

1.糖のコントロール
2.たんぱく質、脂肪の分解
3.胃酸の分泌
4.抗炎症作用
5.電解質(ナトリウム/カリウム)のコントロール
6.体温のコントロール(下垂体と視床下部に働きかける)
7.血液の凝固
8.ストレスコントロール
9.血圧のコントロール
10.心拍数のコントロール


ざっとこれだけ見ただけでも、人間が生きていくために大事な機能の全てに関わっていると言っても良いような働きがあることがおわかりでしょう。

それだけ副腎は大事な臓器なのです。
そしてこの副腎にあまり負担をかけないことが健康にとって重要なことでもあります。



では、副腎にとっての負担とはなんでしょう?
そう一番の大敵は、「ストレス」と言えます。

みなさんは「ストレス」と言って何を想像しますか?
精神的なものが一番に連想されるでしょうか?
実は精神的なストレス以外にも、身体にかかる肉体的なストレス、栄養のアンバランスによるストレス、血糖値ストレス、気候的ストレスなどなど、様々なストレスが身体にかかっています。この話はまた後のblogでもテーマで取り上げますが、ストレスというのは、目に見えない抽象的なもので、表になかなか現れてこないのですが、誰もが知らないうちに負担をかけていることが多いのです。

そしてこういったストレスが過剰になると、常に副腎に過剰な労働を強いることになり、いつかそれが破綻するときが訪れます。


また年齢的なものもあります。たとえば女性では閉経前(35歳〜45歳)になると女性ホルモンであるプロゲステロンやエストロゲンを作るのが副腎にシフトしてきます。これは男性においても同じことが言えます。
これも副腎にさらに負担をかける要素にもなるのですね。

他にも、たとえば、食物アレルギーや腸炎、口内炎、食道炎、カンジダなど、カラダに炎症がある状態が長く続くことも炎症をコントロールしている副腎に負担をかけます。


最初はこういった状況でも副腎がいつも以上に過剰に働くことで、正常な身体の状態を保とうとしていますが、その状態で年月を経ると気付かないうちに副腎に疲労がたまり、急にいままで元気だった人がパタンと倒れてしまう。そんなことが起きてしまうのです。
それがまさに「副腎疲労の状態」。



副腎疲労の症状とは・・・

朝起き出す気力がない
喜怒哀楽が激しくなった
食事をすることが疲れる
午前中に仕事に集中する気力がない
風邪などをひきやすくなった
風邪をひいても治りにくい
夕食を食べた後に気分がハイになる(低血糖)
傷がいつまでも治らない
日中でも頭の中に霞がかかったような状態
立ちくらみが頻繁に出る
原因不明の微熱が続く
PM3〜6時、猛烈な睡魔に襲われる
睡眠薬を飲まないと寝れない
朝食べたものが夜には思い出せない

・・・など。


みなさんどうでしょう?
これら全てが副腎の問題で起こるわけではないですが、ここにあげたものがいくつか当てはまる人は、副腎に負担がかかっているのではと疑ってみても良いのです。
こういった問題は不定愁訴とされ、病院では最初に副腎機能を検査するといったことは滅多にないでしょう。
多くの場合、血液検査をしても問題が見つからず、場合によっては心療内科に紹介されるケースも多いと思います。


みなさんの毎日の中での些細な不調が、副腎疲労の表れかもしれません。取り返しがつかないことにならないように、副腎について少し勉強してみると良いと思います。
私のblogでも副腎疲労については後に大きなテーマにして話したいと思っていますので、楽しみにしていて下さいね。



今回のセミナーでは、このような副腎のおおまかな話から、血液検査や唾液検査によるコルチゾール(副腎から出るホルモン)量のチェック、また職業による副腎の働きの違いや食事の摂り方による違いによる血糖値ストレスなどの話もあり、わずか2時間の時間の中でしたが、盛りだくさんの内容でした。

最後に私たちカイロプラクティックの検査でも使う、血圧計や目の瞳孔収縮、脈拍を用いた「副腎のセルフチェック方法」などの紹介もあり、大変有意義なセミナーだったと思います。


お土産には、なんと副腎から出るコルチゾールと似た働きをする「甘草 licorice」のティーパックとタブレットを頂きました。
これ、なかなか良さそうですよ^^。使ってみて良かったらまたみなさんにも紹介しますね。


副腎。
このblogを見て興味を持った方は、是非!この小さい全能の臓器 Mighty Organにこれから注目してくださいね!



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2011-05-31 21:50 | まじめ日記


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


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