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NO.177 大腸 Large Intestine その10 「カイロプラクティックでおすすめの食事」

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今日は、大腸の機能低下に対して、カイロプラクティックのアプライドキネシオロジーで行われる食事内容の変更について紹介します。

まず、もう一度「精製炭水化物」を摂ることが、どのような過程で大腸の機能を低下させるのか簡単におさらいしましょう。


精製炭水化物とくに白砂糖、パン、白いご飯などは、腸管内に悪影響を及ぼすバクテリア(細菌)や真菌の培地を提供することになり、腸管内の細菌バランスを崩してしまうことになります。

この状態が続くと、最終的に腸管の健康状態は悪化し、腸管の透過性が亢進してしまうことで、身体の内部に毒素が混入してしまいます。

またこの状態により、免疫に多大な貢献をしている腸内細菌のバランスが崩れることによって、免疫システムが弱まり、アレルギーにつながるケースも多々あります。

ちなみに補足ですが、もちろん過敏性(アレルギー)がある食品をとり続けても、同様に腸管の状態は悪化します。


さて、前回のblogでも述べましたが、精製炭水化物についてもっと悪いことが、精製炭水化物は血糖値を急激にあげるため、余計な血糖ストレスが身体にかかるということです。身体の血糖値というのは常に一定に保たれてなければならないので、血糖値の上下が激しいのはあまりよくないのですね。そして特に血糖調節に関わっている副腎には多大な負担がかかるわけです。
これが続くと、副腎機能低下症の状態になります。

副腎疲労の状態が、精製炭水化物の摂り過ぎと関わっているというのはよく言われることでもあります。


この副腎疲労が極度になってくると、副腎のミネラルコルチコイド(炎症促進ホルモン)と糖質コルチコイド(炎症抑制ホルモン)の減少が起こり、炎症に対する対処がうまくできなくなってしまいます。

もし、大腸炎などが起きている場合は、精製炭水化物により、大腸の機能を低下させ、そこに副腎疲労が伴うことによって炎症が抑まりにくい状況に陥ってしまうと言えるでしょう。


どうでしょう。
精製炭水化物が身体に及ぼす悪影響について少し理解できましたでしょうか。



さてもうわかっているとは思いますが・・・
この状態を予防するには、前から述べているように精製された食べ物ではなく、未精製の炭水化物を摂るということがまず第一のポイントになります。また同じようにその他の食品からしっかり食物繊維を摂るということが大事なのです。

未精製の炭水化物にはいわゆる食物繊維が多量に含まれています。食物繊維は、腸内の善玉菌のエサになり、腸内環境を向上させます。また便の滞留を予防し、健全な排出をすることで、腐敗物や毒素の減少につながるわけです。

また食物繊維にはもう一つ利点があります。食事に食物繊維をプラスするだけで、血糖値の上昇をゆるやかにしてくれるのです。
炭水化物を急に食べる前に、野菜などをしっかり食べてから炭水化物を摂りましょう。
それだけでも消化のスピードがゆっくりになり、血糖値上昇が抑えられます。
これはさきほど言った副腎に対しても、優しい食べ方になるというわけですね^^。



アプライドキネシオロジー(カイロプラクティックのテクニックの一つ)のデビット・S・ウォルサー先生は、もうすでに25年くらい前に、大腸炎や憩室炎などの患者さんに、他の医師から指導された食事内容を繊維質摂取が増加するような食事内容に変更させることで、効果をあげていました。

その当時は、まだ他の治療家や医師は、このような食事内容に反対していましたが、その後時代が変わり、今では、同じような食事法を指導しているといいます。
20年以上も前からこのようなことに気づき、実践していたのだからすごいと言えます^^。


またデビット・S・ウォルサー先生は、現代の食環境の中では、食事に「糠」を取り入れてあげると良いと言っています。もちろん玄米や全粒粉を食べることが一番なのですが、それが出来ないような方は、穀物の「糠」を手に入れて、それをさまざまな食べ物と一緒に摂ることで、容易に食生活に繊維質を取り入れることが出来ます。


これはおもしろいかもしれませんね^^。


健康な大腸機能に必要な糠の量は、個人の体質や食生活などによって異なり、初めは、ティースプーン1杯を1日3回摂取し、適切な結果が得られるまで摂取量を増やしていくそうです。
1日1回、適度に柔らかい便の排出があること、また便の臭いがないことが健全な大腸機能を示すサインでもあり、これを判断基準にします。
またこれは、バクテリアの量や腐敗の程度を示すサインでもあります。



もし大腸の機能低下が気になる人は、試してみてはいかがでしょう。
あまり味はしないですが、普通に食べ物にふりかけても食べれるので、手軽と言えば手軽ですね。



今の世の中、健康に関心を持っている人はたくさんいると思います。
またサプリメントも出回り、栄養素や健康食品に関しての興味も高いでしょう。
しかし、私たちは、多くの精製食品や加工食品に囲まれ、企業も魅力的なコマーシャルを掲げているので、良い食生活を送るのは難しいかもしれません。なんとも誘惑の多い世界です^^;。

ただ全てを変えるのが大変でも、毎日の食事に少しでも食物繊維をプラスしてあげることが大腸にも、そして健康にも良いということが、このテーマを読んできた方にはわかっていただけたのではないでしょうか。


さて、次回からはもっとミクロな世界へ。
「腸内細菌」をテーマにして話していきます。

なにかご質問があれば、
こちらから
気軽に聞いてくださいね。



小菅一憲

CHIROPRATICA|健康の素晴らしさを伝える治療院


C-Magazine|カイロプラクター小菅一憲が提供する健康情報発信基地

by chiropratica | 2011-04-14 18:02 | 腸の話


カイロプラクティック理学士/サプリメント指導士のカラダと食を考える日記


by chiropratica

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